JPS588213Y2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気掃除機に係り、集塵風路の構造に関する。

従来のこの種電気掃除機は、電動送風機によって吸込ん
だ塵埃を直接主フィルタにて捕捉する構造のため、主フ
ィルタに前段フィルタを通過した全ての細塵を濾過する
ため目詰りが生じ易く、吸込効率が低下し易く、頻繁に
主フィルタの除塵操作を行う必要があり、作業性が悪い
欠点を有している。

本考案は上記欠点に鑑み考案されたもので、主フィルタ
の前面を仕切る集塵部に設けた仕切体に吸込まれた細塵
の一部を衝突させ、この細塵を集塵部に落下させ、また
集塵部の上部に下面側を吸込面として設けた粗塵捕捉用
前段フィルタにて捕捉した塵埃を集塵部に落下させるよ
うにし、さらに粗塵捕捉用前段フィルタから主フィルタ
に至る屈曲形成した風路の途中にて粗塵捕捉用前段フィ
ルタを通過した塵埃を落下させ、主フィルタにて捕捉す
る塵埃を少なくして主フィルタの目詰りを少なくシ、吸
込効率を高め、主フィルタの除塵操作を頻繁に行う必要
のない電気掃除機を提供するものである。

本考案は吸込口を開口した集塵部を形成するとともに電
動送風機を内蔵した掃除機本体と、この本体内に配設さ
れ前記電動送風機によって吸込まれた塵埃を捕捉する垂
直方向の主フィルタとを具備した電気掃除機において、
前記集塵部に前記吸通口と対向してこの吸込口と主フィ
ルタとの間に位置して主フィルタに略垂直方向の間隙を
もって仕切体を略垂直状に設け、この仕切体に細塵を衝
突させ、前記集塵部の仕切体より吸込口側の上部に略水
平状に配設され下面側を吸込面とした略平面状の粗塵捕
捉用前段フィルタを設け、この前段フィルタにて捕捉し
た塵埃を集塵部に落下させ、さらにこのフィルタの上部
に形成された略水平方向の間隙と仕切体と主フィルタと
の間の略垂直方向の間隙とをこの仕切体と主フィルタと
の間の間隙の上部に形成した開口にて連通させ前記粗塵
捕捉用前段フィルタと主フィルタとの間に屈曲した風路
を形成し、前記吸込口を、集塵部の上部に設けた前段フ
ィルタから前記屈曲した風路を介して主フィルタに連通
させこの屈曲風路の途中にて細塵を落下させるものであ
る。

次に本考案の一実施例の構造を図面について説明する。

１は掃除機本体で、電動側ケース２と集塵ケース３とに
て形成され、電動側ケース２の前端側聞口縁の下部に形
成した係止部４に係止される保合部５を集塵ケース３の
後端側開口縁の下部に形成し、この係止部４に係合部５
を係止して両ケース２．３の上部をクランプ機構６にて
掛止することにより両ケース２，３は結合されるように
なっている。

また両ケース２，３の上部には把手７，８が形成され、
集塵ケース３の下部には自在輪９が設けられ、また電動
側ケース２の下部両側には車輪１０が設けられている。

また前記電動側ケース２の後面には排気口１１が形成さ
れている。

またこの電動側ケース２の前側開口縁部に電動送風機１
２の前部がバッキング１３を介して吸込側と吐出側とが
気密を保持するように収容されている。

またこの電動送風機１２の後部はこの電動送風機１２を
電源に接続するコードを巻回するリール１４を収納した
コードリール収納部１５の前部に支持されている。

次に前記集塵ケース３の前面には集塵部２４に連通した
吸込口１６が形成され、後面開口部には発泡体など複雑
に輻幀した通気経路を有する肉厚の主フィルタ１７がバ
ッキング１８を介して気密にかつ着脱可能に収納保持さ
れている。

またこの集塵部２４の主フィルタ１７の前面にはこの主
フィルタ１７との間に垂直方向の間隙１９を形成してこ
の主フィルタ１７と平行状に仕切体２０が設けられ、こ
の仕切体２０によって主フィルタ１７の前面は前記吸込
口１６に対向して仕切られている。

この仕切体２０の周縁部２１は前記バッキング１８にて
保持されている。

そしてこの仕切体２０の周縁部２１にはこの仕切体２０
と前記主フィルタ１７との間の間隙１９の上下部に位置
して開口２２．２３が形成されている。

そしてこの間隙１９の下部開口２３の下方には空間部２
５が形成されている。

また２６は粗塵を捕捉するネット状などの平面状粗塵捕
捉用前段フィルタで、集塵ケース３内の集塵部２４の仕
切体２０より吸込側の上部に仕切体２０と略直角にして
略水平状に設けられ、この前段フィルタ２６の下面側を
吸込面とし、この前段フィルタ２６の上部に略水平方向
の間隙２７が形成されている。

そしてこの略水平方向の間隙２７と前記仕切体２０と主
フィルタ１７との間の略垂直方向の間隙１９とはこの略
垂直方向の間隙１９の上部に形成した上部開口２２にて
連通され、この水平方向の間隙２７と略垂直方向の間隙
１９とで前段フィルタ２６と主フィルタ１７との間に屈
曲した風路が形成されている。

