JPS5917468Y2 - 中空クランクシヤフト鋳造用中子構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車等装備エンジンに設ける中空クランク
シャフト鋳造の除用いるシェル中子を量産適合型にする
技術に属するものである。

而して、開示考案は該鋳造クランクシャフトのジャーナ
ル部及びピン部に対するシェル中子のラインサイクルに
対応可能にしたユニット組合せ構造に関するものであり
、特に、併列配設するクランクシャフトウェイト鋳造に
対して線対称的にシェル中子をセットする様にし、而し
て、各クランクシャフトのジャーナル部に対して一連一
体にシェル中子を形成すると共に外側ピン部のシェル中
子と該ジャーナル部シェル中子を接合一体にして１ユニ
ツト中子にし、内側ピン部のシェル中子をノンク一体に
して他のユニットとし、計２ユニット中子として量産ラ
インサイクルにマツチングする様にした中空クランクシ
ャフト鋳造用中子構造に係るものである。

近時省エネルギー、公害防止等の観点から自動車等に装
備されるエンジンの軽量化、而して機能アップを企る技
術改良が種々威されているが、そのうちの１つにクラン
クシャフトの軽量化技術がある。

ところで、該クランクシャフトの軽量化の１つに該クラ
ンクシャフト鋳造プロセスに於てジャーナル部センター
付近及びピン部センターに近定中空部を形成して所謂中
空クランクシャフトを製造するものがある。

該中空部形成は、クランクシャフト平割り鋳型鋳造に於
て上記ジャーナル部、ピン部位置に対して十割り鋳型に
シェル中子をセットして注湯することにより行われる様
にされるのが通常である。

周知の様にクランクシャフトのジャーナル部とピン部と
は相隣って空間的に離隔しているためジャーナル部、ピ
ン部に対するシェル中子をセットする場合これまで個々
に生砂造型、段取替、中子組付、セラ１〜納めがなされ
る態様にあった。

従って、４気筒、６気筒エンジン用中空クランクシヤフ
ト鋳造に於て、シェル中子の種類、個数が増加すること
は鋳造ラインのラインサイクルが設定短サイクル、例え
ば、２０〜３０秒で稼動している場合、該ラインサイク
ルにマツチングしない可能性が出て来る欠点があり、上
記段取替、自動納め装置を新たに開発採用させねばなら
ないため莫大な費用がか・す、コスＩ・高になり、又、
作業性が悪くなる難点があり、ライン操作に熟練を要す
る不利点も生ずる不具合がある。

この考案の目的は上記これまでの技術に基づく中空クラ
ンクシャフト鋳造プロセスに於けるシェル中子の問題点
に鑑み、中空クランクシャフト鋳造ツインタイプにして
１本のクランクシャフトに対して２ユニツトのシェル中
子のみにして中子種類を可及的に減少し、ラインサイク
ルに充分マツチング出来る優れた中空クランクシャフト
鋳造用中子構造を提供せんとするものである。

上記目的に沿うこの考案の構成はツイン鋳造中空クラン
クシャフトの全ジャーナル部と外側ピン部に対するシェ
ル中子を一体１ユニットにして鋳型内にセットすると共
に対向内側ピン部はリンク状に一体のシェル中子をセッ
トする様にして二連ツイン鋳造中空クランクシャフトの
中子セットが速やかになされる様にし、鋳造ラインサイ
クルが設計通りスムースに出来る様にしたことを要旨と
するものである。

次にこの考案の１実施例を図面に基づいて説明すれば以
下の通りである。

尚、全態様を通じ同一部分については同一符号を用いて
説明するものとする。

第１図に示す実施例に於て、細線で示すものはツインで
鋳造される４気筒エンジン用中空クランクシヤフト１，
１′であり、２，２′、３，３′、４，４′、５．５′
、６，６′はそれらのジャーナル部、７，７′、８．８
′は外側寄りピン部、９，９′、１０．１０’は内側対
向セットピン部とされるもので゛ある。

尚、１１．１１’、１２．１２’、１３．１３’はカウ
ンターウェイトである。

而して、水平割り外型生砂造型による中空クランクシャ
ツ）１．１’の鋳造に於て、上記ジャーナル部２，２′
、３，３′、４，４′、５，５′、６，６′に形成する
中空部用シェル中子１８．１８’を各々一連一体に造型
装置により成形する。

従って、本来各々５個づつ成形するシェル中子が１体で
成形が済む。

而して、前記外側寄りのピン部７，７′、８，８′に対
するシェル中子１９．１９’、２０．２０’も中本２１
．２丁によって上記ジャーナル部シェル中千１８．１８
’に一体に連結接続され１つのユニット中子Ａを形成さ
れる。

一方、ツイン中空クランクシャフト１，１′に於て対向
ピン部９，９′、及び１０．１０’に対するシェル中子
２１．２１’、２２．２２’をリング状にリンクシェル
を介して１体として他のユニット中子Ｂ、 Ｂ’に形成
しておく。

従って、１つの中空クランクシャフト１に対して予め形
成して用意する中空部形成用シェル中子造形は１つのユ
ニットシェル中子Ａと他のユニットシェル中子Ｂの僅か
２体でよく、従来であると９個の中子を用意するのに比
し極めて少い。

