JPS586164Y2 - パネル放熱器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は平板状熱交換面を具備したパネル放熱器に関
するものである。

一般にパネル放熱器は自然対流式であるため、強制対流
形放熱器に比べて騒音がなく、輻射熱が得られ快適であ
るの特徴を有し、また設備上からも比較的軽重量で、薄
形である等の特徴を有している。

二のパネル放熱器にはガス、灯油またはヒートポンプ等
を熱源とし、室内放熱器としてポンプにより、温水を循
環させて暖房する方式と、内部に水、オイル等を封入し
電気を熱源とし、パネル内部に備えた電気ヒータにより
水、オイル等を加熱し、これを循環させて暖房する方式
とがある。

この場合電気ヒータによる後者の方式は室内を移動させ
て使用することができるという特徴を有しているが、ポ
ンプにより温水を循環させる方式は室内に固定して使用
するもので移動させることはできない また、灯油温水器等を熱源とするものでは、温水器の着
火と、燃焼による騒音及びポンプ運転による騒音等のた
め特に夜間には使用者のみならず近隣に迷惑を及ぼす場
合が少なくない。

この考案は上述の点に鑑みなされたもので、ポンプによ
る温水循環及び電気ヒータによる暖房方式を選択的に利
用できるとともに、任意の室内に移動させて使用できる
パネル放熱器を提供するものである。

次に、この考案の一実施例を図面によって説明する。

第１図は従来の温水配管を備え、固定して使用するパネ
ル放熱器で、パネル部１は１枚又は２枚の鉄板を空間を
設けて折り曲げ端部を溶接して図のように形成し、側面
に別個の鉄板を溶接したもので部分１２は表面と裏面と
を溶接固着した部分で、この部分以外の部分１３が温水
通路となる。

また通常は配管接続口４に温水管（図示せず）が溶接さ
れている。

パネル部１は固定用脚２で支持され、空気抜き弁３が取
付けられている。

第２図は本考案になるパネル放熱器でこの放熱器のパネ
ル部１の両端の配管接続口４に例えば、圧力計のコネク
タとして使用されるワンショットカプリングまたはルー
ムエアコン等に使用されるインスタントカップリング（
いずれも商品名）のような、接手をつなぐとカップリン
グ内のストッパが自動的に移動して流路が開き、接手を
離すとばね付勢されたストッパが自動的にカップリング
内の流路を閉じる構造の着脱時自動開閉型のカップリン
グ６と電気的に温水Ｗの流れを開閉できる開閉弁例えば
、電磁弁５とを備えた連結管１４を取付けたものである
。

さらにこの放熱器の下部の温水流路９内には電源端子１
１を経て通電される電気ヒータ７を備え、電磁弁５及び
電気ヒータ７の電源はプラグ８によって断続される。

このようなパネル放熱器をセントラルヒーティング用の
放熱器として使用する場合は、カップリング６によって
温水配管に連結し、ポンプ（図示していない）によって
温水Ｗを循環させ、温水流路９を通過する温水Ｗを温水
対流部１０で対流させることにより暖房することができ
る。

次に電気ヒータを熱源とし暖房する場合はパネル放熱器
の下部の温水流路内に備えた電気ヒータ７に通電するこ
とによりこの流路内の温水を加熱し、温水対流部１０内
で対流させて暖房する。

この場合電気ヒータ７の回路を閉路することにより電磁
弁５を閉鎖し、カップリング部６を通って温水がこのパ
ネル放熱器外に流動することを阻止する。

セントラルヒーティングを設備する家屋においては多数
の部屋を有するのが普通であり、この場合−熱源にすべ
ての放熱器が配管接続されるため、一部屋のみの暖房が
必要の時は熱負荷に対して配管部からの熱漏えいの量の
比率が大きくなり不経済となる。

このような暖房条件においては電気ヒータによる暖房の
方が経済的である。

このような部分的に電気ヒータでパネルヒータを稼動さ
せる場合、さらに深夜電力を利用して暖房を行なう場合
、温水器あるいはポンプを停止することができ、騒音の
発生はなく、静粛な暖房を行うことができる。

また、前述のような暖房の要望がパネル放熱器を設置し
ていない部屋で生じた場合、また部屋の一部分のみを局
部的に暖房する必要がある場合は、放熱器部分をカップ
リング部６で温水配管から取りはずし移動させて従来の
電気ヒータ式パネル放熱器と同様に使用することができ
る。

またこの温水配管からの取りはずし時においては、温水
配管側はカップリング６のストッパにより、かつパネル
放熱器本体側は電磁弁５で密閉シールされるため、温水
の流出は起らない。

またこのため内部への空気の流入も起り得ない。

また使用復元の温水配管と接続する場合も温水の流出が
なくしかも容易に取付けることができる。

またセントラルヒーティング設備のない家屋においても
電気ヒータ式パネル放熱器として利用できる特徴がある
。

上述のようにこの考案は温水循環または電気ヒータによ
る暖房方式を必要に応じて選択し使用することができる
とともに、容易に任意の場所に移動し、使用することが
できるパネル放熱器を提供するものである。

またこの考案の上記説明では温水流路を開閉する弁に電
磁弁を用いた例について説明したが、この開閉弁は電磁
弁に限定することなく逆止弁、手動弁を使用しても同様
の効果を発揮することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパネル放熱器の斜視図、第２図は本考案
になるパネル放熱器の斜視図で、一部はパネル面を切除
した内面を示す。 １はパネル部、５は開閉弁、６はカップリング、７は電
気ヒータ、９は温水流路、１０は温水対流部、１２゜１
３は部分、１４は連結管である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 温水源からの温水を循環させるための温水流路を具備す
   るパネル放熱器において、温水配管と接続するパネル放
   熱器の温水の入口部および出口部に、パネル放熱器本体
   側を閉止しうる開閉弁と、温水配管と着脱可能な着脱時
   自動開閉型のカップリングとを設け、かつパネル放熱器
   本体の温水流路内に必要に応じて通電し得る電気ヒータ
   を具備したことを特徴とするパネル放熱器。