JPS5910989B2 - 快削性含クロム鋳鉄 - Google Patents

快削性含クロム鋳鉄

Info

Publication number
JPS5910989B2
JPS5910989B2 JP1789780A JP1789780A JPS5910989B2 JP S5910989 B2 JPS5910989 B2 JP S5910989B2 JP 1789780 A JP1789780 A JP 1789780A JP 1789780 A JP1789780 A JP 1789780A JP S5910989 B2 JPS5910989 B2 JP S5910989B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cast iron
chromium
graphite
present
comparative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1789780A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56116852A (en
Inventor
荘樹 小林
宣光 北嶋
和夫 木下
克弘 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP1789780A priority Critical patent/JPS5910989B2/ja
Publication of JPS56116852A publication Critical patent/JPS56116852A/ja
Publication of JPS5910989B2 publication Critical patent/JPS5910989B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、耐食性機器例えば海水ポンプ等に好適な耐
海水性に優れた快削性含クロム鋳鉄に関するものである
従来力・ら、含クロム鋳鉄は、耐熱用、耐摩耗用、耐食
用鋳鉄として広く用いらわており、クロムにより、鋳鉄
の耐熱性、耐摩耗性、耐食性が向上することは、=般に
よく知られている。
しかしながら、その一方で、鋳鉄中のクロムには、鋳造
凝固の際に、鋳鉄の白銑化(チル発生)傾向を強め、ク
ロム炭化物を生成し、その硬度および脆性を増し、かつ
加工性を劣化させるという好ましくない性質がある。
また、クロムは、黒鉛Q球状化を妨げないから、球状黒
鉛にクロムを含有させると、普通鋳鉄と同様、その耐熱
性、耐摩耗性、耐食性等を向上させる効果がある。
しかし、球状黒鉛鋳鉄は、黒鉛球状化処理による逆チル
性が強い性状の溶湯であり、し力・も、凝固過程で過冷
現象を伴うため、普通鋳鉄に比し白銑化(チル発生)傾
向が大きい。
したがって、クロムを含有する球状黒鉛鋳鉄の場合は、
クロムにより、鋳鉄の白銑化(チル発生)作用が極めて
敏感になり、クロム炭化物の生成が増大し、硬度および
脆性を著しく高め、かつ、鋳鉄の切削性を悪化させる問
題がある。
上記したように、鋳鉄にクロムを含有させると、普通鋳
鉄では得られない優tた特性をもたらすが、一方、白銑
化(チル発生)作用が敏感で、硬度および脆性を著しく
高め、かつ切削性が悪化するため、肉厚や形状的に制約
の多い耐食性機器たとえば海水ポンプ用部品等に対して
は、耐海水性能が優れていながら、その適用を困難にし
ていた。
本発明者等は、先に含クロム鋳鉄の溶湯全、龜−碌系球
状化剤と、Si−■=Zr系接種剤で処理して炭化物の
生成を抑制し、良好な組織を形成する海水ポンフ゜用球
清黒鉛クロム鋳鉄を提案(特開昭50−136218号
公報)した。
この海水ポンプ用球状黒鉛クロム鋳鉄によれば、上記の
問題全力・なり解消することができた。
しかし、一般にクロムを含有させると、クロム炭化物の
生成が極めて鋭敏になる結果、クロム炭化物の生成が抑
制された良好な組織を有する含クロム球状黒鉛鋳鉄を安
定して得ることは、力・なり困難となる。
このため、特に、クロム炭化物の析出増加によって、鋳
鉄が高硬度となり、切削性が著しく悪化する問題を解決
するまでには至らなかった。
この発明は、上述のような観点から、前述した従来の球
状黒鉛クロム鋳鉄と比べ、耐海水性能は同等で、しかも
