JPS588124Y2 - ベッド装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は高さ調節自在なベッド装置に関する。

たとえば、病院などで用いるベッド装置は、その高さを
自由に調節することができるものが便利である。

すなわち、患者が昇降する際には低い方が安全性や患者
の負担が少なくてすむなどの利点があり、医師や看護婦
が診察などをするときには椅子に座った状態あるいは立
ったままの状態で診察しやすい高さがよいからである。

従来、ベッド装置の高さを自由に調節することができる
ようにするためには、ベッド装置を構成するベッドフレ
ームをこのベッドフレームを支える脚体にリンク機構を
介して上下動自在に設け、このリンク機構をねじ機構に
よって駆動することができるようにしていた。

そのため、構成が複雑で部品点数が非常に多いので、組
立作業に手間が掛り生産性の低下を招いたり、コスト高
となるなどの問題があった。

しかも、通常ねし機構はハンドルを回転して駆動するよ
うになっているため、ベッドフレームを所望する高さに
するには上記ハンドルを数十回も回転させなければなら
ないことがあり、極めて操作性が悪いという問題もあっ
た。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、その目的
とするところは、リンク機構やねし機構を用いずに脚体
をベッドフレームに上下動自在に設けることができるよ
うにして、構成の簡略化および操作性の向上を計るよう
にしたベッド装置を提供することにある。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

図中１はベッドフレームで゛ある。このベッドフレーム
１は、一対のボード体２，２を平行に離間対向させ、こ
れらボード体２，２を一対の連結部材３．３で着脱自在
に連結してほぼ矩形枠状に形成されている。

上記ボード体２は、上側部材４と下側部材５を複数の管
材６・・・・・・で平行に連結するとともに、これら上
下部材４，５の両端に筒状体７，７を垂直に固着してな
る。

平行に離間対向した一対の筒状体７，７の内側にはそれ
ぞれ２本づつピン８，８が所定間隔離間して突設されて
いる。

一方、上記連結部材３の両端には下方に向って開放した
鉤状の一対の凹部９，９を有する連結具１０．１０が取
着されている。

そして、連結具１０．１０の凹部９・・・・・・を上記
ピン８・・・・・・に係合させることにより、一対のボ
ード体２，２と一対の連結部材３，３とが分解自在に連
結されている。

上記ボード体２，２の各筒状体７には脚体１１が挿脱自
在に挿入されている。

この脚体１１はパイプ材からなり、上部外周面にはこの
周壁を成形加工して複数の係合部１２・・・・・・が軸
方向に沿って所定間隔で凹設されている。

この係合部１２は、軸方向下方に沿って軸心方向に傾斜
した傾斜面１３と、この傾斜面１３と連続した水平面１
４とからなる。

この脚体１１の上端開口には、筒状体７の内径よりもわ
ずかに小さな鍔１５を有し厚さ方向に通孔１６が穿設さ
れたガイド体１７が嵌着され、このガイド体１７の通孔
１６には上記筒状体７の上端開口を閉塞した蓋体１８か
ら垂設されたガイドロッド１９が挿通されている。

そして、このガイドロッド１９には、一端を上記ガイド
体１７の下面に固着し他端をガイドロッド１９の下端に
形成された受は座２０に固着した第１のばねとしての引
張ばね２１が嵌挿され、このばね２１の復元力により上
記脚体１１が筒状体７の下端開口から突出する方向に付
勢されている。

上記ボード体２の下側部材５は角筒状をなしていて、筒
状体７の周壁にはこの下側部材５の両端部に対応する個
所に開口２２が穿設されている。

この開口２２の周縁には一端が筒状体７内に突出した係
止片２３が固着され、この係止片２３は脚体１１の上端
に嵌着されたガイド体１７の鍔１５に係合して脚体１１
が筒状体７から抜出するのを防止する。

