JPS5921576B2 - 安全なハム及びベ−コンの製造法 - Google Patents

安全なハム及びベ−コンの製造法

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JPS5921576B2
JPS5921576B2 JP55074983A JP7498380A JPS5921576B2 JP S5921576 B2 JPS5921576 B2 JP S5921576B2 JP 55074983 A JP55074983 A JP 55074983A JP 7498380 A JP7498380 A JP 7498380A JP S5921576 B2 JPS5921576 B2 JP S5921576B2
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acid
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【発明の詳細な説明】 一般にハム及びベーコンには、食塩と共に亜硝酸塩が、
(1)食中毒菌特にクロストリジウム・ボッリヌムの抑
制、(2)肉色の安定化、(3)塩蔵向に対する風味の
付与、(4)腐敗の遅延の目的で、Na NO□として
120〜156ppm添加されている。
その主な添加方法としては、例えば、塩漬剤を粉末のま
ま肉片に散布する方法、塩漬液を調製して原料肉塊に注
入又は浸漬する方法などが用いられている。
亜硝酸塩の有する上記の効果の中で食品衛生土竜も重要
なものは、抗ボツリヌス作用である。
もし亜硝酸塩を減量し又は添加しないと、ボツリヌス菌
の発生を抑制することができず、その結果産生される毒
素によって極めて危険な食中毒が起こることになる。
この危険性を抑制回避する目的で、米国では前記のよう
にNaNO2120〜156ppmの使用が行われてお
り、この量はこの目的達成のために絶対必要とされてい
る。
シカしNaNO2などの亜硝酸塩の使用については、次
のような問題点が次第に明らかにされてきている。
(1)食品中の2級アミン又はアミノ酸と亜硝酸塩との
反応によりニトロアミン類が生成し、殊にベーコンでは
アミノ酸の1種であるし一プロリンとの調理時の加熱に
よる反応によって、N−ニトロソピロリジン(NPYR
)の生成が明らかにされている。
これらのニトロソアミンはいずれも動物に対し強い発癌
性を示す物質である。
(2)亜硝酸塩自体についても、MITのニューバーン
らの研究によって発癌性の疑いのあることが明らかにさ
れている。
(3)亜硝酸塩自体が極めて反応性に富み、例えば2重
結合を有する化合物との反応、アミノ酸を分解するよう
な反応、あるいは水酸基を有する化合物との反応など、
種々の有機化合物との反応が知られており、これによっ
て生成された化合物の多くが変異原性である。
これらの事実により、ハム、ベーコンのような肉製品に
おいて安全な製品を製造するために(ζまず根本的に必
要なことは、NO2−の添加量の減少をはかることであ
る。
しかしNaNO2の添加量を減少すると、前記のように
ボツリヌス菌の抑制が不可能仁なり、食品衛生上の危険
を回避することができない。
またニトロソアミン類の産生を防止する目的から、エリ
ソルビン酸及びその塩、アスコルビン酸及びその塩、こ
れらの高級脂肪酸エステル、ならびにこれらの高級アセ
タール類、さらにはトコフェロール類などの添加が試み
られている。
したがってNaNO2を減量し、またNPYRなとのニ
トロソアミン類の生成を防止し、しかもボツリヌス菌を
抑制するためには、さらに何らかの別個の手段が必要で
、例えば保存剤としてのソルビン酸又はその塩を利用す
ることが好適である。
さらにまたNaNO2の減量は肉色の不安定性を招くの
で、ニトロソアミン生成防止の目的に加えて、エリソル
ビン酸塩のようなエンジオール系還元剤の添加が必要で
ある。
このため従来は、例えばNaNO2とエリソルビン酸ナ
トリウム及びソルビン酸カリウムを塩漬液中に混合し、
例えばベーコン用の肉塊中に注入することが試みられた
しかしこれらの方法によると、NaNO2の各種化合物
との反応性に富むことが問題となる。
例えばNa NO□とソルビン酸との反応は多くの文献
により知られている。
さらに例えば塩漬剤における程度の高濃度のNaNO2
とエリソルビン酸塩との間には、何らかの反応によって
