JPS59119056A - 燃料噴射量制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は燃料噴射量Ｉ制御装置に関するものであり、特
にはインナカム方式等の、燃料分配用部材が回転運動す
るのみで往復動しない形式の分配型燃料噴射ポンプに於
て、溢流式の燃料調量を実現することが可能となる燃料
噴射量制御装置に関し、該ポンプの欠点である製作時の
機械加工ばらつきにより生じる各気筒間の不均量を対策
する手法に関する。

従来、分配型燃料噴射ポンプとしては、インナカム式の
ものが提案されていた。該形式のポンプはフェイスカム
式に比ベカム面圧が低減できる等の多くの利点があるが
、燃料分配部材が回転するのみで往復動しないために、
従来フェイスカム式分配型ポンプに適用されているスピ
ルリング位置制御による溢流式噴射量制御が用いられて
いなかった。ちなみに、従来のインナカムポンプは全て
入口絞り調量であった。

発明者らはこの点に鑑み、以下に説明する燃料噴射量制
御装置をすでに開発し、出願中である。

発明者らが開発した出願中の発明はインナカム方式等の
燃料分配型用部材が回転運動するのみで往復動しない形
式の分配型燃料噴射ポンプの利点を生かした溢流式の燃
料噴射量制御装置を提供することを目的とし、燃料分配
回転部材もしくは該燃料分配回転部材に摺動自在に油密
にはめ合わされたリング状部材に溢流ボートを設けると
共に、前記リング状部材の内径側もしくは前記燃料分配
回転部材の外径側に溝部を設け、前記溢流ボートと前記
溝部との相対位置を調整することにより溢流開始時期を
変えて燃料噴射量を制御することにより前記目的を達成
するものである。

以下第１−１図〜第４−２図に従って、該出願中の発明
を具体的な実施例に基づいて説明する。

なお、第１−１図は発明者らが開発した出願中のインナ
カム式ポンプの中心軸に沿う断面構成図、第１−２図は
第１−１図のＡ−Ａ断面図、第１−３図は第１−１図の
Ｂ−Ｂ断面図、第１−４図は第１−１図の要部をわかり
易く示した模式的な斜視図であり、第１−１図と同一部
材には同一の符号を付しである。

ハウジングＯに固定されたインナカム１の内側を燃料分
配回転部材４が公知の如く図示せぬエンジンの１／２の
回転数で回転する。（本実施例では本発明を４気筒エン
ジンへ適用した場合につき開示する。）前記回転により
、燃料分配回転部材内の回転面内ラジアル方向に摺動自
在に収納された圧送プランジャ２１．２２がカム１のプ
ロフィルに従って往復動し、ポンプ室２内の燃料を圧縮
する。圧縮された燃料はポンプ室２と連通した導孔３内
を経て分配ボート６に至り、回転に応じて合致した各気
筒への燃料供給通路６１ないし６４から吸い戻し弁６０
１、及び図示せぬ噴射弁を経てエンジンの各気筒へ噴射
される。

尚、前記プランジャ２１．２２による燃料油の圧送に先
だって、ポンプ室２及び導孔３内にはフィードポンプ３
００にて予圧された燃料が供給ボート５及び吸入孔５１
ないし５４を経て吸入される。

また、前記ポンプ室２及び導孔３と連通した溢流ボート
７１ないし７４を回転部材４に設けるとともに、該回転
部材４と油密に嵌合し、かつ該回転部材４の軸方向に摺
動自在に取り付けれらるリング状部材７を設け、更に該
リング状部材の内径側には一端が該リング部材の内径円
筒の母線に対して傾斜して成り、更にその上方で外部に
導通するよう形成されたリード状の溝部１０を有する。

なお、第２−１図に第１−１図のＣ−Ｃ断面図を示すと
ともに、第２−２図に該リング状部材７の内周面を展開
図示し、前記リード溝部１０の形状を示す。

以上の構成により溢流調量により燃料噴射量を制御する
作動を以下第３−１図ないし第４−２図に従って説明す
る。

第３−１図では、溢流ボート７１ないし７４のうち当該
気筒にひとつが、リング状部材７の内周面の展開図であ
る第３−２図のａ位置に来た時プランジャ２１．２２に
よる燃料の圧送及び噴射が開始されるものとする。そし
て、回転部材４が回転し、前記溢流ボートと、前記リン
グ状部材７のリード状の溝部１０の一端が合致する時点
まで燃料は圧送され、分配ボート６、燃料供給通路６３
もしくは、６１，６２．６４より燃料噴射弁へと送られ
る。展開図のｂ位置でリード状の溝部１０と溢流ボート
７１ないし７４とが合致すると、ポンプ室２及び導孔３
内の高圧燃料はリード状の溝部１０を経て外部（図示せ
ぬポンプハウジング内）へ溢流し、噴射は終了する。−
ずなわちａ位置からｂ位置までの回転角θ菖の間、燃料
は圧送され該圧送期間に見合った量の燃料が噴射される
。

