JPS5920746B2 - ピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼 - Google Patents
ピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼Info
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- JPS5920746B2 JPS5920746B2 JP16777979A JP16777979A JPS5920746B2 JP S5920746 B2 JPS5920746 B2 JP S5920746B2 JP 16777979 A JP16777979 A JP 16777979A JP 16777979 A JP16777979 A JP 16777979A JP S5920746 B2 JPS5920746 B2 JP S5920746B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は継目無鋼管の製造に使用されるマンネスマン方
式のピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼に関
する。
式のピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼に関
する。
一般に、ピアサ−及びプラグミル等では1200°C前
後に加熱された高温ビレットが外側ロールとプラグとの
間で穿孔されながら通過して変形加工されるため、プラ
グ材は赤熱状態での高い降伏強さと焼付や溶損が生じな
いものであることが要求され、更にプラグの表層は常温
から1200°C前後に急激に昇温し、数回穿孔後には
この温度から水中投入により急冷される激しい熱衝撃を
受けても割損しないものであることも要求される。
後に加熱された高温ビレットが外側ロールとプラグとの
間で穿孔されながら通過して変形加工されるため、プラ
グ材は赤熱状態での高い降伏強さと焼付や溶損が生じな
いものであることが要求され、更にプラグの表層は常温
から1200°C前後に急激に昇温し、数回穿孔後には
この温度から水中投入により急冷される激しい熱衝撃を
受けても割損しないものであることも要求される。
従来のピアサ−及びプラグミル等のプラグ材としては低
合金鋳鋼の焼入焼もどしマルテンサイト相識のものが用
いられていた。
合金鋳鋼の焼入焼もどしマルテンサイト相識のものが用
いられていた。
しかし、これら従来のマルテンサイト系低合金鋳鋼品の
プラグは高温のビレットを穿孔する際に加熱されて55
0°C以上になると急激に軟化して摩耗が著しく進行し
、まだプラグ表層のむしれや縦じわ等の変形を生じるこ
とがあり満足な寿命が得られないのが実状であった。
プラグは高温のビレットを穿孔する際に加熱されて55
0°C以上になると急激に軟化して摩耗が著しく進行し
、まだプラグ表層のむしれや縦じわ等の変形を生じるこ
とがあり満足な寿命が得られないのが実状であった。
本発明は上記の如き従来の欠点を解消し、従来品に比べ
て高温における耐摩耗性、硬度及び強度が著しく優れた
ピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼を提供す
ることを目的とするものである。
て高温における耐摩耗性、硬度及び強度が著しく優れた
ピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼を提供す
ることを目的とするものである。
本発明鋳鋼の構成成分およびその組成範囲は、け)C:
0.25〜0.48%、Si:0.25〜20%、Mn
: 8.0〜18.0%、Cr : 6.0〜19
.0%、Ni : 2.0〜70%、N:0.02〜
045%からなるベース合金成分に、Ce−ミツシュメ
タル十Y:<2.0%、Cu:<2.0%のうちから選
ばれる少くとも1種又は2種の高温耐摩耗性改善成分を
含有し、残部Fe及び不純物からなる鋳鋼、 (2)上記(1)の鋳鋼に、Mo : 0.2〜1.5
%、W:〈3.0%、V:1.5%、Co :0.5
