JPS5913092A - アルミニウム合金製シリンダ - Google Patents

アルミニウム合金製シリンダ

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JPS5913092A
JPS5913092A JP10890583A JP10890583A JPS5913092A JP S5913092 A JPS5913092 A JP S5913092A JP 10890583 A JP10890583 A JP 10890583A JP 10890583 A JP10890583 A JP 10890583A JP S5913092 A JPS5913092 A JP S5913092A
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JP
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cylinder
layer
grooves
iron
aluminum alloy
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JP10890583A
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English (en)
Inventor
Chikatada Ninagawa
蜷川 親任
Tadashi Ozaki
尾崎 正
Minoru Yonekawa
米川 實
Hitoshi Harada
均 原田
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Kioritz Corp
Kyoritsu Co Ltd
Original Assignee
Kioritz Corp
Kyoritsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルミニウム合金製シリンダに係り、より具体
的には、アルミニウム合金製シリンダ本体と、該シリン
ダ本体に備えられたシリンダ孔と、該シリンダ孔の壁面
に電着された金属保護層とを有しておシ、該電着された
金属保護層の表面には“潤滑油及び摩耗生成物を収容す
る亀甲状の溝が形成されているアルミニウム合金製シリ
□ンダに係る。
多くの種類のアルミニウム合金製シリンダを大量に生産
する場合、シリンダ摺動面保護膜をクロムめっきのもの
とすることはり経済性、作業の安全件、技術的な面から
考えて有利なものでないことは明らかなことであった。
それ故、本発明者はアルミニウム合金製シリンダの摺動
面保護膜をクロムを除く材質のものとして、これを安価
に、有毒薬品を使用せずに作る研究に着手したのである
研究の目的は下記の如きものであって、クロムめっきシ
リンダの不利と考えられることを改善することが狙いで
あった。即ち、 (+)  めっきに要する時間を極端に短縮して自勤め
っき法の導入を可能表らしめ、もって経済性を高めるこ
と、 (11)  有毒薬品を使用しないこと、(2)) シ
リンダ摺動面保護膜が油との湿潤性に優れ、摺動相手部
材の材質と焼付き、摩耗によく耐え、よくなじみ、且つ
シリンダ最終加工の容易なものとすること、 M  シリン/摺動面保護膜の硬さは、実用上加工し得
る範囲内で可能な限ル硬いものとすること、及び (V)  めっき作業管理を容易にして、めつも密着性
に心配無きものとすること。
以上(1)乃至(V)の狙いのうち(1)乃至4v)に
ついて更に詳しく説明する。
まず(1)の点について述べる。シリンダ摺動面保護膜
としてのめつき厚さは、装飾や防錆を目的とするめつき
厚さの数十倍の厚さを必要とする。クロムめっきは電流
効率が低く、保ITi膜作製に長時間を要している。め
