JPS5916808Y2 - カルマン渦流計におけるセンサ−の保護装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は風速が予め定めた基準値以下になったとき、セ
ンサーに流す電流を自動的に軽減して、これの焼損を未
然に防止するようにしたカルマン渦流計におけるセンサ
ーの保護装置に関する。

従来から、風速または風量を測定する計測器として、カ
ルマン渦を利用した風速計が広く実用されるに及んであ
る。

第１図はその概略を示す説明図で、１は風洞内の風上に
設置される三角柱の渦発生体であり、その風下には抵抗
体２，３を表面に有するセンサ一本体４が配置されてい
る。

抵抗体２．３はそれぞれ等しい抵抗値の抵抗体５，６を
介して、定電圧電源７に接続され、これらはブリッジ抵
抗接続回路を構成している。

また、抵抗体２と抵抗体５との接続中点Ｐ１および抵抗
体３と抵抗体６との接続中点Ｐ２はアンプ８に接続され
、これはアナログ量をディジタル量に変換するフィルタ
などを有するアナログ・テ゛イジタル変換器９、波形整
形器１０、周波数・電圧変換器１１が接続され、この周
波数・電圧変換器１１の入力側の端子１４から上記抵抗
体２，３の変化量に対応したテ゛イジタル信号を、出力
側の端子１３からアナログ信号を得て、風速を計測表示
するようになっている。

なお、１２はテ゛イジタル信号を計数するカウンタであ
る。

すなわち、風の流れａは渦発生体１に衝突して、その背
後で渦流となり、これがセンサー４の抵抗体２，３に衝
突して、その抵抗値を変化し、そのときのブリッジ抵抗
接続回路の抵抗値のバランスがくずれ、その変化に対応
した電流がアンプ８に加えられる。

その電流変化は上記のアナログ・ディジタル変換器９で
テ゛イジタル量に変換され、既述のような信号処理を受
けて、出力端子に風速に対応した信号として出力される
。

ところで、かかるセンサー４の抵抗体２，３はこれらに
流れる電流値によっては容易に焼損する欠点がある。

すなわち、風速が一定値以下ではその測定が行えなくな
る。

本考案はかかる従来の欠点を取り除くものであり、特に
、風速が予め定めた値以下になった場合に、センサーを
構成する抵抗体に流す電流の大きさを自動的に切り換え
て、その焼損を防止するとともに、その焼損防止を簡単
な回路で実現するカルマン渦流計におけをセンサーの保
護装置を提供することを目的とする。

以下に、本考案の実施例を図面について説明する。

第２図は本考案のセンサーの保護装置を構成する制御回
路図で、１５は第１図の出力端子１３に得られる信号を
受けるコンパレータで、その出力側には信号演算を行う
ロジック回路１６、アンプ１７および加算回路１８が接
続されている。

１９は加算回路１８の基準信号入力端子で、その加算出
力信号は電流電圧設定回路２０に接続されている。

ここで基準信号入力端子１９には無風時などのように、
センサー４の寿命から決めた所定の基準電圧値Ｅ。

ボルトを供給する。

すなわち、基準電圧値Ｅ。を無風状態において抵抗体２
，３を焼損しない電圧値に常時維持する。

ここで風速がある値以下に下がった場合には、第１図に
示す出力端子１３にはこれに対応するアナログ量の信号
が得られ、その信号はコンパレータ１５に入力されて前
もって定められた設定値と比較され設定値以下のとき、
コンパレータ１５、ロジック回路１６の出力電圧はＯボ
ルトとなる。

したがって、加算回路１８の出力信号は基準信号電圧値
Ｅｏボルトとなり、この電圧が電圧設定回路２０を通じ
て例えば第３図で示すような電圧調節器の制御端子Ｔ５
に入力され上記の抵抗体２，３および抵抗体５，６に印
加される電圧が調節される。

なお電圧調節器は例えばトランジスタＴｒ、抵抗Ｒ、コ
ンデ゛ンサＣより構成され、出力端子Ｔ工、Ｔ２が第１
図のＴ、、’Ｌに接続される。

一方、風速が上記のある値以上になった場合には、出力
端子１３にはこれに対応する所定量の信号が得られ、そ
れが所定値以上の電圧であることがコンパレータ１５、
ロジック回路１６を通じて検出され、加算回路１８には
これに対応する一定の電圧Ｅ′ボルトが入力され、その
加算出力電圧Ｅ。

＋Ｅ′ボルトが上記センサー４の抵抗体２，３および抵
抗体５，６に供給される。

この場合において、Ｅ、＋Ｅ’ボルトの電圧値は通風状
態で抵抗体２，３が焼損しない充分な信号レベルに選定
しておく。

かくして、抵抗体２，３に流れる電流を風速に対応して
切り換えて、これらの焼損事故を防止しながら風速の計
測を安心して行うことができる。

なお、風速の大きさによって抵抗体２，３に加わる電圧
は変わるが、その比に変更がないので、計算誤差は生じ
ない。

以上のように、本考案によれば風速が所定値以下のとき
には、センサーの抵抗体に供給する電圧を、それを焼損
することのない基準設定値にとどめ、風速が所定値以上
のときには上記の抵抗体を焼損しない範囲の電圧を上記
の基準設定値に加算して供給し、異る風速の計測を安心
して行うことができる。

また、かかる効果が得られる回路の構成は簡単かつ安価
に得られ、実用性に富む。

【図面の簡単な説明】

第１図はカルマン渦流計を利用した風速計の説明図、第
２図は本考案にかかるセンサーの保護装置を構成するブ
ロック回路図、第３図は電圧調節器の回路図である。 ２．３・・・・・・抵抗体、４・・・・・・センサー、
１５・・・・・・コンパレータ、１６・・・・・・ロジ
ック回路、１８・・・・・・加算回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. センサー用抵抗体の抵抗値変化をアナログ量で検出する
   コンパレータと、このコンパレータ出力にもとすいて上
   記抵抗体用の電源電圧を得るロジック回路と、その電源
   電圧および風速が所定値以下のときに上記抵抗体が焼損
   しない基準設定電圧を加算する加算回路とこの加算回路
   の出力値に応じて制御され、前記センサー用抵抗体に供
   給する電圧を可変するための電圧調節器とを備え、前記
   基準設定電圧を基準として風速に応じたセンサー用加算
   電圧を得ることを特徴とするカルマン渦流計におけるセ
   ンサーの保護装置。