JPS5914331B2 - 発泡成形装置におけるクラツキング調整装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は発泡成形装置におけるクラツキング調整装置
に関し、成形型に対してクラツキングを与えるための作
動側ストロークを大きくとつてもクラツキング間隔につ
いては極く僅かな設定になるような装置を得ようとして
いる。

ク 従来より発泡成形装置においては一対の成形型の型
窩内へ発泡性熱可塑性樹脂粒子による原料を充填器から
充填エアーと共に充填して後、蒸気等にて原料を加熱膨
張させるが、この加熱前には上記充填エアーを抜くため
のクラツキング作用が必１０要とされていたものであつ
た。

このクラツキングについては、成形型のうちの移動型を
、型窩から樹脂粒子による原料が散逸しない程度の僅か
な隙間になるよう開いてやる必要があり、発泡成形品が
薄物の小さい物であればあるほど、小さいクラ１５ ソ
キングが要望されることになる。このような小さなクラ
ツキングを実現させるには成形型の動きを通常の開閉と
は別に小さくすることが要求される訳であるが、従来の
成形型開閉のための装置、例えば単一のシリンダー機構
のみの作動ではこう２０した微妙で且つ小さなクラツ牛
シダを行なうことは非常に困難なものであつた。そこで
、この発明では従来においては難しく課題とされていた
小さなクラツキング調整を簡単な装置にて可能としたも
のであり、その構成は、移２５動型と固定型とからなる
一対の成形型の型窩内へ発泡性熱可塑性樹脂粒子による
原料を充填し、該原料を蒸気等の加熱媒体により加熱膨
張させて発泡成形品を得る装置において、移動型には主
動用シリンダー機構と連結したトグル機構を設けて成３
０形型を開閉自在になし、また上記主動用シリンダー機
構による型閉め後において作動する補助用シリンダー機
構を主動用シリンダー機構と直結して設け、該補助用シ
リンダー機構にて型閉め後の主動用シリンダー機構を作
動させてトグル機構を成３５形型のクラツキングのため
に作動し得るよう設けてなることを特徴としている。

次いで、この発明の実施態様について図を参照しながら
以下に例示する。

１は発泡成形装置の固定フレーム、２は移動フレーム、
３は移動フレーム２を定位置へ案内摺動させるためのダ
イバ一である。

１０は固定型となるキヤビテイ用金型であり、固定フレ
ーム１側に取付けられている。

２０は移動型となるコア一用金型であり、キヤビテイ用
金型１０と合致せしめられるようになつている。

そして両金型１０，２０間の型窩３０内には発泡性熱可
塑性樹脂粒子による原料を充填できるようになつている
。１１はキヤビテイ用金型１０の蒸気室、２１はコア一
用金型２０の蒸気室で、各蒸気室１１，２１への蒸気供
給孔、冷却水供給孔およびドレン排水孔等は図示するの
を省略している。

４０は主動用シリンダー機構、５０は上記シリンダー機
構４０とピストンロツド４１にて連結したトグル機構で
あつて、リンク５１，５２とからなつている。

６０は上記主動用シリンダー機構４０による型閉め後に
おいて作動するよう設けた補助用シリンダー機構であり
、主動用シリンダー機構４０と直結して装置台盤部７０
上に方向性自在に枢着設置しており、該補助用シリンダ
ー機構６０のピストン６２から延設したピストンロツド
６１を主動用シリンダー機構４０内に貫入してあり、主
動用シリンダー機構４０側のピストン４２が型閉め状態
時の下部位置に位置した後、これを上記ピストンロツド
６１で突き上げ得るようなし、補助用シリンダー機構６
０の作動を受けた主動用シリンダー機構４０の動きを介
してトグル機構５０を成形型のクラツキングのために作
動できるよう設けている。

また、主動用シリンダー機構４０は補助用シリンダー機
構６０の突上げストロークを長くすると、その作動を受
けて移動するストロークは長くなり、クラツキングを大
きめにとる場合であり、補助用シリンダー機構６０から
の突上げが少ないと、移動ストロークは短くなり、クラ
ツキングを小さめにとることができる。

上記した構成を有しているこの発明装置の使用について
は、第１図のごとき型開き状態から主動用シリンダー機
構４０の作動により、トグル機構５０を型閉め方向へと
作動して移動型となるコア−用金型２０を移動させる。

