JPS5921578B2 - バタ−の製造法 - Google Patents

バタ−の製造法

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JPS5921578B2
JPS5921578B2 JP14204781A JP14204781A JPS5921578B2 JP S5921578 B2 JPS5921578 B2 JP S5921578B2 JP 14204781 A JP14204781 A JP 14204781A JP 14204781 A JP14204781 A JP 14204781A JP S5921578 B2 JPS5921578 B2 JP S5921578B2
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JP
Japan
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cream
butter
fat percentage
fat
milk
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JP14204781A
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English (en)
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JPS5843743A (ja
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耕蔵 種田
俊一 渡辺
正也 坂井
仁 金沢
正道 泉原
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は脂肪率の比較的高いクリームを用いてバターを
製造する方法に関する。
従来、バターの製造に用いられるクリーム(バタークリ
ームと称せられている)は一般にその脂肪率が約37乃
至約43%である。
バターの製造においてこのような脂肪率のクリームを用
いるのは、牛乳を脱脂乳とクリームに分離する際の分離
効率(99,9%以上に達する)とバターの製造条件及
びバターの出来高の観点から最適とされていることに因
る。
なお、近年生乳からのクリームの分離技術の改良に伴い
、分離効率を損なうことなく脂肪率の高いクリームを得
ることが可能となったが、我国では依然として脂肪率が
上記のごとく40%前後のクリームを原料としてバター
を製造しているのが現状である。
すなわち、生乳から分離した脂肪率が40%前後のクリ
ームをチャーニング部とワーキング部を具えたバタ一連
続製造装置へ供給してチャーニング部で水中油型(0/
W)のエマルジョンのクリームを油中水型(Wlo)エ
マルジョンに相転換し、ついでワーキング部で上記油中
水型エマルジョンを混練することによりバターを製造し
ている。
因みに、このバターの製造法はフローテーション法(チ
ャーニング促進法)と呼ばれるバターの代表的製造法で
あるが、この方法とは別に、牛乳を特殊な分離機を用い
て段階的にクリームと脱脂乳とに分離しながら、クリー
ムの脂肪率が82〜83%に達した時点で機械的衝撃を
クリームに与えてクリームエマルジョンの形態をO/W
からWloに相転換することによりバターを製造する方
法(濃縮法又は分離処理法と呼ばれる)が知られている
が、しかし、この濃縮法は脂肪損失が大きいので現在は
ほとんど実施されていない。
而して、バターは元来脂肪率が80.0%以上(乳及び
乳製品の成分規格等に関する省令)のものを指すのであ
るから、脂肪率の高いクリームを原料として用いたほう
が生産効率の観点からすれば好ましいわけであるが、前
述したように、現在一般に採用されているバタ一連続製
造装置(特にフランス国シモン社製のコンテイマブ)に
よる最適な製造条件を満足させるという理由から脂肪率
約37〜約43%のクリームが原料として用いられてい
る。
本発明者は諸外国において脂肪率50%以上の高脂肪ク
リームを用いてバターを製造する試みが報告されている
ことに鑑みて、我国において上記高脂肪クリームを原料
として用いられない理由につき検討した結果、乳質の違
いが大きな要因であるほかに、バター製造上の重要な工
程であるチャーニング部における条件設定の困難性にあ
ることを確認した。
すなわち、チャーニング部ではビータ−と称せられる攪
拌プレートを具えたドラムの回転運動によってO/Wエ
マルジョンのクリーム中の脂肪粒子に機械的衝撃を与え
てW10エマルジョンに相転換するのであるが、この機
械的衝撃の程度はクリーム中の脂肪率とビータ−の回転
数並びにプレートの形状、構造等により異なり、上記脂