っき作業時間の短縮は本発明者の研究の一つの大きな狙
いであった。その理由は、シリンダ摺動面保護膜の製作
を自動的に行って、めっき作業上の人的誤差を小にして
シリンダを多量生産することを考えていたからである。
自勤めっき法を実現するためには、アル<=ウム合金上
に他金属をめっきする場合に欠くことのできないめっき
前処理(脱脂、水洗、酸蝕、水洗、亜鉛置換、水洗、銅
ストライキング、水洗、めっき、水洗)の各処理時間を
大体一定にする必要がある。
各めっき前処理に要する時間は60秒もあれば充分であ
るので、シリンダ摺動面保護面として必要な厚さのめっ
きを60秒前後の時間で行うとじて研究を進めた。この
ようにめっき時間を短縮するためには大電流密度めっき
法によらねば実施し得ない、大電流密度めっきを行う丸
めには、陰極と陽極との間の間隙を小にして、めっき液
を高速循環せしめる必要がある。
アルミニウム合金製シリンダ摺動面保護膜の材質として
、最近従来のクロムめっきよりも経済的であシ、耐摩耗
性の優れたものとして、ニッケルと非常に硬いシリコン
炭化物(sto)の小粒を共析せしめた複合めっきのも
のが使用されつつある。
しかしながら、共析電気めっき法では、めっき液を高速
循環せしめることは技術的に不可能々ことである。何故
ならば、めっき液を高速循環せしめれば、810が吹飛
んでしまうからである。
次に、上記(11)の点について述べる。クロムのめつ
き液について研究は行われているが、未だ有毒なりロム
酸を主体とするもの(1920年に発表されたサージェ
ント民俗)よシも優れているものは生れていない。有毒
なりロム酸を多量使用することは人体への影響等に鑑み
て避けるべきであるというのが業界の願いであった。
次に、上記all)の点について述べる。二つの金属材
料製部品が互いに摺動する時、両部品間に生ずる焼付き
や摩耗を防ぎ又は軽減するためには、その摺動面上の油
膜保持性の大なることが重要課題となる。アルミニウム
合金製シリンダの摺動面には、その保鏝膜として油膜保
持性の大たる極端にポーラスな材料は使用し得ない。シ
リンダの最終仕上げ加工によシて荷重を受ける平滑な丘
部間にミクpの大きさの油溜めの溝な〕凹所が多数均一
に分布しているものが摺動面保護膜として要求される。
しかしながら、後述するごとく、今まではこれら溝なシ
凹所はめつき作業後あるいは最終加工後に何等かの後処
理を施して生せしめられていた。
最後に、上記の1lv)の点について述べる。一般に電
気めっき電着物の硬さは、その電流密度の上昇と共に硬
くなる。一般の電気めっき業界では電着物中にめっき応
力により生ずる亀裂の有するものは、めっき欠陥品とし
て扱われ、亀裂の生じないめっき条件の研究に力を注い
でいる。
次に、本発明に関連する2つの従来技術について説明す
る。
米国特許第4.065,365号明細書には上記金属保
護層として硬質クロム層が開示されておシ、その硬質ク
ロム層の表面は亀甲状をした微細な亀裂即ちクラックで
おおわれている。しかしながら、これらクラックは余り
も微細で、エツチングを施こさなければ見えない程のも
のである。上記米国特許明細書にも記載の通り、上述し
たクラックは硬質クロムを電着させている間に生じせし
められるものであるけれども、クラックの各々は充分な
深さと充分な開口幅を有していないがために、その電着
処理中に生じたままのクラックを油溜めとして利用する
ことは不可能である。これに対処するため、上記米国特
許明細書では、微細なり2ツクが生じせしめられた硬質
クロム電着層表面に別個の追加作業、即ち、細かな摩耗
粒状物でもってその微細なりラックが生じせしめられて
いる硬質クロム電着層表面にラツぎング作業を施してそ
のしめ、もってそのクラックに潤滑油を収容するのに必
要な深さと開口幅とを与えることが提案されている。
