JPS5913482Y2 - 強制給排気式石油スト−ブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は強制給排気式石油ストーブにおいて、押込用と
吸引用の２台の燃焼用送風機を使用し、該送風機の適宜
な選択により、燃焼量に適切は空気量を比例させた風量
制御装置に関するものである。

従来燃焼に必要な空気を室内から供給し、燃焼排ガスを
屋外に排出する方式の強制排気式石油ストーブにおいて
は、該燃焼用送風機は１台の送風機を使用し、油量と風
量の同時調節を例えば油量調節器と送風機の吸入口との
間に紐をかけ渡して風量調節のダンパー開閉を行う機械
的方法等で行なっていた。

しかし屋外より給気し、屋外へ排気を行う強制給排気式
になると構造上空気、排ガス経路は使用室内に対して閉
路であるので前記した機械的方法を採用することは困難
であった。

また他の方法として、燃焼用送風機の電動機回転数制御
があるが、これは制御方法にコストがかかりすぎるとい
う欠点があった。

そこで本考案はこれらの欠点を除去したもので、以下本
考案の実施例を図面にもとづいて説明する。

１は燃焼室３の風下側にある給気管７に配された押込用
送風機で、給排気管９からの燃焼用空気を押込む方法に
より、先ずポット式バーナ２を有する燃焼筒４内へ送出
する。

該燃焼用空気は燃焼室３に導入され燃焼を完全に行なわ
せるとともに、この燃焼ガスは熱交換器５を通過する際
、対流用ファン（図示せず）により室内の空気を熱交換
して該室内の暖房に供する。

さらに燃焼室３の風上側にある排気管８には吸引用送風
機６が配され、前記熱交換の済んだ排ガスを吸込み、家
屋の壁１０に貫通した給排気管９から屋外へと排出する
。

ところで制御スイッチ１３を開き、吸引用送風機６の運
転を停止して押込用送風機１だけを運転すると、第３図
に示すように燃焼室３の圧力Ｐ１に対応した小流量燃焼
に見合う空気量Ｑ１を供給でき、他方制御スイッチ１３
を閉じ、吸引用送風機６と押込用送風機１を運転すると
、吸引用送風機６の吸引側にある燃焼室３の圧力Ｐ１＋
２が前記圧力Ｐ１および大気圧より低くなり、空気量Ｑ
１＋２は大流量燃焼に見合う量となる。

次にかかる構成の作用について説明すると、先ず制御ス
イッチ１３を石油ストーブを設置した室内温度を感知し
て動作する室内温度調節器のスイッチ１３′とした場合
では、該室内温度が所定温度以上に上昇すると前記室内
温度調節器のスイッチ１３′が開き、送油径路中に設け
られた燃料制御電磁弁１４を非励磁して燃料流出を制限
し、同時に吸引用送風機６の運転も停止して、前記小流
量燃焼に見合った空気量を押込用送風機１だけで供給す
る。

そして以後再び該室内温度が所定温度以下に低下すると
、前記室内温度調節器のスイッチ１３′は閉じ、今度は
燃料制御電磁弁１４を励磁して大流量の通過を許し、吸
引用送風機６の運転再開とともに前記大流量燃焼に見合
った空気量を押込用送風機１と吸引用送風機６の２台を
使用して供給するものである。

したがって燃焼時においては上記サイクルを繰り返し、
常に燃焼量に比例した適切な空気量を供給して該調節を
広範囲に可能とした。

制御スイッチ１３を手動によるスイッチ１３″とした場
合には、前記室内温度調節器のスイッチ１３′とした場
合の自動的風量制御に代わり、任意に選択操作すること
ができる。

さらに制御スイッチ１３を、大流量時のつまみ位置から
小流量時のつまみ位置への切換、及び反対に小流量時の
つまみ位置から大流量時のつまみ位置への切換時にスイ
ッチ１３”’を開閉動作させることを構成とする油量調
節つまみと連動したスイッチ１３″の場合には、前記大
流量時のつまみ位置から小流量時のつまみ位置への切換
で、これと連動するスイッチ１３″′が開き、吸引用送
風機６は運転を停止して小流量燃焼に見合う空気量を押
込用送風機１だけで供給し、逆に大流量時のつまみ位置
への切換では、スイッチ１３”’が閉じて吸引用送風機
６をも運転させて大流量燃焼に見合った空気量を押込用
送風機１と吸引用送風機６の２台で供給するものである
。

なお該流量制御は油量調節つまみで行うため、前記した
燃料制御電磁弁１４は不要である。

丘記した実施例では制御スイッチ１３により選択的に運
転する送風機は吸引用送風機６の場合で説明したが、本
考案はこの場合に限定するものではなく制御スイッチ１
３により選択的に運転する送風機を押込用送風機１とす
る場合も含む。

このとき常時運転する送風機は当然吸引用送風機６であ
る。

その他、燃料制御は上記した送油経路中に設ける電磁弁
の他に、油量調節器の流出バルブを制御するソレノイド
を使用してもよい。

以上のように本考案はポット式バーナの特徴の一つであ
る燃焼量が必要に応じて調節できるということに着目し
、空気量を燃焼量に比例させてその調節範囲を広くシ、
空気過多、過少による不完全燃焼、熱効率の低下などを
防いだものである。

また押込用送風機１と吸引用送風機６の２台の燃焼用送
風機を、小流量燃焼時には前記押込用送風機１あるいは
吸引用送風機６だけで運転させ、大流量燃焼時には該押
込用送風機１と吸引用送風機６の２台を運転させて常に
燃焼量に比例した適切な燃焼用空気を供給し、しかも該
制御は制御スイッチ１３を１個付加するだけという、従
来１台の電動機を使用してその回転数を制御した風量制
御法に比べ、きわめて構成が簡単で、かつ経済的にも廉
価な実用的価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案強制給排気式石油ストーブの主要部を示
す構造図、第２図は第１図で示した燃焼用送風機に関す
る回路図、第３図は本考案の作用を説明するための燃焼
室の圧力と空気量の関係を示す特性図である。 １・・・・・・押込用送風機、６・・・・・・吸引用送
風機、１３・・・・・・制御スイッチ、１３′・・・・
・・室内温度調節器のスイッチ、１３″・・・・・・手
動スイッチ、１３”’・・・・・・油量調節つまみと連
動したスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．燃焼室の風下側および風上側に押込用送風機１と吸
   引用送風機６を配し、燃焼時において前記いずれか一台
   の送風機を常時運転し、制御スイッチ１３により選択的
   に前記２台の送風機を運転させることを特徴とする強制
   給排気式石油ストーブ。 ２、制御スイッチ１３は、室内の温度を感知して動作す
   る室内温度調節器のスイッチ１３′としたことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の強制給排気式
   石油ストーブ。 ３、制御スイッチ１３は、手動で開閉できる手動スイッ
   チ１３″としたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の強制給排気式石油ストーブ。 ４、制御スイッチ１３は、油量調節つまみと連動したス
   イッチ１３”’としたことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の強制給排気式石油ストーブ。