JPS5911783Y2 - フロントグリル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はキャブオーバー型トラックなどのフロントグリ
ル装置の改良に関する。

一般にキャブオーバー型トラックなどでは、運転席の下
部あるいは後部にエンジンが格納され、フロントパネル
の前方には、乗用車のようなボンネットが突出していな
い。

そのため、車両前照灯やラジエータ空気取入ルーバを配
設したフロントグリルは、フロントパネルに直接的に取
付けられており、その間は単なる空間（ただし前面積は
かなりあるが厚みはそれほどない）となっていた。

一方、ブレーキペダルに連動しての空気（オイル）配管
やクラッチオイルの配管などは、全て運転席床面、それ
もその下面に配列していた。

したがって、これら配管類の保守、点検時などは、整備
スペースがきわめて狭少で作業性が非常に悪いという欠
点があった。

本考案はかかる問題を解消するために、フロントグリル
の背面のフロントパネルに配管類を配列し、フロントグ
リルを取外すことにより能率よく保守、点検を行えるよ
うにしたフロントグリル装置を提供することを目的とす
る。

以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明する。

第１図において、１はフロントガラス２を嵌め込むこと
のできるフロントパネルであり、その前面にはフロント
グリル３及びコーナーパネル４Ａ，４Ｂが着脱可能に取
付けられる。

第３図にも示すように、フロントパネル１には、取付用
フランジ部５と６がそれぞれ対設され、これに対してビ
ス７によってフロントグリル３とコーナーパネル４Ａ，
４Ｂとが締付け固定される。

なお、コーナーパネル４Ａ，４Ｂにはそれぞれコンビネ
ーションランプ８が取付けられる。

そして、フロントグリル３とフロントパネル１との間の
空間９ （その厚さはフランジ部６の立上り高さによっ
て決まる）に、第２図に示すように各種配管１０が配置
されるのである。

つまり、フロントパネル１から水平に張り出したブラケ
ット１２には、ブレーキ用エア（オイル）配管１０Ａ、
クラッチ用オイル配管１０Ｂ、カーヒー夕用温水配管１
０Ｃあるいはエアホーン用エア配管１０Ｄなどが、接続
金具（アタプタ）１３などを介して取付られる。

さらに、フロントパネル１には、ウインドウオツシャ液
用ホースＩＯＥやエアプレツシャゲージ用エアホースＩ
ＯＦも適宜クリップを介して配設される。

勿論、上記ブレーキ用あるいはクラッチ用配管１０Ａ，
ＩＯＢなどは、フロントパネル１の裏側にあたる運転席
のそれぞれブレーキペダルやクラッチペダルに近接する
マスターシリンダ等と連結するので、フロントパネル１
の表面にこれら各種配管１０を配列してもその配管が著
しく遠回りとなる、つまり無駄となることはないのであ
る。

このようにして、フロントグリル３の裏面に各種配管１
０を配設したため、これらの点検、整備を行いたいとき
は、ビス７を外してフロントグリル３を取り除けば、き
わめて容易に作業を遂行することができる。

従来の場合、車両の下側にもぐり込んで作業するか、あ
るいはキャブオーバー型の運転台を前方に転回させて整
備作業をすることになるが、本考案ではフロントグリル
３を取外すだけで、大きな整備スペースが確保されるの
であり、整備性がかなり向上するのである。

以上のように本考案によれば、従来、全く無駄な空間で
あったフロントグリルの裏面に配管を集中配備し、スペ
ースの有効利用をはがる一方で、フロントグリルを着脱
可能としてこれら配管類の保守、点検をきわめて容易に
し、その整備性を著しく向上させるという効果を生じる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の要部の分解斜視図、第２図はフ
ロントパネルに配管した状態を示す斜視図、第３図はフ
ロントグリルの断面図である。 １・・・・・・フロントパネル、３・・・・・・フロン
トグリル、４Ａ，４Ｂ・・・・・・コーナパネル、５，
６・・・・・・フランジ部、９・・・・・・空間、１０
・・・・・・各種配管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キャブオーバー型車両において、フロントパネルの前面
   にフランジ部を介して所定の間隔をもってフロントグリ
   ルを着脱可能に取付け、このフロントグリル裏面の空間
   にブレーキ、クラッチ、カーヒータなどの各種配管を配
   列し、これら配管をフロントパネルに固定したことを特
   徴とするフロントグリル装置。