〜6.0%のうちから選ばれる少くとも1種又は2種以
上の高温硬度、高温強度改善成分を含有した鋳鋼、(3
)上記(2)の鋳鋼に、Nb+Ta’:<2.0%、T
i+Zr : < 1.5%、Al<2.5%のうちか
ら選ばれる少くとも1種又は2種以上の結晶粒微細化成
分を含有した鋳鋼、 である。
0.25〜0.48%、Si:0.25〜20%、Mn
: 8.0〜18.0%、Cr : 6.0〜19
.0%、Ni : 2.0〜70%、N:0.02〜
045%からなるベース合金成分に、Ce−ミツシュメ
タル十Y:<2.0%、Cu:<2.0%のうちから選
ばれる少くとも1種又は2種の高温耐摩耗性改善成分を
含有し、残部Fe及び不純物からなる鋳鋼、 (2)上記(1)の鋳鋼に、Mo : 0.2〜1.5
%、W:〈3.0%、V:1.5%、Co :0.5
〜6.0%のうちから選ばれる少くとも1種又は2種以
上の高温硬度、高温強度改善成分を含有した鋳鋼、(3
)上記(2)の鋳鋼に、Nb+Ta’:<2.0%、T
i+Zr : < 1.5%、Al<2.5%のうちか
ら選ばれる少くとも1種又は2種以上の結晶粒微細化成
分を含有した鋳鋼、 である。
本発明は上記の如く高マンガン、高クロム、低ニッケル
に窒素を添加した組成をベースとするオーステナイト組
織を有するものであり、これに高温耐摩耗性改善酸部を
含有させて高温における耐摩耗性、硬度、強度を具備せ
しめたものであり、あるいはこれにさらに高温硬度及び
強度を向上させるべく高温硬度、高温強度改善成分を含
有せしめたもの、もしくは上記高温硬度、高温強度改善
成分とともに結晶粒微細化成分を含有せしめたものであ
り、これらによりプラグ用合金鋳鋼としての特性を著し
く改善したものである。
に窒素を添加した組成をベースとするオーステナイト組
織を有するものであり、これに高温耐摩耗性改善酸部を
含有させて高温における耐摩耗性、硬度、強度を具備せ
しめたものであり、あるいはこれにさらに高温硬度及び
強度を向上させるべく高温硬度、高温強度改善成分を含
有せしめたもの、もしくは上記高温硬度、高温強度改善
成分とともに結晶粒微細化成分を含有せしめたものであ
り、これらによりプラグ用合金鋳鋼としての特性を著し
く改善したものである。
本発明における各添加元素の限定理由を示せば次のよう
である。
である。
なお、百分率は全て重量による。まず、Cは基地中に固
溶してオーステナイト組織を安定させ、一部はMo s
WI ■のいずれかが含有される場合にはこれらと結
合して炭化物を形成し、硬さ及び高温強度の上昇に寄与
するもので、少くとも0,25%が必要であるが、0.
48%を越えると粒界に炭化物が析出して靭性をそこな
い、割損を早めるようになる。
溶してオーステナイト組織を安定させ、一部はMo s
WI ■のいずれかが含有される場合にはこれらと結
合して炭化物を形成し、硬さ及び高温強度の上昇に寄与
するもので、少くとも0,25%が必要であるが、0.
48%を越えると粒界に炭化物が析出して靭性をそこな
い、割損を早めるようになる。
Siは本発明合金鋳鋼の溶製中にMn、Cr等の酸化し
易い元素の消耗を防ぎ、鋳物のピンホールの発生を抑え
、湯じわ等の表面欠陥を防止し、耐酸化性を確保するも
ので、そのためには0.25〜2.0%の範囲内とする
。
易い元素の消耗を防ぎ、鋳物のピンホールの発生を抑え
、湯じわ等の表面欠陥を防止し、耐酸化性を確保するも
ので、そのためには0.25〜2.0%の範囲内とする
。
Mnはオーステナイト安定化元素であり、オーステナイ
ト組織を保持するために下限は80%とし、多すぎると
耐酸化性が低下するので上限は18.0%とする。
ト組織を保持するために下限は80%とし、多すぎると
耐酸化性が低下するので上限は18.0%とする。
Crは耐酸化性を良好にする元素であり、60%より少
いとその効果が充分でなく、逆に19.0%を越えると
靭性及び鋳造性が低下する。
いとその効果が充分でなく、逆に19.0%を越えると
靭性及び鋳造性が低下する。
NiはMnと同様にオーステナイト組織安定のために必
要であるが、多すぎると軟質化して耐摩耗性を低下し、