ここで、第４−１図に示すように前記リング状部材７の
位置を、前記回転部材４に対して相対的に図中上方に移
動させると、第３−２図ではｂ位置であった溢流時期が
斜めリードの特性に依ってリング状部材７の内周面の展
開図である第４−２図のＣ位置に変わり、従って圧送期
間はθ１からθ２へと長くなり、その結果、当然噴射量
も増加する。すなわち、リング状部材７の位置を回転部
材４の軸方向に移動させることによって、溢流による噴
射量調量が可能となる。

ここで、該リング状部材７の位置制御は、例えば油圧サ
ーボや第１−１図に示すリニアソレノイド式アクチュエ
ータ等の公知の手段を用いることにより容易に達成でき
る。

ところで以上説明した発明者らが開発した出願中の燃料
噴射量制御装置には、以下述べる問題がある。即ち該装
置では、前記回転分配部材４に設ける４個の溢流ボート
７１〜７４が互いになす角度間隔α菖〜α４　（第２−
１図および第２−２図参照）は、極めて正しくα１＝α
２＝α３＝α４である必要があり、若しボート加工時の
製作誤差により前記α１＝α２−α３＝α４の関係がく
ずれると、気筒ごとの噴射量にばらつきが生じることに
なる。

以下第５図に従って該不具合の理由を説明する。

第５図にて、前記分配部材４に設けた４個の溢流ボート
のうち、７１．７４は正しく目標通りに加工されている
が、７２は正規の位置より、分配部材４の回転に対して
遅角側に、逆に７３は進角側に加工誤差を生じている場
合につき説明する。

前記のごとく本方式の噴射装置に於ては、インナカム機
構によりポンプ室２内の燃料が圧縮され、図示せぬノズ
ル開弁圧に打ち勝った時点で噴射が開始され、前記溢流
ボート７１〜７４がリング状部材７のリード１０に合致
した時点で噴射が終了する。ここに前の説明と同様に、
噴′射始めから終了までのカム角をθで表わすことにす
る。（θと噴射量とは１対１の相関関係にある）。

ところで、前記リング状部材７のリード１０は噴射量一
定の場合は常に同一の位置で静止しており、また噴射が
開始されるカム角も、圧送機構が金気筒に対して共通で
唯一であるため、常にどの気筒に対しても同一の位相で
ある。そのため、溢流ボー）７２．７３が前述の如く、
遅角側あるいは進角側にずれている場合には、ボート７
２がリードと出会う角度は遅れ、ボート７３は正規より
も早い時期にリードと合致してしまう。噴射始めの位相
は全て同じであるから、溢流の遅れたボート７２の対応
気筒では、噴射始めから終了までのカム各０２は大きく
、逆に溢流の早まったボート７３の対応気筒ではカム角
θ３は小さくなる。θは各気筒の噴射量と１対１の関係
にあるため、ボート７２対応気筒では噴射量は多く、ボ
ート７３の対応気筒では噴射量は少なくなってしまい、
気筒間の不均量を生じることになる。

ところで、この種のボート加工に於て加工誤差をＯとす
ることは不可能であり、従って以上述べてきた噴射装置
では本質的に避は難い不均量要因を内在していることに
なり、極めて重大な不具合である。

本発明は以上述べた不具合を解消すべくなされたもので
あり、たとえボート加工の加工誤差がある場合でも気筒
間の噴射量の不均量をなくすることを目的とする。

以下第６−１図ないし第７図に示す本発明の実施例に従
って本発明の構成、作動を説明する。前に説明した発明
者らが開発した出願中の燃料制御装置に於て、本発明に
係る改良点は、前記リング状部材７の内径側に設けるリ
ード状みぞの形状である。本発明では第６−１図の該リ
ング状部材７の斜視図および第６−２図の該リング状部
材７の内周面を展開図示した展開図６−２図に示す如く
溢流により噴射終了時期を決定するための斜めリ−）１
００に加えて新たに、噴射始めを決定するためのリード
１０１を望ましくはリング部材（７）の母線と平衡に真
直に設ける。そして、リード１０１は、燃料分配回転ぶ
さい４の回転にともない各気筒の溢流ボート７１〜７４
と、リード１００よりも先に出会う側に丁度、ポンプ室
２内の燃料が圧縮されはじめる位相でボートと合致すべ
く設けられる。

