JPS58896B2 - 新規な含フツ素陽イオン交換樹脂膜 - Google Patents

新規な含フツ素陽イオン交換樹脂膜

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JPS58896B2
JPS58896B2 JP51067626A JP6762676A JPS58896B2 JP S58896 B2 JPS58896 B2 JP S58896B2 JP 51067626 A JP51067626 A JP 51067626A JP 6762676 A JP6762676 A JP 6762676A JP S58896 B2 JPS58896 B2 JP S58896B2
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fluorine
cation exchange
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三宅晴久
山辺正顕
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Asahi Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、改良された含フツ素陽イオン交換樹脂膜に関
し、更に詳しくは塩化アルカリ水溶液の隔膜電解におけ
るイオン交換樹脂膜として、長期にわたって、有効に且
つ安定して使用しうる、高電解性能で且つ耐塩素性、耐
久性、及び機械的性能の優れた含フツ素陽イオン交換樹
脂膜に関するものである。
本発明における含フツ素陽イオン交換樹脂膜は、一般式
、CF2−CX−(OCF20FY)l−(0)−(C
FY′)n−A(こゝで、lはo〜3、mは0〜1、n
は1〜12であり、Xは、フッ素原子又は−CF3であ
り、Y、Y’は、フッ素又は炭素数1〜10のパーフル
オロアルキル基である。
またAは、−CN、−COF、−COOH,−COOR
1゜−COOM又は−C0ONR2R3であり、R1は
、炭素数1〜10のアルキル基であり、R2+R3は、
水素又はR7であり、Mはアルカリ金属又は第四アンモ
ニウム基である)を有するフルオロビニル化合物■と、
一般式CF2=CZZ’(こゝでZIZ’は、水素、塩
素、フッ素又は−CF3である)を有するフッ素化オレ
フィン化合物■と、一般式CH2=CR4R5(こゝで
、R4,R5は水素又炭素数1〜8のアルキル基又は芳
香核である)を有するオレフィン化合物■との三元共重
合体からなる。
かゝる含フツ素陽イオン交換樹脂膜は、必要に応じて加
水分解し、これを塩化アルカリ水溶液の隔膜電解の隔膜
として使用した場合には、低電解電圧、高電流効率で電
解できるという高電解性能を示すとともに、膜目体も大
きい機械的強度を有し且つ耐塩素性、耐久性も大きいと
いう優れた性能を示すことが見い出された。
かゝる本発明の含フツ素陽イオン交換樹脂膜の良好な性
能は、上記T、■、■のモノマー化合物の共重合体の組
合せを使用して初めて得られるものであり、上記三種の
モノマー化合物のうちの二種類のモノマー化合物の共重
合体からなる含フツ素陽イオン交換樹脂膜では敷底達成
できない。
例えば、上記フルオロビニル化合物■とオレフィン化合
物■との共重合体から形成される含フツ素陽イオン交換
樹脂膜は、電気化学的性能を問題にするまでもなく、耐
塩素性、耐酸化性が不十分であり、何らかの保護層を設
けることなしには、塩化アルカリの電解隔膜としては使
用しえない。
またフルオロビニル化合物■とフッ素化オレフィン化合
物■との共重合体から形成される含フツ素陽イオン交換
樹脂膜は、上記電解において一応優れた電流効率を示し
、耐塩素性、耐酸化性、耐久性も良好であるが、後に示
す比較例から明らかにされるように、本発明の膜と比べ
