JPS586960B2 - ジドウリズムエンソウソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、演奏途上においてリズムの多様な変化を電子
的に任意に行ない得ることにより、効果的なリズム演奏
が期待できる自動リズム演奏装置に関する。

一般に、自動リズム演奏装置は、発振器からの信号を複
数段に接続した分周回路に供給することによって複数の
リズム信号を得、該リズム信号をマトリックス回路で任
意に組み合せて数種のリズムパターン信号を形成する。

そして、リズム切替スイッチによって、上記の如く形成
したリズムパターン信号を選択し、この選択されたリズ
ムパターン信号でパスドラム、スネアドラム、シンバル
等の音源回路を駆動することによって、所望するリズム
音を放声するのである。

而して、従来、かかる自動リズム演奏に変化をもたらせ
る手段として、ワルツ、サンバ、マンボ等の基本リズム
パターンと数種の各種打楽器音によるバリエーションリ
ズムパターンを用意しておき、機械的に構成されたバリ
エーション切替スイッチによって任意のバリエーション
リズムを選択して基本リズムに加え放声することによっ
て、演奏を盛り上げていた。

然し、従来のこの種自動演奏装置によれば、バリエーシ
ョンリズムが数種に限定されているので、面白味のある
演奏ができず、演奏者の満足が得られない上に、一曲の
演奏中に多くの変化を作るには絶えずバリエーション切
替スイッチを操作しなければならないので面倒であり、
加うるにバリエーション切替スイッチが機械的に構成さ
れているから耐久性等について問題があった。

本発明は、かかる従来装置の欠点を完全に解消するもの
であって、リズムを自動的に極めて複雑多様に変化せし
めることによって演奏をより効果的にすると共に、リズ
ムの変化を電子的に動作させることによって装置の耐久
性向上をも図ったものである。

以下、図面を参照して、本発明の１実施例を説明する。

１はテンポ発振器であって、之に接続するテンポ規制用
ボリウム２によって適宜その発振周波数が制御される。

そして、この発振器１から制御された発振周波数に対応
する出力パルスが得られ、該出力パルスは７段に縦接続
した分周器Ｆ１Ｆ´１，Ｆ２Ｆ´２，Ｆ３Ｆ′３，Ｆ４
Ｆ′４，Ｆ５Ｆ′５，Ｆ６Ｆ´６，Ｆ７Ｆ′７に供給さ
れ、順次分周されてリズム信号が出力される。

而して上記分周器Ｆ１Ｆ′１〜Ｆ７Ｆ´７の中、分周器
Ｆ１Ｆ′１，Ｆ２Ｆ′２，Ｆ３Ｆ′３，Ｆ４Ｆ´４，Ｆ
５Ｆ′５より出力されたリズム信号はマトリックス回路
Ｍ１に供給され、該マトリツクス回路Ｍ１では、供給さ
れた単一又は複数のリズム信号を適宜組み合せることに
よって、ワルツ、マンボ、ルンバ等のリズムを構成する
リズムパターン中、そのリズムに必須のリズムパターン
基本信号を形成する。

一方、上記分周器Ｆ１Ｆ′１〜Ｆ５Ｆ´５より出力され
たリズム信号はマトリックス回路Ｍ２にも供給され、該
マトリックス回路Ｍ２でリズム信号が組み合され、各々
のリズムについて数種のバリエーションリズムパターン
信号が形成される。

また、分周器Ｆ３Ｆ′３，Ｆ４Ｆ´４，Ｆ５Ｆ′５，Ｆ
６Ｆ′６，Ｆ７Ｆ′７の一方の分周器Ｆ’３，Ｆ′４，
Ｆ’５，Ｆ′６及びＦ′７の出力側から周波数の相互に
異なる第３図に示す如き出力信号を導出し、これら出力
信号を出力信号選択スイッチ３の固定接点ａ，ｂ，ｃ，
ｄ及びｅにそれぞれ到来せしめる。