米国特許第2,412.698号明細書には、潤滑油を
保持するだめの多数の狭い溝又は凹みが形成されている
クロム保護層を備えたシリンダ孔が開示されている。し
かしながら、この米国特許ではシリンダ孔にクロム層を
電着せしめている間にそれら溝又は凹みを生ぜしめると
いう技術思想は何等認識されていない。即ち、上記米国
特許では、それら溝又は凹みを形成するために、クロム
層がシリンダ孔の壁面上に電着された後、シリンダ孔が
陽極となるよう電流を短時間逆に流し、その逆電流処理
によって成る量のクロムを、電着されたクロム層の表面
から取シ去シ、もって電着されたクロム層の表面に狭い
溝又は凹みを形成せしめるようになっている。
このように、上記2つの米国特許に開示されている技術
では、潤滑油及び摩耗生成物を収容することができるク
ラック又は溝をり四ム電着層の表面に形成するのにはい
ずれも、そのクロム電着作業後に追加の作業が必要とさ
れ、製作工程が複雑となシ、シかも製造コストがアップ
してしまうという問題がある。
しかも、シリンダ孔に対する寸度、真円度、円筒度及び
表面粗さ等の要求は極めて厳しいものであるがため、そ
のシリンダ孔の壁面に電着された保護層に対する仕上げ
作業は非常にやっかいで難かしいものである。また、電
着保護層に対する仕上げ作業を所定の寸法レベルの所で
きつちシと完了させることは更に困難なことである。上
述した2つの米国特許に開示されている技術では、クラ
ック又は溝はクロム電着層の表面にしか形成されていな
くて、それらクラック又は溝の深さはそれ程深いもので
はないがため、それらクラック又は溝が、潤滑油及び摩
耗生成物を保持するという機能を保ち得るように、その
クロム電着層表面に対し仕上げ作業を施すには細心の注
意が必要とされる。換言すれば、仕上げ作業でわずかで
も多くの仕上げ量がそのクロム電着層表面から除去され
てしまうと、そのクラック又は溝はもはや潤滑油及び摩
耗生成物を保持し得ない程のものとなってしまうのであ
る。このように、上記2つの米国特許に開示されている
技術では、仕上げ作業による仕上げ寸法量に対し充分な
注意を払わねばならず、それがため、仕上げ作業が困難
で時間も掛かるという別の問題もある。
加えて、電着層がクロムであるが故に、次のごとき欠点
を免かれ得ない。即ち、(イ)クロムは潤滑油との湿潤
性が悪く、そのため保油効果が低い。
(ロ)クロム電着作業にはかなりの時間が掛か如、生産
性が低い。(ハ)クロム電着物は極めて脆い。及びに)
クロムメッキ液は極めて有讐で、また、このクロムメッ
キ液の廃液処理はやっかいで、しかも難かしく、おりお
りにして公害問題を引き起こす。
本発明は上述した従来技術での諸問題に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは安価で、耐焼付き性及
び耐摩耗性に優れたアルミニウム合金製シリンダを提供
することである。
本発明によれば、アルミニウム合金製シリンダ本体と、
該シリンダ本体に備えられたシリンダ孔と、該シリンダ
孔の壁面に電着された金属保護層とを有1〜ており、該
電着された金属保護層の表面には亀甲状の溝が形成され
ているアルミニウム合金製シリンダにおいて、前記金属
保護層は鉄層で構成されており、また、前記溝は該鉄層
の厚み全体にわたって多数分布せしめられていると共に
、これら多数の溝は電着処理中に生じせしめられており
、電着処理中に生じせしめられたままの状態で該溝は潤
滑油及び摩耗生成物を収容することができることを特徴
とするアルミニウム合金製シリンダが得られる。
このように、本発明にあっては、潤滑油及び摩耗生成物
を収容する溝が鉄層の電着中にその鉄層に生じせしめら
れるよう構成されているがため、潤滑油及び摩耗生成物
を収容するという機能をそれら溝に備えせしめるのに電
着作業後側等の追加的作業も必要とされず、即ち、本発
