JPS591414Y2 - 往復駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はポンプ、振動機器等に使用する電気エネルギー
を電磁作用により、往復運動エネルギーに変換させる装
置、特に電磁コイルを固定子側とし、永久磁石を可動子
とした往復駆動装置に関するものである。

従来この種の装置としては、第１図及第２図に示すもの
がある。

まず第１図においては、縦断商略Ｅ形のヨーク１内に電
磁コイル２を相隣る部分に同方向の磁束が発生するよう
に介装して交番電流若しくはパルス電流供給源と接続す
る。

次に１１は可動子であり、軸方向に着磁した永久磁石３
の両側に磁極片４を固着して形成し、更に両端に軸７を
突設する。

軸受６を固着したハウジング５を、ヨーク１の端部に装
着して、軸７を介して可動子１１を軸方向摺動自在に支
持する。

上記構成により電磁コイル２に交番電流若しくはパルス
電流を通電すれば電磁吸引反発作用により、可動子１１
が往復動するものである。

しかし、上記装置においては、可動子１１の永久磁石３
の材料として必要磁束量を確保するため、高残留磁束密
度を有する永久磁石材、例えばアルニコ磁石等が使用さ
れるため、可動子１１の重量が大であり、往復動の場合
にその慣性の影響が現われて、効率の低下、非線形性の
増大等の欠点がある。

次に第２図に示すものは、第１図に示すものと同じ原理
によるものであるが、可動子の構成を異にしたもので゛
ある。

同図において、１０はヨークで゛あり、強磁性材料によ
り中空筒状に形成する。

ヨーク１０外周には筒状の永久磁石８を固着すると共に
、端部外周に帯状に磁極を設け、この磁極上に磁極片９
を固着して可動子１２を形成している。

この場合、永久磁石８の材料としては、低残留磁束密度
であるが、高保磁力を有する永久磁石材、例えばフェラ
イト磁石等が用いられる。

このため可動子１２は軽量になるため第１図に示したも
のの場合のような慣性による悪影響は減少できる。

しがしこの場合には必要磁束量が低下し、効率の低下と
いう欠点を呈する。

本考案は上記の欠点を解消し、軽量であり、かつ必要磁
束量が充分に確保できる可動子を有する往復駆動装置を
提供することを目的とするものである。

第３図は本考案の実施例を示す往復駆動装置の縦断面図
である。

同図において縦断面路略Ｅ形のヨーク１内に電磁コイル
２を相隣る部分に同方向の磁束が発生するように介装し
て交番電流若しくはパルス電流供給源と接続する。

次に２０は可動子であり、筒状に形成し、かつ外周面と
内周面を異極、（例えば第３図の場合外周面をＮ極、内
周面をＳ極）に着磁してなる永久磁石１４、及び該永久
磁石１４の外周面に固着し、略Ｅ形ヨーク１の内周面の
磁極部１ａと磁気的に連結してなる磁極片１３と該永久
磁石１４の内周面に固着し、略Ｅ形ヨーク１の内周面磁
極部１ｂと磁気的に連結してなる磁極片１５とから形成
される。

更に該可動子２０に軸７を固着する。

次に軸受６を固着したハウジング５を該Ｅ形ヨーク１の
端部に装着して軸７を介して該可動子２０を軸方向摺動
自在に支持する。

上記構成により電磁コイル２に交番電流若しくはパルス
電流を通電すれば電磁吸引反撥作用により、可動子２０
が往復動するものである。

上記構成による本考案の往復駆動装置の可動子構造によ
れば、筒状永久磁石の内周面あるいは外周面全体を一つ
の磁極として利用するため、磁束量が充分に確保できる
。

又、筒状永久磁石の材料として低残留磁束密度であるが
高保磁力を有する永久磁石材、例えばフェライト磁石等
の軽量材を使えるので、可動子が軽量である。

以上のことにより必要磁束量が確保でき、しかも軽量で
ある可動子を有する往復駆動装置が提供できるわけであ
る。

次に第４図は本考案の往復駆動装置の可動子の横断面図
である。

同図において、１４ａは円弧角１２０°に３等分した永
久磁石である。

次に第５図及第６図に本考案装置の各構成部分の寸法関
係を示す説明図である。

第５図においてＡは略Ｅ形ヨークの端部磁極部１ａ、ｌ
ｂ間の軸方向距離であり、中央磁極部１Ｃの軸方向長さ
をＣ１中央磁極部１Ｃと端部磁極部１ａ及１ｂとの間隙
をＢ、Ｂ’とすると、Ａ＝Ｂ十Ｂ’＋Ｃである。

而して可動子に固着した磁極片１３及１５において、端
部磁極片外側１３ ａと１５３間の距離をＥ、又端部磁
極片内側１３ｂと１５ｂ間の距離をＤとする。

ここにおいて寸法関係を Ｅ≧Ａ≧Ｄ 及び Ｄ＞Ｂ、Ｂ’、Ｃ とすることが往復駆動装置の駆動性能に良好である。

尚第６図は可動子の寸法規定を補足説明するための図で
ある。

同図において、端部磁極片外側１３ａ及１５ａ、端部磁
極片内側１３ｂ、１５ｂは可動子の外周部において規定
する。

本考案の往復駆動装置は、以上記述の如き、構成および
作用であるから可動子が軽量であり、がつ磁束量が大き
いため効率が向上し、がつ動作の線形性に優れていると
いう効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及第２図は往復駆動装置の従来例を示す縦断面図
、第３図は本考案の往復駆動装置の一実施例を示す縦断
面図、第４第は本考案の実施例における可動子の一例を
示す横断面図、第５図及第６図はヨークと可動子との寸
法関係を示す説明図である。 １：略Ｅ形ヨーク、２：電磁コイル、１１，１２．２０
：可動子、３，８．１４ ：永久磁石、４，９，１３．
１５ ：磁極片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■、軸を含む平面における縦断面等面を略Ｅ形に形成し
   た強磁性材料からなるヨーク内に２個の筒状電磁コイル
   を相隣る部分に同極が発生するように配設し、前記ヨー
   ク中央部には永久磁石及磁極片からなる可動子を設け、
   該可動子は筒状に形成した永久磁石と該永久磁石の内周
   面及外周面に各々固着し、かつ前記Ｅ形ヨーク内周面の
   磁極部と磁気的に連結した磁極片とを備え、そして該永
   久磁石は内周面と外周面を異極に着磁して形成したこと
   を特徴とする往復駆動装置。 ２、永久磁石を横断面円弧状セグメントによって形成し
   たことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の往復駆動装置。 ３、略Ｅ形ヨークを構成する磁極部と可動子との寸法関
   係を下記（１）式および（２）式の如く定めたことを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項または第２項に
   記載の往復駆動装置。 Ｅ≧Ａ≧Ｄ・・・・・・（１） Ｄ＞Ｂ、Ｂ’、Ｃ・・・・・・（２） 但し、 Ａ：略Ｅ形ヨーク端部磁極部間軸方向距離Ｂ、Ｂ’：略
   Ｅ形ヨーク中央磁極部と端部磁極部との軸方向距離 Ｃ：略Ｅ形ヨーク中央磁極部軸方向長さ Ｄ：可動子端部磁極片内側間距離 Ｅ：可動子端部磁極片外側間距離。