JPS5912316Y2 - ア−スオ−ガにおける排土装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、中空状の杭またはケーシングにオーガスクリ
ューを嵌装して此等を地表面上に立設し且つオーガスク
リューによって地面を掘進している状態からその掘削孔
内に上記杭またはケーシングを圧入打設するようにした
アースオーガの改良に関し、上記オーガスクリューによ
る掘進に伴い杭またはケーシング上端から溢出される掘
削土壌をアースオーガに大量に付着堆積させることなく
アースオーガから地上に放出させることのできる徘土装
置を提供するものである。

即ち、アースオーガ本体に立設したリーダにオーガスク
リュー駆動装置と杭またはケーシング圧入装置とを昇降
自在に装備し、両装置によって杭またはケーシングを上
記掘削孔内に圧入打設するアースオーガにおいて、杭ま
たはケーシングの圧入に併行するオーガスクリューの地
面掘進に伴い掘削された泥土等土壌が回転するオーガス
クリュー翼に従って杭またはケーシング中を上昇し且つ
杭またはケーシングの上端から溢出することになるが、
従来はこの掘削土壌が杭またはケーシングの上端から無
方向に溢出落下するのにまかせていたため、地上の作業
員は土壌の落下方向（場所）を予測することができず、
このために作業員は常に危険な環境下で作業をすること
を余儀無くされていた。

而も杭またはケーシングの周辺に掘削土壌が不規則に散
積されるため、杭またはケーシングの継足し作業の際に
は該土壌をいちいち除去しなければならず、その作業能
率が低下する難点があった。

本考案はかかる難点を解消すべく案出されたもので、そ
の一実施例を図面に基づき説明すると、第１図および第
２図においてアースオーガ本体１に対しリーダ２が立設
され、このリーダ２にオーガスクリュー駆動装置３が昇
降自在に装備される。

このオーガスクリュー駆動装置３は内部にモータおよび
減速機４を有し、このモータおよび減速機４からの駆動
軸５がオーガスクリュー駆動装置３の下面中央部に垂下
される。

オーガスクリュー駆動装置３の下部には該装置３に台板
６を介して杭またはケーシング圧入装置７が懸吊される
。

この杭またはケーシング圧入装置７においては上記台板
６から二本の長尺油圧シリンダ８，８が垂下吊設され、
そのロツドＢａ，Ｂａが同じくリーダ２に昇降自在に装
備された中間支持台枠９に連結され、更に此等長尺油圧
シリンダ８，８に並行して案内筒１０．１０が垂下吊設
され、その鞘部１０ａが合板６に固着され、鞘部１０ａ
に摺動自在に嵌装される案内ロツド部１０ ｂが中間支
持台枠９に固定され、又台板６の中央部を貫通して杭ま
たはケーシング圧入装置７の内部中心に前記したオーガ
スクリュー駆動装置３の駆動軸５が垂下挿入されている
。

更に上記中間支持台枠９から四本の油圧シリンダ（また
は支柱）１１・・・・・・が垂下吊設され、此等油圧シ
リンダ１１・・・・・・の各下端をむすぶ台板１２の下
面に杭またはケーシングＡのチャック装置１３が一体的
に装備される。

このチャック装置１３は、上記台板１２に四隅を支柱１
４・・・・・・を介して懸吊され且つ該台板１２に上下
に対向するチャック機台１５を有しており、台板１２の
中心部にオーガスクリュー嵌装孔１６（第５図）が貫設
され、チャック機台１５にはこれに同軸に該チャック装
置１３によって把持すべき杭またはケーシングＡを通す
ための杭等嵌装孔１７（第３図）が貫設されると共に、
台板１２とチャック機台１５との間において左右位置に
支持せしめた枢軸１８．１８にそれぞれ一対ずつの挾持
腕１９ａ〜１９ｄが枢支され、挾持腕１９ ａ ，１９
ｂおよび１９ Ｃ ，１９ ｄ間に油圧シリンダ２０
．２０が連結されて、該油圧シリンダ２０．２０の伸縮
駆動により、上記杭等嵌装孔１７を通してチャック装置
１３内に挿入した杭またはケーシングＡを上記二対の挾
持腕１９ａ〜１９ｄで把持、開放するように構威されて
いる。

このチャック装置１３の台板１２上には排土装置２１が
装備されている。

即ち台板１２の上面には第４図および第５図に示すよう
に該台板１２に貫設された前記オーガスクリュー嵌装孔
１６を半円状に閉囲する（従って該オーガスクリュー嵌
装孔１６に嵌装したオーガスクリューＢを半円状に閉囲
する）半筒状の遮土板２２がリーダ２側に偏して立設固
定され、オーガスクリュー嵌装孔１６の残る半円に適合
する半円状凹欠部２３を凹設した平板状の排土板２４が
上記遮土板２２に対向して台板１２上に摺動可能に載置
されると共に、遮土板２２を挾む両側に排土板２４の駆
動手段としての油圧シリンダ２５．２５が台板１２に固
定して配置され、この油圧シリンダ２５，２５が排土板
２４に連結され、しかして排土作業にあたり油圧シリン
ダ２５．２５を伸長するに伴い排土板２４が遮土板２２
およびオーガスクリユー嵌装孔１６から離間する外方へ
摺動するように構或されている。

又、この排土板２４の端縁にはヒンジ２６ ，２６によ
って傾動自在な排土用傾動板２４ ａが枢着されており
、上記油圧シリンダ２５によって排土板２４が台板１２
上を摺動し且つ排土用傾動板２４ ａが台板１２よりも
外方に突出する時に第５図鎖線に示すようにヒンジ２６
を中心として下方に傾動する掘削土壌を該傾動板２４
ａから排出するようになっている。

