JPS589852Y2 - スペ−サ−プレ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、缶詰製造工程に於けるレトルト殺菌冷却工程等
のような処理型式上、一度に大量の缶詰に処理を施す必
要のある工程、いわゆるバンチ式処理工程に於いてとら
れる手段、即ち空バスケント内に缶詰を順次多段に伝路
各段間にスペーサープレートを介在して段積収容し、当
該充実バスケットを処理装置に搬入し、処理終了後充実
バスケントから缶詰群を取出し、空バスケットおよびス
ペーサープレートは、又新たにこれから処理せんと待機
する缶詰群の段積収容に供するようにしたサイクルシス
テムに使用する前記スペーサープレートに関する。

缶詰製造工程に於けるレトルト殺菌冷却処理工程のよう
に作業をバッチ的に進める必要がある時、第１図示のよ
うなサイクルシステムが用いられる。

当該第１図は、レトルト殺菌釜Ｘを使用する缶詰Ａのレ
トルト殺菌冷却工程に於ける本案スペーサプレートＳＰ
の施用を示したものである。

レトルト殺菌釜Ｘへの缶詰Ａの搬入に先立って、スペー
サープレートＳＰが内入自在な上口Ｂ１とスペーサープ
レートＳＰの面積寸法より小さい下口Ｂ２を開口した空
バスケットＢへ伝路Ａを多段収容するに当り、まず空バ
スケットＢ内の最下段に位置することになるスペーサー
プレートＳＰを、バスケットＢ下口Ｂ２を貫通し上動侵
入するシリンダーロッドＣ上端で空パスケントＢ上に位
置せしめ、スペーサープレートＳＰ上に缶詰Ａ群を矢印
αで示すように一方向から他方向に滑摺整列載置し、最
下段缶詰群の所定収容個数に達するとシリンダーロッド
Ｃを缶詰高分降下し、二枚目のスペーサープレートＳＰ
を最下段缶詰群上に置き次段缶詰群を所定収容個数載置
後シリンダーロッドＣを缶詰高分降下せしめる。

そしてこれを所定回数繰り返し、缶詰Ａ群を各段間にそ
の都度スペーサープレートＳＰを介在して多段収容した
充実バスケットＢはレトルト殺菌釜Ｘに搬入され殺菌冷
却処理を行う。

殺菌冷却処理終了後レトルト殺菌釜Ｘより搬出した充実
バスケットＢから缶詰Ａ群の取出し作業は、前記収容時
の逆の順序、即ちバスケットＢ下口Ｂ２より侵入した上
下動自在なシリンダーロッドＤによって多段収容缶詰Ａ
群を一段高さだけ持上げ、最上段の缶詰Ａ群を矢印βの
ようにスペーサープレートＳＰ上を滑摺排出した後スペ
ーサープレートＳＰを除き、シリンダーロッドＤをさら
に一段分上昇せしめ次段の排出処理をし、これを繰り返
し、最終的に空になったバスケソ）Ｂとスペーサープレ
ートＳＰは、これがらレトルト殺菌冷却処理を新たに行
わんと待機する缶詰Ａ群の多段収容のため缶詰収容工程
に帰還する。

以上に説明したパンチ式レトルト殺菌冷却処理システム
に適用するスペーサープレートの具備すべき条件を上げ
ると、缶詰Ａに傷を付けずスペーサープレー）ＳＰ上へ
の缶詰Ａの整列載置および排出の際の缶詰Ａ群の滑摺が
スムーズに可能なこと、出来るだけ軽量とし無駄な動力
エネルギーの消費を抑制し、レトルト殺菌釜Ｘ内に於い
ては加圧高温に耐え、スチームの缶詰Ａに対する流動接
触が充分となる形状で金属等に比較しスペーサープレー
トＳＰ自身の熱伝達速度が遅くかつ熱損失が少ないこと
等が要求される。