Cの固溶を減退して時効脆化を生じ、また経済的でもな
くなるので、2.0〜7.0%の範囲内とする。
要であるが、多すぎると軟質化して耐摩耗性を低下し、
Cの固溶を減退して時効脆化を生じ、また経済的でもな
くなるので、2.0〜7.0%の範囲内とする。
Nは本発明合金鋳鋼の初期硬度を確保するだめの必須の
元素であり、Mn、A4 Ti、V等が共存するとかな
りの部分がこれ等の窒化物となって溶製中に逃散するが
残留分として0.02%あればそ7の効果があり、多す
ぎるとN2の気泡を発生し鋳物中心部にガス気泡を発生
するので上限は0.45%とする。
元素であり、Mn、A4 Ti、V等が共存するとかな
りの部分がこれ等の窒化物となって溶製中に逃散するが
残留分として0.02%あればそ7の効果があり、多す
ぎるとN2の気泡を発生し鋳物中心部にガス気泡を発生
するので上限は0.45%とする。
Ce ミツシュメタル及びYは稀土類元素であり、酸化
しやすく、合金中に固溶し又は酸化物微粒子として分布
する。
しやすく、合金中に固溶し又は酸化物微粒子として分布
する。
そしてプラグ使用中に急速に酸化し、鋳鋼表面に生じる
酸化膜を緻密にし、高温における金属同志の焼付きを防
ぐ減摩作用効果を有する。
酸化膜を緻密にし、高温における金属同志の焼付きを防
ぐ減摩作用効果を有する。
捷だエナメル作用により金属への膜の粘着性を強めるの
で酸化膜が一挙に剥離することを防止する効果がある。
で酸化膜が一挙に剥離することを防止する効果がある。
しかしCe−ミツシュメタル+Yが2,0%以上添加す
るのは添加方法自体が困難となり、鋳鋼表面の湯しわが
多くなるのでこれ以上添加することは避けるべきである
。
るのは添加方法自体が困難となり、鋳鋼表面の湯しわが
多くなるのでこれ以上添加することは避けるべきである
。
なお、これら稀土類元素添加による効果を確実にするに
は好ましくは0.2%以上とする。
は好ましくは0.2%以上とする。
Cuは1000℃以上の高温で容易に酸化して表面に緻
密な酸化スケールを構成しやすく、高温における金属同
志の焼付きを防ぐ減摩作用効果を有する。
密な酸化スケールを構成しやすく、高温における金属同
志の焼付きを防ぐ減摩作用効果を有する。
しかし20%以上になると合金の熱間強さを減じるので
これ以上の添加は避けるべきである。
これ以上の添加は避けるべきである。
これらCu添加による効果を確実にするためには0.1
%以上添加することが好捷しい。
%以上添加することが好捷しい。
このようにCe−ミツシュメタル+Y及びCuはいずれ
も熱間にて酸化されやすく、緻密な酸化膜を形成し、減
摩作用を示す。
も熱間にて酸化されやすく、緻密な酸化膜を形成し、減
摩作用を示す。
CotMo+ W+ Vは周知のように前者はどその大
部分が基地中に固溶し、後者はどその一部が炭化物とし
て分布する量が多くなる傾向があり、いずれも固溶した
成分は高温時効による高温硬度及び高温強度に有効に作
用する元素であり、各種の金属間化合物を析出し高温耐
摩耗性向上に寄与する。
部分が基地中に固溶し、後者はどその一部が炭化物とし
て分布する量が多くなる傾向があり、いずれも固溶した
成分は高温時効による高温硬度及び高温強度に有効に作
用する元素であり、各種の金属間化合物を析出し高温耐
摩耗性向上に寄与する。
そのためにはMo : 0.2〜1.5%、W:〈3
.0%、V:<1.5%、Co : 0.5〜6.0
%の範囲とする。
.0%、V:<1.5%、Co : 0.5〜6.0
%の範囲とする。
これら上限を越える添加は粗い塊状炭化物がオーステナ
イト粒界に析出し熱衝撃に対して割れやすくなるので避
けるべきである。
イト粒界に析出し熱衝撃に対して割れやすくなるので避
けるべきである。
これら添加による効果を確実にするには特にMoは02
%以上、Coは05%以上の添加を要する。
%以上、Coは05%以上の添加を要する。
またW及びVはそれぞれ望捷しくけ1.0%以上及び0
2%以上とする。
2%以上とする。
Nby T a、 T i + Z r p A7はい
ずれも酸素、窒素との結合力が強く、生成物は凝固の際
の核物質となり、オーステナイト結晶粒の微細化に役立
