JPS5859340A - 自動車用エンジンのピストン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 こ、の発明は自動車用エンジンのピストンに関する。

一般に、自動車用エンジンにおいて、シリンダ孔内に摺
動自在に収納さ也たピストンは燃焼室の一部を構成し、
吸入、圧縮、排気の作用を行なう以外に、混合気の燃焼
により生じた爆発力をコンミラドを介してクランク°シ
ャフトに伝える機能を有している。

従来の自動車用エンジンのピストンヘッドは、例えば自
動車工学全書４．ガソリンエンジン（山海量）に記載さ
れたものがある。このものを第１〜４図参照して説明す
ると、第１〜４図においてｓ’　（１）はスリッパ型の
ピストンであり、このピストンｍは、第４図に示すよう
に、シリンダ孔＜２）内に摺動自在に収納されている。

また。

ピストン（１）は、シシンダ孔（２）の側壁と図示して
いないシリンダヘッドとの間に燃焼室（３）を構成　・
するピストンヘッド（４）と、ピストンヘッド（４）の
下部に設けられたスカート部（５）と、を有している。

ピストンヘッド（４）にはピストンリング（６）が嵌入
されるリング溝＋７１（８１（９１が形成されており、
スカート部（５）には内方に対向突出するピストンピン
ボス（ｌＯ）が形成されている。ピストンピンボス鵠に
はピストン（１１の軸線（シリンダ孔（２）の軸線）と
直交するようにピストンピン取付穴ＯＤが形成され、こ
のピストンピン取付穴（１１１内にはコンロッド０２１
のスモールエンド（１２ａ）とピストン（１１とを連結
するピストンピン（１３が挿入されている。また、この
ようなスリッパ型ピストン（＋１にあっては、その重量
軽減とスカート部（５）とシリンダ孔（２）側壁との摺
動面積を減じるためにスカート部（５）の側圧がかから
ない方向（ピストンピンボス０旬の軸方向、ただし通常
ピストン（ｌｌｆｉその熱膨張を考慮してピストンピン
ボス翰の軸線方向の径（ｘ）がそれと直交する方向の径
（ｙｌよりわずかに小さく形成されている。）の下側が
切り落されている。また、同様に軽量化のためピストン
ピンボスα〔の軸線方向の両端側のスカート部（５）も
切り落されてシリンダ孔（２）側壁との間に空間、すな
わち切落部（１４１が形成されている。

しかしながら、このような従来の自動車用エンジンのピ
ストンにあってｉｌｔ、前述したようにピストンの熱膨
張による変形を補正するため冷間時においてはピストン
は楕円形の構造を有していること、ピストンの４！普化
およびピストンピンの短縮化のため切落部の空間容積が
大きいこと、および、クランクシャフトのカウンタウェ
イトの逃げをスカート部へ設けてスカート部の下端面が
湾曲していること、等の理由から、暖機中のように冷間
時においてピストンが未だ楕円形状を呈しているときに
、シリンダ孔に付着したエンジンオイルが切落部へ溜ま
り易く、さらに、この切落部に溜ったエンジンオイルが
燃焼室へ吸い込まれるという、いわゆるオイル上がりの
現象を呈し、この結果、ニンジンオイルの消費量の増加
およびエンジンの排気性能の低下をきたすという問題点
駆有していた。すなわち、冷間時においてはピストンの
下−行程でのシリンダ孔側壁に付着したオイルをスカー
ト部でかき落す作用がピストンピンの軸線方向で不充分
であるため、さらに、ピストンピンの軸線方向と直交す
る方向のスカート部でかき落したオイルが、第１．２図
にて矢印で示すように、スカート部下端面を伝わって切
落部へ流れ込むため、オイルは切落部へ浸入して溜まり
易−く、しかも、この切落部に溜ったオイルは吸気行程
にて燃焼室内に生じる負圧により、ピストンの上下動に
ともない燃焼室内へ吸い込凍れ前述した問題点が生じる
。

この発明はこのような従来の問題点に着目してなされた
ものであり、ピストンピンボスの軸線方向両側に切落部
が形成された自動車用エンジンのピストンにおいて、こ
の切落部にオイル浸入防止部材を装着してエンジンオイ
ルが切落部間に浸入して溜まることを阻止することに。

