JPS5911035B2 - 穿孔機の送り速度制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、岩盤の穿孔に使用する回転穿孔機（ロータ
リドリル）において、その送り速度を制御する装置に関
し、特に、ロツドの送り速度を準備作業中は速く、穿孔
作業中は遅くなるよう自動的に切換わるようにする。

穿孔機械は、ドリルロツドを装着した穿孔機本体に回転
用モータを備えてロツドに回転を与え、別にガイドシエ
ルに備えた送り用モータにより前記本体をチェン等を介
してガイドシエルに沿って前後進させ、地盤に穿孔を行
なう。

一般に、穿孔機械における送り速度は、穿孔作業中は穿
孔機の穿孔性能に合わせた低速で足りるが、ロツドの接
続と回収のときにはできるだけ速く作動させて、これら
準備の為の付帯作業に費やす時間を減少させることが作
業能率を向上させる上で重要となる。

この場合、ロツド継ぎの頻度が多くなるほどその所要時
間の浪費は顕著となる。

従来穿孔機の送り速度は、作業者が油圧ポンプを直接又
は装作弁を介して手動制御することにより経験的に加減
して℃・るが、ロツドの接続や回収時の速い送り速度に
比べると、穿孔時に必要とする送り速度は、その１／５
乃至１／２０程度の遅いものであり、従って、送り用ア
クチュエータへの圧油の供給は、大容量から小容量へと
変化が激し《、手動操作で一台のポンプの吐出量を広範
囲に変化させることは甚だしく熟練を要し、困難である
。

この発明は、穿孔機のかかる諸問題を解決するものであ
る。

而して、この発明の目的は、ロツド継ぎたし、又は回収
時と、穿孔時との送り速度を、自動的に大幅に変更でき
る穿孔機を提供するにあり、又この発明の目的は、付帯
作業に費やす時間を少なくして作業能率を向上すること
ができる穿孔機を提供するにあり、更にこの発明の目的
は、穿孔中は低速で精度の高い速度制御を行なうことが
でき、しかも容易に岩盤の状態に合せることができる穿
孔機を提供するにある。

即ち、この発明は、図示する実施例の如く、容量を異に
する大小２個の可変容量形油圧ポンプ１，２を送り用油
圧アクチュエータ６に並列に接続し、これらのポンブ１
，２のサーボ機構シリンダ１０，１１に、夫々油圧作動
切換弁１７，１８を設け、これらの切換弁１７．１８と
回転用油圧モータ７の正転管路８との間に、パイロット
管路１９を接続して、前記回転用油圧モータ７の負荷の
大小により前記油圧ポンプ１，２を選択切換して制御で
きるようにしたことを特徴とする穿孔機の送り速度制御
装置に係る。

この発明の実施例を図面について説明すると、可変容量
形油圧ポンプ１，２，３は同一の原動機４に連結して、
これより駆動される。

油圧ポンプ１は大容量、油圧ポンプ２をおト容量のもの
で、互いに並列に接続され、管路５，５ａを介して送り
用油圧モータ６と組合せて油圧閉回路を形成し、穿孔機
の前後進送りを司る。

油圧ポンプ３は回転用のもので、管路８，８ａを介して
回転用油圧モータ７と組合せて別の油圧閉回路を形成し
、穿孔機ロツドの回転を司る。

油圧ポンプＬ２，３には夫々サーボ機構のシリンダ１０
，１１ ，１２を付属し、これによってポンプの可変容
量が制御される。

シリンダ１０，１１，１２は何れも片ロッド複動シリン
ダで、ピストンの両側にばねを内蔵している。

ピストンが中立位置にあるときはポンプは停止し、ぽス
トンの左右動に従ってポンプ及びモータの回転方向が反
対となり、且つピストンの移動量に比例して速度が変化
するものとする。

サーボ機構のシリンダ１０，１１，１２に圧油を供給す
る為に補助油圧ポンプ１３が設けてあり、油タンク９か
ら作動油を吸上げて圧油を吐出管路１４を経て制御弁１
５，１６へ送る。

