JPS587889Y2 - ドア・ラツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は各種のドアに使用されるドア・ラッチの改良
に関する。

従来、この種のドア・ラッチは一端を開口されたラッチ
・ボアおよびそのラッチ・ボアに連通ずるように表側に
開口されたスロットを有するラッチ・ホルダーと、その
ラッチ・ボアに往復摺動可能に嵌合されたラッチ・ボル
トと、そのスロットを貫通してラッチ・ボルトに固定さ
れた掴みとより構成され、特に、ラッチ・ボアに対する
ラッチ・ボルトのがたつきを阻止するために、ラッチ・
ボルトに半径方向の穴を形成し、その穴にコイル・スプ
リングおよびボールを嵌め込む構造にしている。

従って、ラッチ・ボルトがラッチ・ボアに嵌合されてい
るとき、常に、ボールはコイル・スプリングによって隙
間分だけラッチ・ボルトの表面に、すなわち、ラッチ・
ボアの内面に接するまでラッチ・ボルトの表面に突出さ
れている。

そのようにして、従来はラッチ・ボルトのがたつき防止
のために、ボールおよびコイル・スプリングを使用して
いるので、長期の使用において、しばしばトラブルを生
じ、ラッチ・ボルトの円滑な往復動作を困難にしてきて
いる。

この考案の目的は、部品員数を少なくシ、加工および組
立作業を簡単にし、それに伴なって、製作費用を低減す
ると共に、ラッチ・ホルダー、すなわち、ラッチ・ボア
に対するラッチ・ボルトのがたつきを阻止し、長期の使
用において、ラッチ・ホルダーに対するラッチ・ボルト
の円滑、かつ、静粛な往復動作を可能にするドア・ラッ
チの提供にある。

そのために、この考案のドア・ラッチは、鍵部に開口さ
れたラッチ・ボアおよびそのラッチ・ボアに連通ずるよ
うに、表側に開口されたスロットを有するラッチ・ホル
ダーと、一端側を鍵部に突出するように、そのラッチ・
ボアに往復摺動可能に嵌合され、かつ、他端側に合成樹
脂材料からなる被覆層を有するラッチ・ボルトと、スロ
ットを貫通して、そのラッチ・ボルトに固着された掴み
とより構成されている。

以下、この考案に係るドア・ラッチの望ましい具体例に
ついて、図面を参照して説明する。

第１乃至５図はトイレ・ブースのドアに適するようにな
されたこの考案のドア・ラッチの具体例１０を示してい
る。

このドア・ラッチ１０は、ドアの内側面にねし止めされ
るラッチ・ホルダー１１と、そのラッチ・ホルダー１１
に形成されたラッチ・ボア１４に往復摺動可能に嵌合さ
れるラッチ・ボルト１２と、そのラッチ・ボア１４に連
通ずるようにして、ラッチ・ホルダ−１１の表側に開口
されたスロット１５を貫通し、ラッチ・ボルト１２に固
定された掴み１３とを含んで゛いる。

ラッチ・ホルダー１１は鎧部に開口された横断面長円形
のラッチ・ボア１４、そのラッチ・ボア１４に連通ずる
ようにして表側に開口されたスロット１５、およびその
ラッチ・ボア１４に連通ずるようにして裏側に開口され
たかしめ孔１６を備えている。

そのスロット１５はラッチ・ボア１４内におけるラッチ
・ボルト１２の往復摺動範囲、すなわち、鎧部に突出さ
れるラッチ・ボルト１２のストロークを規制し、また、
かしめ孔１６は後述するラッチ・ボルト１２への掴み１
３のかしめ作業を可能にするためのものであり、そのた
めに、かしめ孔１６はラッチ・ボア１４の底壁側におい
て、スロット１５に重なるようにしてラッチ・ホルダー
１１に形成されている。

さらに、ラッチ・ホルダー１１は上方および下方の側面
にフランジ１７．１８を一体的に形成し、それらフラン
ジ１７．１８にざぐり孔１９を形成し、ねじ（図示せず
）によって、ドアの内側面に取り付は得るように構成さ
れている。

ラッチ・ボルト１２はラッチ・ボア１４に相補的に嵌合
可能にするために横断面長円形に形成され、しかも、一
端側を鎧部に突出するように、そのラッチ・ボア１４に
往復摺動可能に嵌合されている。

また、ラッチ・ボルト１２はその他端側に、すなわち、
ラッチ・ボルト１２がラッチ・ボア１４内に往復摺動さ
れる際、常にラッチ・ボア１４内にあるラッチ・ボルト
１２の部分に耐磨性合戊樹脂材料、例えば、ナイロンを
コーテングし、被覆層２５を形成して、ラッチ・ボア１
４内におけるラッチ・ボルト１２の往復動作を円滑にし
ている。

特に、その被覆層２５がラッチ・ボルト１２に強固に固
着されるために、ラッチ・ボルト１２は一端に偏せられ
て、表側および裏側面２０．２１に溝２２．２３を形成
し、また、他端に面取り面２４を形成している。

また、ラッチ・ボルト１２は所定の位置において、掴み
１３のためのざぐりねじ孔２６を形成している。

掴み１３はラッチ・ホルダー１１のスロット１５を貫通
して、ねじ部２７をラッチ・ボルト１２のねじ孔２６に
ねじ込み、ラッチ・ホルダー１１のかしめ孔１６側から
そのねじ部２７の先端をかしめ、ラッチ・ボルト１２に
固定される。

そのように構成されるので、ドア・ラッチ１０は掴み１
３を操作することによって、ラッチ・ボルト１２を鎧部
に突出でき、トイレ・ブースの間仕切りパネルに取り付
けた受は座の穴に挿入することを可能にしている。

如上の構成になるこの考案によれば、合成樹脂材料から
なる薄膜の被覆層がラッチ・ボルトの後端側に形成され
ているので、部品員数が少なくなり、加工および組立作
業が簡単になり、それに伴なって、製作費用が低減され
ると共に、ラッチ・ボア内におけるラッチ・ボルトの摺
動摩擦抵抗が低下され、ラッチ・ボア内におけるラッチ
・ボルトのがたが低減され、長期の使用において、ラッ
チ・ホルダーに対しラッチ・ボルトが円滑、かつ静粛に
往復動作される。

【図面の簡単な説明】

第１図はトイレ・ブースに使用されたこの考案のドア・
ラッチの正面図、第２図は第１図に示すドア・ラッチの
縦断面図、第３図は第１図に示すドア・ラッチの横断面
図、第４図は第１図に示すドア・ラッチに使用されたラ
ッチ・ボルトの正面図、第５図は第４図に示すラッチ・
ボルトの縦断面図である。 １０・・・・・・ドア・ラッチ、１１・・・・・・ラッ
チ・ホルダー、１２・・・・・・ラッチ・ボルト、１３
・・・・・・掴み、１４・・・・・・ラッチ・ボア、１
５・・・・・・スロット、２５・・・・・・被覆層。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 鍵部に開口されたラッチ・ボアおよびそのラッチ・ボア
   に連通ずるように、表側に開口されたスロットを有する
   ラッチ・ホルダーと、 一端側を鍵部に突出するように、そのラッチ・ボアに往
   復摺動可能に嵌合され、かつ他端側に合成樹脂材料から
   なる被覆層を有するラッチ・ボルトと、 前記スロットを貫通して、そのラッチ・ボルトに固着さ
   れた掴み とを含むドア・ラッチ。