、クロム炭化物の生成が抑制さn、かつ、優nた切削性
を有する快削性含クロム鋳鉄を提供するもので、C :
2.8〜4.0%、Si:2.5〜4.5%、Mn
: 0. 1〜1.0%、Cr : 0.7 〜3.0
係、Ti : 0.03 〜1.0%、F”eおよび不
可避不純物:残り、(以上重量%)からなる成分組成を
有し、球状黒鉛と、球状の変形した変形状黒鉛とが含ま
れていることに特徴を有するものである。
なお、変形状黒鉛としては、準片状黒鉛でもよい。
次に、この発明の快削性含クロム鋳鉄の成分組成範囲全
、上記のように限定した理由について説明する。
け) CおよびSi 一般に鋳鉄の組織は、CおよびSi量量的組合せによっ
て変化する。
この発明鋳鉄におけるCとSiとの最適バランスは、炭
素当量 (C+IASi )が4.3〜4.9の司にあり、この
点から、Cの含有量全2.8〜4.0重量係、Siの含
有量を2.5〜4.5重量係とした。
即ち、Cの含有量が4.0重量%を越えると、キツシュ
状の粗大黒鉛の晶出が増加して強度が低下する。
一方、Cの含有量が2.8重量%未満では、準安定系に
よる凝固を行ないやすく、白銑が生成して低強度で脆性
を増し、切削性が悪化する。
また、Siの含有量が2,5重量係未満では、黒鉛化作
用が不十分になり、脆性を増す白銑が生成し、鋳造性を
悪化させる。
一方、Siの含有量が4.5重量%を超えると、Siを
含むシリコンフエライトが生成し、高硬度となって脆性
が生ずる。
(2) Mn Mnは、鋳鉄中のSの悪影響全中和する作用全有するも
のであり、この発明鋳鉄においては、有効な胤含有量全
、0.1〜1.0重量係に定めた。
即ち、Mn含有量がo. i重量チ未満では、Sの悪影
響を緩和する効果がなく、一方、Mn含有量が1.0重
量%を超えると、炭化物(Mn3C)の生成が増し、白
銑化作用が増大して、切削性の低下を招く。
(3) Cr Crは、鋳鉄に、耐熱性、耐摩耗性、耐食性を与える有
効成分であるが、一方、鋳鉄中に含有されるCrは、強
力に黒鉛生成を妨げ、セメンタイトを安定化して白銑化
傾向を強める。
そこで、この発明鋳鉄においては、有効なCr含有量を
、0.7〜3.0重量係に定めた。
即ち、Cr含有量が0.7重量係未満では、耐熱性、耐
摩耗性、耐食性が低下し、Crk含有させた効果が得ら
れない。
一方、Cr含有量が3.0重量%を超えると、白銑化傾
向および(Fe,Cr)3Cあるいは、CFesCr)
3Cと( Cr sF’e ) 7 C3の複合型等の
クロム炭化物の生成が極めて強くなり、硬度が急激に高
くなる結果、機械加工による切削性が著しく悪化する。
(4)Ti この発明鋳鉄において、Tiは、Crの強力な炭化物の
生成および白銑化(チル発生)作用を抑制し、かつ切削
性に優れた素地組織を形成せしめ、同時に、Cr含有に
よってもたらされる優れた特性を保持する健全な組織を
形成させるための重要な成分であり、その有効な含有量
を、0.03〜1.0重量%に定めた。
即ち、Tiの含有量が0.03重量%未満では、上記し
たクロム炭化物の生成およびチル化作用を抑制する効果
がなく,一方、Ti含有量が1.0重量%を超えると、
鋳鉄溶湯の流動性が低下し、かっ溶湯中に懸濁するTi
化合物の量を増して、鋳鉄の凝固過程で偏析しやすくな
り、鋳物に鋳造欠陥が発生する。
本発明鋳鉄は、上述した如く、Tiの含有によってCr
によるクロム炭化物の生成および白銑化作用全抑制する
ことが可能となり、良好な組織が安定して得られる結果
、硬度も適度に低くなり、より良い切削性が確保さ扛、
かつ、靭性(たわみ)も向上して、優れた材料特性をも
つ快削性含クロム鋳鉄が得らnるのである。
さらに、本発明鋳鉄においては、上記したTiの含有に
より、球状化処理に際し、Tiの黒鉛化および黒鉛微細
化の作用と、球状化剤ノ黒鉛球状化作用との相乗作用に
よって、黒鉛の形成および晶出に優nた効果が発揮さ扛
、従来にない極めて好ましい黒鉛組織が得らnた。
即ち、本発明鋳鉄は、Tiと黒鉛球状化剤との相乗効果
により、凝固時の冷却が速い部分では、小さく好ましい
球状黒鉛がほぼ均一に晶出し、一方、凝固時の冷却が遅
い部分では、通常の球状黒鉛の大きさで、その形状が適
度に〈ずnた塊状黒鉛、あるいは芋虫状黒鉛等の球状の
変形した変形状黒鉛あるいは準片状黒鉛が形成される。
