JPS591766B2 - 球状黒鉛鋳鉄接種用合金 - Google Patents

球状黒鉛鋳鉄接種用合金

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JPS591766B2
JPS591766B2 JP55063005A JP6300580A JPS591766B2 JP S591766 B2 JPS591766 B2 JP S591766B2 JP 55063005 A JP55063005 A JP 55063005A JP 6300580 A JP6300580 A JP 6300580A JP S591766 B2 JPS591766 B2 JP S591766B2
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JP
Japan
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cast iron
alloy
spheroidal graphite
iron
graphite cast
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JP55063005A
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JPS5635711A (en
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誠一 安井
進 戸川
康延 細井
彬夫 田中
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Yahagi Seitetsu KK
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Yahagi Seitetsu KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は黒鉛球状化処理後の球状黒鉛鋳鉄溶湯に対し優
れた接種効果を有すると共に、鋳造品の健全性の大巾な
向上を図った新しい球状黒鉛鋳鉄接種用合金の提供に関
する。
従来鋳鉄の接種剤として使用されてきた鉄珪素合金は本
来製鋼作業における脱酸を主目的としたものであって、
A11.5〜2.5 wt%、0□250〜1100p
p程度を含有するのが普通であり、これらの元素は、上
記鉄珪素合金が製鋼反応という1600’C以上の超高
温溶湯に添加される場合には湯のもつ高い滓化力のため
に余り悪影響を及ぼすものではなく、従ってこれらの元
素についての規制は特に行われていないのである。
しかしながら上記鉄珪素合金が鋳鉄接種剤として、製鋼
溶湯に比して低温(1250〜1450°C)の鋳鉄溶
湯に使用される場合はその含有するklや02の悪影響
を無視することはできない。
特に球状黒鉛鋳鉄の場合はこれらの元素がドロス欠陥や
ピンホール欠陥の発生を助長し、同鋳鉄の特徴である黒
鉛の球状化にも悪影響を及ぼすのである。
尤もこれらの元素の黒鉛球状化への悪影響は、十分なM
gあるいは希土類元素の添加によって軽減させることも
できるが、Mgあるいは希土類元素の多量添加はそれ自
身がドロス欠陥等の増加を招来するものであって、こう
した相互関係より接種剤として用いられる鉄珪素合金中
のi、02は極力低下せしめる必要がある。
一方Alは鋳鉄溶湯中で接種作用の核的役割をなすもの
であるとの説もあり、Al含有量の高い鉄珪素合金を推
賞する者もある。
しかしこれは接種作用という一元的な見方からであって
、ドロス、垢、ピンホール等の問題を無視したものであ
る。
本発明はこうした問題を有するA4を適正量のCa又は
/及びBaによって代替し、かつ鉄珪素合金の共晶反応
による低酸素化作用を積極的に利用することによって、
ドロス、垢咬みゃピンホール発生による欠陥の大巾な減
少並びに接種効果の向上を図ってなされたものであり、
その特徴とするところは、黒鉛球状化処理された球状黒
鉛鋳鉄溶湯に接種されるものであって、その化学成分が
5i40〜55wt%、A70.2〜1.5 wt%、
Ca又は/及びBa 0.2〜2.0 wt%、021
00P、 P、 M以下、残部実質的にFeからなる点
にある。
以下本発明をその成分の限定理由と共に詳述する。
まず本発明のベース合金である鉄珪素合金中のSi及び