出力信号選択スイッチ３は、その可動接点ｆにより、前
述の如くして固定接点ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅに到来する各
出力信号を選択して、以て１周期として反覆して放声さ
れるリズムの小節の数を決定するものであり、第３図に
示す如く、固定接点ａでは１／２小節、固定接点ｂでは
１小節、固定接点ｃでは２小節、固定接点ｄでは４小節
、固定接点ｅでは８小節が、それぞれ繰返して放声され
ることとなる。

上記出力信号選択スイッチ３の可動接点ｆはスイツチ４
を介して２段に縦接続した分周器ＦａＦ’ａ，ＦｂＦ´
ｂに接続され、スイッチ４を閉接し、選択スイツチ３を
固定接点ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅの何れかにおいて導通させ
ることにより、選択された出力信号で分周器ＦａＦ’ａ
，ＦｂＦ´ｂを動作させる。

該分周器ＦａＦ’ａ，ＦｂＦ’ｂで分周されて４種の反
覆用信号が出力され、バリエーション読取器５によって
反覆して放声される小節の数が読み取られ、マトリツク
ス回路Ｍ２に供給される。

マトリックス回路Ｍ２では、前記バリエーションリズム
パターン信号と反覆用信号とによってバリエーションリ
ズムの反覆方式が適宜制御されて、バリエーションリズ
ムパターン信号が出力される。

そして、上記マトリツクス回路Ｍ１及びＭ２でそれぞれ
形成されたリズムパターン基本信号及びバリエーション
リズムパターン信号は、これらマトリックス回路Ｍ１，
Ｍ２にリズム切替スイッチ６を介して接続されたバスド
ラム、スネアドラム、シンバル等の音源回路７に供給さ
れ、該音源回路７を駆動する。

音源回路７で得られたリズム音源信号は、増幅器８及び
スピーカ９を通過してリズム音として放声される。

なお、１０は、数種形成されたリズムバリエーションの
スタート順位を決定するためのスイッチであって、分周
器ＦａＦ’ｂ，ＦｂＦ′ｂは、該スイッチ１０により初
期状態を任意にプリセットされることにより、複数のバ
リエーションリズム信号のスタート順位を適宜設定し得
るものとする。

いま、リズム切替スイッチ６を例えばパレードに設定す
ると、第２図に示したパレードの４種のリズムパターン
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄの中、これらに共通なシンバルとバスド
ラムのリズムパターンがマトリックス回路Ｍ１で形成さ
れ、リズムパターン基本信号として該マトリックス回路
Ｍ１より出力される。

そして、４種のリズムパターンの中、相互に異なるスネ
アドラムのリズムパターンのみがマトリックス回路Ｍ２
で形成され、バリエーションリズムパターン信号として
出力ざれる。

このとき、スイッチ４を閉接し、出力信号選択スイッチ
３の可動接点ｆを任意に選択した何れかの固定接点、例
えば第１図に示す如く固定接点ｃに接触させる。

該固定接点ｃには第３図ｃに示すように２小節を１周期
とする出力信号が到来しており、かかる出力信号によっ
て分周器ＦａＦ’ａ，ＦｂＦ’ｂを動作させると、第４
図に示すような反覆用信号がバリエーション読取器５に
供給される。

すると、該バリエーション読取器５では、前記の如く形
成された反覆信号により、第５図に示すように２小節を
１パルスとする順次パルスがバリエーションリズムパタ
ーン制御信号として出力するので、マトリックス回路Ｍ
２より出力されるバリエーションリズムパターン信号は
、２小節ずつ繰返すリズムとなる。

リズム切替スイッチ６では前記リズムパターン基本信号
と上記バリエーションリズムパターン信号とが相まって
音源回路７に接続され、増幅器８を経て、スピーカ９で
は第２図に示すリズムパターンＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄがそれぞ
れ２小節ずつ繰返して順次自動的に放声される。

この場合、リズムパターンＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄはこの順番で
反覆して放声され、リズムパターンＤの次はリズムパタ
ーンＡに復帰するものである。

