JPS5914640B2 - 推力摩耗検出器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はターボ機械用の保護装置に関し、特に、τ タ
ーボ機械ロータの軸方向移動に追従するために液圧によ
つて位置決めされる装置に関する。

１９５９年５月２６日にエツゲンバーガー（Ｅｇｇｅｎ
ｂｅｒｇｅｒ）に付与され且つ本発明の譲受人に譲渡さ
れた米国特許第２８８８０２３号（米国’０ クラス１
３７−１６）は液圧式の推力軸受摩耗指示器を開示する
。

この指示器は、ターボ機械のロータに近接して配置され
た、液圧によつて位置決めされる従動ピストンとそれと
一体のノズル部分を含む。従動ピストンのバランスは、
ピストン両１５面の面積差と、両表面間の較正されたオ
リフィスと、上記ノズルとロータ間の定圧の液圧ギャッ
プとに依存する。従動ピストンによつてパイロット弁が
、警報および引外し回路に接続された１対の圧カスイツ
チヘ流体を通すかまたはその流体を止めるよ２０う位置
決めされる。推力軸受摩耗によるロータの移動は液圧ギ
ャップを増大または減少させ、かくて従動ピストンは均
衡位置まで動いて定常ギャップをもたらす。パイロット
弁もまた動かされ、そして所定限界移動点で流体圧の停
止によつて圧力２５スイッチを閉ざし、かくて引外しお
よび警報回路を活動させる。軸受の摩耗の測定は、引外
しおよび警報回路を試験回路へ切換え、次にパイロット
弁周囲の滑動自在な弁スリーブを弁口の一つが閉ざされ
るまで動かすことによつて行われる。これ３０により残
りの許容可能な推力軸受摩耗量が指示され、この指示か
ら軸受摩耗を計算しうる。上述の装置は極めて有効なも
のであるか、その信頼性を高めるようさらに改良するこ
とが望ましいであろう。

たとえば、その従動ピストンはオイ３５ ルの汚染また
は分解によつて検出器ケーシング内で固着されて装置の
動作を妨げるおそれがある。他の起りうる問題は、較正
されたオリフィスが詰まつて従動ピストンの不均衡と誤
つた引外しが生じるおそれがあることである。期待され
る別の改良点は、推力摩耗を、前述のごとく間接的にで
はなく、従動ピストンから直接測定することである。最
後に、圧カスイツチの故障による誤つた引外しの可能性
を減らすことが望ましいであろう。本発明の目的は高い
信頼性をもつ改良された推力摩耗検出および引外し装置
を提供することである。本発明の他の目的は従動ピスト
ンの軸方向移動を試験しうる改良推力摩耗検出器を提供
することである。

本発明の実施態様では、較正されたオリフイスを容易に
整備しうる改良推力摩耗検出器を提供することである。

更に、推力軸受摩耗量か直接測定される改良推力摩耗検
出器を提供することであみ。

更に、圧カスイツチの故障による誤つた引外しを防ぐ高
い信頼性をもつ改良推力摩耗検出器を提供することであ
る。

本発明によれば、推力摩耗検出器は液圧により均衡に達
する従動ピストンを備え、このピストンはその内部で滑
動しうるピストンノズルを有する。

従動ピストンとピストンノズルは正常動作においては一
単体として移動可能であり、試験動作中は別々に動かさ
れうる。較正されたオリフイスが、保守点検のため推力
摩耗検出器の外側において流体供給路内に配慟される。
また、本願発明によれば線形可変差動変圧器が従動ピス
トンの動きを直接測定するために使用し、かくて軸受摩
耗が直接読取る構成も採択し得る。最後に、どれか一つ
のスイツチの故障による誤つた引外しを防ぐため冗長な
圧カスイツチ（この場合、複数個のスイツチを設けるこ
とにより全体として信頼性を向上している。）を引外し
用として使用する構成も採択し得る。本発明の新規な特
徴は特許請求の範囲に記載されている。

しかし、本発明の本質は、その他の目的および利点と共
に、添付の図面による以下の詳述から良く理解されよう
。ターボ機械ロータ１５の近くに推力摩耗検出器１１と
取付けフレーム１３が配置される。

検出器１１の軸線は図示のようにロータ軸線に概して垂
直である。ただし検出器１１をその軸線がロータ軸線に
平行となるよう取付けることも可能である。警報、引外
しおよび試験回路１７は取付けフレーム１３上の他の場
所に装着されうる。推力摩耗検出器は静止ケーシング１
９を含み、このケーシングにはそれを貫通する軸方向内
孔２１が形成されている。