また、下側部材５の両端部内（一端側のみ図示）には菱
形状のストッパ２４が上端部を第１の軸２５によって枢
支されている。

このストッパ２４の近傍には矩形状の押圧体２６が長手
方向にほぼ中央部分を第２の軸２７により枢支されてい
る。

この第２の軸２７には、第２のばねとしての鉄形ばね２
８が一辺を上記ストッパ２４の上部−側に当接させ他辺
を押圧体２６の上部−側に当接させて設けられている。

また、押圧体２６の上端部と下側部材５内に突設された
ピン２９との間には、上記鉄形ばね２８よりも強い第３
のばねとしての圧縮ばね３０が張設され、この圧縮ばね
３０の復元力によって押圧体２６を第２図に矢印ａで示
す時計方向に付勢している。

したがって、鉄形ばね２８によりその下端が脚体１１の
係合部１２から外れる方向に付勢された上記ストッパ２
４は、この鉄形ばね２８よりも強い圧縮ばね３０の付勢
力によって脚体１１の係合部１２に係合している。

下側部材５の両端部内に枢支された一対の押圧体２６．
２６（一方のみ図示）には、これらの下端部に両端を連
結してワイヤ３１が張設されている。

このワイヤ３１のほは沖央部分は、上記下側部材５に穿
設された透孔３２から突出するよう設けられた操作体３
３の通孔３４に挿通されているとともに、この操作体３
３の近傍において一対のガイドローラ３５．３５に係合
している。

上記操作体３３には、上面にガイド軸３６が突設され、
このガイド軸３６はボード体２を構成する管材６に嵌合
されたブッシング３７に挿通されている。

このブッシング３７と上記操作体３３との間には第４ρ
ばね３８が介装され、操作体３３を上記透孔３２から突
出する方向に付勢している。

したがって、操作体３３を第４のばね３８の復元力に抗
して押し込むと、ワイヤ３１が引張られてこの両端に連
結された押圧体２６ 、２６が圧縮ばね３０，３０の復
元力に抗して反時計方向に回動するので、押圧体２６，
２６によるストッパ２４゜２４の保持状態が解除され、
このストッパ２４．２４は鉄形ばね２８，２８の付勢力
によりその下端が脚体１１．１１の係合部１２，１２か
ら外れる方向に回動するようになっている。

なお、図示はしないが、ベッドフレーム１の一対の連結
部材３，３間には床板が架設され、この床板にマツトレ
スが載置されるようになっている。

つぎに、上記構成の作用について説明する。

引張ばね２１により筒状体７の下端から突出する方向に
付勢された脚体１１は、ベッドフレーム１の自重および
ストッパ２４と係合部１２との係合により所定の突出位
置、すなわちベッドフレーム１を所定の高さで保持して
いる。

このとき、上記ストッパ２４の下端は上記保合部１２の
水平面１４に当接しているから、ベッドフレーム１に大
きな荷重が加わっても脚体１１が筒状体７内に没入する
ことがないばかりか、操作体３３を誤って操作しワイヤ
３１を引張って押圧体２６を回動させても、脚体１１に
加わるベッドフレーム１の荷重によりストッパ２４の下
端が保合部１２の水平面１４と圧接した状態から回動し
ないので、不用意に操作体３３を操作しても、脚体１１
が筒状体７内に入り込むという危険がない。

ベッドフレーム１の支持高さを高くする場合には、まず
ベッドフレーム１の一端側を持ち上げて脚体１１に加わ
るベッドフレーム１の荷重を除去する。

すると、ベッドフレーム１の一端側に位置する一対の脚
体１１，１１は、引張ばね２１の復元力によって筒状体
７から突出する。

このとき、ストッパ２４は、係合部１２の傾斜面１３に
沿って変位して保合部１２から自動的に外れる。

そして、脚体１１が所定量突出したところでベッドフレ
ーム１を下せば、脚体１１にベッドフレーム１の荷重が
加わるとともにストッパ２４が保合部１２に係合するの
で、脚体１１が保持される。

同様にしてベッドフレーム１の他端側の一対の脚体１１
，１１を筒状体７，７から所定量突出させれば、ベッド
フレーム１を所定の高さに水平に保持することができる
。

つぎに、ベッドフレーム１の支持高さを低くする場合に
は、一端側の操作体３３を押し込みワイヤ３１を介して
押圧体２６．２６を回動させ、この押圧体２６．２６に
よるストッパ２４ 、２４の保持状態を解除してから、
ベッドフレーム１の一端側をわずかに持ち上げる。