、エーテル抽出可能なRec −assay陽性物質の
形成が認められる。
またアミノ酸が高濃度のNaNO2の存在下に分解され
ることが知られているので、塩漬液中に調味の目的でア
ミノ酸混合物を混合することも避けねばならない。
また文献によるとNa NO□とチロシン又はトリプト
ファンとの反応も報告されている。
本発明は、主として下記の問題を解決することを目的と
する。
(1)一般的なニトロソアミンの生成、さらにはNPY
Rの生成の効果的な抑制。
(2)内申に残留する亜硝酸根の減量。
(3) 減NしたNO2−添加量において強力にボツ
リヌス菌を抑制すること。
(4)安定した肉色の付与。
本発明者らは、これらの問題を解決するためには、NO
2−と他の添加剤との反応を防止することが必要である
ことに着目した。
本発明者らの研究によると、NaNO2と例えばソルビ
ン酸あるいはエンジオール系化合物との反応の可能性が
あることから、NaNO2とこれらの物質は少なくとも
肉に添加する以前には絶対に接触させてはならない。
なぜならば従来性われていたように、例えば塩漬液を肉
に注入する量が肉の1/10であれば、塩漬剤の塩漬液
中の濃度は内申におけるそれの10倍であり、このよう
な高濃度ではNaNO2と他の添加剤との反応が起こる
ことを避げられないからである。
そのほかハム及びベーコンに添加される物質としては、
トコフェロール類、エンジオール系物質としてのアスコ
ルビン酸の脂肪酸エステル、エリソルビン酸の脂肪酸エ
ステル、相当する高級アセタール類などがあげられる。
これらの物質も塩漬剤中で高濃度のNaNO2と共存す
ると必ず反応が起こるので、これを避ける必要がある。
本発明は、ソルビン酸もしくはソルビン酸塩ならびに還
元剤としてのアスコルビン酸、その塩、エリソルビン酸
、その塩、アスコルビン酸又バニリンルピン酸の高級脂
肪酸エステル、アスコルビン酸又はエリソルビン酸の高
級アセタール及びトコフェロールから成る群から選ばれ
た少なくとも1種を含有する液状又は粉末状の添加剤(
A)と、亜硝酸塩を含有する液状又は粉末状の塩漬前B
)とを、それぞれ別個に任意の順序で、注入、散布、含
浸又は浸漬のいずれかの手段により原料肉片に添加する
(ただしAがソルビン酸の水性懸濁液である場合は、亜
硝酸根の肉に対する添加量が30ppm以下でベーコン
を製造する場合を除()ことを特徴とする、安全なハム
及びベーコンの製造法である。
本発明者らは、先に亜硝酸根を含む塩漬剤を用いて自重
量に対し30ppm以下の亜硝酸根を含有するように塩
漬された肉塊に、ソルビン酸の水性懸濁液又はこれと水
溶液の形のへキサメタ燐酸塩を注入することにより、ボ
ツリヌス菌に対し抵抗性のベーコンを製造する゛でとに
成功した(特願昭54−114110号明細書参照)。
本発明者らはこの知見に基づいてさらに研究を進めた結
果、本発明を完成するに至ったのである。
ソルビン酸などの効力を増強するための酸性物質として
は、例えば酢酸、プロピオン酸、乳酸、りんご酸、こは
く酸、酒石酸、アジピン酸、フマール酸、クエン酸、グ
ルコノデルタラクトンなどの有機酸、さらに酸性の無機
酸塩、例えば燐酸モノナトリウム、燐酸モノカリウム、
ヘキサメタ燐酸ナトリウムなどが用いられる。
これらの酸性物質が亜硝酸塩と共存すると、亜硝酸塩が
不安定となるが、本発明により亜硝酸塩を含む添加剤(
B)と別個にこれを添加すると、亜硝酸塩の分解を全く
防いで安全なハム及びベーコンを製造するための必要量
を用いることができる。
添加剤Aとしては例えばソルビン酸を、粉末のまま、あ
るいは有機溶媒中の溶液として、あるいは水性懸濁液と
して加えることができるが、このソルビン酸に他の酸性
物質を加えて同時に添加してもよく、またこれに保存効
果を高める目的でC8〜C12−脂肪酸のグリセリンエ
ステルを添加してもよい。
添加剤Aとしてエンジオール化合物を水溶液又は水性懸
濁液として用い、これにソルビン酸を加えてもよい。
これにさらに酸性物質を加えてもよく、またC8〜C1
2−脂肪酸のグリセリンエステルを加えてもよく、これ
を酸と同時に加えてもよい。
ソルビン酸の代わりにソルビン酸カリウムを用いてもよ
く、ソルビン酸とソルビン酸カリウムの混合物を用いる
こともできる。
この混合物は水溶液又は有機溶媒中の懸濁液として用い
てもよい。
NaNO2の使用量を減少することが本発明の重要な目
的の一つであるので、従来のベーコンにおける常用量で
