JPS5920028Y2 - コンバイン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、排稈の切断装置内蔵型コンバインの改良に関
する。

一般に、コンバイン本体の排稈切断処理装置は、脱穀装
置の後方または側方に設置されているものが多い。

このためコンバイン本体が否応なく大型化せざるを得な
い。

更に脱穀装置の選別室には、これの側方に吸塵専用の排
塵ブロワ−が設けられていた。

このことは上記処理装置と同様に、コンバイン本体の大
型化と重量増の問題があった。

本考案は、このような実情に対応すべくなされたもので
、簡単な構成と合理的手段によって従来技術の問題点を
解消せしめ、脱穀選別及び排稈の処理効率の計れるコン
バインを提供せんとするものである。

図面について実施例の詳細を説明すると、Ａは脱穀装置
、Ｂは扱室、Ｃは選別室、Ｄはカッター機構、Ｅは籾回
収装置、１は扱胴、２は挟把チェーン、３は案内レール
、４は上記扱胴１の下方に張設された選別網、５は揺動
選別体、６はブロワ−９７は一番回収具、８は二番回収
具、９は該二番回収具８に回収された粉類を上記扱室Ｂ
に帰戻せしめるスロワ−機構、１０は上記挟把チェーン
２に連る排稈の搬送体で、第１図から明らかなように脱
穀装置Ａの上方前後方向に橋架されている。

１１は排稈を上記搬送体１０と共同して搬送する搬送レ
ールで、これの後端には上下方向に回動する可動レール
１１′の先端が接離自在に接続されており、この可動レ
ール１１′が上方に回動したときに排稈をカッター機構
りに送り込み、可動レール１１′の先端が搬送レール１
１の後端に接続されたときには排稈をそのま・本体の後
方に移動させ集稈装置によって集稈するようにしである
。

上記カッター機構りは、脱穀装置Ａの選別室Ｃ後部上方
に形威しである狭い空所内に内蔵されており、その構成
は次の如くである。

１２は基本体形が偏平円筒形状のケーシングであって、
該ケーシング１２内には上記搬送体１０の搬送面とほは
゛平行に回転する回転刃１３をとりつけた放射状の排稈
踏出しアーム１４が軸架されている。

１５は上記ケーシング１２の上面にこれの半径方向にそ
って設けられた排稈導入口で、該排稈導入口１５にはこ
れの一側開口縁内面にそって上記回転刃１３に対応して
排稈する細断を固定刃１６が交換可能に設けである。

１７．１８は上記排稈導入口１５の外側にこれの長手方
向にそって本体に軸架された２個１組からなる排稈送り
込み用ローラーで、該両ローラー１７゜１８の接触線が
上記排稈導入口１５の中心軸線と平面的に重合するよう
にしてあり、また、上記一方のローラー１８の略中央部
にはローラー面から出没する公知のフィンガー機構１９
が設けてあって、このフィンガー機構１９によって搬送
体１０と搬送レール１１によって搬入される排稈を２ツ
折りにして両ローラー１７．１８間に喰い込ませるよう
にしである。

そしてこのローラー１７．１８は第１図から明らかなよ
うにカッター機構りと搬送体１０との中間に位置せしめ
られている。

２０はケーシング１２に形威され本体の後方に開口せる
細断排稈の排出口である。

また上記ケーシング１２の下面中心部に比較的径大の吸
引口２１を設け、この吸引口２１を脱穀装置の選別室Ｃ
とカッター室との仕切板に設けた孔に適合させて吸引口
２１を選別室Ｃに連通せしめる。

そして上記吸引口２１には選別室Ｃ内に向けた広口の吸
引ダクト２２をとりつけたものである。

またこの吸引ダクト２２の裾部平面形状はほぼ正方形状
となっているし、また裾部の開口側面は前方に向は上向
き傾斜してあって吸排塵効率の向上が計られている。

このように本考案によれば、脱穀装置Ａの前部に設けら
れている刈取装置により刈取られた稲。

麦などの殻稈は挟把チェーン２により扱室Ｂに運ばれ扱
胴１により脱穀処理せしめられ、処理物は扱室Ｂの下部
に設けた揺動選別体５により籾などは選別せしめられて
一番回収具７より回収され、また藁屑などはブロワ−６
と選別体５の揺動作用により順次後方に送られて揺動選
別体５によって選別を続行し籾を二番回収具８とブロワ
−９により扱室Ｂに帰戻すると共に更に藁屑などは脱穀
装置Ａの後方から圃場に放出せしめられる。

特に本考案では、排稈の搬送体と選別室との間の空間に
、コンバイン本体の後方に開口した排出口を有するケー
シング内に設けられた排稈の切断装置を介設せしめたの
で、従来使用されていなかった無駄な空間を有効に利用
することができ、従来に比ベコンバイン本体のコンパク
ト化と排稈処理効率の向上が計れる。

このこと・加えて本考案は、切断装置を、回転刃をとり
つけた放射状の排稈踏出しアームにて構成するとともに
、ケーシングの下面中央部に比較的径大で、かつ、選別
室内に連通ずる吸引口を形威し、この吸引口に、後方を
選別室内の揺動選別体に近接させた吸引ダクトをとりつ
けたので、選別室内に浮遊状態：にある藁屑などが、排
稈踏出しアームの起風力による吸引作用によってケーシ
ング内に吸引され、排出口からコンバイン後方に排出せ
しめられ、従来の排塵専用ブロワ−を設けることなく、
その役割を排稈踏出しアームが果し、その分だけ小型化
し得る特長がある。

また吸引ダクトにより、コンバイン本体の前部に設けた
ブロワ−６によって選別室内に舞い上る排塵を吸引口に
対して吸引し易くすることができるなど実用上の効果は
きわめて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断側面図、第２図は一部を省略した一部切欠
平面図である。 Ａ・・・・・・脱穀装置、Ｂ・・・・・・扱室、Ｃ・・
・・・・選別室、Ｄ・・・・・・カッター機構、Ｅ・・
・・・・籾回収装置、１・・・・・・扱胴、２・・・・
・・挟把チェーン、３・・・・・・案内レール、１０・
・・・・・搬送体、１１・・・・・・搬送レール、１２
・・・・・・ケーシング、１３・・・・・・回転刃、１
４・・・・・・排稈踏出しアーム、１５・・・・・・排
稈導入口、１６・・・・・・固定刃、１７．１８・・・
・・・ローラー、１９・・・・・・フィンガー機構、２
０・・・・・・排出口、２１・・・・・・吸引口、２２
・・・・・・吸引ダクト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 殻稈を刈取り、脱穀した排稈をコンバイン進行方向と逆
   方向で、かつ、脱穀装置の選別室の上側を通って後方に
   搬送するようにしたコンバインにおいて、上記排稈の搬
   送体と選別室との間の空間に、コンバイン本体の後方に
   開口した排出口を有するケーシング内に設けられ、而も
   、回転刃をとりつけた放射状の排稈踏出しアームよりな
   る排稈の切断装置を介設せしめ、更に上記ケーシングの
   下面中心部に、比較的径大で、かつ、上記選別室内に連
   通ずる吸引口を形威し、この吸引口に、後方を選別室内
   の揺動選別体に近接させた吸引ダクトをとりつけたこと
   を特徴とするコンバイン。