この移動にてコア一用金型２０は固定型となるキヤビテ
イ用金型１０と一対に型閉めされた後、両者間の型窩３
０内へ発泡性熱可塑性樹脂粒子による原料を充填エアー
と共に受填し、発泡成形へ入ろうとしている第２図の状
態へと移行される。この後、主動用シリンダー機構４０
による圧力を解除し、次いで補助用シリンダー機構６０
を作動させ、そのピストンロツド６１で主動用シリンダ
ー機構４０のピストン４２を突き上げてピストンロツド
４１を押し上げ、トグル機構５０を動かして移動型とな
るコア一用金型２０を僅かに開かせ、第３図のごとく充
填エアーを抜くのに必要なクラツキングをとることがで
きる。

クラツキング後は、通常の発泡成形と同様蒸気を各型の
蒸気室１１，２１へ供給して原料を加熱膨張させ、しか
る後冷却を行ない、主動用シリンダー機構４０によるト
グル機構５０の作動にて移動型となるコア一用金型２０
を戻して離型を行なつて発泡成形品を得るものである。

なお、上記実施ではコア一用金型２０が移動型となつて
いるが、移動型にキヤビテイ用金型を用いて実施する場
合もある。上記した主動用シリンダー機構４０に直結し
た補助用シリンダー機構６０によるクラツキング付与の
ための作動側ストロークは補助用シリンダー機構６０に
より調整でき、成形型側へは主動用シリンダー機構４０
を経てトグル機構を介して伝動することになり、上記作
動側ストロークを大きく調整してもクラツキング間隔の
寸法については、極く僅かな設定にすることになる。

作動側ストロークとしては５０龍以下で３ｍ′Ｒ程度ま
で作動できるようにしているが、クラツキング仰］で小
さい間隔を得る具体例を挙げると、となるもので、好ま
しいクラツキング間隔の寸法については上記〔１］〜〔
４〕の範囲内での調整が最も適し、発泡性熱可塑性樹脂
粒子による原料の粒子が大きい場合には大きな作動側ス
トロークによるものが適し、逆に原料の粒子が小さい場
合には小さな作動側ストロークによるものが適している
。

以上のように、この発明によれば移動型に主動用シリン
ダー機構と連結したトグル機構を設けて成形型を開閉自
在にしているほか、上記主動用シリンダー機構による型
閉め後において作動する補助用シリンダー機構を主動用
シリンダー機構と直結して設け、さらにこの補助用シリ
ンダー機構の作動を受けて主動用シリンダー機構を僅か
に作動せしめ、クラツキングのための作動をトグル機構
へ伝動するもので、その構造上、クラツキングを与える
ための作動側ストロークを大きくとつてもクラツキング
間隔については極く小さく設定できるため、非常にクラ
ツキングのための作動がし易く、肉厚の薄い発泡成形品
に対しては特に成形のし易いクラツキング調整が可能と
なり、発泡成形上優れた効果を発揮できる。

【図面の簡単な説明】 図はこの発明の実施態様を例示するものであり、第１図
は型閉め前の一部縦断正面図、第２図は型閉め時の一部
縦断正面図、第３図はクラツキング時の一部縦断正面図
である。 １０・・・・・・固定型となるキヤビテイ用金型、２０
・・・・・・移動型となるコア一用金型、３０・・・・
・・型窩、４０・・・・・・主動用シリンダー機構、４
１・・・・・・ピストンロツド、４２・・・・・・ピス
トン、５０・・・・・・トグル機構、６０・・・・・・
補助用シリンダー機構、６１・・・・・・ピストンロツ
ド、６２・・・・・・ピストン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 移動型と固定型とからなる一対の成形型の型窩内へ
   発泡性熱可塑性樹脂粒子による原料を充填し、該原料を
   蒸気等の加熱媒体により加熱膨張させて発泡成形品を得
   る装置において、移動型には主動用シリンダー機構と連
   結したトグル機構を設けて成形型を開閉自在になし、ま
   た上記主動用シリンダー機構による型閉め後において作
   動する補助用シリンダー機構を主動用シリンダー機構と
   直結して設け、該補助用シリンダー機構にて型閉め後の
   主動用シリンダー機構を作動させてトグル機構を成形型
   のクラツキングのために作動し得るよう設けてなること
   を特徴とする発泡成形装置におけるクラツキング調整装
   置。 ２ 補助用シリンダー機構のピストンロッドが主動用シ
   リンダー機構のピストンを突き土げ可能に主動用シリン
   ダー機構内に貫入されている上記特許請求の範囲第１項
   記載の発泡成形装置におけるクラツキング調整装置。