従って、本発明鋳鉄によれば、通常の完全球状黒鉛鋳鉄
よりも凝固の際における[ひけ相が緩和され、製品に必
要な押湯が小さくてすみ製品歩留が向上する特色がある
次に、本発明鋳鉄を、実施例により、本発明鋳申*鉄の
成分組成範囲外の組成をもった鋳鉄と比較しながら、顕
微鏡写真、機械的性質の試験結果と共に説明する。
実施例 1 第1表に示す成分組成の本発明鋳鉄A,B,C,Dと、
比較鋳鉄Aとを溶製した。
本発明鋳鉄の溶製に当っては、原材料として、鋳物銑、
鋼屑、およびフエロアロイ等を誘導電気炉へ装入し、最
高1500℃に加熱溶解した鋳鉄溶湯を、処理用取鍋;
へ出湯し、1450℃でC a − Mg系球状化剤
と、チタン合金とを複合添加処理後、Fe−Si系接種
剤で接種処理を施し、これk1380℃で炭酸ガス鋳型
へ鋳込むことにより鋳造し九 第1図には本発明鋳鉄A、第2図には本発明鋳鉄B、第
3図には本発明鋳鉄C、第4図には本発明鋳鉄Dの組織
が、そして、第5図には比較鋳鉄A(Ti’k含有しな
い球状黒鉛クロム鋳鉄)の組織が夫々100倍の倍率に
よる顕微鏡写真により示さtている。
上記第1〜第4図の本発明鋳鉄と、第5図の比較鋳鉄と
を比べて明らから如く、Tiを含有する本発明鋳鉄A,
B,C,Dは、Cr含有量が増加しても炭化物の生成す
る割合が少なく、クロム炭化物の析出量は、何れも同等
ないしはCr含有量の多いものも、Cr含有量の少ない
もの以下である。
これより、Trの含有によって、Crによる炭化物の析
出は減少さn、その結果、加工性に優れた素地組織の得
られろことが確めらnた。
実Mり 2 第2表に示す成分組成の本発明鋳鉄Eと、比較鋳鉄Bと
を溶製した。
本発明鋳鉄の溶製に当って: は、原材料として、鋳物
銑、鋼屑、およびフエロアロイ等を誘導電気炉へ装入し
、1500℃に加熱溶解した、C3.53重量係、Si
2.36重量係、Mn0.47重量係、Crl.08重
量係、P0.052重量係、SO.015重量係からな
る化学組成の溶湯廓理用取鍋へ出湯し、1450℃でC
a − Mg系球状化剤とMg−Ti −Si系球状
化剤とを複合添加処理後、Te−Si系接種剤で接種処
理し、これを1380℃で炭酸ガス鋳型(■2鋳型)へ
鋳込むことにより鋳造した。
なお、比較鋳鉄Bは、一般におこな; われている黒鉛
球状化処理方法で処理した、Tiの含有されていない球
状黒鉛クロム鋳鉄である。
第6図および第7図には、上記した本発明鋳鉄Eと比較
鋳鉄Bの各試料(JISZ 2203金属材料抗析試
験片C号)についてその顕微鏡写真(倍率100倍)が
、何れも鋳鉄外周部の組織につき示されている。
第6図と第T図を比較すると、クロム炭化物の析出量に
顕著な差が見られ、第6図の本発明鋳鉄Eの方がクロム
炭化物の生成がはるかに少ないことを示している。
すなわち、含クロム鋳鉄を球状化処理した場合、一般に
おこなわnてぃる黒鉛球状化処理方法で処理した比較鋳
鉄Bは、第7図に示される如く、クロム炭化物の生成が
著しく、きわめて白銑化頑向の強いことがわかる。
こ扛に対して、同じ溶湯でTiと球状化剤とを複合添加
処理した本発明鋳鉄Eは、クロム炭化物の生成が大幅に
減少しており、Tiはクロム炭化物の生成を→玲抑制す
る作用に優れていることを示している。
実施例 3 第3表に示す成分組成の本発明鋳鉄Fと、比較鋳鉄C,
D,Ek溶製し九本発明鋳鉄Fの溶製に当っては、前記
と同じ原材料を用い、C:3.49重量%,Si :
2.32重量係、Mn : 0.46重量係、Cr:1
.01重量係、P :0.050重量係、S二0.01
3重量係からなる化学成分組成の鋳鉄溶湯を、1450
℃でC a − Mg系球状化剤と、Mg − T i
一Si系球状化剤を複合添加処理後、Fe−Si系接種
剤で接種処理を施して鋳造した。
また、比較鋳鉄Cは、上記した化学成分組成の溶湯一に
、Ca−Mg系球状化剤を添加して球状化処理後、Fe
−Si系接種剤で接種処理したいわゆる一般に行なわn
ている黒鉛球状化処理方法で鋳造した球状黒鉛クロム鋳
鉄である。
第8図および第9図には、上記した本発明鋳鉄Fと比較
鋳鉄Cの顕微鏡写真(倍率100倍)が示さnている。
何れもイは鋳鉄外周部を、口は鋳鉄内部の組織る示して
いる。
本発明鋳鉄Flri.、第8図イに示す如く、緻密なパ