ケーシングの軸方向内孔２１の一部分内に従動ピストン
２３が滑動自在に装着され、そしてピストンカラー２５
を有する。このピストンカラーは互い逆向きのピストン
面２５ａ，２５ｂを有し、両ピストン面は検出器ケーシ
ング１９内にそれぞれバランス室２７ａ，２７ｂを画成
する。バランス室２７ａ，２７ｂはそれぞれ流体入口２
９ａ，２９ｂを備える。従動ビストン２３は軸方向内孔
３１を有し、この内孔の中に滑動自在のピストンノズル
３３が存する。ノズル３３はロータ表面に近接する位置
にあり、それとの間にキヤツプを画成する。またノズル
３３は開端３５と、ピストン軸方向内孔の拡大剖３９内
で滑動自在の拡大カラー３７とを有する。ピストン軸方
向内孔の拡大部３９はばねハウジング３９ａと内部試験
室３９ｂとに分かれている。内部試験室３９ｂは従動ピ
ストンにおけるポート４１と検出器ケーシングにおける
ポート２９ｃを通して流体を供給される。ノズルの開端
３５はバランス室２７ｂから従動ピストンのポート４１
ａを通して流体を供給される。従動ピストン２３と検出
器ケーシング１９との間にばね４３が設置されて、検出
器ハウジングへの流体が停止された時ノズル３３とロー
タ１５間の接触を防止する。

はねハウジング３９ａ内には他のばね４５がノズルカラ
ー３７と従動ピストン２３とに当接し、かくてノズル３
３と従動ピストン２３は流体が試験室３９ｂに供給され
ない時動作位置において一体として動きうる。パイロツ
ト弁５１がその一端において従動ピストン２３に取付け
られそして従動ピストンによつて軸方向に位置決めされ
る。

パイロツト弁５１は軸方向に滑動自在のスリーブ５３内
で滑動しうる。この滑動自在スリーブはマイクロメータ
ねじ５５によつて位置決めされる。滑動自在スリーブ５
３は出口５７ａと５７ｂを有し、さらに両出口間に入口
５９を有する。パイロツト弁５１は出口５７ａ，５ｒｂ
より大きな間隔をおいて軸方向に隔たるランド６１ａ，
６１ｂを有する。したがつて、流体が入口５９を通つて
供給されそしてパイロツト弁５１が出口５７ａ，５７ｂ
に対して中央位置を占めた時、入口流体は両出口を通つ
て流出する。滑動自在スリーブ５３により軸の正常動作
位置に対して警報および引外し点を設定することが可能
である。従動ピストン２３の動きは、それに直接取付け
られた線形可変差動変圧器（ＬＶＤＴ）６３を使用する
ことによつて測定され且つ記録される。

線形可変差動変圧器６３はコイルを介して棒６３ａの機
械的な動きを電圧差に変換し、この電圧差から、発生し
た軸受摩耗の量を知ることができる。従動ピストン２３
の動きはＬＶＤＴの位置に呼応して働く計器で直接読取
れる。この構造はまた、滑動自在スリーブ２３の使用に
よる警報、引外し点設定中に軸の位置を連続的に監視す
ることを可能にする。出口５７ａ，５７ｂはそれぞれケ
ーシングポート６５ａ，６５ｂを通して流体を冗最に存
する圧力スイツチ６７，６９に供する。

どれか一つのスイツチが故障しても誤つた引外しは生じ
ない。というのは、引外しを発生させるにはいずれのス
イツチセツトでも両方のスイツチを閉ざす必要があるか
らである。圧カスイツチ６７，６９に接続された電気回
路１７は全体を示すため簡略に図示されている。流体供
給系７１は主導管７３を含み、この主導管には枝管７５
、枝管７７、枝管７９および枝管８１か接続されている
。

枝管７５はケーシング入口８３を通して流体をパイロツ
ト弁５１に供給する。枝管７７は流体を第１バランス室
２７ａに供給する。枝管７９は流体を内部室３９ｂに供
給し、そして試験のため弁８５によつて選択的に働きう
る。弁８５は電磁弁でよい。枝管８１はバランス室２７
ｂに流体を供給し、そして弁８７を介して選択的に働き
うる。この弁８７も電磁弁でよい。枝管１１，８１は較
正されたオリフイス９１を翁する導管８９によつて連結
される。枝管８１との接続は弁８７の下流において行わ
れ、したがつて流体はオリフイス９１からの流れに選択
的に加えられる。装置の働きは下記の通りである。

