JPS58714B2 - カラ−テレビジヨンジユゾウキ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカラーテレビジョン受像機に関し、特に電源ス
イツチ投入時に於ける垂直偏向磁界と消磁磁界との干渉
を防止して良好な消磁効果を得ることができる様にした
ものである。

一般にカラーテレビジョン受像機のカラー陰極線管の管
周には消磁コイル（図示せず）が取付けられ、この消磁
コイルに電源スイツチ投入時商用交流電流を徐々に減衰
させて供給し、之により第３図Ａに示く如き消磁電流即
ち減衰交流電流を得、この減衰交流電流により消磁作用
を行なっているが、一方この電源スイツチ投入時第１図
に示す如き垂直偏向回路の電源端子１にも例えば水平偏
向回路（図示せず）より正電圧が供給され、之によりこ
の垂直偏向回路は動作し、カラー陰極線管の管周に取り
付けられた垂直偏向コイル（図示せず）には第３図Ｂに
示す如き偏向コイル電流が流れる。

即ち垂直偏向回路の電源端子１に供給された正電圧は更
に抵抗器２及び３とコンデンサ４との並列回路を介して
電源電圧として、又垂直発振周波数決定用の可変抵抗器
６及び抵抗器７を介して垂直発振周波数決定電圧として
垂直発振回路５に夫々供給され、この垂直発振回路５は
所定の如く動作し、之に伴ない垂直偏向回路の其の他の
回路も動作してカラー陰極線管の管周に取り付けられた
垂直偏向コイル（図示せず）には第３図Ｂに示す如き偏
向コイル電流が流れる。

この為消磁コイル（図示せず）に流れる第３図Ａに示す
如き消磁電流が周波数が例えば６０Ｈｚの関西地域の商
用交流電流である場合、この消磁電流により発生する消
磁磁界と垂直偏向コイル（図示せず）に流れる第３図Ｂ
に示す如き例えば周波数が６０Ｈｚの偏向コイル電流に
より発生する垂直偏向磁界とが電源スイツチ投入時に干
渉し、消磁磁界による消磁作用の効果が薄れてしまうと
いう欠点があった。

本発明は斯る点に鑑み特に電源スイツチ投入時に於ける
垂直偏向磁界と消磁磁界との干渉を防止して良好な消磁
効果を得ることができるカラーテレビジョン受像機を提
供せんとするものである。

以下第２図及び第３図を参照しながら本発明によるカラ
ーテレビジョン受像機の一実施例につき説明しよう。

この第２図に於て第１図に対応する部分には同一符号を
付し、詳細説明は省略する。

この第２図例は可変抵抗器６と抵抗器７とで構成する垂
直発振周波数調整回路に１ｓｅ４度の消磁作用期間より
も比較的長い例えば３ｓｅｃ程度の時定数を持たせ、之
によりこの間だけ垂直発振回路５の６０Ｈｚの垂直発振
周波数を例えば４０〜５０Ｈｚの発振周波数にずらし、
消磁作用期間中に生じる消磁磁界と垂直偏向磁界との干
渉をなくそうとするもので、この為可変抵抗器６に並列
にコンデンサ８を接続し、即ちこの可変抵抗器６の可動
子６ａと抵抗器７との接続中点をコンデンサ８の一端に
接続し、このコンデンサ８の他端を接地してこのコンデ
ンサ８と抵抗器Ｉとで時定数が３ｓｅｃ程度の時定数回
路を構成する。

従って、カラーテレビジョン受像機の電源スイツチ投入
時、電源端子１に例えば水平偏向回路（図示せず）より
正電圧が供給されると、コンデンサ８は抵抗器７の抵抗
値とこのコンデンサ８の容量値とで決定される３ｓ４度
の時定数で充電され、この為可変抵抗器６の可動子６ａ
にはこの間所定電圧が得られないので、抵抗器７を介し
て垂直発振回路５に供給される垂直発振周波数決定電圧
も所定電圧より低いものとなり、この為垂直発振回路５
の垂直発振周波数は第３図Ｃに示す如く電源スイツチ投
入時例えば４０Ｈｚで立上がりその後５０Ｈｚに推移し
、時定数回路によるコンデンサ８の充電終了後即ち電源
スイツチ投入から３ｓｅｃ程度後に垂直発振周波数決定
電圧が所定電圧になったとき、初めて所定の発振周波数
である６０Ｈｚに落ち着くことになる。

