JPS5915393B2 - プリント配線回路網のリ−ク電流抑制方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は演算増幅器の入力端子に電流モードにて作動す
る信号源を接続する計測用電気回路をプリント配線する
ことにより生ずるリーク電流を抑制するリーク電流抑制
方式に関するものである。

上記の如き回路は、例えばカメラ等の測光回路に用いら
れ、演算増幅器の入出力回路は多くプリント配線として
絶縁基板上に配設される。このような構成の回路は、カ
メラ用測光回路の場合は、受光用光電変換素子としてシ
リコンフォトセルの如き光起電型素子を高入力インピー
ダンスの演算増幅器の反転、非反転入力端子間に接続し
電流モードにて作動させ、その帰還路に対数圧縮のため
のインピーダンス素子としてダイオード等を接続した回
路構成が用いられる。この様に構成される回路をプリン
ト配線板上に配設する場合、演算増幅器の電源ラインや
アースラインを同一のプリント配線板上に設けるため、
光電変換素子からの光電流を演算増幅器に入力するため
の信号線に近接して、上記の電源ラインやアースライン
が配設される。又上記信号線と電源ラインに印加される
ポテンシャルは異なつているので信号線から上記ライン
にリーク電流が流れ、正確な計測動作が行なえない欠点
があつた。本発明はこの点に鑑みなされたもので、電流
モードで作動する信号源からの信号電流をプリント配線
された第１及び第２の接続線を介してプリント配線板に
設けられる演算増巾器の第１及び第２の入力端に伝える
と共に、該入力端電位を同電位に設定して前記第１及び
第２の接続線電位を同電位となし、かつ前記第２の接続
線に接続されるガードラインを設け、前記第１の接続線
を第２の接続線の少なくとも１部と共に前記ガードライ
ンにて囲むことにより、増巾器の入力部と同一電位が印
加されるガードラインにて囲むと共に、該ガードライン
の一部として信号ラインそのものを兼用出来る様なし、
上記リークの問題を解決し、更にガードラインの配設を
簡略化したものである。

以下図面によつて本発明を詳細に説明する。第１図は光
起電力光電変換素子を受光素子とする測光回路の一例を
示す回路接続図である。図において、１００は高入力イ
ンピーダンス演算増幅器、１０１はシリコンフオトセル
の如き光電変換素子、１０２は対数圧縮特性を得るため
のダイオードで、図の如くこれを増幅器１００の帰還路
に接続することにより、１００の入力に卦ける１０１に
よる光電流が対数圧縮され１００の出力端へは被写体輝
度のアペツクス値Ｂｖに対する直線的変化の出力電圧が
得られる。１０３は演算増幅器１００のオフセツト電圧
を調整するための抵抗、１０４はメーター等の露光値表
示装置、１０５は該表示装置の調整抵抗、１０６は測光
回路のレベル設定のための定電゜圧源で増幅器の非反転
入力のバイアスを与える。

な卦本回路に卦いては、１０６の定電圧源は周囲温度の
変化に対して負の温度係数を有するようにして温度補償
を行なつている。１０７は１０６の調整抵抗、１０８は
電源電池、１０９は電源スイツチである。

また図に点線で示した回路は、演算増幅器１００の反転
入力回路をアース卦よび電源正極回路との間のリーク抵
抗１１０，１１１で表わした等価回路であり、これによ
つて測光回路の低輝度側の特性が劣化する。第２図は第
１図に示したリーク電流による測光回路の特性劣化を示
す曲線図、横軸は被写体輝度Ｂｖ、縦軸は測光回路出力
電Ｆｆ．Ｅｃである。

図の曲線Ｑ１はリーク電流の存在しない場合の理想的特
性であり、Ｑ２は演算増幅器１００の反転入力（−）か
ら非反転入力（＋）の電位より低い電位の回路（例えば
アース回路）へのリーク電流が存在する場合の特性であ
り、Ｑ３は１００の反転入力（−）から非反転入力（＋
）の電位より高い電位の回路（例えば電源正極回路）へ
のリーク電流が存在する場合の特性である。第１図に卦
いて、演算増幅器１００の反転入力回路からアース回路
へのリークがある場合、すなわち図の抵抗１１０が有限
値となる場合には被写体輝度に対応して光電変換素子１
０１に生ずる光電流１は対数圧縮素子１０２とリーク抵
抗１１０に分流することになり、従つて素子１０２へ流
れる電流は光電流１ｐからリーク電流１Ｌを差引いたＩ
ｐ−１Ｌで表わされる。