より、上述した問題点を解決することを目的として−る
。　、 以下この発明を図面に基づいて説明する。

第５〜１０図はこの発明の第１実施例を示す図である。

まず構成を説明する。なお従来と同一部分には同一符号
を付している。第５〜８図において、（１）はスリッパ
型のピストンを示し。

このピストン（１）は、第８図に示すように、シリンダ
孔（２）内に摺動自在に収納されている。ピストン（１
）は、シリンダ孔（２）の側壁および図示していないシ
リンダヘッドとともに燃焼室（３）を画成するピストン
ヘッド（４）と、このピストンヘッド（４）の下部に一
体に形成されたスカート部（５）と、を有している。ピ
ストンヘッド（４）にはピストン　　−リング（６）が
嵌入される複数のリング溝（７１（８１（９）が形成さ
れており、このピストンリング（６）は燃焼室（３）と
ピストン（１１の下方のクランク室Ｑ５１とを密封し、
かつ、シリンダ孔（２）の側壁に適度のエンジンオイル
によ−る潤滑油膜を形成している。スカート部（５）に
はピストンピン取付穴ａｕが形成されたピストンピンボ
スｎωが内方に対向して突出するように形成されており
、このピストンピン取付穴ＯＤ内にはこのピストン（１
）とコンロッド０２１のスモールエンド（１２ａ）とを
連結する中空のピスト／ピ／（＋３１が挿入されている
。なお、このピストンピン取付穴（１１）はその軸線が
ピストン（１１の軸線（シリンダ孔（２）の軸線）と直
交するように形成されている。また、このようなスリッ
パ型のピストン（１）においては、第７図に示すように
、その熱膨張を考慮して通常の冷間時にビス、トンポス
ＱＯＩの軸線方向の径侵）がこれと直交する方向の径ケ
）よりもわずかに小さく（ｘ＜ｙ）形成されており、ま
た、ピストン（１）全体の重量軽減とスカート部（５）
とシリンダ孔（２）の側壁との摺動面積を減じるため、
スカート部（５）の側圧がかからない方向、すなわちピ
ストンピンボス０１’の軸線方向の下側が切り落されて
いる。さらに、同様に軽量化とともにピストンピンＱｌ
の長さをおさえるために、ピストンピンボス（ＩＱ）の
軸線方向両端側のスカート部（５）もこのスカート部（
５）側壁面から凹むように略矩形に切り落されて空間と
なった切落部α感が形成されている。また、第６゜８図
１に示すように、スカート部（５）にはこの切落部（１
４＋とクランク室（１５１（クランクケースの内部）と
を連通ずるオイルもどし穴（【６１が形成されており、
このオイルもどし穴（１６１を通って切落部ｕ４Ｊに溜
まったエンジンオイルはフラング室０５１内にもどされ
ることになる。

ここで、この発明においては、第８〜１０図に示すよう
に、切落部Ｉには略半月形状のオイルかき落し部材ａｎ
が装着されている。このオイルかき落し部材（１７）は
前記ピストンピンａ３の内部に縮設されたコイルスプリ
ングｔｔｓ＋によりシリンダ孔（２）の側壁に向って付
勢されており、したがって、このオイルかき落し部材０
７１打シリンダ孔１２）の＠壁−に所定の圧力で接触す
ることになる。

また、オイルかき落し部材顛の下端部にはオイル溜用、
９環状の切欠き収９が形成され、この切欠ぎａ９は前述
したオイルもどし穴ｆ１６１に斜孔（至）を介して連通
されている。し′たがって、このオイルかき墓し部材ａ
７１、コイルスプリングＱ８１は全体としてシリンダ孔
（２）の側壁く付着したエンジンオイルがピストン（１
）の切落部α４内に浸入して溜まることを阻止するオイ
ル浸入防止部材を構成していることになる。また、この
オイルかき落し部材（１７１のシリンダ孔（２）の側壁
と接触する円弧面の曲率は前記ピストンピン（１３の軸
線と直交方向のピストン（１）の曲率と同一に設定され
、かつ、コイルスプリングα印の付勢力もピストンリン
グ（６）のそれと略楠−に設定されている。