また、上記リズムパターンＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄの最初に放声
されるリズムパターンのスタート順位は、スイッチ１０
のＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ何れか任意のスイッチを押すことによ
り分周器ＦａＦａ’，ＦｂＦｂ’の初期状態をプリセッ
トし、第４図の反覆用信号の初期状態を設定せしめるこ
とにより決定され、上記の押したスイッチに対応するリ
ズムパターンから順次放声されることとなる。

すなわち、例えばＢのスイッチを押すと、放声されるリ
ズムパターンはＢ，Ｃ，Ｄ，Ａの順番に２小節ずつ繰返
すリズムとなるものである。

次に、スイッチ４を開断すると、反覆用信号が分周器Ｆ
ａＦａ’，ＦｂＦｂ’に到来しなくなるので、バリエー
ションリズムパターン信号の自動的切換えは阻止され、
上記分周器ＦａＦａ’，ＦｂＦｂ’の出力状態はスイッ
チ１０によってのみプリセットされ、該分周器ＦａＦａ
’，ＦｂＦｂ’の出力はバリエーション読取器５により
押されたスイッチに対応するリズムパターン信号のみマ
トリックス回路Ｍ２より出力せしめる様変換され、連読
して同一リズムパターンでリズムを演奏せしめるもので
ある。

すなわち、例えばスイッチ１０のＡを押すと、前述の第
５図に示す順次パルス中Ａのみが連読して「Ｈ」となり
、他のＢ，Ｃ，Ｄは連読して「Ｌ」となる。

よって、マトリックス回路Ｍ２より出力されるリズムパ
ターン信号は上記スイッチ１０のＡに対応する信号とな
り、リズムは第２図Ａに示したリズムパターンで連続し
て演奏される。

上記は本発明の１実施例を示すものであるから、分周器
の個数が上記態様に限定されるものではなく、また、マ
トリックス回路を必ずしもＭ１とＭ２に分離する必要の
ないことも、云うまでもない。

之を要するに、本発明装置は、以上のように各リズムの
バリエーションリズム信号を反覆用信号により制御して
自在に反覆させ、以て従来装置では到底望み得べくもな
かった複雑多様なリズム演奏を可能とするもので、電子
楽器の演奏を一段と盛り上げて効果的なものにする効用
は多大である。

而も、従来装置が機械的に構成されているのに対し本発
明装置は電子的に構成されているから、耐久性に富むと
いう効果も併有し、産業利用性が大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は何れも本発明装置の１実施例を示すものであって
、第１図はその回路構成図、第２図はパレードのリズム
パターン図、第３図は、出力信号選択スイッチの各固定
接点ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅに到来する出力信号波形で、〔
〕内は１周期として反覆する小節数を示す。 第４図は、分周器ＦａＦ´ａ，ＦｂＦ’ｂで形成される
反覆用信号波形図、第５図は、第２図のリズムパターン
が第４図の反覆用信号によって制御されたバリエーショ
ン読取器５の出力波形図である。 図面中、３は出力信号選択スイッチ、Ｍ１，Ｍ２はマト
リックス回路、Ｆ１Ｆ′１，Ｆ２Ｆ′２，Ｆ３Ｆ′３，
Ｆ４Ｆ´４，Ｆ５Ｆ’５，Ｆ６Ｆ’６，Ｆ７Ｆ′７，Ｆ
ａＦ’ａ，ＦｂＦ’ｂは分周期である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ リズムパターンの基本信号を形成する回路、該リズ
   ムパターンの複数のバリエーションリズム信号を形成す
   る回路、並びに、周波数の相互に異なる複数の出力信号
   を出力信号選択スイッチにより適宜選択して、初期状態
   を外部より任意にプリセットすることにより複数のバリ
   エーションリズム信号のスタート順位を適宜設定し得る
   分周器を介して、１周期として反覆する任意の小節数を
   表示する反覆用信号を形成し、該反覆用信号により前記
   の複数のバリエーションリズム信号の反覆を制御する回
   路より成る、自動リズム演奏装置。