ある120ppm及びハムにおける常用量である156
pp′mのNaNo2量より若干少ない量の(B)の添
加も、本発明の実施態様に含まれる。
添加剤(5)としては、例えばソルビン酸又はその塩に
ついては、有機溶剤溶液、水溶液、特殊製剤、ソルビン
酸とソルビン酸カリウムの併用、水2性懸濁剤などの形
として用いることができる。
添加剤(B)としては、中性ないしアルカリ性の無機塩
、例えばトリポリ燐酸塩、ピロ燐酸塩、第二燐酸塩等を
、亜硝酸塩と一緒に肉に添加することができる。
食塩は通常(叡B)とともに肉に添加されるが、その全
量を(A)とともに、あるいはその一部をそれぞれ(A
)と(B)に添加して使用することもできる。
添加剤(A)及び(B)は、液状(水溶液、有機溶剤溶
液、乳濁液又は懸濁液)の場合は常法により注入、含浸
、浸漬などの手段により、粉末状の場合は散布、塗布な
どにより肉片に吸収させることができる。
通常は食塩、中性ないし弱アルカリ性の無機酸塩ならび
に亜硝酸根を含む(B)をまず肉片に添加し、適宜に肉
片中に亜硝酸根を分布させたのち、(A)を添加するこ
とが好ましい。
この方法は、亜硝酸根を先に注入することにより内申で
亜硝酸根が著しく分散希釈され、また肉に添加された亜
硝酸根が肉蛋白質、ヘモグロビン、ミオグロビンなどと
反応してその量が著しく減少するので、その後に添加さ
れるA成分と反応しうる接触が防止される点で特に有利
である。
しかしくA)を先に注入したのち(B)を注入又は添加
することも可能である。
例えばA成分としてエリソルビン酸ナトリウム及びソル
ビン酸カリウムを注入し、次いでB成分として亜硝酸ナ
トリウムを主成分とする(B)の注入を行う場合は、B
成分がA成分と濃厚な状態で接触しないように、B成分
を希釈した溶液として又は徐々に注入するか、あるいは
多数の針を持つ注入器に上り注入場所を分散するなどの
手段が用いられる。
原料肉として肉塊を用いるハム及びベーコンの製造の場
合は、肉塊に添加物を均一に分布させるため多くの場合
に水溶液(塩漬液)を注入する方法が用いられるが、肉
塊を水溶液中に浸漬する方法、内表面に粉末を散布して
すり込む方法、水溶液を塗布して含浸させる方法なども
用いられる。
これらの添加方法は、(A)と(B)とを別個に添加す
る限り任意に組み合わせることができるが、浸漬又は散
布に際しては、B成分を先に肉に添加し、B成分が均一
に分散したのちA成分を添加することが好ましい。
しかしB成分を食塩その他の塩類などで希釈して、A成
分の添加後の肉に対して処理することも可能である。
注入法の場合は、塩漬液の注入量は、肉重量に対し一般
に合計約5〜30%好ましくは約10〜20%である。
(A)及び(B)を別個に水溶液として注入する場合は
、各注入量は同じでも異なっていてもよく、一般に肉に
対し塩漬液A5〜15%及び塩漬液B15〜5%を注入
する。
塩漬液中の添加物濃度は、各添加物の肉に対する目標添
加量及び塩漬液の注入量により定められる。
浸漬法又はすり込み法による場合は、内申に目標添加量
を浸透させるための浸漬液の濃度及び浸漬時間、ならび
にすり込みに使用すべき量は、予備実験により容易に定
めることができる。
従来法として行われているエリソルビン酸ナトリウムと
亜硝酸塩を含有する塩漬剤を肉に10%注入する場合は
、両者は肉に対する添加量の10倍の高濃度で溶液中に
共存しているのに対し、本発明によりまず(B)を肉に
注入したのち(A)の注入を行うと、まず亜硝酸根量が
内申で1/10程度となっており、しかも白成分などと
の反応によりさらに減少しているところへ、エリソルビ
ン酸塩を注入することになるため、両者がきわめて希薄
な状態で接触することになる。
NaNO2についてはニトロソアミン形成、NO2−自
体の毒性などを避けるため、他の保存剤例えばソルビン
酸類を併用する場合に、その添加量をなるべく低く、例
えばNaNO2として40ppm以下10ppm以上に
することが望ましい。
NaNO2が40ppm以下の濃度では、エリソルビン
酸その他の添加剤とは反応しないので、濃厚溶液を別個
に添加することにより、NO2−の添加物との反応をも
完全に避けることができ、安全なハム及びベーコンの製
造が可能となる。
後記の実施例に示されるように、水溶液中では120
ppmのNaNO2と550ppmのエリソルビン酸ナ
トリウム又は120ppmのNaNO2と0.2%のソ
