JPS592119Y2 - 金属の表面処理装置に於ける被処理物の吊り下げ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は金属の表面処理装置における被処理物の吊り
下げ装置に関する。

金属の表面処理装置、例えばアルミニウムの陽極酸化処
理を目的とした電解槽、金属メッキ槽等の装置に被処理
物を搬送枠に吊り下げて搬送し所定の表面処理を行なう
場合に作業効率向上のため被処理物を吊り上下げ具を介
して搬送枠に吊り下げているが、クレーン等搬送装置の
起動および停止の際に吊り下げ具および被処理物に急激
な衝激を与えるので、その衝激を緩和するために第４図
に示しであるように吊り下げ具が搬送枠の支持具に揺動
自在に吊り下げである。

しかしながら、このような吊り下げ方では支持具の保合
部と吊り下げ具との保合部が曲面と線とで線接触で接し
ているため吊り下げ具が滑らかに揺動しないことがある
。

このため被処理物の横揺れは阻止できるが被処理物の横
揺れによって被処理物を挾んで吊り下げている吊り下げ
具の挾持部に集中応力がかかり被処理物が落ちることが
ある。

また、挟持部を破損することがある。

この考案は前記従来の問題点を解決するために考案した
もので、その目的は程良く揺れてクレーン等搬送装置の
起動および停止の際に吊り下げ具および被処理物に発生
する急激な衝激を吸収できると共に横揺れを程よく抑え
て速やかに所定の処理槽に浸漬して生産効率を向上させ
ることができる金属の表面処理装置における被処理物の
吊り下げ装置を提供することである。

以下、この考案を図示する実施例によって説明する。

搬送枠１と一体なる支持具２に所定幅に亙って吊り下げ
具３が吊り下げである。

吊り下げ具３は下端部に挟持部４を構成するように２本
のアーム５，５を交差させ、かつ交差部を枢着して鋏状
に構成したものである。

吊り下げ具３にはスプリング６が取り付けてあって挟持
部４が絶えず被処理物、すなわち型材７を挾んで支持す
るように絶えず２本のアーム５，５を付勢している。

アーム５，５の付勢はアーム５，５上端部を矢印方向に
軽く押し付ければ簡単に解除することができ、これによ
って挟持部４が開き型材７が離脱するようになっている
。

また、吊り下げ具３には所定幅に亙って係合部８が取り
付けである。

係合部８は同じ曲率半径で形威した断面略半円形の内周
面９を有する２つの片１０．１０を内周面９，９が対向
して断面略円形の空洞部を構成し、かつ上端部に内周面
９，９に連通してスリット１１を構成するように重ね合
せると共に、ポル） １２．１２によって吊り下げ具３
のアーム５に取り付けである。

支持具２は搬送枠１と一体になっている基部１３と、ス
リット１１の開口幅より幅広なフランジ１４を備えて断
面略逆Ｔ字状をなし、基部１３下端部に垂設した係合部
１５とで形威しである。

保合部１５はスリット１１を介して保合部８の内周面９
，９に到達している。

すなわち係合部１５のブラフ２１４両側部１６．１６が
係合部８の内周面９，９にそれぞれ面接触している。

フランジ１４の両側部１６．１６はそれぞれ保合部８の
内周面９，９に沿って曲面状に形成してあって、係合部
１６のブラフ２１４両側部１６．１６が係合部８の内周
面９，９に面接触している。

このような構成において、搬送枠１に吊り下げ具３によ
って型材７を吊り下げた状態で吊り下げ具３および型材
７に急激な術部を受けたとき吊り下げ具３および型材７
は支持具２を支点に揺動して吊り下げ具３および型材７
に受けた急激な術部を吸収するようになっている。

また、係合部８の内周面９，９と係合部１５のブラフ２
１４両側部１６．１６との所定幅に亙っての面接触によ
る摩擦抵抗によって吊り下げ具３および型材７の横揺れ
は程よく阻止されるようになっている。

この考案は以上の構成からなり、断面略円形の内周面を
有する保合部と、一部がこの保合部の内周面で形成され
た空洞部にあって、がつこの保合部の内周面に面接触す
る両側部がこの保合部の内周面に沿って曲面状に形成さ
れた係合部とが係合して吊り下げ具が支持具に揺動自在
に吊り下げであるので、吊り下げ具および被処理物に急
激な術部を受けても支持具を支点に吊り下げ具と被処理
物とが一体にかつ円滑に揺れて急激な術部を吸収してし
まう。

したがって吊り下げ具の挟持部に応力が集中することは
なく被処理物が落ちることはない。

また、支持具の係合部と吊り下げ具の保合部とが所定の
摩擦抵抗を発生し得る所定の接触面積でもって面接触し
ているため吊り下げ具および被処理物の横揺れを程良く
阻止する。

したがって、被処理物を速やかに処理槽に浸漬すること
ができ、生産効率が良い。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図はこの考案の実施例を示すものであって
、第１図は金属の表面処理装置における被処理物の吊り
下げ装置の正面図、第２図は第１図におけるＡ部拡大図
、第３図は第１図におけるＡ部拡大側面図、第４図は従
来例を示すものであって、第１図におけるＡ部拡大図で
ある。 １・・・・・・搬送枠、２・・・・・・支持具、３・・
・・・・吊り下げ具、４・・・・・・挾持部、５・・・
・・・アーム、６・・・・・・スプリング、７・・・・
・・型材、８・・・・・・係合部、９・・・・・・内周
面、１０・・・・・・片、１１・・・・・・スリット、
１２・・・・・・ボルト、１３・・・・・・基部、１４
・・・・・・フランジ、１５・・・・・・係合部、１６
・・・・・・両側部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 搬送枠１と一体なる支持具２と、前記支持具２に吊り下
   げた吊り下げ具３とからなり、前記支持具２と前記吊り
   下げ具３とは一方が断面略円形の内周面９と、前記内周
   面９に連通ずるスリット１１とが形成された係合部８を
   有し、他方が前記保合部８の内周面９に前記スリット１
   １を介して到達し、かつ前記保合部８の内周面９に面接
   触する両側部１６が前記保合部８の内周面９に沿って曲
   面状に形成された保合部１５を有して形成しであること
   を特徴とする金属の表面処理装置に於ける被処理物の吊
   り下げ装置。