又、排土板２４の上記半円状凹欠部２３周りにはリブ２
７が立設されると共に、遮土板２２の上端部が外拡がり
のホツパ一部２２ ａに構戊されている。

このリブ２７は後記する排土作用時に排土板２４の摺動
に伴い該排土板２４上の土壌を排土板２４摺動方向に押
圧するためのものであり、ホツパ一部２２ ａはオーガ
スクリュー嵌装孔１６から上方に溢出する土壌を遮土板
２２を越えてリーダ２側に流出させることなく排土板２
４側に流動させるためのものである。

２８ ． ２８は遮土板２２および排土枠２４の両側部
において台板１２に立設固定した土留め用の側板である
。

かかる構或を有するアースオーガにおいては、杭または
ケーシングＡを吊上げてその上端を前記したチャック機
台１５の杭等嵌装孔１７を通してチャック装置１３のチ
ャック軸心まで搬入し、チャック装置１３の油圧シリン
ダ２０を作動させることにより二対の挾持腕１９ ａ〜
１９ｄによって杭またはケーシングＡの上端部を把持さ
せて杭またはケーシングＡを地面上に直立保持させ、又
オーガスクリューＢを杭またはケーシングＡ内に嵌装さ
せると共に、チャック装置１３の台板１２のオーガスク
リュー嵌装孔１６を通して上方に臨ましめたオーガスク
リューＢの下端部をオーガスクリュー駆動装置３の駆動
軸５に結合ピン２９によって結合し、しかるのちオーガ
スクリュー駆動装置３をリーダ２に沿って下降させつつ
モータおよび減速機４によって駆動軸５を回転させ、且
つオーガスクリューＢを回転させて地面を該オーガスク
リューＢで掘進させつつ、その跡の掘削孔内に圧入装置
７によって漸次杭またはケーシングＡを圧入させてゆく
。

かかる使用時、オーガスクリューＢによって掘削された
土壌はオーガスクリューＢのスクリュー翼に従って杭ま
たはケーシングＡ内を上昇し、ついにはオーガスクリュ
ー嵌装孔１６から台板１２の上部に溢出する。

この台板１２の上部でオーガスクリューＢを囲む遮土板
２２が存すると共に、その両側に側板２８が位置するの
で、溢出する土壌はこれら遮土板２２および側板２８に
規制されて排土板２４上に堆積されてゆく。

故に排土板２４上に土壌が或る量堆積された時点で油圧
シリンダ２５を作動させ、排土板２４を外方に摺動させ
れば、この排土板２４が台板１２よりも外方に突出する
時に先端側部２４ ａがヒンジ２６を中心に下方に回動
して排土板２４上の土壌が地上に放出されるに至る。

このように本考案はオーガスクリューの掘進に伴い発生
する掘削土壌が杭またはケーシング内を通りこの上端部
のチャック装置直上部から溢出する時に、この直上部に
おいて杭またはケーシングに連通してオーガスクリュー
を囲む略半円筒状の遮土板により溢出土壌を遮土板に対
向する排土板上に堆積させ、この堆積土壌を排土板によ
って所定の落下方向（場所）に向って排出落下させるよ
うにしたから、地上の作業貝は掘削土壌の排土方向（場
所）を予測することができ、従ってその危険場所を避け
ることによって安全に作業をすることが可能である。

また掘削土壌の落下位置に堆積用容器を設置するも可能
となり、その後の掘削土壌の処理が容易になると共に、
従来のように杭またはケーシングの周辺に掘削土壌が散
積することがないため、杭またはケーシングの継足し作
業を能率よく行なうことができる。

特に本考案においては、オーガスクリューを挾んで前記
遮土板に対向して設けた排土板は油圧シリンダによって
オーガスクリューに対し水平方向に遠近駆動すると共に
その端縁に排土板の移動にともなって傾動する排土用傾
動板を枢着してなるため、遮土板から排土板上に堆積さ
れた掘削土壊は、該排土板上に滞留することなく排土用
傾動板を介して確実に排出されることになり、その落下
方向（場所）を正確に維持することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はアース
オーガ要部の側面図、第２図は同正面図、第３図は第２
図イーイ線拡大断面図、第４図は第２図ロー口線拡大断
面図、第５図は第４図ハーハ線縦断側面図である。 Ａ・・・・・・杭またはケーシング、Ｂ・・・・・・オ
ーガスクリュー、１３・・・・・・チャック装置、２２
・・・・・・略半円筒状の遮土板、２４・・・・・・排
土板、２４ ａ・・・・・・排土用傾動板、２５・・・
・・・駆動手段（油圧シリンダ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 杭またはケーシング内にオーガスクリューを嵌装し、該
   オーガスクリューにて掘進しつつ杭またはケーシングを
   掘削孔に圧入するアースオーガにおいて、杭またはケー
   シングのチャック装置の直上部に、該チャック装置を介
   して杭またはケーシングに連通し且つオーガスクリュー
   を囲むようにした略半円筒状の遮土板とオーガスクリュ
   ーを挾んで前記遮上板に対向し且つ油圧シリンダに駆動
   されてオーガスクリューに対し水平方向に遠近移動する
   排土板とを設け、該排土板の端縁に該排土板の移動にと
   もなって傾動する排土用傾動板を枢着してなることを特
   徴とするアースオーガにおける排土装置。