JPS592031Y2 - ロ−ラの着脱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、薄片搬送ローラの着脱装置に関し、殊に薄片
を挾み搬送する挾みローラの着脱装置に関する。

薄片としてはＰ、Ｓ板（ブリセンシダイズドプレート）
、紙、又はプリント基板など指し、これらを挾み（又は
絞り）ながら搬送するものに関する。

一般にこの種の搬送用ローラは、前記のように搬送物が
軽量であるため、該ローラの取付装置の耐強度性は小さ
く、小形化され、また、往々にして該ローラの取付個所
は、他の機構と併存させ、且つ機内に設置されがちであ
る。

それにもかかわらず、該挾みローラの取付装置は、第１
図に示すように、ボルト締めによって行われていたので
、その分解・組立作業は面倒であり、且つ挾みローラで
あるので、その挾み具合の調節もしながらの作業は、非
能率的であった。

すなわち、第１図で従来例を説明すれば、イは側面図、
口は正面図を示すが、図中１は上ローラ、２は下ローラ
であり、下ローラ２の一端には歯車（図示せず）を固着
しローラ駆動を行っており、下ローラ２は、機枠３内壁
に密着した側板４の縦長溝５へ、該ローラ２の軸６のジ
ャーナル７を嵌め込み、支承している。

同様に、上ローラ１は、下ローラ３に横載置し、その軸
８のジャーナル９は、縦溝５に嵌め込まれており、該ジ
ャーナル９の上側よりコマ１０によって押圧している。

コマ１０は、前記縦長溝５に縦方向摺動自在に嵌合して
いて、さらに、コマ１０の上側より、機枠３に螺子１１
で取付けたブラケット１２に螺合したボルト１３によっ
て、押圧力を調節するようにしている。

この調節によって、上下ローラ間の押圧力は調節される
。

こ・で、上下ローラ１，２の掃除などの保守・管理のた
め、これらローラ１，２を機枠３より取外す際には、ボ
ルト１３を緩め、コマ１０を縦長溝５から取出した後に
、上下ローラ１，２を取外すが、ボルト１３の緩め作業
は、小形のボルトであり且つ狭い場所での作業は面倒で
もあり、また上下ローラ１，２の取付も同様であるが、
殊に両ローラ間の押圧調節には一苦労である。

そこで本考案はこれらの不具合を解消するために案出さ
れたもので、これを第２図に示す実施例につき説明すれ
ば、第１図と同一部分又（ま均等部分は同一符号で示す
が、上ローラ１のジャーナル９に嵌合したプラスチック
製の環１４がコマ１０の円弧部２６に接当押圧されてい
る。

このコマ１０の着脱装置が本考案の要部であり、以下こ
れを説明する。

機枠３内面上に、縦方向の長孔１６を有するブラケット
１２を２個並設し、長孔１６に挿入したビス１７で、上
下移動自在に、固着している。

これらブラケット１２間には、上部レバー１９がブラケ
ット１２に横通しした横軸１８にその一端が枢支されて
いる。

また、該上部レバー１９の他端は、叉状２０になってお
り、該叉状２０間に下部レバー２１を嵌入し、枢支連結
しているが、この枢支は、把持部２２を有するリング２
３を叉状２０及び下部レバー２１の上端に挿通し枢支し
ている。

下部レバー２１の下端面は、前記コマ１０の上面に密着
接当すると共に、背面は機枠３の内側面に密着接当して
いる。

こ・で、上部レバー１９の横軸１８に対する枢支中心線
は、リング２３に対する枢支中心線の上方でなく機枠３
の内側に位置し、上下部レバー１９．２１の延ばした全
長は横軸１８からコマ１０迄の距離より僅かに長くしで
ある。

なお、上下ローラ１，２は共にゴム等の弾性体で被覆し
ているが、他の例として上下ローラ間に間隙調節スプリ
ングを介在させてもよい。

以上のように構成された本考案の挾みローラの着脱装置
では、下ローラ２の回動により上下ローラ１，２が互に
反対方向に摩擦回転し、両ローラ１゜２間に薄片を挟持
搬送する。

そして、この挾みローラの掃除などの保守・管理に際し
ては、単にリング２３の把持部を機枠３内方に引張るだ
けで、上下レバー１９，２１は横軸１８を中心に持上げ
られ（第２図２点鎖線のように）コマ１０の押圧を解き
、上下ローラ１，２は縦長溝５に沿って持上げれば分解
ができるのである。

上下ローラの１，２の取付けに際しては、コマ１０の上
面に下部レバー２１の下端面を押圧しながら機枠３の内
側面迄押し込むと、即ち、リング２３の枢支中心線が横
軸１８の枢支中心線下を超えて、上下レバー１９．２１
を逆く字状にすれば、コマ１０は上下レバー１９．２１
により押圧され、上下ローラ１，２は確実に固定できる
。

なお、前記の実施例ではコマ１０と下レバー２１とは別
個のものとして記しであるが一体物とすることももちろ
ん可能であるし又コマ１０と下レバー２１とを軸支して
連接して３つ折りにしてもよい。

以上要するに本考案は、ローラのジャーナルを長溝内に
摺動自在に嵌合し、該ジャーナルに少くとも二つ折のレ
バーの一端を接当し、他端を機枠に枢支することにより
ローラを押圧固定したことを特徴とするローラ着脱装置
であるから次の効果を有する。

■ ローラの分解・組立作業に際し、二つ折のレバーを
く字状から逆く字状のように逆向に押し込むことにより
、ローラを押圧固定するので、その作業がいわゆるワン
タッチででき、作業能率を向上することができる。

■ 二つ折のレバーの他端を機枠に位置調節自在に枢支
しているので、位置を予め決めておれば、ローラに対す
る二つ折レバーの押圧力が常に一定しており、押圧力の
再現が容易にできる。

■ ローラを二個並設し、該ローラ間に薄片を挟持搬送
する装置では、該ローラを分解組立してもローラ間の押
付力が一定し、薄片の搬送がスムーズに行われる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の部分図、第２図は本考案実施例の部分
図を示す。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）ローラのジャーナルを長溝内に摺動自在に嵌合し
   、該ジャーナルに少なくとも二つ折のレバーの一端を接
   当し、他端を機枠に枢支することによりローラを押圧固
   定したことを特徴とするローラ着脱装置。
2. （２）レバーの一端を機枠に枢支するにおいて枢支位置
   を変更自在とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   ローラの着脱装置。
3. （３）ローラを二個並設し、該ローラ間に薄片を挟持搬
   送する実用新案登録請求の範囲第１項記載又は第２項記
   載のローラの着脱装置。