JPS5913668Y2 - 電子楽器の音色選択装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は複数のメモリを選択的に切替えて用いるメモ
リの切替装置に関する。

複数のメモリを切換装置により選択的に切替えて用いる
ようにすることは、例えば電子楽器の音色選択装置等に
おいて行なわれている。

この電子楽器の音色選択装置は、第１図に示すように優
先接続された切替スイッチＳＷ１〜ＳＷｎの切替えによ
りメモリＭ１〜Ｍｎの中の１つのメモリのイネイブル端
子Ｅに信号″１“を供給してそのメモリを動作状態にし
、この動作状態となったメモリの記憶内容をアドレスラ
イン７を介して加えられるアドレスカウンタ１の出力に
よって順次読出し、読出された内容をアドレスカウンタ
１のファイナルアドレスのタイミングでテ゛−タレジス
タ２に一時記憶し、このデータレジスタ２の記憶内容を
音色パラメータとしてトーンジェネレータ４に加え、ト
ーンジェネレータ４ではこの音色パラメータを用いて鍵
盤回路３からの押鍵情報に基づき所定の音色の楽音信号
を発生し、これをサンウドシステム５から発音するよう
に構成されている。

かかる装置は、切替スイッチＳＷ１〜ＳＷｎの１つが切
替えられ、メモリＭ１〜Ｍｎの中の１つのメモリのイネ
イブル端子Ｅに信号″１″が供給されると、次に切替ス
イッチＳＷ１〜ＳＷｎが切替えられるまでこのメモリの
イネイブル端子Ｅには信号″１″が加えられたままであ
り、この間アドレスカウンタ１はそのメモリからの読み
出しを繰り返すことになる。

このように同じテ゛−夕を何度も繰り返えして読み出す
ことはデータライン６および゛アドレスライン７等から
アナログ信号に対しては雑音とし、て作用するノイズ成
分を発生することになり、電子楽器内のアナログ信号に
対して好まし７くない遠響を与える。

また各メモリＭ１〜Ｍｎには常時電源が供給されている
ので消費電力の節約という点からも好ましくなく、特に
消費電力の大きいＴＴＬ−ＩＣを用いたメモリにおいて
は大きな問題である。

この考案は定常的な雑音信号が発生せず、また消費電力
を節約することができる電子楽器の音色選択装置を提供
することを目的とする。

この考案では切替スイッチを切替えたときの所定の時間
（メモリからデータを読み出すに足る短時間）のみメモ
リを動作可能にし、この時間内にそのメモリの読み出し
制御をするように構成する。

すなわちメモリは切替スイッチの切替時の一定の時間の
み動作可能にされ、あとの時間は不動作にされ、これに
よってデータラインおよびアドレスラインの信号は定常
的には零信号となるのでアナログ信号に対して雑音とし
て作用する定常的ノイズ成分の発生を防止することにな
る。

また各メモリを定常的には不動作としているので消費電
力を節約することになる。

以下この考案による電子楽器の音色選択装置の一実施例
を添付図面を参照して詳細に説明する。

第２図において、切替スイッチ５Ｗｌ−３Ｗｎは各メモ
リＭ１〜Ｍｎに対応しており、スイッチＳＷ１の可動接
点はスイッチＳＷ２のブレイク接点に接続され、スイッ
チＳＷ２の可動接点はスイッチＳＷ３のブレイク接点に
接続され、以下同様に接続され、スイッチＳＷｎの可動
接点には信号″１″が加えられている。

すなわちスイッチＳＷ１〜ＳＷｎは添え字１〜ｎの大き
いスイッチが優先して動作するように優先接続されてい
る。

今、切替スイッチＳＷ１〜ＳＷｎのいづれかが切替えら
れたとするとこの切替えられたスイッチのメイク接点に
信号″１″が生じ、この信号″１″はドライバ回路１０
に加えられる。

またこの信号″１″は切替スイッチＳＷ１〜ＳＷｎのす
べてのメイク接点の信号が加わるオア回路ＯＲを介して
微分回路１３に加えられる。

微分回路１３はこの信号を微分し、微分出力をトリガ信
号としてワンショット回路１４に加える。

ワンショット回路１４は微分回路１３から加えられるト
リガ信号に応じて所定のパルス幅のパルス信号を発生す
る。

ここでワンショット回路１４から発生されるパルスのパ
ルス幅は後述するアドレスカウンタ１１によってメモリ
Ｍ１〜Ｍｎの記録テ゛−タを全て読み出すに足る時間に
設定されている。

ワンショット回路１４の出力はドライバ回路１０に加え
られる。

ドライバ回路１０は前述した切替スイッチＳＷ１〜ＳＷ
ｎの各メイク接点からの信号を受入し、ワンショット回
路１４の出力に応じて切替えられた切替スイッチＳＷ１
〜ＳＷｎに対応するメモリＭ１・・・Ｍｎの電源端子Ｖ
ｃｃに電源を供給する。

