JPS5920956B2

JPS5920956B2 - 湿潤熱風の生成方法及び装置

Info

Publication number: JPS5920956B2
Application number: JP55150563A
Authority: JP
Inventors: 三郎正木
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1980-10-27
Filing date: 1980-10-27
Publication date: 1984-05-16
Also published as: KR860000327B1; CA1166533A; DE3166722D1; KR830008123A; US4461223A; EP0050979A2; EP0050979A3; EP0050979B1; JPS5774580A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、高温度で高湿度の熱風、即ち湿潤熱風を生成
する方法及び装置に関するものである。

従来、湿潤熱風を必要とするときには、高圧蒸気ボイラ
ーで発生させた蒸気を再加熱するか、あるいはボイラー
とは別に設置した熱風発生装置によって得た高温熱風と
、ボイラーで得た蒸気とを共用している。

しかし、前者の方法では、高圧蒸気ボイラーの運転用熱
源の他に蒸気再加熱用の熱源が必要であり、また、後者
の方法では熱風発生用の熱源の他に蒸気発生用の熱源が
必要であるため、最終目的の湿潤熱風を生成するのに多
量の熱エネルギーを必要とする。

また、これら従来の方法では、燃焼排ガスはそのまま大
気中に放出させているため、熱損失が犬であり、試算に
よれば燃料の３０チないし４０％にも達している。

また、蒸気中に熱気を混合させる蒸気発生器としては、
特許第３９８２０号明細書に開示されたものがある。

しかし、この蒸気発生器では、火炉等の熱気発生装置か
らの熱気は、熱気管を通って缶胴の上部空間に送り込ま
れ、該上部空間にて缶水より発生する蒸気と混合される
のであるが、その途中において、該熱気の保有熱は、管
湿布及び缶湿布が保有する水分の蒸発に一部消費されて
しまう。

即ち、管湿布及び缶湿布に毛細管作用で吸収された水の
気化潜熱として、熱が使用されるので、熱気には明らか
に温度低下が生じている。

従って、この温度低下した火炉等からの熱気を、缶胴上
部空間内の缶水より発生した蒸気に混合しても、所期の
高温の湿潤熱風は得られない。

また、この蒸気発生器では、缶胴はその缶底を火炉等の
熱気発生装置に乗せ懸けて使用される。

しかし、単に火炉等の燃焼部上に置いたり或は懸けたり
するだけでは、該燃焼部と缶底部とが気密に接続されて
いるとは、到底云えない。

即ち、この蒸気発生器では、火炉等の燃焼部より生じた
燃焼排ガスの全部が熱気として前記熱気管に進入するも
のではなく、かなり多くの部分が無駄に大気中に逸散す
ることになる。

そのため、燃焼排ガス中の熱の利用効率が低い欠点があ
る。

更に、この蒸気発生器では、缶胴の上部空間に連通した
排気口は、直接大気中に連通している。

即ち、缶胴の上部空間における缶水の蒸発、管湿布や缶
湿布の保有水の蒸発はいずれも大気圧下での蒸発である
。

そのため、缶水の加熱気化用にはそれ相当の熱エネルギ
ーを消費しなければならない。

従って、本発明の目的は、所期の充分に高温の湿潤熱風
を熱の利用効率良く、捷だ、可及的に少ない熱エネルギ
ー消費によって確実に得ることができる。

湿潤熱風の生成方法と装置を提供することであり、本発
明方法の要旨は、燃料の燃焼によって、大気圧より低い
低圧状態で缶水を低温蒸発させ、これによって生じた低
温の蒸気に対し、前記燃焼によって生じた燃焼排ガスの
全部を当初の高温状態をほぼ維持した状態で直接混合し
て、高温多湿の熱風とすることである。

また、本発明装置の要旨は、図中の参照符号を用いて説
明すると、低圧、低温下で缶水９を蒸発させる低温蒸気
室２と、前記低温蒸気室２に対し蒸発用熱を供給する燃
焼室７と、前記低温蒸気室２の上部空間２ａに接続され
、低温蒸気室２を大気圧以下の低圧状態に保持する吸引
ファン６と、前記燃焼室１の燃焼排ガス４の全部が流入
すると共に、前記低温蒸気室の上部空間２ａに気密に接
続された煙道１０とから成り、前記燃焼排ガス４を燃焼
室７より出た当初の高温状態にほぼ維持して、低温蒸気
１２に混合するようにしたことである。

図示の一実施例では燃焼室７に付設されたバーナー３は
、高静圧ターボファン付きバーナーであり、その燃料と
しては灯油が使用さね、燃焼方法は反転燃焼になってい
るが、バーナーの構造、燃焼方法はこれに限定されず、
種々のものを適宜選択使用できる。

また、燃料も重油、灯油、天燃ガス、都市ガス、液化プ
ロパンガス等が任意に使用できる。

缶水９は低温蒸気室２内にて一定レベルの蒸発水面８を
維持するよう、給水タンク（図示しない）より順次補給
される。

そして、燃焼室７は低温蒸気室２の内部に配置され、前
記煙道１０を含めて燃焼室７の外周壁には、缶水９が接
触しているため、該外周壁を介して熱交換が行われ、缶
水９はカロ熱される。

低温蒸気室２の上部空間２ａを湿潤熱風の使用対象に接
続する蒸気供給管路１１には、前記上部空間２ａに近接
させて吸引ファン６が設置され、該ファンの吸引作動に
よって低温蒸気室の上部空間２ａ内は大気圧よりも低圧
に、例えば５０ないし６０ｍｍＡｇ程度低圧に保持され
る。