明においては、電着作業中に生じせしめられた溝はその
まま、潤1 利用でき、電着作業後伺等の追加的作業も必要とされな
いが故に、製作工程が簡素化され、ひいては製造コスト
を下げることができるという効果が得られる。
また、本発明にあっては、溝は電着された鉄層の厚み全
体にわたって分布せしめられているが故に、鉄層の最終
仕上げ面がその鉄屑の厚みの範囲内のどこにきても、潤
滑油及び摩耗生成物を収容するための溝は消えず、即ち
、仕上げ面が電着層のいかなる位置にあっても潤滑油及
び摩耗生成物を収容するという溝の効果は変わらず、最
終仕上げ面をそのまま実用に供することが可能である。
このことは、シリンダ孔壁面に摩耗が生じても、潤滑油
及び摩耗生成物を収容保持するという溝の効果には何等
の影響も及はされないということを示すものである。従
って、電着作業そのもの、及び仕上げ作業が容易化なら
しめられ、製造コストを下げることが可能であると共に
、長期使用に耐えるシリンダが得られるという効果が得
られる。
2 更に、電着保護層が鉄屑であるが故に次のごとき効果を
得ることが可能である。即ち、(イ)鉄はクロムに較べ
潤滑油に対し良好なる湿潤性を備えているがため、優れ
た保油効果を有し得、加えて、鉄層に形成された潤滑油
溜め用溝が多数存在しているが故に、潤滑油膜はその鉄
屑表面上に確実に、且つ常に保持される。(ロ)シリン
ダ保膜層の最終仕上げ時の研摩及び/又はホーニング作
業のごとき鉄層に対する最終仕上げ作業に要する時間は
クロム層に対する最終仕上げ作業に要する時間の数十分
の1である。(→シリンダ保護層の製作時間は、例えば
50μmの厚みの鉄屑を得るのに鉄電着の場合必要とさ
れる時間は約60乃至60秒であるのに対し、クロム層
の場合、同し厚みを得るのに約2乃至3時間掛かってし
まう。に)鉄の電着物はクロムの電着物のごとくは脆く
ない。(ホ)鉄の電着物の電着応力はクロムのものより
小である。(へ)鉄の熱膨張係数はりpムのものの1/
2であ如、アルミニウムの熱膨張に対しては鉄は1/2
であり、クロムは1/4である。このことは内面めっき
の密着性に有利である。(ト)鉄電着層は450℃まで
加熱してもその硬度は低下しない。、これに対し、クロ
ムの電着層は250℃位でその硬さは低下し始める。及
び(イ)鉄メツキ液廃液処理ではほとんど公害問題は生
じない。
以下添附図面を参照して本発明の実施例について説明す
る。
第1図に示すごとく、アルミニウム合金製シリンダはシ
リンダ本体1と、そのシリンダ本体に備えられたシリン
ダ孔2とを有している。そのシリンダ孔2の壁面はファ
インが−リングにより平坦に仕上げられている。次いで
、その平坦に仕上げられたシリンダ孔2の壁面は、通常
のめつき前処理、即ちアルカリ脱脂、水洗、酸蝕、水洗
、亜鉛置換、銅ストライキング、水洗、湯洗、の順で処
理される。亜鉛置換と銅ストライキングとを一つの処理
とした英国カニング(Oanning )社のがンダル
(Bondal )処置を用いて通常の銅ストライキン
グでの処理時間を短縮せしめるのが好ましい。
めっき前処理の施されたシリンダ孔2の壁面には、次い
で鉄めっき処理が施される。用いられる鉄めっき液は金
属鉄150乃至2509/Itと硼酸20乃至50g/
Itを含むも17)テpH0,2乃至0.6、液温50
乃至80℃である。この鉄めっき液を用い、200乃至
400 A / 4m2の高電流密度の電流を30乃至
60秒通電する。その結果、シリンダ孔2壁面には、第
1図に示すごとく厚さ20乃至80ミクロン、硬度Hv
5oo乃至700の鉄層3が電着される。
めっきされるべきシリンダ孔2壁面に酸蝕処理、亜鉛置
換処理及び銅ストライキングを完全に行うならば、電着
された鉄層3とシリンダ孔2壁面との間には優れた密着
性が得られる。200乃至4 Q Q A / dm”
