JPS59146988A - 難燃性断熱材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は発泡フラスチツク粒状物を、無機質硬化剤を含
む水ガラス系バインダーで固めたプラスチックボード及
び通気性を有する耐火面材よりなる、発泡プラスチック
の持つ良好な断熱性を損なうことなく高度の難燃性を有
し耐水性にも曖れた難燃性断熱材に関する。

プラスチック発？包体は一般的に断熱性、耐水性に浸れ
ているが難燃性に劣るため建築材として使用する場合多
くの制約を受けることがある。そのため難燃性等の改良
をすべく種々の試みが行われているが、断熱性及び難燃
性をともに実用的に良好に満す商品は少なく、殊に高度
の難燃性を有し、安価な商品は冶んどないという実情に
ある。

ここに高度の難燃性とは、例えばＪＩ５ｔ　Ａ１３２１
（建築物の内装材料及び工法の難燃性試験方法）にもと
づく試験において、難燃２級Ａ（準不燃相当）以上の難
燃性を示すものをいう。

グラスウール、ロックウール等の無機繊維質系の断熱材
や珪酸カルシウム系発泡体の如き無機質系断熱材は安価
で高度の難燃性を示すが、結露に伴なう断熱性能の低下
を来し、ときには結露水によって木材等を腐食させてし
まうという問題がある。また金属箔等を表面に積層した
硬質ウレタンボードがあるが、高価で、しかも高熱状態
においてはフラッシュオーバー現象を生じ変形を来して
しまうという致命的欠陥がある。

近時、建築物の省エネルギー化のため、難燃性、断熱性
及び耐水性に優れかつ安１ｉｉｊな建築材が要求されて
いる。断熱材としては熱伝導率が００５Ｋ　ｃ　ａｌ　
／　ｍ−ｈ・υ　以下であることが好ましく、一方難燃
材としてはＪ工Ｓ、Ａ１３２１にもとずく難燃２級Ａ以
上に相当するものが好ましい。

本発明はこのような条件を満し、前記した問題点も解消
した、安価で高度の難燃性を有しかつ結露の生成がなく
耐水性にも優れた断熱材に関するものであシ、その要旨
は、発泡プラスチック粒状物に無機質硬化剤を含む水ガ
ラス系バインダーを混合し成形乾燥することＶこより得
られるプラスチックボードの少なくとも片面に通気性を
有する耐火面材を一体的に積層してなる難燃性断熱材に
係るものである。

本発明に係る難燃性断熱材は、発泡グラスチック粒状物
に水ガラス系バインダーを混合し成形乾燥してなるプラ
スチックボードと通気性を有する耐火面材とよりなるが
、プラスチックボードは発泡グラスチックの有する断熱
性を損うことなくそれ自身難燃性をも有するものである
が、前記した高度の難燃性を持たせるため耐火面材を積
層し、この耐火面材に通気性を有させることによシ積層
状態を密なものとし、発泡グラスチックボードの亀裂、
溶融、崩落等を生じ難くした。さらに水ガラス系バイン
ダーの配合線法、加熱硬化による成形、あるいは成形に
際し常温硬化し脱型後グラスチック発泡体粒子がへたる
軟化温度を越えない温度で乾燥処理すること等により耐
水性にも優れたものとした。

本発明に係る難燃性断熱材を添付の図面にもとづき説明
する。

プラスチックボード（１）は、ソーダ水ガラス又はカリ
水ガラスなどの水浴性珪酸塩（固型分、）１００重量部
に、硬化剤として酸化徒鉛及び／又は珪酸カルシウム５
〜１００重量部、水酸化アルミニウム等のアルミニウム
化合物０〜５０！量部、石綿０〜５０重量部及び必要に
より他の硬化剤等を加えて混合してなる水ガラス系バイ
ンダーを発泡グラスチック粒状物にブレンダー等で混合
し、発泡プラスチック粒状物の個々の粒子の表面が水ガ
ラス系バインダーで被覆された状態とする。この混合物
を金型に注入し硬化させた後の状態をみると、あたかも
個々の発泡プラスチック粒子が水ガラス系バインダーの
硬化した薄い殻の中に包まれていて、発泡プラスチック
粒子どうしの接着が殆んどないという状態にある。

発泡グラスチック粒状物としては、ポリスチレン、ポリ
エチレン、ボリグロビレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビ
ニル及びこれらのモノマーの共重合体等の発泡粒状物が
用いられ、なかでもポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系
のものが好ましく用いられる。

粒状物の大きさは特に限定されないが、０５〜１０調径
のものが好ましく、発泡倍率（発泡前の比重／発泡後の
比重）としては１０倍〜７０倍、好ましくは２０焙〜６
０倍の範囲のものが用いられる。

発泡倍率が前記の範囲以外では、１０＠以下の場合は発
泡グラスチック粒状体が多くなりすき゛、７０倍以上の
場合は水ガラス系バインダーが少なくなりすぎ、ともに
難燃性に劣ることとなって好ましくない。

