JPS5917735Y2 - 車両の操向装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両、特に操向ハンドルによりステアリングシ
ャフト及びステアリングギヤー等を介して揺動されるピ
ットマンアームと、車輪の軸受に固定されたナックルア
ームとが車両の進行方向に対して前後に近接している種
類の車両の操向装置に関するものである。

一般に車両の操向装置は左右のナックルアーム先端部を
タイロッドで連結し、このタイロッドを直接或いは間接
的にピットマンアームに連結してそのリンク機構を構成
しているが、この機構はピットマンアームとナックルア
ームとの位置関係が、車両の進行方向に対してその前後
方向に相当長さの間隔がある場合に彩用し得るもので、
上記の様にその間隔が近接する如き本考案の車両には一
本のタイロッドを使って直接運動を伝えることは出来な
い。

本考案は上記点に鑑みてなされたもので、その目的とす
るところはピットマンアームとナックルアームとが進行
方向前後に近接する車両に於ても滑らかに且つ正確に運
動を伝達することの出来る新規な操向装置を提供するに
ある。

即ち、本考案は上記種類の車両に於いて、該車両本体に
ガイドを取付け、このガイドに沿ってガイドロッドを車
両の進行方向に摺動自在に装着し、該ガイドロッドの端
部と上記ピットマンアーム及びナックルアームを各々第
１及び第２ドラツグリングで連結したことを特徴とする
ものである。

以下、本考案の一実施例を図面を参照しながら説明する
。

１はステアリングギヤー装置であって、操向ハンドル（
図示せず）により回転駆動されるステアリングシャフト
２の回転をピットマンアーム３の揺動運動に変えるもの
である。

ステアリングギヤー装置１の横方向（車両の進行方向Ａ
に対して）には車輪４が配設され、その軸受けにはナッ
クルアーム５が固着されている。

ステアリングギヤー装置１と車輪４との間にはガイド６
が配設され、車両本体に固定されている。

該ガイド６にはガイドロッド７が嵌挿されていて、車両
の進行方向Ａに往復摺動し得るようになっている。

ガイドロッド７の端部７ａにはタイロッドエンド８ａが
回動自在に取付けられ、前記ピットマンアーム３の先端
部に回動自在に取付けられたタイロッドエンド８ｂとの
間に第１ドラツグリンク９ａが連結されている。

また、ガイドロッド７の端部７ａには別のタイロッドエ
ンド８Ｃを回動自由に取付け、前記ナックルアーム５の
先端部に回動自由に取付けられたタイロッドエンド８ｄ
との間に第２ドラツグリング９ｂが連結されている。

本実施例は以上のように構成されているので、今バンド
ルを右に回転すればピットマンアーム３が第３図矢印の
方向に回動し、第１ドラツグリンク９ａを介してガイド
ロッド７を後方（第１図に於いて下方）に押出す。

ガイドロッド７が摺動すると、第２ドラツグリンク９ｂ
が引張られ、ナックルアーム５を回動させて車輪４を矢
印の如く右方に向ける。

また、バンドルを左に回動すれば各部材は上記と逆方向
に作動し、車輪４を左方に向けることが出来る。

本実施例では左側の車輪の操向機構を示したが、右側の
車輪に於てもこれと対称的に構成されている。

本考案は以上のようにピットマンアームとナックルアー
ムとを第１及び第２ドラツグリンクで連結し、しかもこ
れらのドラッグリンクが横振たしないようにガイドロッ
ドで規制しであるので、作動が円滑且つ正確に行なえる
利点がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の操向装置の一実施例を示すもので、第１図
は平面図、第２図は後面図、第３図は第１図ＩＩＩ−Ｉ
ＩＩに沿った側断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ピッＩ・マンアームとナックルアームとが車両の進行方
   向に対して前後に近接している車両に於いて、該車両本
   体に固定したガイドに沿って上記進行方向に摺動し得る
   ガイドロッドと上記ピットマンアーム及びナックルアー
   ムを各々第１及び第２ドラツグリンクで連結したことを
   特徴とする操向装置。