A[の限定理由を示すと次の通りである。
Si:40〜55wt% 鋳鉄はその含有するC、Siによる自己脱酸作用により
、溶解法の如何を問わす02の含有量は少なく、一般に
100P、P、m以下であり、特に黒鉛球状化処理後に
おいては201)、1)、m以下にもなる。
一方従来の接種剤として用いられてきた鉄珪素合金は前
記のように多量の02(フリー及び酸化物として)を含
み、これが鋳鉄溶湯の汚染、ドロス等の発生の一因とし
て作用することは既に触れた通りであり、接種剤中の0
2含有量は鋳鉄のそれと同程度乃至はそれ以下であるこ
とが望ましく、極力抑制する必要がある。
本発明におけるSi量の限定は、前記02(フリー及び
酸化物)を上述のように極力抑制するために、強塩基性
フラックスによる強制精錬と相俟って、Fe−8i共晶
反応(1215°C)を利用して溶湯中に存在する02
等のガス及び非金属介在物の浮上滓化、分離を促進しそ
れらの溶湯中の残留を低下せしめる意図によるものであ
って、実質的に共晶組成域として作用する5i40〜5
5wt%を以って本発明のSi範囲としているのである
更にこの限定は、鉄珪素合金におけるガス含有量に関す
る定説すなわちSi量の多い程ガス含有量が高く、共晶
組成(Si50〜55wt%)以下で大巾に含有ガス量
が低下する傾向にあることも配慮した限定であって、で
きる限りガス含有量の低い元湯を用意しようとするもの
でもある。
kl: 0.2〜1.5 wt % AAは鋳鉄とりわけ球状黒鉛鋳鉄の接種においてはドロ
ス等の発生という面から極力無に近いことが望ましいが
、鉄珪素合金の製錬においてはその製錬原料に含まれる
アルミナが還元されてl’として含有されるのであり、
上記Si含有量の鉄珪素合金を一次的に製錬して得る場
合には、必然的にアルミナの還元が抑制されるにしても
、製錬原料の工業的に管理可能なアルミナ量から1.5
wt%が上限であり、また他の鉄珪素合金を二次的に成
分調整して上記Si含有量の合金を得る場合にも1.5
wt%のA7量は普通一般に工業的に許される上限とな
る。
一方下限の0.2wt%は一次的製錬または二次的成分
調整で得られる前記Si量の鉄珪素合金にとって、必然
的に混入してくる最低AA量として許容したものである
以上がベース合金中のSi、Al範囲の限定理由であり
、次いで上記ベース合金溶湯に添加されるCa又は/及
びBaについて述べる。
上述のようにベース合金は冶金的理論根拠のもとに成分
限定がなされており、特にSiは実質的な共晶組成域の
範囲として、その溶湯すなわち元湯は、含有ガス量をで
きる限り低くなるように用意した元湯であるが、このよ
うな溶湯においてもなおある程度のガスまたは珪酸を主
体とする酸化物が溶湯中に懸濁しているのが常であり、
これを除去するには塩基性の強いフラックスを添加し、
強制的に撹拌する等の強力な精錬工程が必要である。
この場合使用されるフラックスの組成は石灰及び螢石を
主成分とする混合物が最も好ましいが、塩基性の強いス
ラグが形成されることから、スラグに流動性を与える成
分を含ませることが望ましい。
またこの精錬時の温度としてはスラグに流動性を与え、
精錬作用を十分に達成させると共に、スラグ成分の浮上
分離、排滓の確実を期するためには、少なくとも前記ベ
ース合金の融点より100°G以上の高温で処理するこ
とが必要である。
なおこの精錬において使用する炉については特に制限は
ないが、溶湯とフラックスとの接触反応を確実に行うた
めに、低周波炉等の電磁撹拌が有効である。
かくて精錬後の溶湯にはCa又は/及びBaが加えられ
るのであるが、この添加理由及び成分限定理由は次の通
りである。
なおCa 、Ba共に同効であり、Caを例として説明
すると、本発明では既述のようにAlの弊害を除去する
ために従来の接種用鉄珪素合金に比しAlは、はるかに
少量であるように規制しておリ、この減量したAlの代
りに接種作用の核として作用させるためにCaを添加す
るものである。
しかしながらCaが、CaOやCaSの形で入っている
ものは効果がないばかりでなく垢咬み等の原因となるの
であり、あくまでもメタリックCaとしてベース合金へ
の溶解が必要である。
以上のようにCaは接種作用の補充強化を目的として加
えられるものであるが、鉄珪素合金接種剤中のCaを大
巾に高めても接種力の改善は逓減し、さらにCaを多量
に含む鉄珪素合金接種剤を鋳鉄溶湯に用いた場合には、
