JPS5916761Y2 - 冷凍装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、冷凍装置のホットガスバイパス式除霜装置
装置の改良に関するものである。

一般に、冷凍装置の除霜方式としてホットガス式除霜方
式は、熱効率が良く急速除霜が出来る。

又、庫内空気温度、貯蔵品の温度上昇が少ない等の長所
があり広く利用されている。

ところが、最大の短所として除霜中に液化冷媒が圧縮機
に戻り、圧縮機が損傷する事故が発生し易いことにあっ
た。

従来はその対策として、蓄熱剤を冷凍運転中の冷凍機の
凝縮熱で加熱蓄熱し、除霜運転中は蒸発器で冷却、液化
した冷媒をこの熱で再蒸発して、圧縮機に吸入させる方
式が採用されている。

ところが、この方式は一般に冷媒回路が複雑、かつ大形
の蓄熱槽が必要で設備費が高くなる欠点があった。

本考案はこの点に鑑みなされたもので、除霜運転中、圧
縮機への液戻りを完全に防止し、かつ単純な回路で構成
し、故障が少なく設備費の安い除霜装置を提供せんとす
るものである。

以下、この考案の一実施例を図によって説明する。

図において、１は圧縮機、２は凝縮器、３は液ラインの
電磁開閉弁、４は第１の絞り装置、５は蒸発器、６は吸
入圧力調整弁、７はこれ等を連絡する冷媒配管、８は圧
縮機１と凝縮器２との間と、蒸発器５と吸入圧力調整弁
６との間を連通するホットガスバイパス回路、９はこの
バイパス回路に設けられた開閉弁、１０は蒸表器５と第
１の紋り装置４との間と、圧縮機１と吸入圧力調整弁６
との間を連通ずるバイパス回路、１１はこの回路に設け
られた第２の絞り装置、４ａ、ｌｌａは各々第１及び第
２の絞り装置４，１１の感温部を示す。

次に作用について説明する。

まず、冷凍運転では図中実線矢印の如く冷媒が流れ、周
知の冷凍運転を行なう。

一方、除霜運転では、タイマー、蒸発器５のサーモスタ
ット等の除霜検出装置（図示せず）からの信号により圧
縮機１が運転し、開閉弁９が開、開閉弁３が閉となり、
冷凍サイクル中の冷媒は、図中鎖線矢印の如く流れる。

すなわち、圧縮機１より吐出された高温冷媒ガスは開閉
弁９、ホットガスバイパス回路８より蒸発器５に流入し
、蒸発器５を加熱して表面に付着した霜を溶かす。

そうして、液化した冷媒はバイパス管１０を通り、第２
の減圧装置１１で減圧され、圧縮機１に吸入される。

ところが、冷媒を蒸発させる熱源がないため第２の減圧
装置１１が絞り込み吸入圧力が低下する。

従って、吸入圧力調整弁６が開き、ホットガスバイパス
回路８から高温冷媒ガスの一部を導入するためこの高温
冷媒ガスの顕熱で、液化冷媒を蒸発させ、適当な過熱ガ
スの状態で圧縮機１に吸入させるので液化冷媒が圧縮機
１へ戻ることもない。

以上説明したように、本考案によれば、従来のホットガ
スバイパス式除霜回路にバイパス管と第２の絞り装置を
追加するのみで、除霜運転中における圧縮機への液戻り
を完全に防止することが出来る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案による冷凍装置の一実施例を示す冷媒回路図
である。 １は圧縮機、２は凝縮器、４は第１の絞り装置、５は蒸
発器、６は吸入圧調整弁、９は開閉弁、１１は第２の絞
り装置である。 なお、図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮器、凝縮器、第１の絞り装置、蒸発器を順次連通し
   て構成された冷凍サイクル、上記圧縮機と蒸発器の間に
   設けられ、圧縮機の吸入圧力を調整する調整弁、上記圧
   縮機からの高温冷媒ガスを上記調整弁と蒸発器との間に
   供給して蒸発器の除霜を行なわせるホットガスバイパス
   回路、上記除霜時に蒸発器で液化した冷媒を第２の絞り
   装置を通して上記圧縮機と調整弁との間に流通させるバ
   イパス回路を備えた冷凍装置。