JPS59142311A - 気化式灯油燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は気化式灯油燃焼装置、特にその気化部に関する
ものである。

従来例の構成とその問題点 従来の気化式灯油燃焼装置の気化面は、アルミダイキャ
ストや機械加工した平滑な金属面で３００℃以下の核沸
騰温度域で灯油を気化させていた。

このタイプの装置は構造が簡単で、燃焼制御が容易にで
きるという特徴がある反面、気化面にタールがたい積し
、気化面から燃料への熱移動が低下し、気化速度が低下
し脈動を起したり、着火、消火時に白煙、臭気を発生し
たシして、安定燃焼が阻害されるという欠点があった。

特に変質油、重質油などの不純物（過酸化物、有機酸、
ガム分など）を含む燃料を使用すると短時間の燃焼で多
量のタールがたい積するという欠点があった。

発明の目的 本発明はこのような従来の欠点を除去するもので、気化
面にタールのたい積を防ぎ、長期間安定燃焼を確保する
ことを目的とするものである。

発明の構成 この目的を達成するために本発明は、粗面化処理した気
化面を金属酸化物系炭化水素酸化触媒を含有する耐熱性
無機塗料で被覆し、この塗料表面に貴金属系炭化水素酸
化触媒を担持させるとともに、この気化面を３５０℃以
上としたものである。

このような構成にすることにより、次に述べる作用によ
りたい積タール量が極めて少なくなる。

（１）気化面温度を３５０℃以上とすることにより灯油
は膜沸騰を起し、粒状となって気化面を運動しながら気
化し、タール性不純物も同時に気化し少量のタール性不
純物が気化面にたい積するだけとなる。

（２）灯油中のタール性不純物は、飽和炭化水乳不飽和
炭化水素を主成分とし副成分としてエステル、有機酸、
過酸化物、ナフテン酸、フェノール系化合物を含む複雑
な混合物であるが１５０℃〜４２５℃において徐々に分
解し、５００℃前後で酸化反応を起して燃焼する。

ところがタール性不純物は酸化触媒と接触すると３００
℃前後で酸化反応を起して燃焼するため気化面温度を３
６０℃以上とすることによりタールたい積量は急激に減
少する。

（３）低価格の金属酸化物系炭化水素酸化触媒は耐熱性
無機塗料中に含有せしめ、高価格の貴金属系炭化水素酸
化触媒は塗料表面に少量担持することにより低価格で高
性能のタール除去気化面となる。

（４）耐熱性無機塗料は金属と比較するとふく射率が高
いだめ油滴に対する加熱効果が高く、蒸発速度を速める
。

（６）気化面を粗面化処理することにより気化表面積が
増大し、単位面積あたりのタールたい積量が減少する。

（６）油滴は平滑気化面の場合より多くの個所で点接触
し、気化面から熱を受けやすく気化し易い。

（７）気化面にたい積する炭化水素は酸化触媒と接触し
酸化反応を起して燃焼する。

実施例の説明 以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。

実施例１ 第１図において１〜３は円筒状のモーターケースとバー
ナーケースと燃焼筒で、この順に連結されている′。４
はモーターケース１内に設置したモーターで、軸はバー
ナーケース２内の円錐形状のコーン６、円形状振り切り
板６、がくはん羽根７と連結している。８はバーナーケ
ース２内に設置した同筒状の気化筒で、熱伝導率のよい
アルミニウムによって構成される。

９は気化筒８内に埋設された予熱用シーズヒーターであ
る。

１０はバーナーケース２内においてモーター軸の中程に
取付は固定したターボファンで、バーナーケース２に固
定されたガイド羽根１１と組合せて起風室を構成してい
る。

上記構成において、燃焼開始にあたっては、先ず予熱シ
ーズヒーター９に通電し、気化筒８を加熱する。通電に
より３６０℃以上まで気化筒８の温度が上昇すると、モ
ーター４が始動し、コーン５振り切り板６、かくはん羽
根７が回転する。