の高電流密度の電流でめっきが行われ、しかも電着され
た鉄層3とシリンダ孔2壁面との間の密着性が良好なた
め、その鉄層3に第2図に示されるごとき深い亀甲状の
溝5、換言すれば広い開口幅を有する亀裂が多数、具体
的には1朋2当シ500乃至1000本生ぜしめられる
そして、それら多数の溝5は電着された鉄層3の5 めっき処理後、!着された鉄層3の表面は数ミクロンホ
ーニング仕上げされ摺動面6を提供する。
この亀甲状の湾5はそれの中に潤滑油を貯えてその電着
された鉄層3の摺動面6上に潤滑油膜を維持するよう作
用し、また摩耗生成物及び外界よシ入り来たる極めて微
小な固形物を収容してそれら摩耗生成物及び固形物が摺
動面6上に留まるのを防止し、もってその潤滑油膜の欠
除、及び摩耗生成物及び極微小固形物による摺動面の焼
損及び傷損を防ぎ、耐久性に優れたエンジンシリンダを
提供することができる。
めっき処理直後、まだぬれている状態でその摺動面6に
水置換性防錆剤を塗布してその鉄層3の酸化を防止する
ことが好ましい。塗布された水置換性防錆剤は水を排除
して、亀甲状の深い溝5の央まで滲透し、鉄層3を長期
にわたり防錆せしめる。この水置換性防錆剤は憫滑の効
果もあるために、この水置換性防錆剤がエンジン運転に
支障を与えることはない。
6 加えて、めっき処理後、電着された鉄層に約250℃で
焼鈍を施して亀甲状の溝5の開口幅を増大せしめ、もっ
てその溝5の、潤滑剤、摩耗生成物及び極微小固形物の
収容能力を更に高めるのが好ましい。高電流密度の電流
でめっきされた鉄層3の硬度は450℃までの再加熱で
軟化することはないのでエンジン運転に支障を与えるこ
とはない。
実験によれば、高電流密度の電流でめっきされた鉄層3
内に生ぜしめられる亀甲状の深い溝5は、エンジンを長
時間運転した後でも消えさることはなかった。
第1図及び第2図に示された本発明によるシリンダの一
例によれば、イ)めっき処理における電流密度: 25
0 A / am”、口)通電時間零50秒、及びハ)
めっき処理液の温度ニア0tll:、のめつき条件で約
50ミクロンの厚さを有する電着された鉄層が得られた
このように、本発明実施例によるアルミニウム合金製シ
リンダにおいては、シリンダ孔壁面に高電流密度の電流
でめっきされた鉄層3は潤滑油との親和性が高く、且つ
その鉄層3に形成された亀甲状の深い溝5は潤滑油を収
容する油溜めとして作用するため、摺動面6上に充分な
潤滑油膜が維持され、しかもその溝5は摩耗生成物や外
界より入)来る極微小な固形物を収容してその摺動面6
とピストン外面又はぎストンリング外面との間の摩擦を
減少せしめ、摺動面6の傷損を効果的に防ぐことができ
、シリンダに優れた耐久性を付与することができる。ま
た、めっき処理における通電時間が60乃至60秒と極
めて短く、めっき処理に要する時間を大幅に短縮でき、
しかもめつきされる層が鉄であるがため、最終仕上げホ
ーニング加工に要する時間も大幅に短縮することが可能
である。
以上述べた通電、本発明にあっては、潤滑油及び摩耗生
成物を収容する溝5が鉄層3の電着中にその鉄層に生じ
せしめられるよう構成されているがため、潤滑油及び摩
耗生成物を収容するという機能をそれら溝に備えせしめ
るのに電着作業後例等の追加的作業も必要とされず、即
ち、本発明においては、電着作業中に生じせしめられた
溝5はそのまま、潤滑油及び摩耗生成物を保持するだめ
の溜めとして利用でき、電着作業後例等の追加的作業も
必要とされないが故に、製作工程が簡素化され、ひいて
は製造コストを下げることがで巷るという効果が得られ
る。
また、本発明にあっては、溝5は電着された鉄層3の厚
み全体にわたって分布せしめられているが故に、鉄屑の
最終仕上げ面がその鉄屑の厚みの範囲内の第5図におけ
るa、b、O%d、eのどこにきても、潤滑油及び摩耗