これにより増幅器１００の出力電圧ＥＯはＢｖの低い方
で増加し第２のＱ，の如き特性になる。また反転入力回
路から電源正極回路へのリークがある場合、図の１１１
の抵抗が有限値となり、対数圧縮素子１０２へは光電流
１ｐと１１１のリーク抵抗に流れるリーク電流１Ｌ′と
の合計すなわちＩｐ＋ＩＬ′が流れる。従つて増幅器１
００の出力電圧ＥＯはＢｖの低い方で減少し曲線Ｑ３の
如き特性になる。第３図は本発明によるリーク電流抑制
方式の原理的構成を示す回路接続図で、第１図の測光回
路にガードラインを施した回路を示してある。

図に卦いて第１図と同じ部分は同一符号で示してあり、
図中太線で示してある１１２，１１２／がリーク電流抑
制用ガードラインである。図の演算増幅器１００のオフ
セツト電圧調整抵抗１０３を調整して回路を零オフセツ
トにすることにより、１００の反転入力端子（一）と非
反転入力端子（＋）との間の電位差は零となり、レベル
設定用非反転入力電位で、反転入力回路をガードするこ
とにより前記リーク電流が抑制される。すなわちガード
ライン１１２．１１γに近接して電源正極回路またはア
ース回路等が配置されていても、演算増幅器１００の反
転入力回路からこれらの回路へのリークは、ガードライ
ンと反転入力端子電位が同電位であるためリーク電流は
生じない。第４図は本発明によるリーク電流抑制方式を
実際のプリント配線回路に適用して一実施例を示す平面
図である。

今カメラが一眼レフレツクスカメラであるとし、そのス
ペース上の制限により、測光回路をペンタプリズムの上
面に配置し、測光素子に光起電力光電変換素子を用いた
場合これらの各部は図示の如き配置となる。な卦図に卦
いて第１図、第３図に示した部分は同一符号で示してあ
り、１１３は絶縁基板、黒太線の部分は１１３上に配設
したプリント配線である。光起電力光電変換素子１０１
を電流モードで使用する図示の如き測光回路に卦いては
、第４図に示すようなプリント配線板のパターン構造を
使用することにより、プリント板によるリーク電流を完
全に抑制し得るので、特に低輝度域に卦ける測光精度を
著しく改善し得て広範囲に作動し得る装置となし得る。
又、該実施例に卦いては増巾器１００の入力端へ素子１
０１からの光電流信号を伝える第１の接続線１０１′を
第２の接続線１０１〃及び該第２の接続線に接続される
ガードライン１１２′にて囲んだものであるため、信号
ライン（第２の接続線）をガードラインに兼用すること
が出来、ガードラインの配設を簡略化出来る効果をも有
している。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の測光回路の一例を示す回路接続図、第２
図はリーク電流による測光回路の特性劣化を示す曲線図
、第３図は本発明によるリーク電流抑制方式の原理的構
成を示す回路接続図、第４図は本発明のリーク電流抑制
方式を施したプリント配線板の平面図である。 １００・・・・・・演算増幅器、１０１・・・・・・光
電変換素子、１０２・・・・・・対数圧縮用ダイオード
、１０３・・・・・・オフセツト調整抵抗、１０４・・
・・・・表示用メーター、１０５・・・・・・表示回路
の調整抵抗、１０６・・・・・・・定電圧源、１０７・
・・・・・調整用抵抗、１０８・・・・・・電源電池、
１０９・・・・・・電源スイツチ、１１０，１１１・・
・・・・リーク電流の等価抵抗、１１２，１１２′・・
・・・・ガードライン、１１３・・・・・・プリント配
線基板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電流モードで作動する信号源からの信号電流をプリ
   ント配線された第１及び第２の接続線を介してプリント
   配線板に設けられる演算増巾器の第１及び第２の入力端
   に伝えると共に該入力端電位を同電位に設定して前記第
   １及び第２の接続線電位を同電位となし、かつ前記第２
   の接続線に接続されるガードラインを設け、前記第１の
   接続線を第２の接続線の少なくとも１部と共に前記ガー
   ドラインにて囲んだことを特徴とするプリント配線回路
   網のリーク電流抑制装置。