発泡プラスチック粒状物と水ガラス系バインダーとの混
合割合は、発泡プラスチック粒状物の種類、発泡倍率に
よシ異にするが、発泡グラスチック粒状物１ｐあたシ水
ガラス系バインダーが固形分として１０１〜５ｏｏｙ、
好ましくは２０９−〜ｉｏ。

１の範囲で用いられる。１０ｉ以下では発泡プラスチッ
ク粒状物への被葎が不充分となって難燃性に劣り、５０
０ｚ以上では発泡プラスチックの有する断熱性が損われ
、ともに本発明の目的にそわなくなる。

また前記水ガラス系バインダーにポリオール、イソ７ア
ネートのボリウレメン原料を加えてもよい。これらを加
えることにょシブラスチックボードの硬化を促進させ、
脱型時間を短縮させることができる。

耐火面材（２）としては、水ガラス系バインダー等が硬
化時に充分に浸透し密に接着した状態で積層し得るよう
通気性を有するものが用いらｎる。

従来、プラスチックの難燃化として、各種の難燃剤をグ
ラスチックに添加したｐ、通気性のない耐火面材をグラ
スチックボードに積層し行われてぃるが、発繭プラスチ
ックに通気性を有する耐火面材を積層することは全く考
えられなかったことである。すなわち、炎が通気孔を通
り容易に発泡プラスチックを燃焼させてしまい、また、
燃焼に半なう分解ガスの発生により、高温となって爆発
的燃焼を来すおそれがあるからである。甘た難燃桐の多
量添加は機械的強度を劣化させ、断熱性、価格上からも
問題がある。本発明は前記した如く発泡プラスチック粒
子１ケ１ケを水ガラス系バインダーで覆うことにより難
燃化し、発泡プラスチックがたとえ引火したとしても水
ガラス系バインダーの硬化物を中心としたプラスチック
ボードは依然としてほぼ原形のまま残ることになる。こ
のことは本発明に係る難燃性断熱材をＪ工Ｓ　Ａ１３２
１にもとづく難燃性試験を行なったところ、表面試験、
穿孔試験において発煙量、発熱量とも非常に少なく、形
状も殆んど原形のまま残っていることからし裏づけられ
る。

この通気性を有する耐火面材としては、アスベスト紙、
アスベスト板、ガラス紙、ガラス布、ガラス不織布、有
孔金属箔シート等が好適に用いられる。通気性は水ガラ
ス系バインダー等が適当量浸透してプラスチックボード
と耐火面材を密に積層させ、また乾燥時には発泡プラス
チック中に含有する水分を蒸発させ、かつ燃焼時には分
解ガスを適宜通過させてフランシュオーバー現象を防ぎ
分解ガス圧による耐火面材の剥離をも防止しプラスチッ
クボードの熔解・崩落を防ぐ機能を有する０従って本発
明において耐火面材に通気性を有させることは必須の条
件である。耐火面材は前記プラスチックボードの片面又
は両面に積層される。積層方法としては、金型内に耐火
面材をあらかじめ載置し、その後水ガラス系バインダー
と発泡プラスチック粒状物の混合物を金型内に注入し、
必要によυ更に耐火面材を載置し、プレスし硬化反応さ
せることによって行なってもよく、水ガラス系パインダ
ニと発泡プラスチック粒状物の混合物を硬化させて得ら
れたプラスチックボードに水ガラス系バインダー等の接
着剤を用いて耐火面材を積層させてもよい。工程や接着
強度等からし前者の積層方法が好ましい。

本考案に係る難燃性断熱材を実施例にもとづき更に説明
する。

実施例１ ３１８３号珪酸ソーダ水溶液（５ｉｎ２／　Ｎａ、Ｏモ
ル比３０〜５２．固形分４ｏ係）ｓｏｙ−に酸化亜鉛（
亜鉛華１号）８１．水酸化アルミニウム（ハイシライト
■Ｈ−３１）８５Ｌ、石綿（クリソタイル６Ｄ−５）４
９−からなる硬化剤を加えて水ガラス系バインダーを調
製した。

この水ガラス系バインダーと約６０＠に発泡させた発泡
ポリスチレンビーズ２０１を混合し充分に攪拌してえた
混合物を、底面にガラス紙（２５濡×２５駕、匁付量５
４）７ｍ”　）　　を載置した金型（２５濡×２５の）
内に成形体の厚みが１６聴になるように流下充填し、凹
凸を均した後、さらに底面に用いたと同じガラス紙を載
せ、１０５　Ｃで２０分間プレスし、１５分間水冷（常
温）し、成形体を取出した。この成形体をさらに１０５
Ｃに設定された乾燥器内で２時間乾燥した後、室温にて
冷却し、本発明に係る難燃性断熱材を得た。この難燃性
断熱材の難燃性状１験及び熱伝導率の測定を行なった。