生成物を収容するための溝は消えず、即ち、仕上げ面が
第5図中a1b、o、l、eで示す電着層のいかなる位
置にあっても潤滑油及び摩耗生成物を収容するという溝
の効果は変わらず、最終仕上げ面をそのまま実用に供す
ることが可能である。このことは、シリンダ孔壁面に摩
耗が生じても、潤滑油及び摩耗生成物を収容保持すると
いう溝の効果には何等の影響も及はされないということ
を示すものである。従9 つて、電着作業そのもの、及び仕上げ作業が容易化なら
しめられ、製造コストを下げることが可能であると共に
、長期使用に耐えるシリンダが得られるという効果が得
られる。
更に、電着保護層が鉄層であるが故に次のごとき効果を
得ることが可能でるる。即ち、fl)鉄はクロムに較べ
潤滑油に対し良好なる湿潤性を備えているがため、優れ
た保油効果を有し得、加えて。
鉄層に形成された潤滑油溜め用溝が多数存在しているが
故に、潤滑油膜はその鉄層表面上に確実に、且つ常に保
持される。(ロ)シリンダ保譲層の最終仕上げ時の研摩
及び/又はホーニング作業のごとき鉄層に対する最終仕
上げ作業に要する時間はクロム層に対する最終仕上げ作
業に要する時間の数十分の1である。(ハ)シリンダ保
護層の製作時間は、例えば、50μmの厚みの鉄層を得
るのに鉄電着の場合必要とされる時間は約60乃至60
秒であるのに対し、クロム層の場合、同じ厚みを得るの
に約2乃至6時間掛かってしまう。に)鉄の電着物はク
ロムの電着物のごとくは脆くない。(へ)鉄の電着0 物の電着応力はクロムのものより小である。(へ)鉄の
熱膨張係数はクロムのものの1/2であり、アルミニウ
ムの熱膨張に対しては鉄はl/2であり、クロムは1/
4である。このことは内面めっきの密着性に有利である
。(ト)鉄電着層は450℃まで加熱してもその硬度は
低下しない。これに対し、クロムの電着層は250℃位
でその硬さは低下し始める。及び(ト)鉄メツキ液廃液
処理では、はとんど公害問題は生じない。
/ダの一部を示す断面模式図、第2図は第1図の■矢視
図であり、第3図は本発明の詳細な説明するための図で
ある。
1・・・シリンダ本体、2・・・シリンダ孔、3・・・
めっきされた鉄層、5・・・亀甲状の溝、6・・・摺動
面。
代理人 浅 村   皓 牙1図 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)  アルミニウム合金製シリンダ本体と、該シリ
    ンダ本体に備えられたシリンダ孔と、該シリンダ孔の壁
    面に電着された金属保護層とを有しており、該電着され
    た金属保護層の表面には亀甲状の溝が形成されているア
    ルミニウム合金製シリンダにおいて、 前記金属保護層は鉄層で構成されておシ、また、前記溝
    は該鉄層の厚み全体にわたって多数分布せしめられてい
    ると共に、これら多数の溝は電着処理中に生じせしめら
    れており、電着処理中に生じせしめられたままの状態で
    該溝は潤滑油及び摩耗生成物を収容することができるこ
    とを特徴とするアルミニウム合金製シリンダ。 (2、特許請求の範囲第1項記載のアルミニウム合金製
    シリンダにおいて、前記鉄層の表面に水置換性防錆剤が
    塗布されているアルミニウム合金製シリンダ。  。 (3)・特許請求の範囲第1項又は第2項に記載のアル
    ミニウム合金製シリンダにおいて、前記鉄屑の□厚さが
    20乃至80ミクμンであるアルミニウム合金製シリン
    ダ。 (4)−特許請求の範囲第1項から第6項までのいずれ
    か1うの項に記載のアルミニウム合金製シリンダにおい
    て、前記鉄屑の硬度がEIV 500乃至700である
    アルミニウム合金製シリンダ。
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