上記構成に於て、２種類のユニットシェル中子Ａ及びＢ
を生砂造型装置にて鋳造ラインサイクルにマツチングさ
せて成形し、水平割り鋳型に線対称にシェル中子Ａ、
Ａ’及びＢ、Ｂ’として所定納め装置により自動セット
する。

従って、鋳造ラインに於けるラインサイクルは中空クラ
ンクシャツＨ，１’の鋳造に於ても何ら支障を受けるこ
となく運転される。

尚、上記実施例に於て、シェル中子Ａのユニットはジャ
ーナル部シェル中子１８に対してピン部７．８のシェル
中子１９．２０が中本２１で一体連接４合されているが
、当該４カウンターウエイト態様では外側カウンターウ
ェイト１１．１１’、１４．１４’が軸方向前後にあり
、従って、該中本２１に何ら干渉しない。

さりながら、第２図に示す様な８カウンターウエイト態
様に於ては外側寄りカウンターウェイト１５、１５’、
１５″、 １５”か゛前記第１図態様のカウンターウ
ェイ１−１１，１１’、１４，１４’の内側帯りにもあ
るため、同−設計態様をとると中本２１部分が大きく蛇
行彎曲せざるを得ない条件となる。

ところが、中子はシェル砂を使用し、ピン部１９゜１９
′、２０．２０’の内径が小さく、従って、強度が弱い
ため大径のジャーナル部中子の様に蛇行強度をもたせる
ことが出来ず、蛇行させることが不可能になる。

そこで、この考案に於ては上記の様に中本２１と干渉す
るカウンターウェイト１５．１５’、 １５”、 １５
“′に対しては貫通孔２４を形成する様に当該カウンタ
ーウェイト１５．１５’、 １５”、 １５”形成鋳型
部に該中本２１を第１図態様同様にセットさせる。

従って、鋳造されたクランクシャツＨ，１’に於ては該
貫通孔２４が形成されることになるが、そのウェイトに
ついては設計上補充することは何ら不可能でない。

尚、この考案の実施例は上記態様に限られるものでなく
、他の種々の実施例も可能であることは勿論である。

上記の様にこの考案によれば、エンジンに付設装備され
るクランクシャフトを鋳造する場合にジャーナル部、ピ
ン部に形成される中空部に対するシェル中子構造に於て
、ジャーナル部に対するシェル中子を一連一体に形成す
ると共にツイン鋳造クランクシャフトの外側ピン部シェ
ル中子と該ジャーナル部中子とを接合一体化して１つの
ユニット中子とし、又、該ツイン鋳造クランクシャフト
の対向内側ピン部シェル中子相互を一体化して他のユニ
ット中子とすることにより本来的に多数のジャーナル部
、ピン部のシェル中子を２ユニツトのシェル中子と四点
数に減数することが出来、従って基本的にクランクシャ
フト鋳造ラインに於けるシェル中子造型、組付、等が極
めて簡単に迅速スムースに出来、その限り鋳造ラインサ
イクルにマツチング出来、ライン運転に阻害を与えるこ
とが無い優れた効果がある。

又、シェル中子の点数が少いため、造型装置、組付装置
が少くて済み、それだけコストダウンに連がるばかりで
なく、占有面積も小さくて済む側法的メリットもある。

そして、一連一体ユニット中子によりクランクシャフト
鋳造全体を通して極めて重要な精度に係る芯出し等を個
々に調整する必要がなく、上記組付スピードの迅速化ば
かりでなく製品精度の向上に連がる優れた効果もある。

更に、各シェル中子を一体化する他のユニット中子をリ
ング状にしたことにより、他のユニット中子自体の強度
が高く、全体としての強度が増強され、接合される各中
子相互に歪が生ぜず、製造時間が短縮されながらも各中
子ごとに鋳造する場合と同様の鋳造精度が維持されるこ
とができる優れた効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例の説明図であり、第１図はｌ実
施例の説明図、第２図は別の実施例の説明図、第３図は
第２図ｌｌｌ−■ＩＩ断面相当説明図である。 １．１′・・・中空クランクシャフト、２，２′〜６，
６′・・・ジャーナル部、７，７′〜１０．１０’・・
・ピン部、１８．１８’、１９、１９’、２０．２０’
・・・シェル中子、Ａ、ＡＺ Ａ／／、Ａ／／／・・・
１ユニツト中子、Ｂ、 Ｂ’・・・リング状の他のユニ
ット中子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンの中空クランクシャフトの複数の全ジャーナル
   部に対するシェル中子を一連一体に形威し該ジャーナル
   部に対し一側寄りの中空クランクシャフトの複数ピン部
   に対するシェル中子と上記ジャーナル部に対するシェル
   中子を接合一体にして１ユニツト中子と威す中空クラン
   クシャフト鋳造用中子構造において、併設される鋳型の
   内側対向ピン部に対するシェル中子を相互一体化してリ
   ング状の他のユニット中子と威して組合せたことを特徴
   とする中空クランクシャフト鋳造用中子構造。