JPS5881411A - 廃インキからの顔料回収法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は廃インキから顔料を回収する方法に関する。

凸版、凹版、オフセット、グラビア等各種の印刷に適用
されるインキは、一般に、顔料、樹脂、溶剤、可塑剤等
の添加剤からなシ、第１図に模式的に示すように、顔料
粒子１が樹脂２を介在して溶剤３中に均一に分散してい
るものと考えられる。

この顔料粒子は、体質顔料、無機系顔料、有機系顔料に
大別され、それぞれ表１に示すような物性を有している
。

なお、溶剤、樹脂、可塑剤等の添加剤は、上記の顔料の
種類に応じて適切なものが使用されることはいうまでも
ない。

新品インキの色相は、大別して赤、青、黄、白および黒
系統であり、用途に応じて単独もしくは二色以上を混合
して川伝る。

ところで、色が黒くくすんで使用できなくなったインキ
や、印刺機等を洗浄したあとの脇液は、廃インキとして
インキ製造工程や印刷工場等から大門に排出され、いず
れの廃インキも各色相のインキが混合したものであって
、色のくすんだ廃インキ中にはカーボンブラックからな
る黒インキや、フタロシアニンブルーからなる青インキ
が含まれている。

上記の廃インキから顔料、溶剤等の有価物を回収するこ
とは困難で、従来は、殆んどが焼却あるいは投棄され、
まれに−：□１１インキ中に熱風、蒸気等を注入して溶
剤を放散させ、凝縮器等によシ回収することもあったが
、充号な回収を行うことはできなかった。

本発明者等は、廃インキから顔料や溶剤等の有価物を回
収し、しかも回収顔料の再利用度を高めるべく、色のく
すみの原因となるカーボンブラックや青色顔料（フタロ
シアニンブルー）を除去し、鼻、黄、茶色等の色相の鮮
やかな顔料を回収する方法について研究を重ねた結果、
次のような知見を得た。

先ず、表１に示したインキに使用される顔料粒子は、表
２に示すように溶剤の種類によって異なった分散性を示
すこと。

・１１．）、。

次に、前記したように顔料粒子をインキに使用する際に
は樹脂（第１図中の２）を介在させるが、この樹脂の種
類によっても、表２の分散性は次のように異なってくる
こと。

（１）トルエン、キシレン等の芳香撃炭化水素は、表２
に示すようにいずれの顔料も分散せず、沈降する傾向に
あり、しかも介在樹脂の種類にかかわらず、この傾向は
変わらない。

（２）　　メチルセロンルブ等のエーテル類、シクロヘ
キサノン等のケトン類は表２に示すようにいずれの顔料
も良く分散し、しかも介在樹脂の種類にかかわらず、こ
の傾向は変わらない。

（３）酢酸エチル等のエステル類、メチルアルコール、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコ
ール類は、表２に示すように顔料の種類によって分散性
に選択性を示し、しかも介在樹脂の種類によっても、例
えば、メチルアルコール、エチルアルコール：介在樹脂
がアルキッド樹脂の場合、こ れらのアルコールはア・ルキツド樹脂ｆ：ＷＩ解する作
用がないため、顔料の種類にかかわらず、分散性は悪い
、 介在樹脂がニトロセルロースの場合は、これらのアルコ
ールはニトロセルロースを溶糎する作用があるため、表
２と同様の分散性を示す、 イソプロピルアルコール： 介在樹脂がアルキッド樹脂、ニトロセ ルロースいずれの場合も、イソプロピルアルコールはこ
れらの樹脂を溶解する作用がないた・め、顔料の種類に
かかわらず分散性は悪い 酢酸エチル： 介在樹脂がアルキッド樹脂１、ニトロセルロースいずれ
の場合も、酢酸エチルはこれらの樹脂を溶解する作用が
あるため、表２と同様の分散性を示す、 のように分散性に選択性を示す。

（４）　　青色顔料（フタロシアニンブルー）およびカ
ーボンブラックは、いずれの溶剤にもやや分散し易い傾
向がある。

以上の知見に基づいて本発明者等は、先に、廃インキに
顔料分散性の悪い溶剤、あるいは該溶剤に顔料分散性の
良い溶剤やアルコール類等を混合させたものを添加して
顔料粒子−を凝、集沈降分離させ、顔料を回収すると共
に溶剤を回収する方法を提案した。

本発明者等は、更に、前記の顔料の種類および介在樹脂
の種類によって顔料分散性に選択性を示す溶剤について
検討を進めたところ、この溶剤のうちエステル類は、前
記したように介在樹脂に対して良好な溶解性を示し、し
かも色のくすみの原因となるフタロシアニンブルーやカ
ーボンブラックはこの介在樹脂との結びつきが強いため
、該樹脂の溶解に伴なって溶剤側へ分散するという知見
を得た。

従って、廃インキをエステル類で処理すれば、廃インキ
中の樹脂と共にフタロシアニンブルーやカーボンブラッ
クが溶剤側に移行し、他の色相の鮮やかな顔料は表２に
示す通りエステル類に対して分散性が悪いので沈降し、
分離、回収できる。

本発明は、この点に基づいて完成されたもので、廃イン
キにエステル類を加えた後、遠心分離することを特徴と
する廃インキからの顔料回収法に関するものである。

第２図は本発明方法の一実施態様例を示すフローシート
である。

第２図において、廃インキ１にエステル類２を添加混合
３したのち、激しく攪拌イする。つぎに、この液を遠心
分離５して固液分離する。

なお、この遠心分離に先立ってデカンテーションするこ
ともできる。固相６には顔料、液相７には溶剤が回収さ
れる。

ここでエステル類２としては、前述したように、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル等が使用できる。

また廃インキ１とエステル類２との混合割合は、第５図
に示す顔料回収における顔料分離率と溶剤／廃インキ比
（容量比）の関係から明らかなように、溶剤／廃インキ
比（容量比）は２〜３以上とすることが好ましい。

以下、実施例により本発明方法を更に具体かに説明する
〇 実施例 廃インキ２０−に酢酸エチル１００ｄを加えて遠心分離
器にセットし、回転数６０００　ｒｐｍの条件で１０分
間運転して顔料を液相から分離した。この結果純度が８
５〜９０％の顔料分３．２ｆを得ることができた。

なお、上記以外のエステル類を使用して上記と同様のデ
ス１４行った結果、上記とほぼ同様の結果が得られた。

　　　゛

【図面の簡単な説明】

第１図はインキ中の顔料粒子の分散状況を模式的に示す
図、第２図は本ｉ明方法の一実施態様例を示すフローシ
ート、第５図は顔料回収における顔料分離率と溶剤／廃
インキ比（容量比）との関係を示す図である。 帛３図 溶剤／Ｊｐｅインキ比（容量Ｉｔ） 第１頁の続き ０発　明　者　長野早実 所内 ０発　明　者　平に雅士 ゛　　神戸市兵庫区和田崎町−下目１ 番１号三菱重工業株式会社神戸 造船所内 ０発　明　者　亀高厚 東京都世田谷区奥沢７−８−９ ０発　明　者　山口正金 川崎市川崎区池上新町２−１７− ７ ■出　願　人　大日本印刷株式会社 東京都新宿区市谷加賀町１丁目 １２番地

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 廃インキにエステル類を加えた後、遠心分離することを
   特徴とする廃インキからの顔料回収法０