次に作用について説明する。

今、エンジンが始動するとシリンダ孔（２λの側壁には
クランクケース内のエンジンオイルがクランクシャフト
等の回転によりはねあげられて大量に付着する。このと
き、このエンジンオイルは特にスカート部（５）下側が
切落されたピストンピンＱ３１の軸線方向の側壁に大量
に付着することになる。しかし、この発明にあっては、
冷間時においてもピストン（１）の切落部Ｉにオイルか
き落し部材ａηが装着さ−れているので、ピストン（１
）の上下動に伴いこのシリンダ孔（２）側ＭｉＫ付着し
たオイルのうち、余剰油膜部分をオイルか８％し部材Ｃ
１っでかき落し、シリンダ孔（２）の側壁全周にわたっ
て均一な厚さの油膜を形成することができる。なお、こ
のオイルかき落し部材（Ｉｎにより、てかき落されたエ
ンジンオイルは切欠き−（１９１から斜孔（イ）を介し
てオイルもどし穴（１６１へ、さら、に、クランク室Ｑ
５１Ｆへともどされることになる。また、エンジンの暖
機後においてピストン（１）が熱膨張によりピストンビ
ンα３の軸方向の径−左これと直交方向の径υ）とが略
同−七なれば、このオイルかき落し部材（１７ｔｓ切落
部Ｉに没入し・・て、切落部ｎ４にオイルが掴まること
を阻止することになる。したがって、上述したようにこ
の発明にあっては、オイルかき落し部材（１７１によっ
てピストン（ｌ）の切落部Ｉ内へエンジンオイルが浸入
してｍ＋まることを阻止しているため、燃焼室（３）内
へのオイル上が）を著しく低減できる。

また、この効果社、ピストン（１）が楕円形状を呈して
いる冷＠時に特に顕著である。

また、第１１．１２図にはこの発明の第２実施例を示し
ている。第１１．１２＠に示すように、この実施例にお
けるオイルかき落し部材１２１１はシリンダ孔（２）の
側壁と接触する円弧面に１７数の弧状の切欠き（２２１
を形成したものである。１だ、これらの切欠きのとオイ
ルもどし穴ｔ１５ａとを連通ずる斜孔（ハ）も複数個形
成している。したがって、この実施例ではオイルかき落
し部材Ｃυによるオイルかき落し効果はさらに増大する
ことになる。なお、この接触円弧面の形状等は、シリン
ダ孔（２）に対する面圧（スプリングの付勢力）、使用
材料等によって適宜選定する。その他の構成および作用
は前述の実施例と声１−である。

また、第１３〜１８図はこの発明の第３’Ａ施例を示す
ものである。この実施例は、オイル浸入防止部材として
前述の実施例におけるオイルかき落し部材ａηＣ）１１
に代えて切落部（１４１を閉止する蓋部材ｅ４１をピス
トン（１）の切落部ｔ１４１Ｋｆｍ装したものである。

この蓋部材Ｑ４Ｊは、ｉ１６〜１８図に示すように、シ
リンダ孔（２）の側壁と対向する面は円弧状に形成され
、また、切落部０４１内に嵌合される部分は軽量化のた
め中空に形成されている。また、オイルもどし穴Ｑｂｌ
は切鎮部（１４１に浸入したオイルをクランク室（１５
１にもどすように前述と同様にスカート部（５）に形成
されている。なお、このピストン（１）の切落部Ｉはピ
ストンピンボスａ〔の外側面が湾曲するように形成され
、蓋部、材Ｑ４も対応するように同一曲率の内側面を有
している。したがって、この蓋部材ｃ！勾が切落部（１
４１に嵌装されると、シリンダ孔（２）の側壁に付着し
庭エンジンオイルがこの蓋部材ｃ！４により切落部α４
内に浸入することが阻止されることになると共にピスト
ンピン０が短縮され軽量化が図れる。その他の構成およ
び作用゛は前述した実施例と同様となる。