ターボ機械の口ータは推力軸受摩耗によつて軸方向のい
ずれかの向きに移動しうる。本発明によれば、推力軸受
摩耗検出器は液圧によつて均衡に達する従動ピストン（
その一般的な動作は米国特許第２８８８０２３号に説明
されている）を含み、この従動ピストンは上記引用特許
の一体ノズル部とは区別される滑動自在ピストンノズル
を有する。さらに、正常動作では流体が枝管７７と導管
８９とポート２９ａ，２９ｂを通つてバランス室２７ａ
，２７ｂに供給される。弁８７か閉ざされると、整備を
容易にするため検出器ケーシングの外側に設けた較正さ
れたオリフイス９１を除いて装置動作が上記の引用特許
の装置の動作と同様になる。弁８５と弁８ｒが閉じ、装
置全体が平衡になつていて、流体がノズル３３を通過す
る。一定のキヤツプが、ロータ表面とノズルとの間に維
持され、軸受に軸方向摩耗がなければ平衡状態にある。
しかし、軸方向摩耗があつて、ロータが左側に移動して
ノズル３３に近づくと、キヤツプが小さくなり、ノズル
３３が上方へ移動し、ピストンランド６１ａ，６１ｂを
上方に移動させて、出口５７ａ，５７ｂを開く。こうし
て、圧カスイツチ６Ｔ，６９へ入力が行われ、その後の
動作は明らかである。従動ピストン２３とノズル３３の
作動性を試験するには、弁８５を開いて従動ピストンだ
けをロータの方へ動かせばよい。

この間ピストンノズル３３は静止した状態にある。流体
が弁８５から内部室３９ｂに入ると、流体圧が従動ピス
トンに加わる。そして、ピストンノズル３３が開端３５
にキヤツプを維持するように静止したままであるから、
従動ピストンかピストンノズル３３に沿つてすべり、下
方へ押されることになる。この試験により、つまつてい
るものがないか調べることができ、従動ピストンが正し
い位置にあつて、流体入口２９ｂを覆つていないことや
他の全ての部品が平衡にあることを確認できる。この従
動ピストンの動きにより、パイロツト弁５１か動いて出
口５７ａをふさぎ、かくて圧カスイツチ６９を閉ざす。
その後、弁８５を閉ざしそして弁８７を開くと、バラン
ス室２１ｂ内の圧力が高まり、従動ピストン２３とノズ
ル３３をロータから遠ざける。かくてパイロツト弁５１
は出口５７ｂをふさぎ、圧カスイツチ６１を閉ざす。こ
の様にして従動ピストン２３の両引外し位置を十分にテ
ストしうる。従動ピストン２３の動きは線形可変差動変
圧器６３によつて直接検出されるので、従動ピストンを
監視しなからスリーブ５３を動かすことによつて引外し
点を十分にセツトすることが可能である。したかつて、
引外し回路をセツトする間、ロータの軸方向移動の連続
的な監視が維持される。最後に、過剰の圧カスイツチの
使用によつて、圧カスイツチの故障による誤つた引外し
の可能性か少なくなる。以上、本発明の好適実施例につ
いて詳述したが様々な改変が可能であり、特許請求の範
囲は本発明の精神と範囲にあるこれらすべての改変を包
含する。

【図面の簡単な説明】

添付の図面は本発明による推力摩耗検出器の立体断面図
であり、さらに警報、引外しおよび試験回路の電気的略
図と、該検出器へ流体を供給する外部管を示す。 図において、１１は推力摩耗検出器、１７は警報、引外
しおよび試験用電気回路、１９はケーシング、２３は従
如ピストン、２７ａ，２７ｂはそれぞれ第１および第２
バランス室、３３はピストンノズル、３５は開端、３７
はノズルカラー、３９ｂは内部試験室、４３，４５はば
ね、５１はパイロト弁、５３はスリーブ、６３は線形可
変差動変圧器、６７，６９は圧カスイツチ、８５，８７
は弁、９１は較正されたオリフイスを表す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転軸１５の軸方向移動に追従するための装置で、
   回転軸に接近して設置されたケーシング１９を有し、こ
   のケーシング内に液圧で位置決めされる従動ピストン２
   ３が滑動自在に設置されて第１および第２対向室２７ａ
   、２７ｂを画成するものであつて、上記従動ピストン内
   にピストンノズル３３が滑動自在に設置され、このピス
   トンノズルは上記回転軸に近接する開端３５を有して両
   者間に液圧ギャップを画成し、上記第１室は第２室と連
   通しそして上記第２室は上記ピストンノズルおよび液圧
   ギャップと連通し、上記ピストンノズル近くに形成され
   たカラー３７が上記従動ピストン内に配置され両者間に
   内部室３９ｂを画成し、この内部室に液圧用流体を選択
   的に導入する手段が存し、さらに上記従動ピストン内に
   配置され且つ該従動ピストンに対して上記ピストンノズ
   ルを所定の方向にかたよらせる手段４５が存するように
   してなる追従装置。