ち、それらの炭化物はオーステナイトの成長を抑える元
素であり、それぞれNb十Ta:<2.0%、Ti+Z
r : < 1.5%、Al :<2.5%を限度と
して添加する。
ずれも酸素、窒素との結合力が強く、生成物は凝固の際
の核物質となり、オーステナイト結晶粒の微細化に役立
ち、それらの炭化物はオーステナイトの成長を抑える元
素であり、それぞれNb十Ta:<2.0%、Ti+Z
r : < 1.5%、Al :<2.5%を限度と
して添加する。
結晶粒の微細化は製品の熱サイクルに対する耐亀裂性を
改善する。
改善する。
Nb+Taを限度以上添加すると鋳放し状態でオーステ
ナイト粒界に連らなった炭化物を形成し、Ti+Zrを
限度以上添加すると溶湯の流動性を害し、鋳肌欠陥を助
長し、捷たAlの限度以上の添加は湯じわが多くなり、
鋳物自体の鋳造が困難となるので避けるべきである。
ナイト粒界に連らなった炭化物を形成し、Ti+Zrを
限度以上添加すると溶湯の流動性を害し、鋳肌欠陥を助
長し、捷たAlの限度以上の添加は湯じわが多くなり、
鋳物自体の鋳造が困難となるので避けるべきである。
以下に本発明を実施例につきより詳細に説明する。
第1表に示す如き組成の従来のプラグ用低合金鋼(A、
1.2)、供試材として用いた耐熱合金鋳鋼(A3,4
)、本発明合金鋳鋼のベース組成のみの鋳鋼(A7)及
び本発明合金鋳鋼(5,6゜8〜13“)によりプラグ
を製造し、各種試験に供した。
1.2)、供試材として用いた耐熱合金鋳鋼(A3,4
)、本発明合金鋳鋼のベース組成のみの鋳鋼(A7)及
び本発明合金鋳鋼(5,6゜8〜13“)によりプラグ
を製造し、各種試験に供した。
第1図は本発明合金鋳鋼のベース組成のみからなる合金
A7の各温度における時効後の常温硬度を示し、第2図
は合金A7の鋳放し組織、第3図はそれの高温被熱後の
組織を示すものである。
A7の各温度における時効後の常温硬度を示し、第2図
は合金A7の鋳放し組織、第3図はそれの高温被熱後の
組織を示すものである。
これらより、本発明のベース組成のみの鋳鋼は高Mn系
のオーステナイト鋼であり、基地中へのCの固溶量が多
いので、鋳放し状態でC量が0.3〜0.4%であって
も第2図に示されるように結晶粒界に炭化物が析出せず
、微細な炭窒化物がパーライト状態(Pearliti
c 1sland )として粒界に関係なく広範囲に
析出している。
のオーステナイト鋼であり、基地中へのCの固溶量が多
いので、鋳放し状態でC量が0.3〜0.4%であって
も第2図に示されるように結晶粒界に炭化物が析出せず
、微細な炭窒化物がパーライト状態(Pearliti
c 1sland )として粒界に関係なく広範囲に
析出している。
650℃以上の高温被熱を多数回繰返すと、第1図から
れかるように温度が高い程短時間で析出硬化が進行する
。
れかるように温度が高い程短時間で析出硬化が進行する
。
硬度のピークがすぎると、析出物はしだいに集合(co
agulate ) して第3図に示されるようにいく
ぶん粗い粒子に成長して脆化が生じ、プラグ表面の摩耗
が進んだ頃に水中投入により割損を生ずる場合がある。
agulate ) して第3図に示されるようにいく
ぶん粗い粒子に成長して脆化が生じ、プラグ表面の摩耗
が進んだ頃に水中投入により割損を生ずる場合がある。
本発明ではプラグ表面の高温における耐摩耗性を改善す
るためにCe−ミツシュメタル+Y及び/又はCuを添
加し、これらの酸化物を凝固金属内に微細に分布させ、
使用中に迅速に鋳物表面酸化膜を形成することによって
高温における金属同志の焼付きを防ぎ、減摩作用をもた
らす。
るためにCe−ミツシュメタル+Y及び/又はCuを添
加し、これらの酸化物を凝固金属内に微細に分布させ、
使用中に迅速に鋳物表面酸化膜を形成することによって
高温における金属同志の焼付きを防ぎ、減摩作用をもた
らす。
これらは酸化膜に溶は込んで膜を緻密にし、金属内部へ
の酸素の侵入を防ぎ、エナメル作用により金属への膜の
糊着性を強めることにより酸化膜の剥離を少くするもの
である。
の酸素の侵入を防ぎ、エナメル作用により金属への膜の
糊着性を強めることにより酸化膜の剥離を少くするもの