さらに、第１９〜２４図はこの発明の第４実施例を示す
ものである。この実施例は、蓋部材（ハ）の形状を変更
した例で、ある。すなわち、仏部材＠轄−第２２〜２４
図に示すように、切落部Ｉへの嵌合部分にインロー加工
を施している。

これにより蓋部材■をさらに軽量化できる。その他の構
成および作用は前述の実施例と同機である。

以上説明してきたように、この発明によれば、ピストン
ボスの軸線方向両側にスカート部外壁面より凹んだ切落
部が形成され、この切落部に溜まったエンジンオイルを
クランクケ］ス内にもどすオイルもどし穴を有する自動
車用エンジンのピストンにおいて、前記切落部Ｋ、シリ
ンダ孔側壁に付着したエンジンオイルが、この切落部内
に浸入して溜まることを阻止するオイル浸入防止部材゛
を装着したため、特に冷間時において切落部内へのエン
ジンオイルの浸入および貯溜を阻止していわゆるオイル
止りを防止で−きる。この結果、エンジンオイルの消費
楚を著しく低減できるとともに、エンジンの燃焼室内汚
槓による性能低下を未蛙に防止できる。さらに、排気′
ガス中のＨＣｆｌ−を低減することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１〜４図は従来の自動車用エンジンのピストンを示す
本のであり、第１図はその正錨図、第２図はその半断面
側１１図、第３図は第１図の１ト−■矢視断面図、第４
図はこのピストンをシリンダに装着した状態を示す概略
断面図である。 第５〜ｌＯ図はこの発明に係る自動車用エンジンのピス
トンの第１実施例を示すものであり、第、５図はその正
面図、第６囮はその半断面側面図、弊７図は第５図の■
−■矢視断面図、第８図はこのピストンをシリンダに組
付けた状態を示す断面図、第９図、第１Ｏ図はオイルか
き落し部材を示すその斜視図および正面図である。 第１１．１２図はこの発明の第２実施例を示すものであ
り、第１１図はオイルかき落し部材の斜視図、第１２図
はその断面図である。第１３〜１８図はこの発明の第３
実施例を示すものであり、第１３図はその正面図、第１
４図は第１３図のＸＩＶ″−Ｘ■矢視断面図、第１５図
はこのピストンをシリンダに組付けた状態を示すその断
面図、第１６〜１８図は蓋部材を示すその正面図、平面
図および側面図である。第１９〜２．４図はこの発−の
第４実施例を示すものであり、第１９図はその正面図、
第２０４ａ礒１９図のｘｘ−ｘｘ矢視断面図、第２１図
はこのピストンをシリンダに組付けた状態を示すその断
面図、第２２〜２４図は蓋部材の正面図、平面図および
側断面図である。 （１１・・・ピストン　　　（２）・・・シリンダ孔＋
５１・・・スカ−ＨＪ　　　Ｏト・ピストンピンポスＩ
・・・切落部　　　　Ｑ６１・・・オイルもどし穴（１
７）１２ト・オイルかき落し部材 Ｃ２１！・！！を部材 特許出願人　　日産自動車株式会社 代理人　弁理士　有　我　軍　−部 シｌ 第１図 第２図 第、ｊ″図 第６図 第９図 第７０図 第１１図 第１３図 第７６図 第１ｑ図 第２０図 第２２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１１ピストンピンボスの軸線方向両側にスカート部外
   壁面より凹んだ切落部が形成され１．この切落部に溜ま
   ったエンジンオイルをクランクケース内にもどすオイル
   もどし穴を有する自動車用エンジンのピストンにおい・
   て、前記切落部に、シリンダ孔側壁に付着したエンジン
   オイルがこの切落部内に浸入して溜まることをｌ１ｔ４
   止するオイル浸入防止部材を装着したことを特徴とする
   自動車用エンジンのピストン。 （２）　　前記オイル浸入防止部材は、シリンダ孔側壁
   に所定の圧力で接触するオイルかき落し部材を備えた特
   許請求の範囲第１項記載の自動車用エンジンのピストン
   。 （３）前記オイル浸入防止部材は、前記切落部を閉止す
   る蓋部材である特許請求の範囲第１項記載の、自動車用
   エンジンのピストン。