結果を表１に示す。

実施例２ 実施例１で用いたと同じ原料により、珪酸ソーダ水溶液
１２０１、酸化亜鉛１２７、水酸化アルミ１２ｙ−１石
綿６１に量を変更し、水ガラス系バインダーを調製した
。この水ガラス系バインダーとｙ）６ｏ＠に発泡させた
発泡ポリスチレンビーズ２０ｐを混合攪拌しで得た混合
物を、底面にアスベスト紙（匁付量６９０　ｇ／　ｒｒ
ｒ’　）　ｆあらかじめ載置した金型（２５刀Ｘ２５０
ル）内に成形体の厚みが１６ｒＩｔ！！１になるように
流下充填し、凹凸を均した後、さらに底面と同じアスベ
スト紙を載せ、１０５Ｃで２０分間プレスし、１５分間
水冷し、成形体を取り出した。この成形体をさらにＳＯ
Ｃに設定された乾燥器内で２時間乾燥し、室温にて冷却
し本発明に係る難燃性断熱材を得た。本例についても実
施例１と同様に難燃性試験及び熱伝導率の測定を行なっ
た。結果を表１に示す。

実施例６ 実施例２と同じ原料及び量による水ガラス系バインダー
と発泡ポリスチレン粒状物との混合物を、実施例１で用
いたガラス紙をあらかじめ底面に載置した金型内に流下
充填し、実施例２と同様な方法で本発明に係る難燃性断
熱材を得た。

ガラス紙はプラスチックボードの片面にしか積層しなか
った。本例についても難燃性試験及び熱伝導率の測定を
行なった。結果を表１に示す。

比較例１ 実施例１で用いた珪酸ソーダ水溶液３００５’−に、実
施例１で用いた酸化唾鉛２０７、水酸化アルミニウム２
０９−及び珪酸カルシウム（試薬１級）２０５’からな
る硬化剤を加えて水ガラス系バインダーを調製した。

この水ガラス系バインダーと実施例１で便用した発泡ポ
リスチレンビーズ２０７を混合し、該混合物を金型内に
流下充填し、常温で６時間グラスして硬化せしめ、脱型
し成形品を得た。本例においては耐火面材の積層を行な
わなかった。また、硬化脱型後の加熱乾燥も行なわなか
った０本例の成形品についても難燃性試験及び熱伝導率
の測定を行なった。結果を表１に示す。

比較例２ 実施例２と同じ水ガラス糸／＜インダーと発泡ｄｉミリ
スチレンビーズ混合物を用いて、底面にあらかじめ通気
性のないアルミ箔フィルム（厚み０．０５７１１１１１
）を載置した金型内に、前記混合物を流下充填し、底面
に用いたと同じアルミ箔フィルムを載せ、実施例２と同
様の方法で硬化させ、グラスチックボードの両面に通気
性のないアルミ箔を積層してなる成形品を得た。本例の
成形品についても難燃性試験及び熱伝導率の測定を行な
った。結果を表１に示す。

上表に示す如く、実施例１．２及び６にもとづく本発明
に係る難燃性断熱材は、難燃性試験においては難燃２級
Ａに相轟し、熱伝導率も０．０５以下と建築材における
断熱材としての要求に充分に応えるものであった。

比較例１及び２にもとづく成形品は比較例１のものは難
燃性、断熱性ともに不適であり、比較例２のものも耐火
面材に通気性がないためプラスチックボード部分に＃融
・亀裂が生じ、耐火面材との積層状態も部分的に剥離を
生じ、難燃性に極めて悪いものであった。ともに表１に
示す如く難燃２級Ａは勿論２級相幽にも不合格であつ７
’Ｃ。

なお、本願発明に係る難燃性断熱材とグラスウールとの
耐水性等に関し比較実験を行なったＯ前記実施例１で用
いた試験片と市販のグラスウール保温板２号４８Ｋを２
０（ＭＸ２０偏として、各耐水性試験及びＪＩＳ　Ａ１
４１２　にもとづく熱伝導率の測定を行なった。耐水性
試験は上記試験片の重量Ｗｏ’（ｉ７測定した後、常温
の水中に１時間浸漬し、恒温恒湿室（２３Ｃ，５０％相
対湿度）ＶＣ２４時間放置した後の重量Ｗから、重量増
加率Ｗ−Ｗ。

を式−ｗｏ　　×１００（％ｌで求めたものである。

上表からみられる如く、グラスクールの断熱性は優れて
いるが、水浸によシ極端に悪くなシ、全く機能を発揮し
なくなるばかシでなく重量増加率に示す如＜面］水性に
非常に悪く木材等の腐蝕を生じさせてし丑うという大き
な欠点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る難燃性断熱材の部分断面図であり
、符号１はグラスチックボード、２は耐火面材を示す。 特許出願人　　日本ゼオン株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、　発泡プラスチック粒状物に無機質硬化剤を含む水
   ガラス系バインダーを混合し成形乾燥することにより得
   られるプラスチックボードの少なくとも片面に通気性を
   有する耐火面材を一体的に積層してなることを特徴とす
   る難燃性断熱材０