例えば切替スイッチＳＭ２のみが切替えられたとすると
ワンショット回路１４の出力に応じてメモリＭ２の電源
端子Ｖｃｃに電源が供給される。

またワンショット回路１４の出力はアドレスカウンタ１
１にカロえられる。

アドレスカウンタ１１はこのワンショット回路１４から
の出力パルスを受入すると動作を開始し、各メモリＭ１
〜Ｍｎにアドレスライン１７を介してアドレス信号を加
える。

これにより前記ドライバ回路１０からの信号（電源）に
よって動作可能となったメモリ、例えばメモリＭ２の記
憶データが順次読み出される。

この順次読み出されたデータはデータライン１６を介し
てデータレジスタ１２に加えられる。

テ゛−タレジスタ１２はラッチ機能を有するレジスタか
ら構成され、加えられたテ゛−夕をアドレスカウンタ１
１からファイナルアドレスのタイミングで出力される信
号ＦＡによって保持し、これを選択されたテ゛−夕とし
て出力する。

またアドレスカウンタ１１から出力された上記信号ＦＡ
はドライバ回路１０に加えられる。

ドライバ回路１０はこの信号ＦＡを受入すると切替スイ
ッチＳＷ１〜ＳＷｎによって選択されたメモリ、例えば
メモリＭ２の電源端子Ｖｃｃへの電源の供給を停止する
。

したがって切替スイッチＳＷ１〜ＳＷｎによって選択さ
れたメモリ、例えばメモリＭ２はアドレスカウンタ１１
によって１通りデータが読み出される間だけ動作可能と
なり、データライン１６にはこの間だけしかテ゛−夕が
生じない。

また、ワンショット回路１４からのパルスが加えられる
ことにより動作を開始したアドレスカウンタ１１はワン
ショット回路１４の出力パルスがなくなるとリセットさ
れる。

このように切替スイッチＳＷ１〜ＳＷ２の切替えによっ
て他のメモリが選択されない限り、ドライバ回路１０お
よびアドレスカウンタ１１は停止したままになり、デー
タライン１６およびアドレスライン１７は零信号状態と
なる。

そして切替スイッチＳＷ１〜ＳＷ２が再び切替えられ、
他のメモリが選択されると上記と同様にしてアドレスカ
ウンタ１１および゛ドライバ回路１０が選択されたメモ
リの記憶テ゛−夕を１通り読み出すに足る時間だけ動作
し、データレジスタ１２の内容を新たに読み出されたデ
゛−夕に書き替える。

以上説明したようにこの考案によれば楽音形成用のパラ
メータデータを記憶したメモリは、切替えスイッチの切
替え時の、すなわち音色の切替え時の一定の時間のみ動
作可能となり、他の時間（切替えのない時間）には不動
作となっているので従来の装置に比較して消費電力を格
段に節約することができる。

また上記メモリおよびアドレスカウンタは切替えスイッ
チの切替え時の一定の時間のみしか動作しないのでアド
レスラインおよびデータラインは定常的には零信号とな
り、これによってアナログ信号に対しては雑音として作
用する定常的ノイズ成分の発生を防止することができ電
子楽器の音色選択装置として好しい好果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電子楽器の音色選択装置の１例を示すブ
ロック図、第２図はこの考案のメモリの切替装置の一実
施例を示すブロック図である。 １１・・・アドレスカウンタ、１２・・・テ゛−タレジ
スタ、１０・・・ドライバ回路、１３・・・微分回路、
１４・・・ワンショット回路、１６・・・テ゛−タライ
ン、１７・・・アドレスライン、ＳＷ１〜ＳＷｎ・・・
切替えスイッチ、Ｍ０〜Ｍｎ・・・メモリ。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）それぞれ楽音形成用のパラメータテ゛−夕を記憶
   した複数のメモリと、この各メモリを選択的に指定する
   スイッチとを具え、前記スイッチにより選択指定された
   前記メモリの記憶データを用いて所定の音色の楽音を形
   成するようにした電子楽器において、前記スイッチの動
   作を検出する検出回路とこの検出回路の検出出力に応じ
   て前記スイッチによって選択指定された前記メモリをそ
   の記憶データの読み出しに足る所定の時間のみ動作可能
   にするドライバ回路と、前記所定の時間のみアドレス信
   号を発生して前記動作可能となったメモリの記憶データ
   を順次読み出すアドレス回路と、前記メモリから読み出
   された記憶データを記憶保持するテ゛−タレジスタとを
   設け、前記データレジスタの出力データを用いて所定の
   音色の楽音を形成するようにした電子楽器の音色選択装
   置。
2. （２）前記ドライバ回路は、前記指定されたメモリに対
   し前記所定の時間のみ電源を供給するものである実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の電子楽器の音色選択装置
   。