JPS5916407Y2 - 天井下地パネル吊金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は天井を造成するさい用いる天井下地パネルを梁
などに吊り下げる吊金具に関するものである。

従来住宅などを建造するには、最初間仕切壁を設けたの
ち各部屋毎に母屋や梁などに釣木を介して野縁を吊り下
げて天井下地を造作し、その天井下地に下地貫を適当な
方法で固定した上に天井材を張設して天井を造設し、続
いて内装関係を行なうのが普通である。

この工法で天井を造設すると、狭長な床面積や凹凸の多
い廊下、部屋などの天井の場合、天井の造設そのものが
難しい上使用材料が総て現場合せとなるため非常に多く
の工数を要する欠点がある。

又、広い部屋の天井の場合、天井にむくりを付けなけれ
ばならないが、それに対する工事も難しくなる欠点があ
る。

さらにこの工法で建造された住宅などの内部改造、例え
ば部屋の配置や部屋割りを替えたりするには、間仕切壁
と共に天井も一緒に撤去してやり変えなければならず、
余計な工数と費用を必要とする欠点がある。

最近これらの欠点を排除し、能率的で合理的な工法とし
て、第１図に示すような木製の方形枠体１（横枠１′、
縦枠１つに等間隙に複数の桟２・・・・・・を固定して
なる天井下地パネル３を、適当な方法で梁やトラスなど
に固定して天井下地とし、それに従来通り下地貫を適当
に固着した上に天井材を張設して同−床の全天井を造設
したのち、間仕切壁を設けて各部屋を造ることが行なわ
れている。

この工法の中で大形で可成重量のある天井下地パネル３
を梁やトラスなどに余り工数を要せずして強固に固定す
ることが全体の工数を低減させる大きな要因の一つとな
っている。

本考案はこの天井下地パネルを梁やトラスなどに極めて
容易に且つ強固に固定させる天井下地パネル吊金具（以
下単に吊金具と云う）を提供するものである。

以下本考案の実施例を第２図乃至第６図に基づき説明す
る。

第２図において４は鋼製の縦長平板の長手方向中央部に
おいて巾方向に切込みを設け、この切り込みを含む線で
該平板を略り形に折曲し、その一片を外側へ所要幅ａで
２度略直角に折り返してコ字形の挾持部５となし、更に
その先端を該挟持部内方に折り曲げて弾条部６となすと
共に、他片を前記切込み終端部から長手方向に沿って挟
持部の下側に略直角に折り込んで横断面り形の支持部と
し、この支持部のうち屈曲した片を段部８、残りの片を
平板部９とし、且つ該段部８と平板部９とに夫々１個以
上の貫通孔 １０・・・・・・、１０′・・・・・・を設けてなる天
井下地パネル吊金具である。

第３図は本考案の他の実施例を示すもので、１２は鋼製
の縦長平板の長手方向中央部において巾方向に切込みを
設け、この切り込みを含む線で該平板を略り形に折曲し
、その一片を外側へ所要幅すで２度略直角に折り返して
コ字形の挾持部１３となし、更にその先端を該挟持部内
方に折り曲げて弾条部１４となすと共に、他片を前記切
込み終端部から長手方向に沿って挟持部の下側に略直角
に折り込んで横断面り形の支持部とし、この支持部のう
ち屈曲した片を段部１６、残りの片を平板部１７とし、
且つ該段部１６と平板部１７とに夫々１個以上の貫通孔
１８・・・・・・、１８′・・・・・・を設けてなる天
井下地パネル吊金具である。

上記構成において、吊金具４は、第４図、第５図に示す
如く、挟持部５を階床下などの梁２０の下部フランジ２
１に嵌合させ保持部７を嵌着して固定される。

この場合弾条部６が下部フランジ２１に圧接して保持部
７を確実に且弾固に下部フランジ２１に嵌着させている
ので吊金具４が強固に梁２０に固定されている。

このように吊金具４を同−梁２０及び並設されている梁
に夫々所要間隙で装着し、この吊金具４が天井下地パネ
ル３の枠体１内側に添接するようにして天井下地パネル
３を持ち上げる。

次に第４図に示すように、天井下地パネル３の枠体１の
縦枠１″を梁２０に平行して装設する場合は、枠体１の
内側から支持部１１の平板部９に穿設した貫通孔１０′
・・・・・・を介して釘などで天井下地パネル３を固定
する。