ルビン酸は全く反応しないことが証明されており、さら
にNaNO2が多量に消費される内申においては、ハム
のように156ppmのNaNO2が添加されたとして
も、エリソルビン酸ナトリウム又はソルビン酸とNaN
O2との反応は全く起こらない。
この事実は本発明の重要な特色であるNaNO2を含む
添加剤(B)と添加剤(A)とを別個に添加することに
より、初めて安全にハム及びベーコンなどの肉製品の製
造が可能になったことを示している。
塩漬剤の一つの主成分である食塩の添加量は、通常は肉
重量に対し1〜1.5%である。
したがって塩漬液を肉重量に対し10%注入する場合は
、塩漬液中の食塩濃度を10〜15%にする。
食塩は(A)及び(B)に任意の割合で溶解して肉に添
加することができ、合計で必要量(肉重量に対し)にな
るようにする。
またB液にはトリポリ燐酸ナトリウム等のアルカリ性塩
を肉重量に対し約0.2%になるように添加することも
できる。
B液のpHは中性ないし9.0以下の弱アルカリ性が好
ましい。
A成分の肉に対する添加量は、一般にそれぞれ下記の量
である。
例えば調味料としてのアミノ酸類は約0.2%、還元剤
としてのアスコルビン酸(又はその塩)、エリソルビン
酸(又はその塩)、及びこれらの高級脂肪酸エステル又
はこれらの高級アセタールあるいはトコフェロール類な
どは約300〜600 ppm、保存料としてのソルビ
ン酸又はそのカリウム塩は、カリウム塩として0.05
〜0.26%、ソルビン酸として0.05〜0.2%、
C8〜Cl2=脂肪酸のグリセリンエステルは約50〜
500 ppm、各種の有機酸及び無機酸性塩などの酸
性物質は、肉重量に対して0.02〜0.4%で、これ
ら酸性物質は酸の強さ及び目標とするハム、ベーコンの
pHと保水性によってその量を変えることができる。
特にソルビン酸の添加に際しては、溶剤に溶解したソル
ビン酸あるいはさらに酸を加えてpHを低くした塩漬液
(A)が、原料肉に対して悪影響を及ぼすことを避ける
ため、また充分なボツリヌス菌抑制効力を与えるために
、ソルビン酸の懸濁液を用いることが好ましい。
水性懸濁剤としてソルビン酸を添加すると、内申でソル
ビン酸が徐々に溶解して内申に浸透するので、その時の
溶解しているソルビン酸濃度はきわめて希薄であり、肉
の保水性への影響が少ない。
ソルビン酸を水性懸濁液とする場合は、例えばソルビン
酸の100μ以下の微粒子を、0.1〜2,0%程度の
天然もしくは人工糊料例えばグアガムの溶液中に、少量
の親水性界面活性剤例えばレシチン、スパン、ツイーン
、しよ糖エステルなどとともに懸濁液とする。
その際さらに少量例えば0.1〜2%の多価アルコール
を用いてもよく、糖質を加えてもよい。
またソルビン酸の有機溶媒溶液を得るには、溶媒として
例えばプロピレングリコールなどを用いることができる
以下実験例ならびに実施例により本発明を具体的に説明
する。
これらの例における%は重量%である。
実施例 1 (1)実際の塩漬液中における亜硝酸ナトリウム及び/
又はエリソルビン酸ナトリウムの反応の有無(濃厚な濃
度での接触) 食塩15%、トリポリ燐酸ナトリウム2%及び亜硝酸ナ
トリウA(NaN02)1200ppmを含む塩漬液、
食塩15%、トリポリ燐酸ナトリウム2%及びエリソル
ビン酸ナトリウム(NaEry ) 5500 ppm
を含む塩漬液ならびに食塩15%、トリポリ燐酸ナトリ
ウム2%、亜硝酸ナトリウム(NaNO2) 1200
ppm及びエリソルビン酸ナトリウム(NaEry )
5500ppmを含む塩漬液を調製した。
塩漬液は、通常は肉の重量に対し10%の量で注入され
るので、塩漬液中の各添加物の濃度は、肉に対する普通
の添加量の10倍になっている。
これらの塩漬液をそれぞれ次のように処理した。
すなわち、塩漬液を3℃で20時間保持し、エチルエー
テルで2回抽出し、エーテル層を集めて2回水洗したの
ちエーテルを減圧下に留去し、残査をエーテル5rIl
lに溶解した。
この溶液をディスクに浸み込ませて、平野等によるバチ
ルス・ズブチリスH17(Rec+)及びM−45(R
ec )株の胞子を用いる変法によって、レツクーア
ツセイを行なった。
なおレツクーアツセイの陽性対照としてはN−メチル−
N′−二)0−N−ニトロソグアニジンを、陰性対照と
してはカナマイシンを、それぞれ10μグのディスクの
濃度で用いた。
レツクーアツセイの結果を第1表に示す。
