JPS5911682B2 - 釦取付機における方向設定装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は方向性を有する釦を被服生地に取付ける釦取付
機において、上記釦を所定の方向に設定するための方向
設定装置に関するものである。

通常、釦取付機は一般にシュートから送られた釦と留め
鋲とを、往復動するブツシャ機構によって加締ダイ及び
加締パンチに供給し、該加締ダイと加締パンチとの間に
介在された被服生地にかしめつけるようになっている。

釦が方向性のないものである場合は釦を単にガイド溝に
沿って押すのみでよいカベ表面に方向性のある文字、記
号、模様等が施されている場合は、釦を所定の方向に向
けてセットしなければならない。

従来このように釦の方向を定めることのできる方向設定
機構として、釦をブツシャで押しながらガイド溝内で回
動させ、釦の頭部裏側に形成されているタブをブツシャ
の掛は金に係止させることによって釦を一定方向に向け
て位置設定用ヘッドに供給し、このヘッドの位置設定柱
を一定角度回動させることにより所定の方向に配向する
装置が待開昭５２−６０７４０号に開示されている。

この従来装置の配向手段は、位置設定柱にユニバーサル
ジヨイントのようなカップリング要素を介してピニオン
を連結し、このピニオンをエアシリンダで往復動される
ラックによって駆動するようにしている。

上記位置設定柱は加締ダイの役目を有しているため、加
締動作の際大きな衝撃が加わり、上下方向や回転方向に
変位される。

上記カップリングは釦の加締時における位置設定柱の変
位を吸収してピニオンに伝達させないようにするため必
要不可欠のものである。

しかるにこのようにカップリングを使用する場合、カッ
プリング自体のバックラッシュがあるため位置設定柱の
回転角度の精度を出しにくいという欠点がある。

又カップリング要素にはひんばんに回転力や衝撃力が加
わるため、ますますバックラッシュも大きくなる。

又位置設定柱にひんばんに衝撃が加わると軸受部分に変
形をきたし、回転が不能になり易い。

さらに又ラックアンドピニオン機構を用いているため、
ピニオンを所定角度回転させるためのラックのストロー
クが比較的大きくなり、従ってシリンダもそれだけ大き
いストロークのものが必要となるばかりでなく、位置決
めに要する時間もそれだけ長くなる。

本発明は上記欠点を解消したもので、安定した精度ある
回転角度が得られ、かつ小さいシリンダで高速で方向設
定が可能な釦取付機における方向設定装置を提供するこ
とを目的とする。

以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明する。

１はフレーム２上に設けられたガイド部材Ｘ３は該フレ
ーム２の前端に設けられた加締部、４は該ガイド部材１
の側部に連設されたシュート、５はガイド部材１の溝６
に嵌め込まれたブツシャである。

シュート４からガイド部材１の溝５に供給された釦Ｂは
ブツシャ５により押されて加締部３上に供給される。

そして加締部３まで移動する間に摩擦部材Ｉの内面に釦
Ｂの周縁部が当って釦は回転され、釦頭部のタブ８がブ
ツシャ５に係止されてその位置で方向が決定され、その
″！、′！加締部３上に供給される。

このように釦を一定方向に向けて供給する手段は種々知
られており、本発明においてもこれらの周知手段を利用
してよい。

前記加締部３の詳細を第３図〜第５図に示している。

９はフレーム２に固着されたダイホルダで、内部に中空
部１０を有している。

このダイホルダ９に加締ダイ１１の下端がねじ１２によ
って固着されている。

加締ダイ１１にフィンガホルダ１３がｇ動かつ回転自在
に嵌挿されている。

このフィンガホルダ１３の外周には歯車部１４が形成さ
れている。

フィンガホルダ１３の上端には第３図に示すようにフラ
ンジ部１３′が一体に形成され、このフランジ部１３′
に形成された一対の溝部１５．１５ＶＣフインガ１６
．１６が嵌め込まれ、ピン１７によりフランジ部１３′
に枢支されている。

該フィンガ１６．１６上部に内側方向に向く突出部１６
′が形成されこの突出部１６′の下面にはテーパ面１８
が、また前面には横方向に向く係合溝１９が形成されて
いる。

前記フィンガ１６゜１６及びフランジ部１３にはコイル
ばね２０が巻きつけられ、該ばね２０によってフィンガ
１６゜１６は閉じる方向に附勢されている。

前記フィンガホルダ１３はばね４２により上方に附勢さ
れている。

前記ダイホルダ９の側方に位置して駆動機構２１が設け
られている。

該駆動機構２１はフレーム２にねじ２２で固着された円
筒状のホルダ２３に回転自在に嵌合された調整スリーブ
２４を備えている。

該調整スリーブ２４の上踊にはフランジ２５が形成され
、下端にはリング２６が固着され、このフランジ２５と
リング２６間でホルダ２３を挾むことにより上下の動き
を規制している。

この調整スリーブ２４の外周には、第４図に示すよう
。

に所定間隔て係止孔２７ａ 、、２７ｂ、２７ｃ、２７
ｄが形成され、かつこの係止孔と同一間隔で該係止孔に
対して上方又は下方にずれた位置に凹孔２８ａ。

２８ｂ、２８ｃ、２８ｄが形成されている。

前記ホルダ２３に固着されたケース体２９に摺動自在に
嵌挿され、ばね３０で調整スリーブ２４の方向に附勢さ
れたピン３１が前記係止孔２７ａ〜２７ｄに係止するよ
うになっている。

このピン３１の後端にはつまみ３２が固着されており、
このっまみ３２を持ってピン３１を引き出すことにより
係止を外すことができる。

さらに前記ホルダ２３にはばねで附勢されたボール３３
を備えたボールプランジャ３４が取付けられ、ボール３
３と前記凹孔′ ２８ａ〜２８ｄとの係合によって調整
スリーブ２４の位置決めを行なうようになっている。