また第５図に示すように、天井下地パネル３の板体１の
縦枠１″を梁２０に交錯して装設する場合には、枠体１
の内側がら支持部１１の折曲部８に穿設した貫通孔１０
・・・・・・を介して釘などで天井下地パネル３を固定
し装設する。

各吊金具４はそれ自体保持部７を介して梁２０に強固に
固定されるうえ、枠体１の全内側面に所要数固定される
ので支持部１１が前後左右に動くことがなく、天井下地
パネルが安定して固定される。

第６図において、梁２０の代りにトラス２２のある場合
、吊金具１２は、弾条部１４をトラス２２の下弦材２３
端部２４に嵌合させ、さらに挟持部１３を下弦材２３に
添接することにより、保持部１５をトラス２２に嵌着し
て固定される。

この場合弾合弾条部１４が下弦材２３端部２４に圧接し
ながら嵌着し、さらに挟持部１３が下弦材２３側面に圧
接しながら嵌着して保持部１５を確実に且つ強固に下弦
材２３に固定するものである。

同一トラス２２及び並設されているトラスに夫々所要間
隙で装着した吊金具１２に天井下地パネル３を装設する
には上記第４図、第５図の場合と同様に行なう。

天井のむくりは、中央附近の天井下地パネル３を吊金具
４，１２の支持部１１．１９にある上部の貫通ＪＬ １
０．１０’、１８．１８’で個定し、周壁附近に行く程
下部の貫通孔１０．１０’、１８．１８’で天井下地パ
ネル３を固定することにより極めて容易に作ることがで
きる。

上記の実施例で吊金具４，１２を鋼製の縦長平板を使用
したが、鋼と同等の強度などの特性を備えているもので
あれば、鋼以外の金属、合成樹脂或は其他の材料でもよ
く、その形状も梁やトラスに装着できる保持部と天井下
地パネルを固定できる支持部を備えておれば良い。

又吊金具４，１２の支持部１１．１９にある貫通孔１０
．１０’、１８．１８’を複数としたが、これは天井の
高さを調整するに便利なようにしたものであって、■個
でもその機能を果すことができる。

以上説明した如く本考案は、縦長の平板の適所に巾方向
に適当長さの切込みを設け、この切り込みを含む線で該
平板を略り形に折曲しその一片を外側へ２度略直角に折
り返してコ字形の挟持部となし、更にその先端を該挟持
部内方に折り曲げて弾条部となすと共に、他片を前記切
込み終端部がら長手方向に沿って挟持部の下側に略直角
に折り込んで段部と平板部とし、且つ該段部と平板部と
に夫々１個以上の貫通孔を設けてなる天井下地パネル吊
金具なので次の効果を奏する。

■ 吊金具は梁またはトラスに嵌着するだけで個定され
、天井下地パネルを釘などで簡単に固定できるため、天
井造設の工数を著しく低減することができる。

■ 天井のむくりは、天井下地パネルを固定する貫通孔
の位置により容易に現出させられるので、技能度の低い
作業員でも作業することができると共にその作業工数を
低減することができる。

■ 簡単な構造なので安価に製作することができる。

■ 梁やトラスに平行或は交錯の何れの状態の天井下地
パネルでも固定できるので極めて多様性に富んだもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は天井下地パネルの斜視図、第２図及び第３図は
本考案の一実施例及び他の実施例の斜視図、第４図〜第
６図は各実施例の使用方法を説明のための主要部の側断
面図である。 ４．１２・・・・・・天井下地パネル吊金具、５，１３
・・・・・・挾持部、６，１４・・・・・・弾条部、７
，１５・・・・・・保持部、１１．１９・・・・・・支
持部、１０．１０’、１８．１８’・・・・・貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 縦長の平板の長手方向中央部において巾方向に切込みを
   設け、この切り込みを含む線で該平板を略り形に折曲し
   、その一片を外側へ２度略直角に折り返してコ字形の挟
   持部となし、更にその先端を該挟持部内方に折り曲げて
   弾条部となすと共に、他片を前記切込み終端部から長手
   方向に沿って挟持部の下側に略直角に折り込んで横断面
   り形の支持部とし、この支持部のうち屈曲した片を段部
   、残りの片を平板部とし、且つ該段部と平板部とに夫々
   １個以上の貫通孔を設けてなることを特徴とする天井下
   地パネル吊金具。