である。
才だ、本発明ではMo+ Wt V+ Co の1種
又は2種以上の高温硬度、高温強度改善成分を含有せし
めたもの、さらにNb + Ta J T 1 + Z
r、 Alの1種又は2種以上の結晶粒微細化成分を
複合含有せしめたものである。
又は2種以上の高温硬度、高温強度改善成分を含有せし
めたもの、さらにNb + Ta J T 1 + Z
r、 Alの1種又は2種以上の結晶粒微細化成分を
複合含有せしめたものである。
第4図はこれら成分元素を添加した合金AI 0. 1
1. 12. 13の時効硬化曲線の一例を示すもので
あり、この第4図において、曲線中何段もの硬度の上昇
がみられるのは、これら元素のうちCo−Mo、 Co
−W、 Co −M。
1. 12. 13の時効硬化曲線の一例を示すもので
あり、この第4図において、曲線中何段もの硬度の上昇
がみられるのは、これら元素のうちCo−Mo、 Co
−W、 Co −M。
−W間の種々の金属間化合物及びこれらにCr yMn
、Ni等の加わった金属間化合物が複雑に二次析出する
だめであると考えられる。
、Ni等の加わった金属間化合物が複雑に二次析出する
だめであると考えられる。
例えば、合金A11の高温被熱後の組織を示す第5図に
見られるように高温で長時間の繰返し被熱後であっても
炭化物がオーステナイト結晶粒界に析出することなく、
基地全面に微細炭化物が析出している。
見られるように高温で長時間の繰返し被熱後であっても
炭化物がオーステナイト結晶粒界に析出することなく、
基地全面に微細炭化物が析出している。
これに対し、供試材のCr −Ni系耐熱合金鋳鋼はN
i含量が高いので基地中へのCの固溶限が低く、例えば
合金A4のテスト後の組織を示す第6図かられかるよう
に、炭化物がオーステナイト結晶粒界に網目状に析出し
て脆化する。
i含量が高いので基地中へのCの固溶限が低く、例えば
合金A4のテスト後の組織を示す第6図かられかるよう
に、炭化物がオーステナイト結晶粒界に網目状に析出し
て脆化する。
第7図及び第8図は本発明合金鋳鋼と、従来の合金鋳鋼
との高温硬度及び高温機械的性質を示すものである。
との高温硬度及び高温機械的性質を示すものである。
この第7図及び第8図から本発明合金鋳鋼は従来の合金
鋳鋼に比べて極めて優れた高温硬度と高温強度を有する
ことが明らかであり、特に合金16.11及び合金A1
3はそれが顕著であり、高温における耐摩耗性、変形抵
抗を著しく改善する。
鋳鋼に比べて極めて優れた高温硬度と高温強度を有する
ことが明らかであり、特に合金16.11及び合金A1
3はそれが顕著であり、高温における耐摩耗性、変形抵
抗を著しく改善する。
次に、合金A1〜13“を通常のマンネスマン方式のピ
アサ−のプラグに使用して130φ銅管穿孔を行い、耐
用穿孔回数を試験した。
アサ−のプラグに使用して130φ銅管穿孔を行い、耐
用穿孔回数を試験した。
その結果を第2表に示す。
なお、原形よす2m1ft摩耗した時点を消耗限度とし
た。
た。
第2表より明らかなように、本発明合金鋳鋼は従来鋼及
び耐熱鋼に比べて大巾に寿命が向上するものである。
び耐熱鋼に比べて大巾に寿命が向上するものである。
本発明合金鋳鋼はMnがかなり高いので耐酸化性はCu
−Ni系オーステナイト耐熱鋼より劣るが、使用に際し
て800℃以上の赤熱を受けると適当に酸化膜を形成し
、生じた酸化膜は高温ビレットからの熱伝導を低減し、
金属同志の接触を減らし、潤滑作用により焼付を防止す
る働きをなす。
−Ni系オーステナイト耐熱鋼より劣るが、使用に際し
て800℃以上の赤熱を受けると適当に酸化膜を形成し
、生じた酸化膜は高温ビレットからの熱伝導を低減し、
金属同志の接触を減らし、潤滑作用により焼付を防止す
る働きをなす。
さらに、高温硬度、高温強度改善成分、あるいはこれら
成分とともにさらに結晶粒微細化成分を添加したものは
固溶硬化による高温硬度の向上と高温降伏点が高く、微
細な金属間化合物の2次析出により耐用寿命が大巾に延
長される。
成分とともにさらに結晶粒微細化成分を添加したものは
固溶硬化による高温硬度の向上と高温降伏点が高く、微