制御弁１５ハ切換弁１７，１８を介してサーボ機構シリ
ンダ１０，１１に夫々接続され、制御弁１６はサーボ機
構シリンダ１２に接続される。

制御弁１５，１６は、何れも２個の手動可変流動弁から
成り、これを手動操作することによって油圧ポンブ１，
２又は油圧ポンプ３０回転方向の制御と無段階な速度制
御とを制御することができる。

切換弁１ ７，１ ８は何れも４ポート２位置の油圧作
動方向切換弁であって、回転用油圧モータ７の正転側管
路８との間にパイロット管路１９が接続され、管路８に
圧力の高低によって圧油なシリンダ１０，１１の何れか
に切換えるものである。

シリンダ１０，１１，１２が作動するとき、シリンダの
油を抜く側はドレンにつながり、油タンク９に戻る。

ＩＪ ＩＪ−フ弁２０は吐出管路１４に接続され、最高
圧力を制限する。

ＩＪ ＩＪ−フ弁２１は送り用閉回路の管路５，５ａの
間に接続され、リリーフ弁２２は回転用閉回路の管路８
，８ａの間に接続され、夫々回路を保護する。

カウンタバランス弁２３は送り用閉回路の管路５ａの途
中に挿入され、ロッドがその自重により落下することを
防止する。

上述の油圧回路によりロンドの回転は、制御弁１６を手
動操作することにより回転用可変容量形油圧ポンプ３０
回転を制御し、油圧モータ７の回転を変化させて行なわ
れる。

これにより回転方向の制御と、回転速度の無段階な制御
とを任意に行なうことができる。

又、ロッドの送りは、制御弁１５を手動操作することに
より、送り用可変容量形油圧ポンプ１又は２の回転を制
御し、油圧モータ６の回転を変化させて行なわれる。

これにより、送り方向の制御と、送り速度の無段階な制
御とを任意に行なうことができる。

而して、穿孔しないときやロッド継ぎたし又は回収の為
にロツドのねじを回捻するだけのときは、回転用油圧モ
ータ７の負荷は、零であるか非常に低いので、管路８の
圧力は上らず、従って、切換弁１７，１８は切換わるこ
となく図示の位置にある。

即ち、このときは、シリンダ１１はドレンにつながって
いて小容量ポンプ２は作動せず、制御弁１５を操作すれ
ばシリンダ１０を働かせて大容量ポンプ１を運転し、送
り用モータ６を速い速度で回転させることができる。

又、穿孔中は、掘削抵抗があるから回転用モータ７の正
転側管路８の圧力が上昇するので、切換弁１７，１Ｂが
自動的に切換わり、シリンダ１０はドレンにつながって
大容量ポンプ１は作動せず、制御弁１５を操作すればシ
リンダ１１を働かせて小容量ポンプ２を運転し、送り用
モータ６を穿孔速度に見合った遅い速度で回転させるこ
とができる。

従って、岩盤状態に合せて精度の高い穿孔速度が得られ
る。

送り用モータ６は停止中は図示しないブレーキ装置によ
り制動される。

以上の説明から明らかなように、穿孔機の送り速度を穿
孔時には、遅くして精度の高い速度制御により岩盤の状
態に合せた最適の送り速度で作動できるようにし、ロン
ドの継ぎたし又は回収時には、自動的に送り速度を速く
して付帯作業の時間を短縮でき、作業能率を向上させる
等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施例を示す油圧回路図である。 図中１ ，２．３は可変容量形油圧ポンプ、６は送り用
油圧モータ、７は回転用油圧モータ、８，８ａは管路、
１０，１１，１２はサーボ機構シリンダ、１３は補助油
圧ポンプ、１５，１６は制御弁、１７，１８は油圧作動
切換弁、１９はパイロット管路である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 容量を異にする大小２個の可変容量形油圧ポンプを
   送り用油圧アクチュエータに並列に接続し、これらのポ
   ンプのサーボ機構シリンダに、夫々油圧作動切換弁を設
   け、これらの切換弁と回転用油圧モータの正転管路との
   間に、パイロット管路を接続して、前記回転用油圧モー
   タの負荷の大小により前記油圧ポンプを選択切換して制
   御できるようにしたことを特徴とする穿孔機の送り速度
   制御装置に係る。