た場合には、なお格段に劣る。
即ち、かゝる膜は、本発明の膜と比較した場合、電流効
率がかなり低いばかりでなく、膜の機械的強度(例えば
、破断強度、破断伸度等)もかなり、低く、従って、膜
の使い易さや耐久性において著しく劣る。
上記のように、本発明の膜は、多くの点で著しく優れた
性質を有するものであるが、その大きな要因は、膜を形
成する共重合体が、高イオン交換容量で、且つ高分子量
になりうろことにあると思われる。
本発明の場合、共重合体の分子量に関係する容量流速1
00mm3/秒を示す温度(TQ)は、イオン交換容量
が極めて大きくなったとき、換言すれば、共重合体中の
上記フルオロビニル化合物Iの含有量が大きくなったと
きも極めて大きく維持できる。
これに比して、上記フルオロビニル化合物Iとフッ素化
オレフィン化合物■の共重合体の場合には、イオン交換
容量を大きくした場合には、TQは極めて小さくなり、
場合によっては、共重合体は成膜化できないほどに低分
子量化してしまう。
これから判断すると本発明では、上記オレフィン化合物
■の共重合体中における存在が極めて大きな役割を果し
ていることになる。
一方、非フツ素系モノマーである上記■の炭化水素系の
オレフィン化合物を含む共重合体であっても、これから
形成されるイオン交換樹脂膜が電解において大きな耐塩
素性、耐酸化性を有するということは、従来の知識から
は、予測できない新規な事実である。
本発明の含フツ素陽イオン交換樹脂膜を形成する共重合
体を得る場合、共重合体中の上記フルオロビニル化合物
■と、フッ素化オレフィン化合物■と、オレフィン化合
物■との組成割合は、膜の全ての性能に関係するので重
要である。
まず、フルオロビニル化合物Iの存在量は、膜のイオン
交換容量と直接関係するが、共重合体中好ましくは3〜
35モル%、特には5〜30モル%が好適である。
該化合物■の存在量が大きいときには高イオン交換容量
の膜が得られる。
共重合体中における上記■の化合物の残りは、上記■と
■の化合物が占めることになるが、そのうち、■のオレ
フィン化合物の存在量は、膜の電気的、機械的性質及び
耐塩素性などに大きく関係するので重要である。
本発明では、オレフィン化合物■/フッ素化オレフィン
化合物■が、好ましくは5/95〜70/30、特には
10/90〜60/40にするのが好適であるのが判明
した。
かゝるモル比が小さい場合には、膜のイオン交換容量を
大きくしたときに、膜の電気的、機械的性質が低下して
しまい、逆に大きい場合には、耐塩素性、耐酸化性が低
下してしまう。
かSる共重合体中のT、l、Hの好ましい組成割合(モ
ル係)の例を示すとI:■:Iが、それぞれ3−35:
20〜90:3〜70、更には5〜30:30〜85ニ
ア〜60になる。
本発明の含フツ素陽イオン交換樹脂膜を構成する共重合
体は、上記したような■、■及び■の特定のモノマー化
合物の三元共重合体からなる。
ここで、■のフルオロビニル化合物は、上記のように、
一般式 で表わされる。
式中、X+Y’、Y’+l、m、n及びAは、上記と同
じであるが、性能上及び入手性の点から、Xはフッ素、
Yは、−〇F3、Y′は、−F、lは、0〜1、mは、
0〜1、nはO〜8であり、また、Aは、共重合体の容
易性などから−COF。
−COOR1が特に好ましい。
かゝるフルオロビニル化合物の好ましい代表例としては
、 また、本発明における三番目のモノマー化合物である■
のフッ素化オレフィン化合物は、上記のように次の一般
式で表わされる。
こ5で、Z+Z’は、フッ素、塩素、水素又は−CF3
であり、その好ましい代表例は、四フッ化エチレン、三
フッ化塩化エチレン、六フッ化プロピレン、三フッ化エ
チレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルなどが挙げら