この場合電源スイツチ投入時消磁コイル（図示せず）に
流れた第３図Ａに示ず如き消磁電流は１ｓｅｃ程度で略
減衰し、その消磁作用は終了している為、垂直発振回路
５の垂直発振周波数がこのとき６０Ｈｚになっても、こ
の事が消磁作用に何等悪影響を及ぼさない。

以上述べた如く本発明によればカラーテレビジョン受像
機の消磁作用期間中に消磁コイル（図示せず）に流れる
周波数が例えば６０Ｈｚの消磁電流と垂直偏向コイル（
図示せず）に流れる垂直偏向電流との周波数が異なる為
、消磁磁界と垂直偏向磁界とが相互に干渉することはな
くなり、この為従来の様に消磁磁界による消磁作用の効
果が薄れるこさばない。

従って良好な消磁効果を得ることができる。

父、本例に於ては垂直発振周波数調整回路にコンデンサ
８を挿入してこの垂直発振周波数調整回路に時定数を持
たせ、カラーテレビジョン受像機の消磁作用期間中垂直
発振回路５の垂直発振周波数を所定周波数とは異なった
例えば４０〜５０Ｈｚの発振周波数にずらし、之により
消磁磁界と垂直偏向磁界との干渉を防止して良好な消磁
効果を得る様にしたが、之とは別に抵抗器２、抵抗器３
及びコンデンサ４の抵抗値及び容量値を夫々従来よりも
大きくして２等抵抗器２、抵抗器３及びコンデンサ４に
より構成する時定数回路に１ｓｅｃｔ呈度の消磁作用期
間よりも比較的長い例えば３ｓｅｃ程度の時定数を持た
ぜ、カラーテレビジョン受像機の電源スイツチ投入時電
源端子１より垂直発振回路５に供給する電源電圧の立ち
上がりをこの時定数回路によりＢｓｅ覗度だけ遅らせ、
之により垂直発振回路５の発振開始時間を第３図りに示
す如（３ｓｅｃ程度遅らせる様にしてもカラーテレビジ
ョン受像機の消磁作用期間中に生じる消磁磁界と垂直偏
向磁界との干渉を防止できるので、−Ｆ二連と同様の作
用効果があることは容易に理解できよう。

又、垂直偏向回路の電源電圧を水平偏向回路より得てい
る場合に於いては、垂直発振回路５の発振開始時間を−
Ｌ述の様に遅らせるのに水平偏向回路（図示せず）に所
定の時定数を持たせ、之によりこの水平偏向回路より垂
直発振回路５に供給する電源電圧の立上がりをこの時定
数だけ遅らせる様にしても良い。

尚、本発明は上述実施例に限らず本発明の要旨を逸脱す
ることなく、その他種々の構成が取り得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカラーテレビジョン受像機の垂直偏向回
路の例を示す接続図、第２図は本発明カラーテレビジョ
ン受像機の要部の一実施例を示す接続図、第３図は本発
明の説明に供する線図である。 １は電源端子、２，３及びＴは夫々抵抗器、４及び８は
夫々コンデンサ、５は垂直発振回路、６は可変抵抗器で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １垂直偏向周波数と商用交流電源の周波数とが略等しく
   、上記商用交流電源を使用してカラー陰極線管の消磁を
   行なうようにしたカラーテレビジョン受像機に於いて、
   垂直発振回路の発振周波数調整回路に時定数をもたせる
   かまたは上記垂直発振回路に供給する電源電圧の立上が
   りを時定数回路によって遅延させる事により上記垂直発
   振回路の発振周波数が電源スイツチ投入時より消磁期間
   経過した後に所定の発振周波数となるようにしたカラー
   テレビジョン受像機。