JPS58949Y2 - チップキャリア用コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は下面周囲に複数の接続部を有したチップキャリ
アをプリント基板に搭載するためのコネクタに関する。

ＩＣ，ＬＳＩの高密度実装を目指して新しいパッケージ
方式であるチップキャリアが出現した。

これはセラミック又はプラスチックの箱体にＩＣ，ＬＳ
Ｉを搭載したもので、第１図にチップキャリア１の一例
を示すように下面周辺に多数の接続部２を有している。

これには種々の芯数や形状のものがあるが、米国におい
て標準化の作業が進められており、接続部２のピッチが
４０ミルインチ（１，０１６ｍｍ）のものと５０ミルイ
ンチ（１，２７ｍｍ）のものとの２種類がある。

一方、このようなチップキャリアを搭載するプリント基
板のパターンの標準化も進められている。

今、接続部がピッチ５０ミルインチ（１，２７ｍｍ）、
２８芯のチップキャリアを例にとると、標準化が進めら
れているプリント基板のパターンは第２図のようになっ
ている。

個々のパターンを記号３で示した。

このようなパターン３にチップキャリア１を重ねると、
第３図のような関係になる。

すなわち接続部２がパターン３に一対一で対応接触する
。

ところでチップキャリアをプリンＩ・基部に搭載する場
合には、直接半田付けをしたり、又保守等を考えてコネ
クタを用いることがある。

後者の場合、第４図の如くエラストマ４（例えばゼブラ
と呼ばれる絶縁性ゴムと導電性ゴムが交互に細かいピッ
チで積層されたもの）や第５図の如く金属コンタクＩ−
５を、チップキャリア１とプリント基板６との間に挾み
、それらの弾性反発力により接触を得るようにしている
。

しかし直接半田付けの場合、チップキャリアと基板の材
質が異なると熱膨張係数の違いで半田がとれることがあ
る。

またコネクタを使用するとしても、１つのラインにつき
エラストマやコンタクトとチップキャリアとの間、エラ
ストマやコンタクトど基板との間、の２個所に接触部が
生じるため、接触の信頼性が低下する心配がある。

またプリント基板６のスルーホール（第２図や第３図に
記号７で示した）を使用して半田付けすることも考えら
れるが、第２図や第３図から明らかなようにスルーホー
ル７は基板６のパターン３とは同一ピッチではなく、２
倍ピッチでかつ各辺２列の配列になっているため、簡単
には実施しがたい したがって本考案の目的は、プリント基板のスルーホー
ルを利用して接続を行うことにより、接触の信頼性を高
めることのできるチップキャリア用コネクタを提供する
ことにある。

さらに本考案は、チップキャリアおよびプリント基板の
標準化に合致したチップキャリア用コネクタを提供する
ことにある。

以下本考案につき実施例を用いて説明する。

先ず第６図は本考案によるチップキャリア用コネクタの
一実施例を、チップキャリア１を搭載した絶縁性のハウ
ジング８にカバー９を装着する前の状態で示している。

カバー９はその脚１１をハウジング８の側面溝部１２に
対応させつつ嵌合させ、かつカバー９を少し回動させる
と、第７図に示すように脚１１の先端の爪１３がハウジ
ング８の斜面１４に案内されつつハウジング８に係合し
、その結果、カバー９が抜は止め装着される。

かくしてカバー９の装着後には、弾性片１５がチップキ
ャリア１をハウジング８の奥部へ向けて押圧する。

なおりバー９の回動は、第８図に示したような工具１６
の足１７をカバー９の孔１８に嵌入させ、かつその工具
１６を回動させることにより、簡単に行うことができる
。

さてこのコネクタはさらに、第９〜１２図に示すように
、ハウジング８のチップキャリア１を受は入れるための
凹部１９の底部周囲に複数個ずつ内外２重にかつ一対一
で対応した位置に貫通配備された導電性のコンタクｌ−
２１ａ、２１ ｂを含んでいる。

コンタク） ２１ ａ、２１ ｂはいずれも、凹部１９
に突出した接触部２２と、ハウジング８の下面に突出し
たターミナル２３と、ハウジング８に保持された部分の
圧入用突起２４および抜は止めばね２５とを有している
。

ただし外側に配備されたコンタクト２１ ａは第１１図
に示すように接触部２２とターミナル２３とを一軸上に
設けたものであり、また内側に配備されたコンタク）−
２１ｂは第１２図に示すように接触部２２に対しターミ
ナル２３を軸ずれを生じた位置に設けたものである。