第1表から明らかなように、亜硝酸ナトリウムとエリソ
ルビン酸ナトリウムとを長時間−緒にしてお(と陽性で
ある。
この陽性の程度は陽性対照として用いたN−メチル−N
′−二トローN−二トロングアニジンと較べると極めて
弱いものではあるが、エーテルで抽出可能なレツクーア
ツセイ陽性物質の形成を示唆している。
この結果から、変異原性物質の形成を避けて安全な食肉
製品を製造するためには、エリソルビン酸塩と亜硝酸塩
とを、直接に接触させずに、それぞれ別個に肉に添加す
る必要があることが明らかである。
(2)実際の内申における亜硝酸ナトリウム及び/又は
エリソルビン酸ナトリウムの反応の有無(希薄濃度での
接触) (1)における塩漬液中の添加物の濃度を1/10にし
て内申における濃度を想定した。
その実験区を第2表に示す。
これらの塩漬液を次のように処理した。
所定の割合で調製された塩漬液(塩酸でpH6,0に調
整)を、38℃で3時間、50℃で3時間そして57℃
で2時間保持した(ベーコンなどの肉製品の加熱条件)
そののち(1)と同様の方法によりエーテル抽出物を得
てレックーアッセイを行った。
その結果を第3表に示す。この結果から、塩漬液中の添
加物の濃度をけ)の1/10にすると、突然変異原性物
質の生成は認められないことが明らかである。
実施例 2 本実施例は、(1)実際の塩漬液中におけるソルビン酸
カリウム及び/又はエリソルビン酸ナトリウムと亜硝酸
ナトリウムの反応の有無(濃厚な濃度での接触)と、(
2)実際の内申におけるこれら物質間の反応の有無(希
薄溶液での接触)を示す。
(1)食塩15%及びトリポリ燐酸ナトリウム2%を含
有し、そのほか所定の濃度のソルビン酸カリウム(So
K)、亜硝酸ナトリウム(Na NO2)及びエリソル
ビン酸ナトリウム(NaEry )を種々の組合せで含
有する塩漬液を調製した。
塩漬液は、通常は肉の重量に対し10%の量で注入され
るので、塩漬液中の各添加物の濃度は、肉に対する普通
の添加量の10倍になっている。
塩漬液中の添加物の組合せ及び濃度を第4表の第1欄に
示す。
これらの塩漬剤溶液を、実施例1と同様に処理してレツ
クーアツセイを行った(3℃で20時間保持後)。
レックーアッセイの結果を第4表に示す。
第4表から明らかなように、亜硝酸ナトリウムとエリソ
ルビン酸ナトリウムを長時間−緒にしてお(と陽性であ
り、また亜硝酸ナトリウムとソルビン酸カリウムを一緒
にしておいても陽性である。
これらの陽性の程度は陽性対照としテ用いたN−メチル
=N′−二トローN−二トロングアニジンと較べると極
めて弱いものではあるが、エーテルで抽出可能なレツク
ーアツセイ陽性物質の形成を示唆している。
亜硝酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとエリソルビン
酸ナトリウムの三者を一緒にすると、それぞれ三者を混
在したときにみられる作用は弱められるが陽性と陰性の
境界にある程度の反応が認められる。
これらの結果から、変異原性物質の形成を避けて安全な
食肉製品を製造するためには、ンルビン酸塩又はエリソ
ルビン酸塩と亜硝酸塩とを直接に接触させずにそれぞれ
別個に肉に添加する必要があることが明らかである。
(2)食塩1.5%及びトリポリ燐酸す) IJウム0
.2%を含有し、そのほか山中に相当する所定の濃度の
SoK、NaNO2及びNaEryを種々の組合せで含
有する液を肉のpHに相当するpH6,0に塩酸で調整
した。
これらの溶液を、ベーコン等の製造における加熱条件に
対応して、38℃で3時間、50℃で3時間、そして5
7°Cで2時間保持した。
塩漬液中の添加物の組合せ及び濃度ならびに実施例1(
1)と同様にして測定したレツクーアッセイの結果を第
5表に示す。
表中の記号子は陽性、士は縦隔性、*は阻止帯を認めな
いことを示す。
第5表の結果から明らかなように、内申の濃度になるよ
うに調製された塩漬液を肉製品の製造条件により加熱を
行ったのち、レックーアッセイにより突然変異原性を調
べたところ、Na NO2、SoK及びNaEryを単
独で又は組合せて、あるいは濃度を変化させても、陽性
反応は認められなかった。
したがってこれらの添加物は濃厚な濃度での接触を避け
れば、安全なハム及びベーコンが製造可能であることが
明らかである。
実施例 3 本実施例は、ベーコンにおける本発明の実施により、効
果的に残存するNO2−を低減し、さらにNPYRの生