ターボファン１０が風圧を起生ずると、−次および二次
の燃焼用空気が気化筒２の内外を流れる。

送風開始と同時に燃料ポンプが作動し、燃料が供給バイ
ブ１４を通ってコーン６上に供給され、振り切り板６、
かくはん羽根７を経て微粒油滴となり気化面１６に向か
って飛散する。

−男気化筒２内には一次空気が送られているので気化し
た灯油と混合されて混合ガス流となりバーナーヘッド１
２を通り抜け、燃焼炎１３となる。

気化面１５は二酸化マンガン１６重量パーセントを含む
りん酸塩系側熱性無機塗料、を塗装焼付後、その表面に
１ｘ１ｏ−４ｇ／ｃ＋＋ｔ　　の白金触媒を担持したも
のである。塗料のふく射率は０．９である。

気化面１５はあらかじめ表面粗さ１００μに粗面化処理
し、その上に上記耐熱塗、料を３０μ塗装焼付したもの
であり、灯油の気化状態のモデルを第２図に示した。同
図において８は表面を粗面化した金属の気化筒、１６は
金属酸化物系炭化水素酸化触媒を含む耐熱性無機塗料、
１８は貴金属系炭化水素酸化触媒、１９は油滴であり、
気化面１５上を運動しながら気化していく。

内径８４ｍｍの気化筒８に全酸価０．１の変質灯油を２
７０　ｍｌ−／Ｈｒの割合で供給しながら連続燃焼し、
気化面１５にたい積するタール量を重量法で　゛測定す
ると第３図の曲線Ａに示す結果が得られた。

この時の気化筒濃度は３６０℃であった。

同図において曲線Ｂは従来例で、気化面１６は機械加工
した平滑なアルミニウムでそのふく射率は０．１であり
、気化面１６温度は３６０℃である。

同図よシ本実施例の気化式灯油燃焼装置のタールたい積
置は１００時間で従来例の１／７に減少した。

実施例２ 実施例１と同じ形状、寸法の鉄製気化筒の気化面１６を
表面粗さ１００μに粗面化処理し、酸化銀１０重量パー
セントを含むけい酸塩系耐熱無機塗料を塗装焼付後、そ
の表面に５ｘ１ｏ　　ｇ／ｃｒ？Ｌのパラジウム触媒を
担持した。塗料のふく射率は０．９である。実施例１と
同条件でタール生成量を測定すると第３図曲線Ｃに示す
ように１００時間で従来例の１／６に減少した。

発明の効果 本発明の気化式灯油燃焼装置によれば、粗面化処理した
気化面を金属酸化物系炭化水素酸化触媒を含有する耐熱
性無機塗料で被覆し、この塗料表面に貴金属系炭化水素
酸化触媒を担持するとともに、気化面を３５０℃以上と
することにより、気化表面積を増大し、灯油の蒸発速度
を高め、灯油中のタール性不純物の分解を促進すること
によりタール生成量が減少するという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例にかかる気化式灯油燃焼装置
の構成図、第２図は同気化面における気化状態を示す図
、第３図は同装置の効果を説明する特性図である。 １５・・・・・・気化面、１８・・・・・・貴金属系炭
化水素酸化触媒。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）粗面化処理した気化面を、金属酸化物系炭化水素
   酸化触媒を含有する耐熱性無機塗料で被覆しこの塗料表
   面に貴金属系炭化水素酸化触媒を担持するとともに、同
   気化面を３５０’Ｃ以上とした気化式灯油燃焼装置。 （２）耐熱性無機塗料として珪酸塩系無機塗料、す（３
   ）　　金属酸化物系炭化水素酸化触媒として酸化マンガ
   ン、酸化銅、酸化銀、酸化コバルトの群から選んだ１種
   を用いた特許請求の範囲第１項に記載の気化式灯油燃焼
   装置。 （４）貴金属系炭化水素酸化触媒として白金、パラジウ
   ムの群から選んだ１種を用いた特許請求の範囲第１項に
   記載の気化式灯油燃焼装置。 （６）気化面のあらさを６０〜６００μの粗面にした特
   許請求の範囲第１項に記載の気化式灯油燃焼装置。