肪率に適したビータ−の条件を決定しなければならない
しかしながら、ビータ−の回転ドラムに付設されている
ブレードの付設手段、すなわち溶接に起因する熱歪みが
原因でプレートの回転バランスがくずれる(偏心現象)
のため高速回転ができず、したがってビータ−の改良に
は限界があることを知った。
本発明者は、上述したごとき現状に鑑み、現在一般に使
用されている製造装置を適用して従来よりも脂肪率の高
いクリームを用いることにより、製造歩留り(出来高)
を更に向上し得るバターの製造法について検討した結果
、本発明をなすに至った。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明の特徴は、牛乳(牛乳)をクリームと脱脂乳に分
離する際、従来よりも高い50%前後の脂肪率のクリー
ムを分離し、このクリームにバタに−の製造工程(主と
ししチャーニング)で生ずるバターミルク(このバター
ミルクは通常製造工程から排出、除去されている)を添
加、混合することにより上記クリームの脂肪率を従来の
約37〜約43%に連繋したものを原料クリームとして
用いることにある。
すなわち、本発明は牛乳から脂肪分を有効に分離すると
共に、製造工程から排出されるバターミルク中への脂肪
分の移行を抑制することによりバターの製造歩留りを向
上させることを目的とする。
換言すると、バター製造における脂肪損失を低減せんと
するものである。
本発明者は本発明によるバターの製造歩留リノ向上を確
認するために次のような実験を行なった。
実験方法: 乳脂肪含量3.5%の牛乳400000kyを4区分に
等分し、各100000kgの牛乳からクリームセパレ
ーターで脂肪率(a)38%、(b)50%、(c)5
0%並びに(d)60%の各クリームをそれぞれ分離し
た。
このようにして分離して得られた各クリームを用いて常
法によりバターを製造した。
ただし、脂肪率50%のうちの一つのクリームについて
はバターの製造工程で排出されるバターミルクを添加、
混合してその脂肪率を38%に調整したクリームを原料
として用いた(本発明による方法)。
各クリームの量、クリームの分離時に得られた脱脂乳量
とその脂肪率、バター出来高及びバターミルク量とその
脂肪率等を測定した結果を下記表1に示す。
なお、脂肪の物質収支は下記式により算出される。
牛乳中の脂肪量−クリーム中の脂肪量+脱脂乳中の脂肪
量上記式に基き、牛乳の脂肪率と牛乳から分離されるク
リームの脂肪率を規定すると、クリームの分離時に得ら
れる脱脂乳の脂肪率を測定するととにより分離され。
クリーム量が下記式により算出される。
すなわちクリーム量をXとすると、牛乳量×牛乳脂肪率
−X×クリーム脂肪率+(牛乳量−X)X脱脂乳脂肪率
の式が成立つので、これからXが算出される。
また、上記によりX(クリーム量)が算出されると、脱
脂乳量とその脂肪率も算出される。
一方、クリームの脂肪率とバターの脂肪率が規定される
と、バターの製造時に生成するバターミルクの脂肪率を
測定することにより次式捉よりバター出来高を算出し得
る。
すなわち、バター出来高をyとすると、 クリーム量×クリーム脂肪率−y×バター脂肪率+(ク
リーム量−y)×バターミルク脂肪率の式が成立つので
、これよりy(バター出来高)が算出されると共にバタ
ーミルク量及びバターミルク中へ移行する脂肪量も算出
し得る。
上記表1にみられるごとく、現在我国で採用されている
脂肪率37〜43%の範囲にある38%のクリームを用
いてバターを製造する場合、脂肪率50%並びに60%
の高脂肪クリームを用いた場合に比し、バターの出来高
が高く脂肪全損失量が低いこと、一方本発明により脂肪
率50%のクリームをバターミルクの配合により脂肪率
を38%に再調整したクリームを用いる場合にはバター
出来高が脂肪率38%のクリームをそのまま用いた場合
に比し更に高くなり、且つバタールク中に移行する脂肪
量及び脂肪全損失量も著しく低減することが理解される
本発明において生乳から分離した脂肪率50%前後の高
脂肪率クリームをバターミルクを用いて約37乃至約4
3%の脂肪率のクリームに再調整するには、チャーニン
グ工程で系外へ排出されるバターミルクの脂肪率を測定
し、それに応じた量のバターミルクを上記高脂肪率クリ
ームに配合するとよい。
すなわち、本発明によると従来利用価値の比較的低いバ
ターミルクをバターの製造原料としてのクリームに再利
用できる利点があると共に前述したようにバターの出来
高(歩留)を向上し得るようになる。
さらに又、本発明によると生乳から高脂肪率クリームを
分離するため、それにより得られる脱脂乳量を従来法に
比し高めることができ、一方バターの全工程において脂
肪の全損失量も低減できるようになる。
以下実施例を示して本発明を具体的に説明する。
実施例 本例ではコンテマブMB−5型の連続式バター製造機(