成を低下させ、その上充分に優れたボツリヌス菌抵抗性
を与えることを示す例である。
ベーコンは豚のバラ肉(4kg約30X50X4〜7C
711)を用いて製造した。
塩漬剤の添加方法は対照として1種の塩漬液を、本発明
としては2種の塩漬液(A液及びB液)を注入する方法
を用いた。
塩漬液の注入量は1種の塩漬液を用いる場合は肉に対し
10%とし、2種の塩漬液を用いる場合はそれぞれを肉
に対し5%ずつ別個に(まずB液を次いでA液を)注入
した。
試験区、塩漬液の注入量及び塩漬液中の添加物濃度を第
6表に示す。
なお第6表中の括弧内の数値は、塩漬液の注入により添
加される各添加物の肉に対するパーセンテージである。
第6表に示すように、1種の塩漬液を用いる場合(試験
区1及び2)には塩漬液を肉に対して10%注入するの
で塩漬液中の各添加物濃度の数値は、各添加物の肉に対
する添加量の数値(括弧内の数値)の10倍となってお
り、また2種の塩漬液を用いる場合(試験区3〜14)
にはそれぞれ別個に肉に対し5%ずつ注入したので、各
塩漬液中の各添加物濃度の数値は、各添加物の肉に対す
る添加量の数値の20倍になっている。
なおソルビン酸(SoA)は、グアガム0.5%及びグ
リセリン0.22%を含有する水溶液中に懸濁した状態
で用い、他の添加成分をこの懸濁液中に溶解又は同時に
懸濁してA液を調製した。
塩漬液を注入した肉塊を0〜2℃の冷蔵庫内で1夜放置
して塩漬したのち、30〜50℃で3時間乾燥し、次い
で70℃で5時間くん煙し、冷却してベーコンを製造し
た。
得られたベーコンを70%アルコールで殺菌、消毒され
たハム用スライサーで2.5〜3.0mmの厚さに切断
し、これから無作為にサンプルを取り出し、各種の測定
及び試験を行った。
pH:試料5グを細切し水45m1を加え均質化したの
ち、ガラス電極pHメーターで測定した。
亜硝酸根(NO2)の定量:日本薬学会編「衛生検査法
注解」第194頁に記載の方法(Shinn法)により
、スライス試料のフライ前及び後におけるNO2−を定
量した。
フライは、テフロン加工された電気卓上焼型を用いてス
ライス試料の両面について171℃で3分ずつ行った。
ボツリヌス菌抵抗性試験ニスライスされた試料にクロス
トリジウム・ボツリヌムのA型及びB型の混合胞子を1
03個/グの量になるように、殺菌した海砂を胞子のキ
ャリヤーとして使用するクリスチャンセンらの方法(A
ppl 。
Microbiol 、27.733.1976)によ
り接種した。
胞子を接種された試料を約101単位で2枚ずつプラス
チックフィルムで真空包装し、27℃に保存し、膨張及
び毒素産生を調べた。
毒素産生を調べるため、前記のように処Wした試料20
グを燐酸緩衝液(pH6,0) 4 ONと共に均質化
したのち、110000rpで15分間遠心分離し、上
清を沢過し、上清沢液0.5mlをマウス(体重15〜
201)の腹腔内に注射し、動物の生死を観察して判定
した。
なお毒素の確認のため、上清沢液を80℃で2分間加熱
シ、同様にマウスに注射することにより、ボツリヌス菌
抵抗性試験の中和試験とした。
ボツリヌス菌抵抗性試験の結果は、最初の膨張及び最初
の毒素産生が認められるまでの保存日数として示す。
N−ニトロソピロリジン(NPYR)の定量ニスライス
されたベーコン試料をテフロン加工された電気卓上焼型
を用いてスライス試料の両面について171℃で3分ず
つフライし、このフライされたベーコンをファインらの
真空蒸留法及びガスクロマトグラフィー熱エネルギー分
析装置を用いる方法(Anal 、 Chem、 Ac
ta 78.383.1975)により定量した。
これらの結果は第7表に示すとおりで、本発明方法によ
れば著しく残存NO2−が少なく、かつNPYRも少な
(、しかもボツリヌス菌抵抗性も増大している。
また本発明方法の中で、例えばアスコルビン酸ナトリウ
ム及びアスコルビルパルミテートは、両者とも同様に有
効にNPYRの量をさらに低下することが明らかであり
、モノラウリルグリセリド又はモノラウリルグリセリド
は120ppmの添加により保存性を向上することも明
らかである。
実施例 4 本実施例は、ソルビン酸の水性懸濁液Aあるいハサらに
クエン酸及び/又はエリソルビン酸ナトリウムを加えた
ソルビン酸の水性懸濁液AとNaNO2を含有する塩漬
液Bとを別個に注入して製造したベーコンにおける抗ボ
ッリヌス作用、残存NO2−及びNPYRの生成量を示
