JPS591609Y2 - 排気熱利用型なべ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、排気熱利用型なべに関し、その目的とする
ところは、特殊構成のなべを作ったもので、排気熱を周
辺において上昇せしめられて、受熱面積が広く、熱効率
がよいので、煮炊時間を短縮でき、従って、燃費の節約
を図れ、幅エネルギーの目的にも副えられ、現時、多数
出廻わっている冷凍食品の解凍調理にも効果的な調理用
なべを提供せんとするにある。

在来の煮炊調理用なべ類は、こんろの火熱により目的を
達するものであるが、なべ自体には何ら工夫を施されて
いないので、火熱の排気熱は逃がされ、火熱使用効率の
点では経済的とはいえないものである。

又、近時、とみに増加している冷凍食品を、営業用等に
多量を加熱するに際して、概ね、くるんだアルミフォイ
ルごとこんろにかけて加熱し、食器に盛り付けされ、或
いはアルミフォイルを湯に浸して食品をアルミフォイル
製なべから別のなべに移し、蓋をして加熱したものを食
器に盛り付けされているが、何れの場合も、解凍煮炊に
時間を要し、急ぎの場合には間に合わず、非能率的で、
燃料面でも不経済である。

そこで、本考案は、燃料を効率的に使用できて、燃費の
低減、加熱時間の短縮、能率間上等を図れるなべ類を開
発したものである。

本考案は、なべ本体２の外面に、その底部中央から放射
状に多数の吸熱部材１′を、上縁まで及ばしめ装着して
吸熱上昇面１を形成し、該なべ本体２を覆蓋できるよう
に作った上蓋３の中央部に排気筒４を形成し、排気筒４
にその両端を係止５′シて握り用スプリングコイル５を
巻装蓋し、なべ本体２に柄６を取付け、なべ本体２用の
平蓋７、排気筒４の上端に装着用のプラグ８を設けて成
ることを特徴とする排気熱利用型なべに係るものである
。

本考案は上記のとおり、吸熱上昇面１を外面に形成した
なべ本体２であるから、こんろ火で受ける火熱は、全周
において吸収できて、上昇して、上方からも熱を受ける
ので、熱吸収率を著しく高めたなべであることが特長で
ある。

従って、煮炊時間を短縮でき、燃費のイ氏減を図れるも
のである。

（第７図参照） 即ち、なべ本体２の外面に形成された、多数の吸熱部材
１′による吸熱上昇面１の作用効果により、こんろ火で
受ける熱は、吸熱上昇面１が吸収すると共に、なべ外周
において各吸熱部材１′の相互間の間隙部１″を上昇し
、なべの側面に対する加熱効率が良いだけでなく、その
上方からも加熱を施すことができ、又、このように吸熱
部材１′相互間の間隙部１″に沿って熱が上昇するよう
にしたから、風の影響はなく、熱効率の点で非常に優れ
ているものである。

従って、煮炊効率を高められるものである。

そして又、特殊に作られた上蓋３により、−前記上昇熱
は、なべに対し上方から加熱に機能するものであるが、
上蓋３に設けた排気筒４に誘導されるので、排気も適当
になされるため、加熱上好適である。

因みに、従来は、こんろ火をなべ底面で受けるだけで、
逃がす熱は著しく多いものであり、その点からしても、
本考案品の加熱効率は圧倒的に優れ、経済的であるとい
える。

なお、上蓋３は、図示するように、なべ本体に深く覆蓋
できるように形成しであるので、前記した、なべの全面
に対する対熱、並びに熱上昇、そして上昇熱による上方
からの加熱、適当な排気等は、確実良好に行なわれるも
のである。

上記のとおり、なべ本体２の外面に設けた吸熱上昇面１
の作用効果と、上蓋３の作用効果の相乗的特性によって
、熱吸収効率が非常によく、煮炊時間の短縮化、燃費の
節減化を実現し得る省資源型なべとして好適である。

しかして、上蓋３における排気筒４に巻装蓋した握り用
スプリングコイル５は加熱されないので、加熱状態（な
べを煮炊調理に使用中）でも素手でこの部分を持って、
安全に上蓋３を取り、移動させることができるものであ
る。

次に、使用例を説明する。

なべ本体２には柄６を取付けであるがら、その取扱いは
た易くできる。

第１ なべ本体２だけで、熱吸収率の優れた煮炊用なべ
として使用できる。

この場合、既述したように、上蓋３を使用する場合のほ
か、別途ガラス製等の平蓋７を使用すればよい。

第２ 冷凍食品の解凍調理に効果的な場合。

なべ本体２に冷凍食品入りアルミフォイルのパックを解
いて入れ、上蓋３をして煮炊する。

加熱効率がよいので、短時間で目的が達せられるもので
ある。

第３ （第８図参照）鉄板やフライパン等１０で調理す
る場合には、別途設けた装着用のプラグ８を上蓋３にお
ける排気筒４に装着し、この上蓋３を、フライパン等１
０上にのせた被調理食品上にがぶせて使用すると、フラ
イパン等１０上がら上昇する熱を上蓋３がとらえ、食品
の全周並びに上部がら加熱することができるので、従来
逃がしていたこれらの熱を有効に利用することにより、
加熱を効率的に実施できるものである。

こうすると、加熱の片寄りやいらつきを防ぐことができ
、風味に富んだ加熱調理を実施できる便益がある。

上記のとおりであるから、本考案品は、煮炊を効率よく
経済的に行なえ、燃費の節約にも継がるので、省エネル
ギ一時代に即応し、た煮炊用なべとして、一般家庭等に
好適である。

図面中１１はなべ本体２の底裏面の三方等に設けた底受
は部、９はこんろ。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一例、並びに使用例であって、第１図は
なべ本体２の正面図、第２図は同平面図、第３図は同底
面図、第４図は上蓋３を覆蓋し一部半断面して示せる拡
大図、第５図は装着用プラグ８の一例正面図、第６図は
平蓋７の一例正面図、第７図は普通使用例を示す概略的
説明図であって、吸収熱の上昇とその熱による上方から
の加熱、並びに排気を矢印で示すものであり、第８図は
他の使用例を示す概略的説明図である。 ２・・・・・・なべ本体（１・・・・・・吸熱上昇面、
１′・・・・・・吸熱部材、１″・・・・・・吸熱部材
相互間の間隙部）、３・・・・・・上蓋（４・・・・・
・排気筒、５・・・・・・握り用スプリングコイル、５
′・・・・・・係止部）、６・・・・・・柄。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. なべ本体２の外面に、その底部中央から放射状に多数の
   吸熱部材１′を、上縁まで及ばしめ装着して吸熱上昇面
   １を形成し、該なべ本体３に覆蓋できるように作った上
   蓋３の中央部に排気筒４を形成し、排気筒４にその両端
   を係止して握り用スプノングコイル５を巻装蓋し、なべ
   本体２に柄６を取付け、なべ本体用の平蓋７、排気筒４
   の上端に装着用のプラグ８を設けて成る排気熱利用型な
   べ。