以上の構成により、カム機構によって圧送プランジャ２
１．２２が圧送行程に入っても、溢流ボート７１〜７４
の１つが該リード１０１と合致しているためにポンプ室
２内の燃料は低圧へ洩れ、圧力は上昇しない。第７図は
第６−２図に溢流ボート７１（又は７２，７３．７４）
の重なり位置を重ね書きしたものであるが、燃料分配回
転部材４が回転し、第７図のｅ位置にてボート７１〜７
４のうちの一つがリード１０１から外れると、はじめて
ポンプ室２内の燃料圧力は上昇し、燃料の圧送が始まり
噴射が開始される。そしてさらに燃料分配回転部材４が
回転しボート７１〜７４の一つがリード１００と合致す
るｆ位置にて、高圧燃料が溢流し燃料圧力が下って噴射
が終了する。本構成によれば４つの溢流ボート７１〜７
４の相互角度間部が若干不均一であっても、噴射量に対
応する圧送開始から終了までのカム角θは常に一定であ
って、噴射量の気筒間差を生じない。

尚、噴射量の制御は第７図中に示した矢印の如く、前に
説明した発明者らが開発し、出願中の燃料噴射量制御装
置と同様に、リング状部材７の軸方向位置を変化させて
実現し得ることはもちろんである。

以上詳細４こ説明した如く、本発明では、溢流制御の為
の斜めリード１００の他に、噴射始めを決めるための真
直リード１０１を加えるだけで、ボート加工誤差が若干
あっても、気筒間の噴射量のバラツキを生じないためエ
ンジン出力低下や黒煙の発生が生じないという優れた効
果を奏する。

なお、実施例では、噴射始めを決定するり−ド１０１を
、リング状部材７の内径母線と平衡になるものを示した
が、これはリング状部材７を軸方向に移動させても噴射
開始時期が変化しないようにしたためであり、特に該リ
ード１０１を真直としなくとも、本発明の目的である不
均量の対策は達成され得る。

【図面の簡単な説明】

第１−１図は発明者らが開発した出願中のインナカム式
ポンプの中心軸に沿う断面構成図、第１−２図は第１−
１図のＡ−Ａ断面図、第ｉ３図は第１−１図のＢ−Ｂ断
面図、第１−４図は第１−１図の要部をわかり易く示し
た模式的な斜視図、第２−１図は第１−１図のＣ−Ｃ断
面図、第２−２図はリング状部材７の内周面を展開図示
した展開図、第３−１図ないし第５図は作動説明である
。 第６−１図は本発明の主要部をなすリング状部材７の断
面斜視図、第６−２図はリング状部材７の内周面を展開
図示した展開図、第７図は作動説明図である。 ４・・・燃料分配回転部材、７・・・リング状部材、７
１．７２，７３．７４・・・溢流ボート、１００・・・
噴射終了時期を決定するための斜めリード、ｌＯｌ・・
・噴射始めを決定するためのリード。 代理人弁理士　岡　部　　　隆 第１−１図 迎 第１−２図　　　　　第１−３図 第１−４図 第２−１図　　　　　第２−２図 第３−１図　　　　　　第３−２図 第４−１図　　　　第４−２図 第５図 第６−２図 第６−１図 第７図 手続補正書（方式） ％式％ ３補正をする晋 事件との関係　　特許出願人 愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地 （４２６）日本電装株式会社 代表者　戸田憲吾 理　　　人 〒４４８　　愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地５　禎１ 明細書第１２頁第１０行の［第３−１図蔑ないし５図は
」を「第３図ないし第５図は」と訂正します。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 回転運動するのみで往復動しない燃料分配回転部材を用
   いて圧送燃料の分配供給を行なう分配型燃料噴射ポンプ
   の燃料噴射量制御装置において、前記燃料分配回転部材
   に溢流ボートを設けるとともに、前記燃料分配回転部材
   に摺動自在にはめ合わされたリング状部材の内径側に噴
   射始めを決定するためのリード（１０１）と噴射終了時
   期を決定するための斜めリード（１００）とを所定の間
   隔をあけて配設したことを特徴とする燃料噴射量制御装
   置。