す。
ベーコンの製造ならびに試験方法は実施例3と同様であ
る。
塩漬液B及び水性懸濁液Aにおける添加物の量及び肉牛
の濃度(括弧内の数値)を第8表に示す。
試験区1においては、NaNO20,012%のほか食
塩15%、砂糖1%及び重合燐酸ナトリウム2%を含有
する塩漬液を肉重量に対し10%注入した。
一方2回注入による試験区2〜5においては、NaNO
2o、 08%、食塩13%、砂糖2%及び重合燐酸ナ
トリウム4%を含有する塩漬液Bを肉に対し5%注入し
た。
次いでグアガム0.5%、グリセリン0.22%及びレ
シチンo、oos%を含有する水溶液中に所定濃度のソ
ルビン酸を懸濁しあるいはさらに他の添加物を含有させ
た水性懸濁液Aを、B液とは別個に肉重量に対し5%注
入した。
なお試験区6はNaNO2とNaEryを一緒に溶解し
た塩漬液Bを肉重量に対し10%注入する従来法である
第9表に得られた結果を示す。
NaNo2を含有する塩漬液Bとソルビン酸を含有する
水性懸濁液Aと別個に肉に注入添加することにより、N
aNO2含有液を1回注入する方法及び従来法と比較し
て、ソルビン酸その他をNaNO2とは別個に2回注入
する試験区2〜5では残存NO2−は添加されたレベル
からみて低下が認められ、NaEryの併用によりさら
に低下していることが明らかである。
またNPYRの生成についても2段注入法では著しく減
少しており、さらにボツリヌス菌の毒素産生抑制効果も
著しく増大し、発色も良好であった。
実施例 5 本実施例は、SoKの水溶液あるいは有機溶媒の5%溶
液中にSoA及びSoKの両者を懸濁したA液と、Na
NO2を含有する塩漬液Bをそれぞれ別個に注入添加し
たベーコンにおける抗ボツリヌス作用、残存NO2−及
びNPYRの生成量を示す。
ベーコンの製造ならびに試験方法は実施例3と同様であ
る。
食塩及び重合燐酸塩の量は各試験に共通である。
第10表に塩漬液AとBの主要添加物の組成ならびに肉
に対する添加量(括弧内の数値)を示す。
試験区1は自重量に対し10%を、試験区2〜5はB液
を5%注入したのちA液を5%注入した。
第11表に結果を示す。
本発明によりA液とB液を別個に注入することにより、
残存NO2−及びNPYRの量は対照区よりも著しく低
下し、ボッリヌス菌の発育抑制効果も大きいことが認め
られた。
実施例 6 本実施例は、ロースハムにおいてNaNO2の使用量を
減量した場合のソルビン酸カリウムの添加による抗ボツ
リヌス作用の効力増強効果を示す。
豚のロース部分の肉を同形のブロック状に切ったもの(
約300f)に、第12表に示す濃度又は組成の塩漬剤
を塩漬液としての注入及び/又は乾塩剤としてのすり込
みにより添加したのち、0°Cで5日間塩漬を行った。
次いで塩漬した肉を真空包装用フィルムで包装したのち
75℃で90分間蒸煮し、急冷してロースハムを製造し
た。
すり込みの場合は、予備実験により使用量の1/4が肉
牛に浸透することが確かめられているので、肉に対し希
望の添加量の4倍量をすり込んだ。
第11表中の括弧内の数字は塩漬液については添加物の
肉に対する添加量であるが乾塩剤についてはすり込みの
ための肉に対する使用量であり、その1/4が肉牛に浸
透したこと意味する。
得られたハムについて実施例3と同様にしてpH及び残
存NO2−を測定し、そのほか残存ソルビン酸量、発色
度ならびに官能検査による発色度及び切り口のテキスチ
五アーを次のようにして調べた。
水分の測定:試料5′?を105°Cで20時間乾燥し
、乾燥減量を水分とした。
ソルビン酸の定量:水蒸気蒸留法(菅野ら著、衛生化学
、第12巻241頁1966年)により定量した。
発色度の測定:水田らの方法(日畜試、第49巻866
頁1978年)により、赤身部分の発色度を測定した。
官能検査ニスライスされた製品について、対照区(試験
区1)に対する発色の程度ならびに切口のテキスチュア
ーを−2(悪い)、−1(やや悪い)、0(同じ)、1
(やや良い)、2(良い)の5段階で、パネル8名によ
り肉眼的に判定した。
官能検査の結果はその平均点で示す。ボツリヌス菌抵抗
性は、スライスしたロースハムを実施例3と同様に処理
して調べ、そのほか真空包装された状態での保存性(一
般腐敗)について、27℃で保存して肉眼観察を行い、
主として膨張の発生するまでの日数を保存日数として示
した。
得られた結果を第13表にまとめて示す。内申には0.