れ、なかでもパーフルオロ化合物が好ましく、特には四
フッ化エチレンが好適である。
更に、本発明における三番目のモノマー化合物である■
のオレフィン化合物は、上記のように次の一般式で表わ
される。
ここで、R4,’R,は、水素、炭素数1〜8のアルキ
ル基又は芳香核を示す。
その好ましい代表例としては、エチレン、プロピレン、
フテンー1、イソブチレン、スチレン、α−メチルスチ
レン、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1゜3
−メチル−ブテン−1,4−メチルペンテン−1などが
挙げられるが、なかでも、製造上及び得られる膜の性能
上、エチレン、プロピレン、インブチレンの使用が特に
好ましい。
本発明において、上記■、■、及び■の各モノマー化合
物からなる共重合体を使用して、含フツ素陽イオン交換
樹脂膜を形成する場合、使用するモノマーの組合せに応
じて適切なイオン交換容量を膜にもたしめることが好ま
しい。
かゝる場合、本発明では、膜の交換容量は、好ましくは
、0.5〜40ミリ当量/グラム乾燥樹脂という広い範
囲から選択されるが、本発明で特徴的なことは、イオン
交換容量が、上記範囲の上限のような大きな値になって
も、共重合体の機械的性質(破断強度、破断伸度等)は
、低化することがないので、優れた性能の膜が得られる
ことになる。
これは、従来のこの種の含フツ素陽イオン交換樹脂膜で
は得られなかったものである。
かくして、本発明の場合には、広い交換容量のなかから
、膜に最も適切なイオン交換容量を選べるので高濃度の
水酸化アルカリを高い電流効率で且つ低い電解電圧で製
造できることになる。
イオン交換容量は、上記の範囲でも、共重合体の種類に
応じて異なるが特に0.8〜3ミリ当量/グラム乾燥樹
脂、更には、i、o〜2.2ミリ当量/グラム乾燥樹脂
の場合が、膜の機械的性質及び電気化学的性能上好まし
い。
本発明の上記I、■、及び■のモノマー化合物の共重合
は、種々の方式によって実施される。
即ち不活性有機容媒又は水性媒体を使用し又は使用せず
にパーオキシ化合物、アゾ化合物、紫外線、電離性放射
線の如き重合開始源の作用下に既知の手段によって実施
できる。
例えば特公昭48−2223号公報、特公昭48−20
788号公報、特公昭48−41942号公報、米国特
許第3282875号明細書などに記載される方法など
によって共重合できる。
重合方式としても塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化
重合などの各種の重合方式が採用できる。
もちろん、本発明の共重合体の製造にあたっては、上記
I、■、及び■の各モノマー化合物のそれぞれ一種以上
を使用することもでき、またこれらの化合物の他に、他
の成分例えば、CF2−CFORf(Rfは、炭素数1
〜10のパーフルオロアルキル基)、CF2=CF−C
F2CF2、 CF2CF2(CF2)1〜40CF−CF2のジビニ
ルモノマーなどの一種又は二種以上を併用することによ
り、得られる共重合体を架橋し、膜の機械的強度の改善
せしめることも可能である。
本発明の含フツ素共重合体は、グラフト共重合体又はブ
ロック共重合体でもよいが、イオン交換基が共重合体中
に均一に分散され、均一な交換容量を有するイオン交換
膜が得られる点で、上記各七ツマー化合物の相互を直接
共重合させて得られた共重合体が特に好ましい。
かくして得られる含フツ素重合体の分子量は、得られる
膜の機械的性質及び成膜性と関係するので重要であり、
一般に分子量と関係する上記TQの値で表示すると、好
ましくは、170〜340℃、特には180〜300℃
の範囲を有するような高分子量のものが好ましいことが
判明した。
本発明の上記特定のI、■及び■の各七ノマー化合物を
使用した場合には、かゝる高分子量の共重合体が容易に
得られる。