このような２種類のコンタクト２１ ａ、 、２１ ｂ
は、予めチップキャリア１の接続部２のピッチと同等な
間隔をもって２本のターミナルを有した構造に作ったも
のがら、いずれか１本のターミナルを切除することによ
り、簡単にかつ安価に得ることができる。

なお切除された方のターミナルを想像線で示した。

こうして得られたコネクタにおいては、第９図から明ら
かなように、チップキャリア１を受は入れるための凹部
１９に接触部２２がチップキャリア１の接触部２と同一
ピッチをもって位置づけられるので゛、ハウジング８の
凹部１９にチップキャリア１を嵌め込み、かつ第７図に
示すようにカバー９を装着すると、チプキャリア１はハ
ウジング８に設けた受は段２６に受けられるどともに、
その接続部２がコンタクトの接触部２２に一対一で対応
接触する。

またハウジング８の下面に突出したターミナル２３は基
板６のスルーホール７に一対一で対応するように位置づ
けられるので、それらを第１０図に示すようにスルーホ
ール７に挿入しつつ基板６に搭載し、かつターミナル２
３をスルーホール７に半田付けすることができる。

こうしてチップキャリア１を基板６に固定すると同時に
、接続部２を基板６上の回路や他の回路に対して接続す
ることかで゛きる。

なお２７はチップキャリア１の向きを定めるための位置
決め用突部である。

以上実施例を用いて説明したように、本考案によれば、
プリント基板のスルーホールを利用して接続を行うこと
により接触の信頼性を高めることができ、しかもチップ
キャリアおよびプリント基板の標準化に合致した、実用
性に優れたチップキャリア用コネクタが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はチップキャリアの一例を示す斜視図、第２図は
プリント基板の標準化されたパターンの一例を示す図、
第３図はプリント基板のパターンとチップキャリアとの
関係を示す図、第４図は従来のチップキャリア用コネク
タの一例でチップキャリアをプリント基板に搭載した状
態の断面図、第５図は従来の他のチップキャリア用コネ
クタでチップキャリアをプリント基板に搭載した状態の
断面図、第６図は本考案のチップキャリア用コネフタの
一実施例を、チップキャリアを搭載したハウジングにカ
バーを装着する前の状態で示した斜視図、第７図は同じ
くハウジングにカバーを装着した後の状態で示した斜視
図、第８図はカバーの装着離脱に使用される工具の一例
の斜視図、第９図は本考案のチップキャリア用コネクタ
の要部の拡大平面図、第１０図はＸ−Ｘ断面図、第１１
図は外側のコンタクトの組込み状態を示した断面図、第
１２図は内側のコンタクトの組込み状態を示した断面図
である。 １・・・・・・チップキャリア、２・・・・・・接続部
、６・・・・・・プリント基板、７・・・・・・スルー
ホール、８・・・・・・ハウジング、９・・・・・・カ
バー、１６・・・・・・工具、１９・・・・・・凹部、
２１ ａ 、２１ ｂ・・・・・・コンタクト、２２・
・・・・・接触部、２３・・・・・・ターミナル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面周辺に複数の接続部を有したチップキャリアを、該
   チップキャリアの接続部のピッチの２倍間隔でしかも内
   外に２重に複数のスルーホールを設けたプリント基板に
   搭載するためのコネクタにおいて、上記チップキャリア
   を受は入れる凹部を有したハウジングと、該ハウジング
   の凹部の底部周囲に複数個ずつ内外２重に貫通配備され
   たコンタクトとを含み、上記外側の複数個のコンタクト
   の夫々は、上記チップキャリアの複数の接続部に一つお
   きに接触するように上記凹部内に突出した接触部、およ
   び該接触部と同軸上で上記外側のスルーホールに挿入さ
   れるように上記ハウジングの下面に突出したターミナル
   を有しており、他方、上記内側の複数個のコンタクトの
   夫々は、上記チップキャリアの残りの接続部に接触する
   ように上記凹部内に突出した接触部、および該接触部と
   は上記チップキャリアの接続部のピッチ分の軸ずれを生
   じた軸上で上記内側のスルーホールに挿入されるように
   ハウジングの下面に突出したターミナルを有しているこ
   とを特徴とするチップキャリア用コネクタ。