JPS586336Y2 - ザツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はザックに於ける背負バンドの取付環部をザッ
ク本体より遊離させ、且つこれを上下調節自在とした極
めて斬新的且つ実効的なザックの開示に係わるものであ
る。

而して本考案に於いて予期される主たる目的の一つはザ
ックに於ける背負バンドの上部取付位置、即ち左右対と
なる背負バンドの連結位置を上下調節自在とし、之が使
用者に於ける背丈幅に的確に即応せしめもって使用良好
なザックを提出せしめ得るようにした点におかれたもの
である。

次いで本考案に於いて予期される他の主たる目的の一つ
は斯かる背負バンドの上部取付位置の上下調節と該バン
ドの下部端の締めつけ調節によってザックの密着使用性
を良好ならしめ且つ適度の肩幅を保障したことによって
使用時に於ける必要以上の圧迫感の除去その他の効果を
奏し得るようにした点におかれたものである。

更に本考案に於いて予期される他の主たる目的の一つは
夫々の使用者に即応し、又はパッケージの状況に即応し
て其の荷重位置を必要に応じて上部、殊に前側上方に移
動可能とし、もって疲労感の少ないザックの使用を的確
に保障せしめ得るようにした点におかれたものである。

次いで又、本考案に於いて予期される他の主たる目的の
一つは使用時に於いて背部の当接する面に補強鈑を介装
し、其のパッケージ効果を約束せしめると共に使用背部
に対する当りを良好ならしめ得るようにした点におかれ
たものである。

更に又、本考案に於いて予期される他の主たる目的の一
つは斯かる荷重位置の変更、背丈並びに肩幅に対する適
合調整及び背部当接面の形状保持等を通じてザックの密
着使用を可能とし、ザックの揺れ等に伴う転落事故等を
未然且つ有効に回避せしめ得るようにした点におかれた
ものである。

而して又、本考案に於いて予期される他の種々なる目的
は以下の説明をもって順次明白にされたものであって、
本考案は斯かる諸特性の適切且つ合目的々な奏効を期す
べく其の構成の要旨をザックに於ける使用背部の当接端
面下部両側より其の上部中央位置に向けて背負バンドを
附設し、該背負バンドを其の自由端縁に於いて相互に連
結且つ鉄部に使用下側方に向けて補助背負バンドを垂下
連設せしめるようになすと共に該補助背負バンドをザッ
クに於ける生地内側表面に調節可能に係着せしめるよう
にした点に置き、次いで又斯かる考案の要旨に附随した
相当の設計変更を予定されたものである。

以下、本考案の詳細を図面に示す典型的な一実施例につ
いて説明するに、１はザック本体を示し、２はこのザッ
ク本体１上に取外し自在に添設使用される補助ザックを
示したものである。

斯かるザック本体１の使用背部の当接端面１ａの下部両
側に長さ調節自在に係着された一対の背負バンド３〜３
を該当後端面１ａの比較的上部方位置に於いて其の端部
を連結し、しかも鉄部に補助背負バンド４を一体的に垂
下附設せしめるようにしたものである。

次いで該背負バンド３をザック本体１に繋着すべく補助
バンド５〜５を配し、該補助バンド５を背負バンド３の
下縁部に止着せしめるようになすと共に左右へのズレを
止メバンド６〜６をもって防止し、且つ該バンド５の上
縁をザック本体１に止着された補助バンド７とバックル
８を介して長さ調節自在に係合せしめるようにしたもの
である。

斯かる背負バンド３の構造に対し、ザック本体１の使用
背部当接端面の比較的下部方に位置しバックル９を繋着
し、該バックル９に対し前記補助背負バンド４を長さ調
節可能に係合せしめるようになしたものである。

尚該バックル９はザック本体１の裏面に設けられること
又該バックル９をザック本体１の内側面に設け、ザック
開口部よりこれを操作することも可能であって、斯かる
手法に於いてはバックル９の存在による不都合は一切除
去されたものである。