この分子量は、本発明では、膜のイオン交換容量が増大
した場合にも大きく保持でき、従来の含フツ素重合体の
如くイオン交換容量の増大に伴って極端に低下すること
はない。
このようにして本発明の含フツ素共重合体が得られるが
、特に塩化アルカリの電解における陽イオン交換樹脂膜
としての性能上、かゝる共重合体は、なかでもそのガラ
ス転移温度が、好ましくは75℃以下、特に好ましくは
、40℃以下の値を有することが好ましいことが判明し
た。
かゝるガラス転移温度を有する膜は、電解下において、
一層優れた電気化学的及び機械的性質を示すことが判明
した。
膜を構成する共重合体のガラス転移温度は、これを形成
するモノマーの構成様、組成比架橋度及び交換容量など
によって変わるが、これらを制御することにより、上記
の範囲のガラス転移温度にせしめられる。
上記含弗素共重合体からイオン交換膜に製膜する手段も
既知の任意の手段、例えばプレス成型、ロール成型、押
出し成型、溶液流延法、ディスパージョン成型又は粉末
成型などにより行なわれるかくして製膜されるが、イオ
ン交換膜として、例えば電解の際、電解液を実質上透過
させず、特定のイオンだけを選択的に透過させるという
イオン交換膜本来の必要性から、非多孔性の緻密な膜に
成膜することが必要であり、この意味で膜の透水量は、
水柱圧1m(60℃、PH1,Oの4NNaC7中)で
100m1/時間/m2以下、特には10m1/時間/
m2以下にすることが好ましい。
また、膜厚は好ましくは、20〜1000ミクロン、更
には50〜500ミクロンにせしめるのが好ましい。
かゝる共重合体の製膜工程に相前後し、好ましくは、製
膜後に、共重合体がカルボン酸基そのものではなく、該
基に転換しうる官能基の場合にはそれに応じた適宜の処
理により、これらの官能基にカルボン酸基が導入される
例えば−CN。−COF、−COOR1,−COOM、
−CONR2R3(M、R1−R3は上記と同じ)の場
合には、酸又はアルカリのアルコール溶液により、加水
分解又は中和せしめてカルボン酸基に転換される。
本発明の含弗素共重合体は必要に応じて、製膜時にポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのオレフィンの重合体、
好ましくはポリテトラフルオロエチレン、エチレンとテ
トラフルオロエチレンとの共重合体などの含弗素重合体
をブレンドして成型することもでき、又はこれらの重合
体からなる布、ネットなどの織物、不織布或いは多孔性
フィルムからなる支持体により共重合体を支持せしめて
膜を補強せしめることができる。
なお、かゝるブレンド又は支持体を形成する樹脂の重さ
は上記イオン交換容量の値には算入されない。
本発明の含弗素共重合体からなるイオン交換膜は、前記
したように種々の優れた性能を有するために、種々の分
野に広範囲に採用され得る。
例えば電解還元、燃料電池又は拡散透析の隔膜として、
特に耐食性が要求される分野で有利に使用される。
なかでも、上記のように塩化アルカリの工学型隔膜電解
用の隔膜として使用する場合には、従来の含フツ素陽イ
オン交換膜では得られなかったような高い性能を発揮し
うるものである。
以下に、本発明の実施例について、更に具体的に説明す
るが、かゝる説明によって、本発明が何ら限定されるも
のでないことはもちろんである。
本発明の含フツ素陽イオン交換樹脂膜を使用して、塩化
アルカリの電解を行ない、水酸化アルカリを製造する手
段としては、既知のいずれの隔膜電解の方式をも採用す
ることができる。
例えば、電解電圧及び電流密度は、それぞれ好ましくは
2.3〜5.5ボルト、5〜100A/dm2が採用で
きる。
電解に使用される陽極は例えば黒鉛又はチタン母体に白
金族金属を被覆したり、白金族金属の酸化物を被覆した
寸法安定性を有する耐食性電極を適宜使用することがで