細な金属間化合物の2次析出により耐用寿命が大巾に延
長される。
なお、本発明合金鋳鋼は少量のP、Sの不可避不純物及
び脱酸剤の残留として微量のAl、Ca。
び脱酸剤の残留として微量のAl、Ca。
Mg、稀土類元素を含有していてもよく、効果上の実質
的な不利益は生じない。
的な不利益は生じない。
以上のように、本発明合金鋳鋼は高Mn、高Cr。
低N1KNを添加した組成をベースとし、これにCe−
ミツシュメタル+Y及び/又はCuを添加したもめ、あ
るいはこれにMo + W y V t Coの1種又
は2種以上を添加したもの、又はMo s Wt V+
Coの1種又は2種以上とともにNb+Ta、Ti十z
r、Alの1種又は2種以上を複合添加したものであっ
て、オーステナイト組織を有し、これをピアサ−及びプ
ラグミル等のプラグに用いた場合、常温から1300°
C前後までの全温度区間を通じてオーステナイト組織で
あるゆえに変態点がないので、急熱、急冷の繰返しによ
る熱衝撃、熱疲労に強い。
ミツシュメタル+Y及び/又はCuを添加したもめ、あ
るいはこれにMo + W y V t Coの1種又
は2種以上を添加したもの、又はMo s Wt V+
Coの1種又は2種以上とともにNb+Ta、Ti十z
r、Alの1種又は2種以上を複合添加したものであっ
て、オーステナイト組織を有し、これをピアサ−及びプ
ラグミル等のプラグに用いた場合、常温から1300°
C前後までの全温度区間を通じてオーステナイト組織で
あるゆえに変態点がないので、急熱、急冷の繰返しによ
る熱衝撃、熱疲労に強い。
また600°C以上の高温降伏点が高いので、表層のダ
レ等の変形が生じにりく、従来鋼に比べて高温における
耐摩耗性が著しく優れ、また高温硬度、高温強度にも優
れ、プラグの耐用寿命が大巾に改善される。
レ等の変形が生じにりく、従来鋼に比べて高温における
耐摩耗性が著しく優れ、また高温硬度、高温強度にも優
れ、プラグの耐用寿命が大巾に改善される。
第1図は合金A7の各温度における時効後の常温硬度を
示す関係図、第2図は合金&7の鋳放し組織を示す顕微
鏡写真、第3図は合金&7の高温被熱後の組織を示す顕
微鏡写真、第4図は合金屋10〜13の750℃時効後
の常温硬度を示す関係図、第5図は合金Allの高温被
熱後の組織を示す顕微鏡写真、第6図は合金A4の高温
被熱後の組織を示す顕微鏡写真、第7図は従来鋼と本発
明合金鋳鋼との降温過程における高温硬度を示す関係図
、第8図は従来鋼と本発明合金鋳鋼との高温機械的性質
を示す関係図である。
示す関係図、第2図は合金&7の鋳放し組織を示す顕微
鏡写真、第3図は合金&7の高温被熱後の組織を示す顕
微鏡写真、第4図は合金屋10〜13の750℃時効後
の常温硬度を示す関係図、第5図は合金Allの高温被
熱後の組織を示す顕微鏡写真、第6図は合金A4の高温
被熱後の組織を示す顕微鏡写真、第7図は従来鋼と本発
明合金鋳鋼との降温過程における高温硬度を示す関係図
、第8図は従来鋼と本発明合金鋳鋼との高温機械的性質
を示す関係図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 IC:0.25〜048、Si:0.25〜20%、M
n : 8.0〜18.0%、Cr : 6.0〜1
9.0%、Ni:2.0〜7.0%、N:0.02〜0
.45%からなるベース合金成分に、Ce−ミツシュメ
タル十Y:<20%、Cu :<2.0%のうちから
選ばれる少くとも1種又は2種の高温耐摩耗性改善成分
を含有し、残部Fe及び不純物からなるピアサ−及びプ
ラグミル等のプラグ用合金鋳鋼。 2 C:0.25〜048、Si:0.25〜2.0
%、Mn : 8.0〜18.0%、Cr : 6
.0〜19.0%、Ni : 2.0〜7.0%、N
:0.02〜0.45%からなるベース合金成分に、C
e−ミツシュメタル十Y:<20%、Cu:<2.0%
のうちから選ばれる少くとも1種又は2種の高温耐摩耗
性改善成分と、Mo : 0.2〜1.5%、W:<
3.0%、v:〈15%、Co:0.5〜6.0%のう
ちから選ばれる少くとも1種又は2種以上の高温硬度、
高温強度改善成分とを含有し、残部Fe及び不純物から
なるピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼。 3C:0.25〜0,48%、Si:0.25〜2.0
%、Mn: 8.0〜18.0%、Cr : 6.0〜
19.0%、Ni : 2.0〜7,0%、N:0.
02〜0,45%からなるベース合金成分に、Ce−ミ
ツシュメタル十Y:<2.0%、Cu:<2.0%のう
ちから選ばれる少くとも1種又は2種の高温耐摩耗性改
善成分と、Mo :0.2〜1.5%、W:<3.0%
、V:く1.5%、Co : 0.5〜6.0%のう
ちから選ばれる少くとも1種又は2種以上の高温硬度、
高温強度改善成分と、Nb十Ta : < 2.0%、
Ti+Zr :<15%、M < 2.5 %のうち
から選ばれる少くとも1種又は2種以上の結晶粒微細化
成分とを含有し、残部Fe及び不純物からなるピアサ−
及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16777979A JPS5920746B2 (ja) | 1979-12-24 | 1979-12-24 | ピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16777979A JPS5920746B2 (ja) | 1979-12-24 | 1979-12-24 | ピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5690958A JPS5690958A (en) | 1981-07-23 |
JPS5920746B2 true JPS5920746B2 (ja) | 1984-05-15 |
Family
ID=15855943
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16777979A Expired JPS5920746B2 (ja) | 1979-12-24 | 1979-12-24 | ピアサ−及びプラグミル等のプラグ用合金鋳鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5920746B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61170160A (ja) * | 1985-01-23 | 1986-07-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 自動機の入出力装置 |
JPS63237622A (ja) * | 1987-03-26 | 1988-10-04 | Toshiba Corp | 信号伝送装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56122669A (en) * | 1980-03-05 | 1981-09-26 | Hitachi Ltd | Member having high errosion-corrosion resistance |
-
1979
- 1979-12-24 JP JP16777979A patent/JPS5920746B2/ja not_active Expired
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61170160A (ja) * | 1985-01-23 | 1986-07-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 自動機の入出力装置 |
JPS63237622A (ja) * | 1987-03-26 | 1988-10-04 | Toshiba Corp | 信号伝送装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5690958A (en) | 1981-07-23 |
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