ーライト素地中に、少量の微細な炭化物がほぼ均一に存
在しており、また第8図口に示す如く、鋳物内部の二部
の黒鉛周囲には、フエライトかわず力・に析出している
ことがわかる。
一方、比較鋳鉄CU、第9図イに示す如く、素地は緻密
なパーライト中に方向性のある針状のクロム炭化物が多
量に析出しており、また第9図口に示す如く、鋳物内部
では、粗大なクロム炭化物の析出も見られる。
上述した第8図と第9図との比較から明らかなように、
TiTh含有する本発明鋳鉄Fは、炭化物の生成が極め
て少なく、健全な素地組織を形成し、優れた切削性を有
しているのに対して、Tiを含まない比較鋳鉄Cは、高
硬度で脆性を呈するクロム炭化物の生成が著しく、鋳鉄
の切削性を悪化する好ましくない素地組織であることを
示している。
さらに、その黒鉛組織と鋳造性の点で比較すると、比較
鋳鉄Cより本発明鋳鉄Fの方が好ましい結ffiを示し
ていることが明らかである。
即ち、比較鋳鉄Cは、一般球状黒鉛クロム鋳鉄で、黒鉛
は鋳物外周部(第9図イ参照)および鋳物内部(第9図
口参照)ともに良好な球状黒鉛が形成さnてはいろが、
クロム炭化物の析出も多い。
一般的にこのような組織の鋳鉄は、凝固の際における「
ひけ性」が非常に強いので、ひけ巣が発生しやすく、こ
のため、製品には大きな押湯が必要となダ製品歩留が低
い。
こnに対して、本発明鋳鉄Fは、鋳物外周部において、
第8図イに示す如く、その大きさが小さく好ましい球状
黒鉛が形成され、また鋳物内部に**おいては、第8図
口に示す如く、少量の球状黒鉛と、球状黒鉛が適度に〈
ずnた塊状黒鉛および芋虫状黒鉛が形成3nており、ク
ロム炭化物の析出が少ない。
土記した如く、球状黒鉛の形状が鋳物内部において塊状
あるいは芋虫状に変化することと、クロム炭化物の析出
が少ないこととにより、凝固の際における「ひけ性」が
緩和ざ扛ろので、ひけ巣の発生が少なく、したがって製
品の押湯は小さくてすみ、製品歩留が向上する利点があ
る。
第4図には、実施例2および3で述べた本発明鋳鉄E,
Fと、比較鋳鉄B,Cの機械的特性が示されている。
第4表から明ら力・な工うに、Tiを含有する本発明鋳
鉄Eお工びFは、=般球状黒鉛クロム鋳鉄の比較鋳鉄B
お工びCに比較して、抗張力が僅力・に低くなるか、た
わみ量は約1.5倍に増加する。
また硬度によって鋳鉄材質全判定する比較硬さ(RH)
は、本発明鋳鉄E,Fは、何れも1以下であり、比較鋳
鉄B,C工りも切削性が良く、靭性も大で、優nた材料
特性を備えていることを示している。
第10図イ,口には、本発明鋳鉄Fのチルブロック先端
薄肉部(参考写真1参照)の組織が、また、第11図イ
,口には、比較鋳鉄Cのチルブロック先端薄肉部(参考
写真2参照)の組織が、そnぞnイにおいては倍率lO
O倍の、丑だ口においては倍率400倍の顕微鏡写真に
より示さtている。
比較鋳鉄Cのチルブロック先端薄肉部は、第11図イ,
口に示す如く、過冷による方向性の強い針状のクロム炭
化物とパーライトとからなる素地で、黒鉛の晶出が抑制
さnたまだら組織となっている。
このように肉厚がある限度以下の薄肉になると凝固時に
過冷されるため、黒鉛の晶出が妨げられ、炭化物の析出
が増して白銑化(チル発(ロ)することか定性的に知ら
れている。
これに対して本発明鋳鉄Fのチルブロック先端薄肉部は
、比較鋳鉄Cと同様に過冷されているにもかかわらず、
第10図イ,口に示す如く、小さく好ましい球状黒鉛が
晶出し、クロム炭化物の析出は大幅に減少して、そのほ
とんどが無方向性でパーライト素地中にほぼ均一に存在
している。
この結果力・ら、Tiを含有する本発明鋳鉄Fの場合、
Tiは、とくに凝固時の過冷にともなうチル先端部にお
いてクロム炭化物の生成全抑制する作用がきわめて穣れ
ており、力・つ、パーライト形成金促進し、球状黒鉛の
晶出も助長して健全な組織を形成することが確認さnた
第12図には、実施例3に示した各鋳鉄チルブロックの
先端薄肉部から厚肉部までの中心線上におけるロックウ
エル硬度HRCfllf結果が示さnていろ。
図面において、黒丸印プロットは、Tiを含有させた本
発明鋳鉄F(参考写真1参照)を、白丸印プロットハ、
=般球状黒鉛クロム鋳鉄の比較鋳鉄C(参考写真2参照
)とそれぞれ図示したものである。
なお、硬度による鋳鉄切削性の判定は、一般的に、ブリ