この減圧効果によって缶水９は低温度、例えば６０℃な
いし８０℃程度で蒸発し、低温蒸気１２が得られる。

この低温蒸気１２は、前記煙道１０からの高温の燃焼排
ガス４と混合されるため、かくして、高温度で高湿度の
湿潤熱風５が生成する。

この湿潤熱風５は前記吸引ファン６によって低温蒸気室
の上部空間２ａよシ吸引され、所要の使用対象、例えば
コンクリート２次製品の蒸気養生装置等に、管路１１を
通って供給される。

前記煙道１０には、ダンパー等の流量調整手段を設けて
低温蒸気室２への燃焼排ガスの送給量を増減し、これに
より湿潤熱風５の温度を調節することができる。

また、蒸気供給管路１１にも吸引ファン６と低温蒸気室
２との間にダンパー等の流量調節装置を設け、これによ
って湿潤熱風５の吸引量を増減し、低温蒸気室の上部空
間２ａの減圧度を調節することもできる。

これら手段による温度調節のため、例えば吸引ファン６
と低温蒸気室２間の併給管路１１には、温度センサーを
設け、該センサーの検出信号に基いて前記ダンパー等を
作動制御することができる。

上記実施例では、大気圧より減圧した低温蒸気室２に燃
焼排ガスを吹込むので、該排ガス中に亜硫酸ガスが含ま
れていても、該亜硫酸ガスが容易に露点に至り、脱硫作
用が行われる。

即ち、硫酸成分が溶込んだ缶水９を適時に低温蒸気室２
より抜取って、これに所要の廃液処理を行なえば足り、
湿潤熱風中への亜硫酸ガスの混入量を皆無又は大幅に減
少させることができるから、公害対策上優れている。

尚、上記実施例とは異なり、低温蒸気と燃焼排ガスとの
混合を、低温蒸気室ではなく、湿潤熱風の使用対象と低
温蒸気室を接続する供給管路の途中で行なってもよく、
更に、該管路の末端即ち使用の直前に行なうこともでき
る。

以上のように本発明では、低温蒸気に高温の燃焼排ガス
を吹込むことによって高温の湿潤熱風を生成させるもの
であり、蒸気発生用の熱源と該蒸気力ロ熱用の熱源は同
じであるから、燃料の消費量は少なくて済み、また、該
熱源の燃焼排ガスの有効利用によって熱効率が非常に高
くなるので、省エネルギ一対策上優れている。

また、燃焼排ガス中の水分が低温蒸気の水分に付カ目さ
れるため、湿潤熱風の温度は一段と高くすることができ
る。

特に本発明では、前記蒸気発生器とは異なり、燃焼排ガ
ス４は、燃焼室７から低温蒸発室２の上部空間２ａに送
り込まれる途中において、一部といえどもその保有熱が
湿布水等の蒸発に費消されることがない。

即ち、燃焼排ガス４は、燃焼室７より排出された当初の
非常に高い高温状態にほぼ維持されて、低泥蒸発室上部
空間２ａ内の缶水より発生した蒸気１２に、直接混合さ
れるのである。

そのため、所期の充分に高い高温の湿潤熱風が確実に得
られるのである。

また、本発明では、燃焼室７の燃焼排ガス４の全てが流
入する煙道１０が低温蒸気室２の上部空間２ａに気密に
接続されているため、該空間２ａ内の缶水より発生した
蒸気１２に混合されて該蒸気１２に保有熱を与える以前
の段階で、大気中に逸散してしまう燃焼排ガスは一部と
いえどもない。

即ち、本発明では、燃焼排ガス４の全部を湿潤熱風の生
成及び高温化に使用できるので、熱効率が優れているの
である。

更に本発明では、低温蒸発室２の上部空間２ａは、これ
に接続されたファン６の吸引作動によって、大気圧以下
の低圧状態に保持されている。

そのため、缶水９は７０℃〜８０℃程度の低温で盛んに
蒸発することになり、缶水のカロ熱気化用に費消される
熱エネルギーが少なくて済むのである。

以上、要するに、本発明方法及び装置によれば、所期の
充分に高い高温の湿潤熱風を、熱の利用効率高く、また
、使用熱エネルギーを節減して、確実に得ることができ
るのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の湿潤熱風生成装置の概略的な縦断面図で
ある。１・・・湿潤熱風生成装置、２・・・低温蒸気室、３・
・・バーナ、４・・・燃焼排ガス、５・・・湿潤熱風、
６・・・吸引ファン、Ｔ・・・燃焼室、８・・・蒸発面
、９・・・缶水、１０・・・煙道、１１・・・蒸気供給
管路、１２・・・低温蒸気。

Claims

【特許請求の範囲】１燃料の燃焼によって、大気圧より低い低圧状態で缶
水を低温蒸発させ、これによって生じた低温の蒸気に対
し、前記燃焼によって生じた燃焼排ガスの全部を当初の
高温状態をほぼ維持した状態で直接混合して、高温多湿
の熱風とする湿潤熱風の生成方法。２低圧、低温下で缶水を蒸発させる低温蒸気室と、前
記低温蒸気室に対し蒸発用熱を供給する燃焼室と、前記
低温蒸気室の上部空間に接続され、低温蒸気室を大気圧
以下の低圧状態に保持する吸引ファンと、前記燃焼室の
燃焼排ガスの全部が流入すると共に、前記低温蒸気室の
上部空間に気密に接続された煙道とから成り、前記燃焼
排ガスを燃焼室より出た当初の高温状態にほぼ維持して
低温蒸気に混合するようにした、湿潤熱風の生成装置。