きる。
また、電解槽、複極槽などのいずれの方式も採用できる
かくして、例えば本発明の陽イオン交換樹脂膜にて、陽
極と陰極とを区画して陽極室と陰極室とを構成し、陽極
室に塩化アルカリ水溶液を供給して電解し、陰極室から
水酸化アルカリを得る所謂工学型槽の場合でも、2規定
以上の濃度の塩化ナトリウム水溶液を原料にして、40
〜100℃好ましくは50〜90℃、5〜50A/dm
2の電流密度で電解することにより、40%以上の高濃
度の水酸化ナトリウムが、4ボルト以下の低電解電圧で
、且つ90%以上の高電流効率で膜の劣化を起すことな
く、長期にわたって安定して製造できる。
もちろん、本発明では、かゝる王室型槽ばかりになく、
上記した陽イオン交換樹脂膜の複数枚或いは該陽イオン
交換樹脂膜と他の陽イオン交換樹脂膜若しくは隔膜の複
数枚を使用して陽極と陰極との間を区画して陽極室と陰
極室のほかに中間室を形成せしめた所謂王室型若しくは
それ以上の多室型電解槽にても実施できる。
以下に、本発明を更に具体的に示すために実施例を挙げ
るが、本発明は、上記の記載及び下記の実施例に限定さ
れないことはもちろんである。
なお、以下の実施例における含フツ素陽イオン交換樹脂
膜の交換容量は次のようにして求めた。
即ち、H型の陽イオン交換樹脂膜を、INのHCI中で
60℃、5時間放置し完全にH型に転換し、HCIが残
存しないように水で充分洗浄した。
その後該H型の0.5gの膜を0.INのNaOH25
m1に加えてなる溶液中に浸漬し、完全にNa十型に転
換した。
次いで膜をとり出して溶液中のNaOHの量を0.IN
の塩酸で逆滴定することにより求めた。
また、陽イオン交換樹脂膜のガラス転移温度は、操作型
熱示差分析計 (Perkin−E1mer社製ModeI DSC−
2)を用いて測定した。
測定は、乾燥ナトリウム型の膜試料約10m9をサンプ
ルパンの中央においてシールしたのち、昇温スピードを
10℃/minに設定して行なった。
また、容量流速は、30kg/cm2加圧下、一定温度
の径、1mm、長さ2mmのオリフィスを流出するポリ
マー量をmm3/秒の単位で示したものである。
実施例1 パーフルオロ−r−ブチロラクトンを等モルのメタノー
ルと反応させて得られるメチル(3−フルオロカルボニ
ル)テトラフルオロプロピオネート(bp、80〜82
℃)をCsFを入れたジグライム中に加え、0〜10℃
に保ちながらエステルに対して2.5モル当量の六フッ
化プロピレンオキサイドを吹き込む。
反応終了後、蒸留により沸点70〜75℃/10mmH
gの留分として六フッ化プロピレンオキシドの2モル付
加物 単離した。
このエステルをNa2CO3を分散したジグライム中に
140℃で滴下し、炭酸ガスの発生が終了した後目的と
する。
により、沸点63〜67℃/7mmHgの留分として単
離した。
各生成物は19FNMHにより確認した。
かくして得られた32.5gの 18gのトリクロロトリフルオロエタンと80〜のアゾ
ビスイソブチロニトリルとを200m1のステンレス製
耐圧反応容器に仕込んだ。
液体窒素で充分脱気した後に反応容器を70℃とし、四
弗化エチレンとエチレンの混合ガス(四弗化エチレンと
エチレンのモル比92/8)を12.5kg/cm2迄
仕込んで反応を行なわしめた。
反応中系内にモル比が60/40の四弗化エチレンとエ
チレンの混合ガスを導入し重合圧力を12.5kg/c
m2に保持した。
2時間後に7.2gの白色共重合体を得た。
該共重合体のTQは240℃であり重合体中の CF2−CFOCF2CF(CF3)0(CF2)3C
00CH3と四弗化エチレンとエチレンのモル比は26
.5:44.0:29.5であった。
該共重合体を260℃でプレス成形しフィルムとした後
、加水分解することにより、イオン交換容量1.49m
eq/gポリマーでガラス転移温度が8℃のイオン交換