ネル硬度で、HB300以上に硬くなると切削が困難に
なりやすいとされていることから、鋳鉄切削性の判定基
準硬度として、HB30(lロックウェル硬度に換算し
たHRC=32を図中に線aにより明示した。
Ti含有の本発明鋳鉄Fは、全体にHRC32エリ低い
硬度を示し、切削性に優nていることが明ら力・である
さらに、本発明鋳鉄Fは比絞鋳鉄Cに比較して、チル先
端薄肉部と厚肉部の硬度差が小さ<Tiは肉厚感受性対
策にも有効であることを示していろ。
すなわち、本発明鋳鉄Fは、そのチル先端薄肉部はチル
化さtないで、厚肉部と同様、緻密なパーライト組織を
形成しており、肉厚が異なっても素地組織を均一化する
働きがあるため、肉厚感度全小さくすることができる。
第13図には、3係食塩水を用い、流速l5rnA、試
験期間30日における平行流型腐食試験結果が示さnて
いる。
図中の黒丸印プロットハ、第3表に示したTi全含有す
る本発明鋳鉄Fk、白丸印プロットはTi k含有しな
い一般球状黒鉛クロム鋳鉄の比較鋳鉄C”k、半黒丸印
プロットuクロムを含まない球黙黒鉛鋳鉄(FCD45
相当)の比較鋳鉄Dk,白三角印プロットは普通鋳鉄(
FC25相当)の比較鋳鉄Etそれぞれ図示したもので
ある。
その結果、Tit含有する本発明鋳鉄F(黒丸プロット
)は、Tiを含有しない一般球状黒鉛クロム鋳鉄C(白
丸プロット)とほぼ同様な腐食挙動を示し、かつ、本発
明鋳鉄Fは、FCD45相当の比較鋳鉄Dお工びFC2
5相当の比較鋳鉄Eに比して腐食重量減が少なく、その
流動食塩水に対する耐食性は、本発明鋳鉄Fの方が、比
較鋳鉄D,Eに比べてはる力・に優n、前記Tiを含有
しない球状黒鉛クロム鋳鉄とほぼ同様な耐海水性能を有
することが明らかである。
以上説明したように、この発明鋳鉄に工nば、鋳鉄にク
ロム全含有させることによってもたらされる、優れた特
性の健全な組織が形成されるとともに、白銑化傾向の小
さい、かつ切削性に優れた性質をもク央削性含クロム鋳
鉄全、安定して得ることができる。
従って、本発明快削性含クロム鋳鉄に工nば、これまで
クロム鋳鉄では製造することが難しいとされていた肉厚
や形状的に制約の多い耐食性機器例えば海水ポンプ用部
品等も製造することが可能となり、含クロム鋳鉄に耐海
水性能、快削性能が付与されて、その適用範囲が拡大さ
わる等、工業士優れた結果かもたらさわる。
【図面の簡単な説明】 第1〜第4図は実施例1に示す本発明鋳鉄A,B,C,
Dの顕微鏡組織写真(倍率100倍)、第5図は同じく
実施例1に示す比較鋳鉄Aの顕微鏡組織写真(倍率10
0倍)、第6図は実施例2に示す本発明鋳鉄Eの顕微鏡
組織写真(倍率100倍)、第7図は同じく実施例2に
示す比較鋳鉄Bの顕微鏡組織写真(倍率100倍)、第
8図イ,口は実施例3に示す本発明鋳鉄Fの顕微鏡組織
写真(倍率100倍)、第9図イ,口は同じく実施例3
に示す比較鋳鉄Cの顕微鏡組織写真(倍率100倍)、
第10図イ,口は本発明鋳鉄Fのチルブロック先端部に
おける顕微鏡組織写*(イは倍率100倍、口は倍率4
00倍)、第11図イ,口は比較鋳鉄Cのチルブロック
先端部における顕微鏡組織写真(イは倍率100倍、口
は倍率400倍9、第12図は本発明鋳鉄Fと比較鋳鉄
Cのチルブロックにおけるロツクウエル硬度沖淀結果の
比較図、第13図は本発明鋳鉄Fど比較鋳鉄C,D,E
の流動食塩水における腐食重量減の経時変化を示す比較
図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 I C : 2.8〜4.0%、 Si : 2.5〜4、5%、 Mn : 0.1 〜1.0%、 Cr : 0.7〜3.0%、 Ti : 0.03〜1.0% Feおよび不可避不純物:残り、 (以上重量%)からなる成分組成を有し、球状黒鉛と、
    球状の変形した変形状黒鉛とが含まれていることを特微
    とする快削性含クロム鋳鉄。
JP1789780A 1980-02-18 1980-02-18 快削性含クロム鋳鉄 Expired JPS5910989B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1789780A JPS5910989B2 (ja) 1980-02-18 1980-02-18 快削性含クロム鋳鉄