調整スリーブ２４には内方に突出するストッパ３５が固
着されている。

前記調整スリーブ２４の内側にはベアリング３６を介し
て回転軸３γが取付けられている。

この回転軸３７の上端には扇形の歯車３８が固着され、
前記フィンガホルダ１３、歯車部１４と噛合している。

回転軸３γの下端には揺動レバー４３が固着され、との
揺動レバー４３に前記フレーム２に取付けられたエアシ
リンダ３９のピストンロッド３９ａが連結されている。

又、回転軸３７にカム４０がキー４１によって固定され
、このカム４０が前記ストッパ３５と係合するようにな
っている。

次に作用を説明する。

前述のように一方向に位置決メサれてブツシャ５で加締
部３に供給サレテ来た釦Ｂの周縁は、フィンガ１６，１
６の係合溝１９１Ｃ嵌まり、フィンガ１６，１６でクラ
ンプされる。

釦Ｂの方向を変える必要がない場合はこのままで加締動
作に入る。

加締動作は公知の手段、すなわち鋲を保持したホルダと
パンチを下降させ、ホルダでフィンガホルダ１３を押圧
下降させることにより、フィンガ１６，１６のテーパ面
１８が加締ダイ１１の上端に当ってフィンガ１６．１６
が開放され釦Ｂのクランプが外れて釦が加締ダイ１１上
に落下し、加締ダイ１１上で釦Ｂと鋲とをかしめる。

釦の方向を変える必要がある場合は、っまみ３２（第４
図）を持ってピン３１を係止孔２７ａから抜き、調整ス
リーブ２４をリング２６を手で持って回動させ次の係止
孔２γｂにピン３１を係止させることにより、ストッパ
３５の位置が９００移動する。

釦Ｂを加締部３に供給し、ブツシャ５が加締部３から後
退した後シリンダ３９のビストンロツド３９ａを引込ま
せる方向に動作させると、回転軸３７と共にカム４０が
第４図反時計方向に回動しストッパ３５に当って停止す
る。

すなわち、回転軸３７は第４図の状態より所定角度左回
転し、この回転が歯車３８、歯車部１４を介してフィン
ガホルダ１３に伝達され、釦Ｂは９０°回転して方向変
更が行なわれる。

同様にしてピン３１を係止孔２７ｃに係止させると釦Ｂ
は１８０°、ピン３１と係止孔２７ｄを係止させると釦
Ｂは２７区各々回転される。

係止孔の個数及び間隔は任意であって図昶ものに限定さ
れない。

特に扇形の歯車３８の半径をフィンガホルダ１３の半径
に比して大きくするほど、回転軸３ｒの僅かな回転角度
でフィンガホルダ１３が回転するため、係止孔の間隔は
僅かであってよい。

前記ボールプランジャ３４と凹孔２８ａ〜２８ｄは係止
孔２７ａ〜２γｄとピン３１の係止位置を自動的に決め
るためのもので、調整スリーブ２４を回転させてボール
３３が凹孔２８ａ〜２８ｄに落ち込んだ位置が係止孔２
７ａ〜２７ｄとピン３１との係止位置となる。

上記実施例において、扇形の歯車３８は円形歯車として
もよい。

又カム４０に代えて単なる突起を回転軸３７と一体又は
別体に設けてもよい。

以上のように本発明によればフィンガホルダ１３の外周
に歯車部１４を形成し、この歯車部１４と噛み合う歯車
３８を一定角度駆動してフィンガホルダ１３を一定角度
回転させるようにしたので、歯車どうしの噛み合いによ
り正確な動力伝達がなされ、精度よく方向設定ができる
と共に加締動作によって加締ダイ１１に衝撃が加わった
場合、歯車部１４と歯車３８間において上下方向に滑り
を起して衝撃を吸収でき、従って駆動機構に衝撃が伝わ
ることがなく、シかも衝撃の加わる加締ダイ１１は固定
であるからフィンガホルダ１３の回転には悪影響がなく
、常に円滑な回転が可能□ である。

又、釦は一対のフィンガ１６．１６で保持されて回転す
るので、回転途中で釦がずれ動くことがなく、安定した
方向設定ができる。

さらに又歯車部１４に対する扇形の歯車３８の歯数を大
きくとるほど、又レバー４３の長さを小さくするほど小
さいストロークでフィンガホルダ１３を回転させること
ができるため小さいシリンダを使用できるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す側面図、第２図は同上の
平面図、第３図は第１図の■−■線断面図、第４図は第
３図のＩＶ−（Ｖ線断面図、第５図は第３図の底面図で
ある。 １１・・・・・・加締ダイ、１３・・・・・・フィンガ
ホルダ、１４・・・・・・歯車部、１６・・・・・・フ
ィンガ、２１・・・・・・駆動機構、３１・・・・・・
ピン、３５・・・・・・ストッパ、３８・・・・・・歯
Ｌ３９・・・・・・エアシリンダ、Ｂ・・・・・・釦。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 釦を一定方向に位置決めして固定加締ダイ上に供給
   して生地に取付ける釦取付機において、前記加締ダイ１
   １に摺動かつ回転自在に嵌挿され上端に加締ダイ１１上
   で釦Ｂをクランプするフィンガ１６．１６を有し外周に
   歯車部１４が形成されたフィンガホルダ１３、ならびに
   該歯車部と噛合う歯車と該歯車の回転角度を規制する手
   段と該歯車３８を駆動するシリンダ３９とを備えた駆動
   機構からなる釦取付機における方向設定装置。