樹脂膜を得た。
かSる陽イオン交換樹脂膜を用いて、陽極と陰極とを区
画し、工学型電解槽を形成した。
陽極にはロジウム被覆チタン電極、陰極にはステンレス
をそれぞれ使用し、両極の極間路離を2.2cm、隔膜
の有効面積を25cm2とし、下記の条件で食塩の電解
を行なった。
陽極室には4Nの食塩水溶液、陰極室には8Nの苛性ソ
ーダを仕込み、陽極室には4Nの食塩水溶液を陰極室に
は0.INの苛性ソーダを供給し、電流密度20A/d
m2、液温92℃、陽極液のPH3で電解を行なった。
陽極室から食塩溶液を溢流する苛性ソーダ水溶液を捕集
し、生成苛性ソーダからその電流効率を求めた。
その結果、14Nの苛性ソーダが94%の電流効率で得
られ、更に摺電圧は3.8ボルトであり、長期間にわた
り安定した性能を示した。
該膜の14N苛性ソーダ中における機械的性質は破断強
度が4.5kg/cm2であり破断伸度が150%であ
った。
比較例1 実施例1においてエチレンを用いることなしに四弗化エ
チレンと で共重合を行ないAR=1.47meq/gポリマーの
イオン交換樹脂膜を得た。
加水分解前の共重合体のTQは140℃であった。
該イオン交換樹脂膜を用いて実施例1と同様に電解を行
なった所、14Nの苛性ソーダを与えるのに78%の電
流効率しか示さなかった。
又該膜の14N苛性ソーダ中の機械的性質は破断強度が
2.7〜であり、破断伸度が18%であり極めて脆いも
のであった。
実施例2 実施例1と同様に溶媒をトリクロロトリフルオロエタン
とし触媒をアゾビスイソブチロニトリルとしてTQ=2
30℃であり、共重合体中の四弗化エチレンとエチレン
のモル比が20.3:39.5:40.2の共重合体を
合成した。
該共重合体を250℃で成形しフィルムとした後、加水
分解することにより、イオン交換容量1.38meq/
gポリマーでガラス転移温度12℃のイオン交換樹脂膜
を得た。
該イオン膜を使用し、実施例1と同様に電解を行なった
ところ、14N苛性ソーダを91%の電流効率で与え、
摺電圧は3.9ボルトであった。
実施例3 200m1のステンレス製反応容器に20.59のCF
2−CFO(CF2)3C00CH3,18のトリクロ
ロトリフルオロエタンと80■のアゾビスイソブチロニ
トリルを仕込む。
脱気した後、反応容器を70℃とし四弗化エチレンとエ
チレンの混合ガス(四弗化エチレンとエチレンのモル比
80/20)を15.5〜迄仕込んで反応を行なわしめ
た。
反応中系内にモル比が53/47の四弗化エチレンとエ
チレンの混合ガスを導入し、重合圧力を15.5%に保
持した。
1.5時間後に6.9gの白色共重合体を得た。
該共重合体のTQは300℃であり、重合体中のCF2
−CFO(CF2)3COOCH3と四弗化エチレンと
エチレンのモル比は20.6:42.1: 37.3で
あった。
該共重合体を300℃でプレスしフィルムとした後、加
水分解し、イオン交換容量1.78meq/9ポリマー
でガラス転移温度12℃の陽イオン交換樹脂膜を得た。
該イオン膜を用い実施例−1と同様に電解を行なった所
14Nの苛性ソーダを93%の電流効率で与え、摺電圧
は3.6ボルトであった。
該膜は14N苛性ソーダ中で5.4 kg/mmの破断
強度と160%の破断伸度を有し、極めて強靭であり長
期間の電解に対して変形をおこさず安定した性能を示し
た。
比較例2 実施例3においてエチレンを用いないで CF2−CFO(CF2)3C00CH3と四弗化エチ
レンのみからAR=1.80meq/gポリマーの官能
基容量を有する共重合体を得た。
該共重合体のTQは100℃以下であり、極めて脆く、
プレスしても自己支持性のフィルムを得ることは出来な
かった。
実施例4 実施例3と同様の重合条件から CF2−CFO(CF2)3C00CH3:四弗化エチ
レン:エチレンのモル比が18.1157.3/24.