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1789780A JPS5910989B2 (ja) 1980-02-18 1980-02-18 快削性含クロム鋳鉄

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS56116852A JPS56116852A (en) 1981-09-12
JPS5910989B2 true JPS5910989B2 (ja) 1984-03-13

Family

ID=11956516

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1789780A Expired JPS5910989B2 (ja) 1980-02-18 1980-02-18 快削性含クロム鋳鉄

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5910989B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6046350A (ja) * 1983-08-25 1985-03-13 Otsuka Chem Co Ltd 合金鋳鉄及びその製造方法
JPS619550A (ja) * 1984-06-22 1986-01-17 Ebara Corp 耐応力腐食割れオ−ステナイト鋳鉄製機器
JPH082159B2 (ja) * 1985-12-03 1996-01-10 株式会社日立製作所 回転電機の回転子

Also Published As

Publication number Publication date
JPS56116852A (en) 1981-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3435162B2 (ja) 高クロム過共晶白鋳鉄である合金の製造方法
RU2720273C1 (ru) Модификатор серого литейного чугуна
CN104762548A (zh) 一种钛氮共添加耐磨耐蚀高铬铸铁及其制备方法
JP4527304B2 (ja) 高強度高靱性球状黒鉛鋳鉄
JPS5910989B2 (ja) 快削性含クロム鋳鉄
CN110983171A (zh) 铁型覆砂生产铸态高强度全铁素体球墨铸铁差速器壳的方法
JP5282546B2 (ja) 耐摩耗性に優れた高強度厚肉球状黒鉛鋳鉄品
JP5282547B2 (ja) 耐摩耗性に優れた高強度厚肉球状黒鉛鋳鉄品
JP3964675B2 (ja) 非オーステンパー処理球状黒鉛鋳鉄
CN114657451A (zh) 一种过共晶高铬铸铁及其悬浮、变质复合处理方法
US4430123A (en) Production of vermicular graphite cast iron
Upadhyaya et al. Effect of some inoculants on the structure and properties of thin wall ductile iron
JP4565301B2 (ja) 高強度球状黒鉛鋳鉄及びその製造方法
CN104131219A (zh) 一种高铬铸铁铸件
JP2634707B2 (ja) 球状黒鉛鋳鉄の製造方法
CN108034883B (zh) 机床床身材料
JPS63483B2 (ja)
Patel et al. Effect of Ca and Ba Containing Ferrosilicon Inoculants on Microstructure and Tensile Properties of IS-210, and IS-1862 Cast Irons
JPS6045267B2 (ja) 快削合金鋳鉄
CN105671438B (zh) 一种锰钨钛合金钢及其加工工艺
JP2007327083A (ja) 球状黒鉛鋳鉄及びその製造方法
JPS5871353A (ja) 高強度ニレジスト鋳鉄
JPS6059284B2 (ja) 鋳鉄の接種方法
JPS61143554A (ja) 表面焼入れ用鋳鉄素材
Cheng et al. Microstructure evolution and Wear resistance of Boron-Bearing HigH speed steel roll