すると、脚体１１の係合部１２を介してストッパ２４に
加わっていたベッドフレーム１の荷重が除去されるので
、ストッパ２４が鉄形ばね２８の復元力によって回動し
て上記保合部１２との保合が外れる。

ストッパ２４が保合部１２から外れたならば、上記操作
体３３を押し込んだままでベッドフレーム１を下して脚
体１１，１１を接地させ、脚体１１．１１にベッドフレ
ーム１の荷重を加えれば、この脚体１１，１１が引張ば
ね２１，２１の復元力に抗して筒状体ン、７内に入り込
む。

したがって、脚体１１，１１が所望する突出長さとなっ
たところで上記操作体３３に加えた操作力を解除すれば
、ストッパ２４．２４が脚体１１，１１の係合部１２に
係合してこの脚体１１．１１が保持される。

同様に、ベッドフレーム１の他端側の一対の脚体１１，
１１を一端側の一対の脚体１１．１１と同じ突出長さに
すれは゛、ベッドフレーム１を患者の昇降などに都合の
よい低さで水平に保持することができる。

また、上記構成のベッド装置によれば、ベッドフレーム
１の一端側と他端側とのそれぞれ一対の脚体１１・・・
・・・の突出長さを変えることにより、ベッドレーム１
を傾斜した状態で保持することもできる・ なお、本考案は上記一実施例に限定されず、たとえば脚
体１１を筒状体７から突出方向に付勢する第１のばねは
、引張ばねに代り圧縮ばねを脚体１１の上端に嵌着され
たガイド体１７と筒状体７の上端を閉塞した蓋体１８と
の間に設けるようにしてもよい。

さらに、４つの操作体３３・・・・・・を設けて４本の
脚体１１・・・・・・をそれぞれ独立して操作すること
ができるように構成してもよい。

以上述べたように本考案は、ベッドフレームの四隅に設
けた筒状体に第１のばねによって筒状体から突出する方
向に付勢して脚体を進退自在に挿入し、この脚体の上部
外周面に軸方向に沿って複数の保合部を形成するととも
に、上記ベッドフレームを構成する部材に上記保合部と
係合して脚体を保持するストッパを回動自在かつ係合部
との係合が外れる方向に第２のばねで付勢して設け、こ
のストッパを上記第２のばねよりも強い第３のばわで付
勢された押圧体で上記保合部に係合するよう保持し、こ
の押圧体による上記ストッパの保持状態を解除すること
ができる機構を設けた。

したがって、本考案によれば、脚体の保合部とストッパ
との係合位置を変えるだけでベッドフレームを所望の高
さに保持することができるから、従来のものに比べて構
成が簡単であるばかりか、操作も容易である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体の斜視図
、第２図は要部の拡大断面図である。 １・・・・・・ベッドフレーム、２・・・・・・ボード
体、３・・・・・・連結部材、７・・・・・・筒状体、
１１・・・・・・脚体、１２・・・・・・係合部、２１
・・・・・−ｇ＋張ばね（第１のは゛ね）、２４・・・
・・・ストッパ２６・・・・・・押圧体、２８・・・・
・・鉄形ばね（第２のばね）、３０・・・・・・圧縮ば
ね（第３のばね）、３１・・・・・・ワイヤ、３３・・
・・・・操作体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 四隅に筒状体が垂直に設けられたベッドフレームと、こ
   の筒状体に進退自在に挿入され第１のばねによって筒状
   体の下端開口から突出する方向に付勢されているととも
   に上部外周面に軸方向に沿って複数の保合部が形成され
   た脚体と、上記ベッドフレームを構成する部材に回動自
   在に設けられた上記係合部に係合して脚体を保持するス
   トッパと、このストッパを上記保合部との係合が外れる
   方向に付勢した第２のばねと、上記ストッパの近傍に回
   動自在に設けられ上記第２のばねよりも強い第３のばね
   に付勢されて上記ストッパを上記係合部に係合するよう
   保持した押圧体と、この押圧体を第３のばねの付勢力に
   抗して回動させて上記押圧体によるストッパの保持状態
   を解除する機構とを具備したベッド装置。