6でTQが210℃の共重合体を得た。
プレスしてフィルムとした後、加水分解して官能基容量
1.52meq/gポリマーの陽イオン交換樹脂膜を得
た。
該イオン交換樹脂膜を使用し、実施例1と同様に電解を
したところ、14Nの苛性ソーダを92%の電流効率で
与え、摺電圧は3.8ボルトであった。
該膜は14N苛性ソーダ中で4.5 kg/mmの破断
強度と140%の破断伸度を示した。
比較例3 実施例4においてエチレンを用いることなしにCF2−
CFO(CF2)3COOCH3と四弗化エチレンのみ
から官能基容量1.50meq/9ポリマーの陽イオン
交換樹脂膜を得た。
該共重合体のTQは150℃であった。
該イオン交換膜は14Nの苛性ソーダを与えるのに82
%の電流効率しか与えなかった。
又該膜の14N苛性ソーダ中の機械的性質は破断強度が
2.8kgAtmであり、破断伸度が20%であった。
実施例5 実施例3においてエチレンのかわりにインブチレンを用
いることによりCF2−CFO(CF2)3COOCH
3と四弗化エチレンとインブチレンの組成が18.6:
41.3:40.1の共重合体を得た。
該共重合体のTQは260℃であり、フィルムとした後
加水分解することにより、イオン交換容量1.70me
q/gポリマーでガラス転移点13℃の陽イオン交換樹
脂膜を得た。
該イオン交換膜を使用し、実施例1と同様に電解を行な
ったところ、14Nの苛性ソーダを91%の電流効率で
与え摺電圧は3.9ボルトであった。
実施例6 CF2−CFCOOCH3と四弗化エチレンとインブチ
レンとから組成がそれぞれ16.1ニア0.5:13.
4である共重合体を合成し官能基容量1.60meq/
gポリマーの陽イオン交換樹脂膜を得た。
該イオン交換樹脂膜を使用し、実施例1と同様に電解を
行なったところ、14Nの苛性ソーダを90%の電流効
率で与えた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 一般式CF2−CX−(OCF20FY)1−(0
    )m−(CFY’) n−A(ここで、■は0〜3、m
    は0〜1、nは1〜12であり、Xはフッ素原子又は−
    CF3であり、Y、Y′はフッ素原子又は炭素数1〜1
    0のパーフルオロアルキル基であり、Aは−CN、−C
    OF、−COOH,−COOR1,−COOM又は−C
    OONR2R3であり、R1は炭素数1〜10のアルキ
    ル基であり、R2,R3は水素原子又はR1であり、M
    はアルカリ金属又は第四アンモニウム基である)を有す
    るフルオロビニル化合物■と一般式CF2=CZZ’(
    ここで、z、z’は水素原子塩素原子、フッ素原子又は
    −CF3である)を有するフッ素化オレフィン化合物■
    と、一般式CH2−CR4R5(ここで、R4,R5は
    水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は芳香核である
    )を有するオレフィン化合物■との三元系共重合体から
    なり該三元系共重合体中のI/■/Hの組成モル比が3
    〜35/20〜90/3〜70であり、■/■の組成モ
    ル比が5./95〜70/3Qであり、イオン交換容量
    が0.5〜4.0ミリ当量/グラム乾燥樹脂でありガラ
    ス転移温度が一80℃〜+75℃である含フツ素イオン
    交換樹脂膜。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5096472A (ja) * 1973-12-27 1975-07-31
JPS50108182A (ja) * 1974-02-04 1975-08-26
JPS50120492A (ja) * 1974-03-07 1975-09-20

Patent Citations (3)

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