次にこの実施例の作用について説明する。

吸込口１６に床刷子など図示しない吸込口体を接続した
ホースのような吸込管を接続し、電動送風機１２を駆動
すると、吸込口１６より吸込まれた塵埃は慣性で仕切体
２０の前面に衝突し、吸込まれた塵埃の一部は集塵部２
４の仕切体２０より吸込口１６側に落下して堆積される
。

また仕切体２０にて落下されなかった塵埃のうち粗塵は
前段フィルタ２６にて捕捉され、この前段フィルタ２６
は吸込面を下側としたため集塵部２４に落下堆積され、
またこの前段フィルタ２６を通過した細塵を含む空気流
は、略水平方向の間隙２７から開口２２を経て垂直方向
の間隙１９に流れる。

この空気流が略水平方向の間隙２７から垂直方向の間隙
１９に流れるとき、空気流は開口２２で絞られ、流速が
速くなり、開口２２を通過した空気流は垂直方向の間隙
で流速が低下されるが、空気流に含まれている細塵・は
開口２２を通過する際の速くなった流速により下方向の
力を受けて落下し、空気流は主フィルタ１７に流れ、主
フィルタ１７にて捕捉される細塵は少なくなり、落下し
た細塵は主フィルタ１７と仕切体２０との間の下部開口
２３より空間部２５に堆積される。

なお例えば主フィルタ１７の電動送風機１２側に設けた
除塵体２８にて主フィルタ１７から落下された塵埃は空
間部２５に堆積し、この空間部２５に堆積した塵埃は電
動送風機１２の吸引で飛散されることがない。

本考案によれば、掃除機本体の吸込口に対向して集塵部
に形成した仕切体と前記吸込口側との間に位置して集塵
部の上部に下面側を吸込面とし略平面状の粗塵捕捉用前
段フィルタを略水平状に配設し、前段フィルタの上側の
略水平方向の間隙と仕切体と主フィルタとの間に形成さ
れた略垂直状の間隙とを上部開口にて連通させて屈曲し
て風路を形成したので、吸込口に対向する仕切体で主フ
ィルタの前面を仕切り、吸込口から吸込まれた一部の塵
埃は慣性で仕切体に衝突して集塵部の下方に落下し、ま
た集塵部の上部に吸込まれた粗塵は前段フィルタにて捕
捉され、この前段フィルタは集塵部に下側を吸込面とし
て配置されるため前段フィルタにて捕捉された塵埃は前
段フィルタに詰まることなく、集塵部の下方に落下され
、前段フィルタが目詰りを起すことなく、また前段フィ
ルタは仕切体と吸込口側の上部に設けたため比較的濾過
面を大きくでき、さらに前段フィルタと主フィルタとの
間には、仕切体と主フィルタとの間の間隙の上部に形成
した開口によって連通される前段フィルタの上部の略水
平方向の間隙と仕切体と主フィルタの間の略垂直方向の
間隙とで屈曲した風路が形成されているため、細塵を含
んだ空気流が開口を通過する際に絞られて流速が速くな
った際の初速で細塵には下方向への力を受けて下方に落
下し、細塵を分離した空気流は主フィルタを通過するの
で、主フィルタにて捕捉される塵埃が少なく、主フィル
タの目詰りが少なく、主フィルタの除塵を頻繁に行う必
要がなく、作業性を向上できるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示す電気掃除機の断面図で゛あ
る。 １・・・・・・掃除機本体、１２・・・・・・電動送風
機、１６・・・・・・吸込口、１７・・・・・・主フィ
ルタ、１９・・・・・・風路を形成する略垂直方向の間
隙、２０・・・・・・仕切体、２２・・・・・・開口、
２６・・・・・・粗塵捕捉用前段フィルタ、２７・・・
・・・風路を形成する略水平方向の間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸込口を開口した集塵部を形成するとともに電動送風機
   を内蔵した掃除機本体と、この本体内に配設され前記電
   動送風機によって吸込まれた塵埃を捕捉する略垂直状の
   主フィルタとを具備し、前記集塵部に前記吸込口と対向
   してこの吸込口と前記主フィルタとの間に位置してこの
   主フィルタに略垂直方向の間隙をもって仕切体を略垂直
   状に設け、前記集塵部の仕切体より前記吸込口側の上部
   に略水平状に配設され下面側を吸込面とした略平面状の
   粗塵捕捉用前段フィルタを設け、このフィルタの上部に
   形成された略水平方向の間隙と前記仕切体と前記主フィ
   ルタとの間の略垂直方向の間隙とをこの仕切体と主フィ
   ルタとの間の間隙の上部に形成した開口にて連通させて
   前記粗塵捕捉用前段フィルタと主フィルタとの間に屈曲
   風路を形成し、前記吸込口を、集塵部の上部に設けた前
   段フィルタから前記屈曲した風路を介して主フィルタに
   連通させたことを特徴とする電気掃除機。