生産能カバター換算でit/H)を用いた。
脂肪率が平均3.5%の牛乳を殺菌後ストレージタンク
に貯乳する(貯乳温度5℃)。
上記貯乳した原料100000kgをプレート式加温機
により25℃に昇温した後クリームセパレーター(分離
能力10000A/H)に給送してクリームと脱脂乳に
分離した。
この際の分離条件はクリームの脂肪率が約50%になる
ごとく、原料乳の給送温度、流量、クリームレギュレー
タ開度及び脱脂乳背圧等を設定した。
約10時間で脂肪率48.91%のクリーム7050k
gと脂肪率0、056%の脱脂乳92950kgが得ら
れた。
上記のごとくして得られたクリーム7050kg全量を
上記バター製造機へ給送する前に、予め用意しておいた
脂肪率約0.5%のバターミルク(例えば前日のバター
製造において排出されたバターミルク)を上記クリーム
1554kgに対して446kgの割合でクリームに添
加、混合してクリームの脂肪率を38%に調整した。
この際クリームの均質化を行なうためにバターミルクを
脈動の少ないPDポンプを用いてクリーム中へ圧入後ス
タティックミキサーでクリームを均質化した。
このようにして脂肪率を38%に調整した均質化ミルク
は5℃に冷却し、エージング(24時間)した後、バタ
ー製造機へ給送して常法によりバターを製造した。
なお、クリームの分離時に得られた脱脂乳は5℃に冷却
後乾燥工程に給送して脱脂粉乳に調製した。
上記クリーム7050kgから脂肪率82%のバター4
185kgと脂肪率0.56%のバターミルク3220
kgが得られた。
上記脱脂乳及びバターミルクの生成量から脂肪損失を算
出すると70kgになる。
比較例 本例は従来法によりバターを製造した例を示す。
実施例で用いたと同様の牛乳100000kgを原料乳
(脂肪率3.5%)として用い、クリームの脂肪率が3
8%になるごとく分離条件を設定するほかは実施例に記
載と同様の手順によりクリームセパレーターに給送して
クリームと脱脂乳に分離した。
約10時間で脂肪率38%のクリーム9100kgと脂
肪率0.05%の脱脂乳90900kgが得られた。
脱脂乳は5℃に冷却後乾燥工程に給送して脱脂粉乳に調
整した。
上記により分離したクリームは5℃に冷却してエージン
グ(24時間)した後その全量を実施例と同じバター製
造機に給送して常法によりバターを製造した。
上記クリーム9100kgから脂肪率82%のバター4
172kg及び脂肪率0.54%のバターミルク540
0kgが得られた。
上記脱脂乳及びバターミルクの生成量から脂肪損失を算
出すると74.6kgになる。
以下に実施例と比較例の原料乳からのバター生産量、脱
脂乳生産量及びバターミルクの生成量を対比して下記表
2に示す。
上記表にみられるごとく、本発明によると従来法に比し
バターの生産高が向上すると共に脱脂乳の生産量も増大
し、反面バターミルクの生成量が著しく低減するので、
脂肪損失も少くなる利点がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 脂肪率約37乃至約43%のクリームを原料として
    常法によりバターを製造する方法において、牛乳から脂
    肪率50%前後の高脂肪率クリームを分離、調製し、得
    られる該クリームにバターミルクを添加、混合して脂肪
    率を約37乃至約43%に調整したクリームを原料とし
    て用いることを特徴とするバターの製造法。
JP14204781A 1981-09-09 1981-09-09 バタ−の製造法 Expired JPS5921578B2 (ja)

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JP14204781A JPS5921578B2 (ja) 1981-09-09 1981-09-09 バタ−の製造法

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JPS5843743A JPS5843743A (ja) 1983-03-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE456393B (sv) * 1984-12-06 1988-10-03 Arla Ekonomisk Foerening Forfarande for framstellning av margarin med hog halt mjolkfett

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JPS5843743A (ja) 1983-03-14

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