溶解過程において酸化膜が発生し易くなり、溶解性能が
悪くなると共に逆に垢発生の原因となる。
このような点から接種剤中のその含有量の限界は2.0
wt%とじたのである。
一方接種効果の面からは0.2wt%以下では十分な効
果が得られないので少なくとも0.2wt%が必要とな
るのである。
なおりaについても前記のようにCaと同等の接種効果
を有することを確認しており、この場合も垢等の発生の
面から2.0wt%を上限として、また接種効果の面か
ら0.2wt%を下限として規定したのである。
またCaとBaを同時に含有させた場合、それぞれの単
独効果の和としての効果が発揮されることも確認してい
るのであり、Ca+Baの上限、下限についても単独の
場合と同様な理由により0.2〜2.0wt%と限定し
たのである。
なお上述のような精錬後Ca又は/及びBaの添加とい
う二段工程を省略するため、強塩基性フラックスによる
精錬を、Ca又は/及びBaを含有する硫酸化物、水酸
化物、炭酸化物、酸化物等の少なくとも1種を添加した
強塩基性フラックスにより強制精錬を行うことにより、
溶湯の脱酸強制精錬と同時に上記複合フラックス中のメ
タリック成分の溶湯への溶解はもとより、フラックス中
のCa源、Ba源の一部の還元と還元Ca、Baのベー
ス合金への溶解を図り、最終合金中にこれらの金属を含
有させることも有効であることを工業的に確認している
のである。
このような方法によってCa又は/及びBaを添加する
場合であっても、その含有範囲は精錬後に添加する場合
と全く同様の理由により同範囲であって、上記の複合す
べき添加物例を示すと石灰、重晶石、Ca−8i等が挙
げられる。
以上のようにして製造される鋳鉄接種用合金では、その
02含有量が100 P、P、M以下で、通常50P、
P、M程度のものが容易に得られるのである。
このようにして製造した本発明合金の効果について述べ
る。
下記第1表は本発明実施例及びその比較剤の組成を示し
たものであり、第2表は第1表の各接種剤を黒鉛球状化
処理後の球状黒鉛鋳鉄溶湯に接種した結果を示したもの
である。
42− 上記第2表において銘柄E、F、G、H,Iが本発明の
実施例であり、その有効性は極めて顕著に現われている
これに対し市販フェロシリコンすなわちA、B及び本発
明合金のベース合金であるC及びDは鋳放及び焼鈍組織
において他に比し多量のセメンタイトを残存しているこ
と、球状化率の低いことなど総てに亘って接種力の弱さ
を示していると共に不健全率が高い。
また本発明の規格外品J、には、本発明品に比してCa
がや5規格を越えていることによって、これまた不健全
率が増加するものであることを如実に示しており、球状
化率も本発明に比して低いのである。
以上述べたように、本発明の球状黒鉛鋳鉄接種用合金は
、実質的にFe−8i共晶組成の5i40〜55wt%
を用い、A10.2〜1.5 wt%、Ca又は/及び
Ba 0.2〜2.0 wt%、02100 P、P、
M以下、残部実質的にFeと化学成分が特定されている
ので、黒鉛球状化処理後の球状黒鉛鋳鉄溶湯に、本発明
の接種用合金を接種すると、鋳造後の組織において、黒
鉛球状化率は略90〜95%と高率であり、更にセメン
タイトの残存は略皆無となり、加えて垢咬みやドロスの
不健全部も面積比で1〜2%と激減し、球状黒鉛鋳鉄鋳
造品の品質、機械的性質の向上に大きく寄与し、工業的
価値は著大である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 黒鉛球状化処理された球状黒鉛鋳鉄溶湯に接種され
    たものであって、その化学成分が Si 40〜55wt% Al 0.2〜1.5wt% Ca又は/及びBa O,2〜2.0wt%0210
    0P、P、M以下 残部実質的にFeからなることを特徴とする球状黒鉛鋳
    鉄接種用合金。
JP55063005A 1980-05-12 1980-05-12 球状黒鉛鋳鉄接種用合金 Expired JPS591766B2 (ja)

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JPS59147082A (ja) * 1983-02-10 1984-08-23 Sumitomo Metal Ind Ltd 石炭液化法
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