次いでザック本体１の当接端面１ａの腰部より背部に当
接する端面上にウレタンフオーム材等の緩衝板１０を添
設し、この緩衝板１０内面に先のバックル９並びに補助
背負バンド４等を位置せしめるようにしたものである。

尚、図中１１は腰部に於ける揺止メ防止バンドを示し、
１２は腹部上方に位置した背負バンド３の拡開防止バン
ドを示したものである。

斯かる基本的な構造に対しザック本体１の当接端面１ａ
が構成する方形ないしは長方形状の内部対角線位置に沿
って一対の補強鈑１３〜１３は夫々相交叉するごとく内
設し、該当後端面１ａの形状保持を可能ならしめ得るよ
うにしたものである。

本考案は斜上に於ける特長ある構成、就中背負バンド３
の上部取付けをザック本体１に対し直接取付けることな
く、補助背負バンド４を介してザック本体１に連結し、
且つ該背負バンド３を補助バンド５によってザック本体
１上部に牽引緊着するようになすと共にこの補助バンド
５の左右方向への若干のスライドを可能としたことによ
って前記せる緒特性の具体的な奏効を可能としたもので
ある。

而して従前に於けるザックの背負バンドはザック本体に
対し直接取付けられたことによって之が使用者の背丈幅
に対し事後的に修正することは不可能とされ、単に背負
バンドの長さ調節によって荷重位置の変更を期する程度
とされたものである。

従って使用者各個のもつとも背負い易い位置に対しザッ
ク本体を位置せしめることは至難のものであって、其の
パッケージに多くの経験と労力とを要請されたものであ
る。

又、当然のことながら背負バンドの取付位置の固定化に
よって該バンドが首筋部を圧迫し血液の循環を著しく阻
害し、之が背負時の疲労を著しく増し、又は該バンドが
側方に拡開して肩部の血管を圧迫ないしは鉄部より離脱
する危惧を多分に内包したものである。

本考案は斯かる従来技術の欠陥を斜上構成よりして有効
に解決したものであって、使用者の背丈に完全に適合し
、しかも無理な負荷を生ずることのない円滑な背負バン
ドを有する軽快にして疲労の少ないザックを提出したこ
と並びに該背負バンドの上部をスッキリしたものとし且
つ該上部の止着性をより強固なものとなし得たものであ
る。

更に又背負バンドの上部に補助背負バンドの端縁を露呈
することによる不都合を一切除去し、背肩部ないしは首
部に対する背負バンド接合部のアタリを的確に回避せし
めるようになすと共に補助背負バンドのバックル９に対
する保合部を必要に応じてザック本体１内又は緩衝板１
０内側に収容せしめ該係合部のアタリを無くすと同時に
外観体裁を良好ならしめ得るようにしたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の典型的な一実施例である斜視図、第２
図は同側面斜視図、第３図は他の一部破截側面斜視図で
ある。 尚、図中１・・・・・・ザック本体、２・・・・・・補
助ザック、３・・・・・・背負バンド、４・・・・・・
補助背負バンド、５・・・・・・補助バンド、６・・・
・・・止メバンド、７・・・・・・補助バンド、８・・
・・・・バックル、９・・・・・・バックル、１０・・
・・・・緩衝板、１１・・・・・・揺止メ防止バンド、
１２・・・・・・拡開防止バンド、１３・・・・・・補
強銀を示したものである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ザックに於ける使用背部の当接端面下部両側より其の上
   部中央位置に向けて背負バンドを附設し、該背負バンド
   を其の自由端縁に於いて相互に連結且つ鉄部に使用下側
   方に向けて補助背負バンドを垂下連設せしめるようにな
   すと共に該補助背負バンドをザックに於ける生地内側表
   面に調節可能に係着せしめるようにしたことを特徴とす
   るザック。