本案は斯かる要求に応えたスペーサープレートを提供せ
んとするものである。

第２図乃至第５図を参照して本案スペーサープレートの
一実施例を説明する。

全体として格子状に形成される本案スペーサープレート
ＳＰは、プラスチック製とりわけ前記各条件を考慮する
とホリプロピレンが好ましく、周辺枠部材１の回置白域
に亘り、両端を周辺枠部材１に掛渡し一体結合し相互に
一体交差する縦渡し部材２群と横渡し部材３群によりス
ペーサープレートＳＰ上側面４に載置する缶詰Ａの缶径
寸法を考慮し、缶詰Ａの滑摺整列載置や排出の際の引掛
りや傾斜を防止可能でかつスチームの缶詰Ａに対する流
動接触性を充分確保する形状寸法のスチーム流通孔５を
形成し、前記周辺枠部材１の上端両側稜角縁はアール面
取り１′シ、縦渡し部材２と横渡し部材３の上端両側稜
角縁もアール面取り２′。

３′シて断面半円弧形に形成しかつ当該周辺枠部材１お
よび縦渡し部材２と横渡し部材３にはそれぞれの下面全
長に亘り凹溝６，７．８が穿設延在して交差することに
より周辺枠部材１および縦渡し部材２と横渡し部材３の
下面全体に亘り均一平坦面としてなる。

本案のスペーサープレートＳＰは以上のような構成であ
るから、第１図に示すレトルト殺菌冷却工程に使用した
場合、当該スペーサープレー）ＳＰ上側面４に対する矢
印α、βで示す缶詰Ａ群の滑摺整列載置および排出時に
上側面４が摩擦抵抗少なく形成されている故、スムーズ
な載置・排出が確保され処理作業の能率が向上し、プラ
スチックとりわけポリプロピレン製である故軽量である
がら、第１図に於ける空バスケットＢおよび当該スペー
サープレートＳＰを缶詰収容工程に帰還する装置や回転
式熱水循環式レトルトに採用した場合の支持棚回転機構
等の動力エネルギー節約となり、一方レトルト殺菌釜Ｘ
内に於いては、プラスチックとりわけポリプロピレン製
であるので熱吸収による熱ロスが少なく、スチーム流通
孔５が缶詰Ａ群に対するスチームの流通接触を充分確保
するとともに、凹構６，７．８を設けたことによりスペ
ーサープレートＳＰの重量が一層軽量化されると同時に
当該凹溝６の内面の分だけスペーサープレートｓｐの熱
受容面積が拡大し熱伝達速度が早まり伝熱効率が向上し
レトルト殺菌冷却所要時間の短縮化を達成する等の効果
を奏する。

なお本案の実施例ではスチーム流通孔５を正方形に貫設
するが多角形、丸形、異形に貫設することは全く自由で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案スペーサープレートを使用するサイクルシ
ステムの簡略説明図、第２図は本案スペーサープレート
の平面図、第３図は第２図の左下隅角部周辺の拡大図、
第４図は第３図ＩＶ−ＩＶ線視相当断面図、第５図は第
３図■−■線視和尚側面図である。 ＳＰ・・・・・・スペーサープレート、Ａ・・・・・・
缶詰、Ｂ・・・・・・バスケット、Ｃ９Ｄ・・・・・・
シリンダーロンド、Ｘ・・・・・・レトルト殺菌釜、１
・・・・・・周辺枠部材、１′。 ２’、３’・・・・・・アール面取り、２・・・・・・
縦渡し部材、３・・・・・・横渡し部材、５・・・・・
・スチーム流通孔、６，７゜８・・・・・・凹溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面全長に凹溝を穿設延在したプラスチック製の周辺枠
   部材の回置内域に亘り、下面全長に凹溝を穿設延在した
   相互に一体交差するプラスチック製の縦渡し部材群と横
   渡し部材群を張設し、前記回置内域に無数のスチーム流
   通孔群を貫設する一方、前記周辺枠部材と前記縦渡し部
   材群と前記横渡し部材群の上端両側稜角縁をアール面取
   りして断面半円弧形に形成するとともに全体に亘り下面
   を均一平坦面としてなるスペーサープレート。