004%が含浸される濃度である。
実施例 7 本実施例は、ベーコンにおいてNaNO2の使用量を減
量した場合のソルビン酸、くえん酸及び/又はC8〜C
1□−脂肪酸グリセライドの添加による抗ボツリヌス作
用及びNPYRの生成抑制を示す。
豚のバラ肉4kg(約30×50×4〜7CrIl)を
用いてベーコンを製造した。
塩漬剤の添加方法としては、1種又は2種の塩漬液を注
入する方法を用いた。
塩漬液の注入量は、1種の塩漬液を用いる場合は肉に対
し10%とし、2種の塩漬液を用いる場合はそれぞれを
肉に対し5%づつ別個に、B液次いでA液の順で注入し
た。
塩漬液に含まれる添加物の種類と濃度は試験区※※によ
り異なるが、第14表に示した条件である。
第14表の括弧内の数字は肉に対する量である。
ベーコンの製造法、試験法及び分析法は実施例3及び6
と同様である。
粗脂肪はA、 O6A、 C法(第12版1975年)
により定量した。
これらの結果は第15表に示すとおりで、本発明による
試験区3〜8は従来法(1回注入)に比べ、同等な品質
において残存NO2f及びN−ニトロソピロリジンの生
成量が減少し、発色度も優れていた。
またボツリヌス菌の毒素産生抑制効果も優れていた。
NDは検出されなかったことを意味する。
実施例 8 本実施例は、減量されたNaNO2とは別個にソルビン
酸カリウムを添加したベーコンにおける抗ボツリヌス作
用の強度を示す。
豚のバラ肉4 kg(約30X5QX4〜7 cm )
を用いて、実施例3と同様にしてベーコンを製造した。
塩漬液の注入量は、1種の塩漬液を用いる場合は肉に対
し10%とし、2種の塩漬液を用いる場合はそれぞれを
肉に対し5%ずつ別個に、B液次いでA液の順で注入し
た。
試験区、塩漬液の種類及び注入条件、添加物の塩漬液中
における濃度及び肉に対する添加量(括弧内の数字)を
第16表に示す。
実施例3.6及び7と同様にして試験及び測定して得ら
れた結果を第17表にまとめて示す。
この結果から明らかなように、試験区2〜4では試験区
1に比してNPYRの生成量が著しく低下しており、ま
た強い抗ボツリヌス性を示した。
実施例 9 本実施例は、減量されたNaNO2を含有する塩漬液B
とは別個に、ソルビン酸と各種有機酸又は各種還元剤と
を含有する水性懸濁液Aを注入添加したベーコンにおけ
る抗ボツリヌス作用、残存NO2−及びNPYRの生成
量を示す。
ベーコンの製造ならびに試験方法は実施例3と同様であ
る。
第18表に塩漬液B及び水性懸濁液Aの組成及び濃度(
括弧内の数字は肉に対する添加量)を示す。
試験区1では自重量に対しB液を10%注入し、本発明
による試験区2〜12ではまずB液を5%注入したのち
水性懸濁液Aを5%注入した。
得られた結果(第19表)から明らかなように、各種有
機酸をSoAの懸濁液に含有させて注入すると、残存N
O2−及びNPYR生成量の減少ならびに強い抗ボツリ
ヌス効果が認められた。
SoAと還元剤との併用によりさらに優れた効果が認め
られた。
実施例 10 本実施例は、ソルビン酸懸濁液又はソルビン酸カリウム
水溶液をNaNO2とは別個に注入添加して製造された
ハムについての残存NO2−1発色度、一般腐敗及びボ
ツリヌス抑制効果を示す。
豚のハム部分の肉を同形の円筒状に切ったもの(約1
kg)に各種塩漬液を注入したのち、マツサージを行っ
た。
次いで綿布で包んで糸でしばったのち、40℃で3時間
乾燥し、57℃で4時間くん煙してハムを製造した。
第20表に塩漬液の主要成分及び濃度(括弧内の数字は
肉に対する添加量)を示す。
試験区1ではB液を肉に対し10%注入し、他の試験区
ではまずB液を次いでA液を肉に対し5%ずつ注入した
表に示す成分のほか肉に対し食塩3%が添加されるよう
にB液(試験区1)又はA液及びB液に溶解し、またす
べての試験区において重合燐酸塩をB液と一緒に、肉に
対し0.3%添加した。
試験及び測定の結果は第21表に示すとおりで、NaN
O2とソルビン酸とを別個に注入することにより、従来
法に比して少ないNaNO2の添加量において残存NO
2−が著しく減少し、発色性も良好で、一般腐敗の防止
効果及び抗ボッリヌス効果も優れていることが認められ
る。
またソルビン酸カリウムを別個に注入した場合は、良好
な一般腐敗及び抗ボツリヌス効果が認められた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ソルビン酸もしくはソルビン酸塩ならびに還元剤と
    してのアスコルビン酸、その塩、エリソルビン酸、その
    塩、アスコルビン酸又はエリソルビン酸の高級脂肪酸エ
    ステル、アスコルビン酸又はエリソルビン酸の高級アセ
    タール及びトコフェロールから成る群から選ばれた少な
    くとも1種を含有する液状又は粉末状の添加剤囚と、亜
    硝酸塩を含有する液状又は粉末状の塩漬剤(B)とを、
    それぞれ別個に任意の順序で、注入、散布、含浸又は浸
    漬のいずれかの手段により原料肉片に添加する(ただし
    Aがソルビン酸の水性懸濁液である場合は、亜硝酸根の
    肉に対する添加量が30ppm以下でベーコンを製造す
    る場合を除()ことを特徴とする、安全なハム及びベー
    コンの製造法。 2 Aがソルビン酸及びソルビン酸塩の混合物を含有す
    ることを特徴とする特許請糸の範囲第1項に記載の方法
    。 3 ソルビン酸が、水又は水性有機溶剤中に懸濁されて
    いるか、あるいはAに含有される他の添加成分の水溶液
    中に又はこれらの添加成分の水性有機溶剤溶液中に懸濁
    されている状態でAを使用することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項又は第2項に記載の方法。 4 ソルビン酸の平均粒径が100μm以下であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第3項のいず
    れかに記載の方法。
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