JPS5857507B2 - 耐摩耗性焼結合金 - Google Patents

耐摩耗性焼結合金

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JPS5857507B2
JPS5857507B2 JP1625276A JP1625276A JPS5857507B2 JP S5857507 B2 JPS5857507 B2 JP S5857507B2 JP 1625276 A JP1625276 A JP 1625276A JP 1625276 A JP1625276 A JP 1625276A JP S5857507 B2 JPS5857507 B2 JP S5857507B2
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JP
Japan
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wear
iron
sintered alloy
hardness
molybdenum
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Expired
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JP1625276A
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JPS5298607A (en
Inventor
農士 黒石
岑夫 小野田
裕介 長坂
宗吾 長谷
健也 本吉
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば、ピストンリング、バルブガイドある
いはロータリーコンプレッサー用摺動部品の如き潤滑油
膜の形成が充分でない摺動条件で使用されるに好適な耐
摩耗性焼結合金に関するものである。
摺動面において潤滑油膜がきれる詮それがある摺動部材
に釦いては、耐摩耗性を持つこととに潤滑油膜を保持で
きるよう保油性にすぐれていることが重要である。
従来、このような用途に広く使用されているものとして
鋳鉄があるが、それは鋳鉄中の遊離黒鉛が減摩的性質と
含油性、保油性を有することが、減摩効果を発揮するも
のと考えられている。
しかし、鋳鉄の炭素含有量には、限度があって、遊離黒
鉛量を3%以上にもすることは困難である。
一方焼結合金は多孔質であって含油性、保油性に優れて
いることは公知であり、現在鉄−銅−炭素焼結合金、釦
よび鉄−随一炭素焼結合金等が使用されているが、これ
ら摺動部材の使用機器が小型化、高速化され、高負荷さ
れるにしたがい、従来材では使用が困難になりつつある
本発明は、上記従来のものに比べ、保油性に優れ、潤滑
油膜の形成が充分でない摺動条件でも優れた耐焼付性釦
よび耐摩耗性を発揮する焼結合金を提供するものである
このため、本発明は、焼結合金の保油性を改善するため
に空孔による含油性、保油性以外に、該摺動面に油溜り
となり得るような小さな凹凸を形成せしめることを目的
として素地硬さが広い硬度範囲を有することに特徴があ
り、素地のうち比較的高い硬さを有する部分は、相手摺
動向と接触する一次接触点を構成し、比較的低い硬さを
有する部分は相手摺動面とは、非接触の状態となり、保
油性を改善する油溜めの役割をはたす。
このような効果は、一次接触点を構成する部分の硬さが
高く、素地全体の硬度範囲の広いものほど有効に作用し
、摺動部材の耐摩耗性改善に寄与するが、一次接触点を
構成する部分の硬さが高いものほど相手摺動面の損耗を
増大させる傾向にある。
前述の目的を達するため、この発明は重量優で、CO,
5〜1.5%、Cu2〜5%、Mo1〜5%。
Pb0.5〜5%、Po、6%以下残部鉄を基本組成と
する焼結合金であって、モリブデンの拡散濃度が異なる
不均質相で構成される焼結体の表地Hv硬さが300〜
950の広い硬度範囲を有することを特徴とする。
本発明の不均質相で構成される焼結合金を得るには、焼
結過程における鉄中へのモリブデンの拡散程度を調整す
ることが必要であり、種々実験の結果、拡散を促進する
炭素訟よび燐と拡散に対してマイナスに作用する鉛とを
含有せしめることが有効であること。
釦よび、Moの添加原料として、鉄中への拡散のしやす
さが異なる二種のMo含有粉末(例えばMo2C粉と3
5〜80%Mo含有フェロモリブデン粉)を用いること
により達成できることを見出した。
以下本発明の組成範囲等の選定理由を述べる。
炭素は、鉄釦よびモリブデンに固溶して、合金素地を強
化し、耐摩耗性を改善する。
しかし0.5多以下ではその効果が不充分であり、l−
5%以上では、材質を脆化させること、およびMoが2
優以上含有する場合には、Fe−C−Mo三元素の液相
量が多くなり、MOの拡散が著しく促進され均質化した
合金になるため、好ましい範囲を0.5〜1.5優とし
た。
銅は鉄に固溶し強度と耐摩耗性を向上させ、焼結中の鉛
の飛散を抑制する効果を有する。
また焼結合金の寸法精度を向上させるとともに微細空孔
を焼結体中に形成せしめ、保油性の改善に寄与する。
しかし2優以下ではその効果が充分でなく、5優以上で
は、かえって寸法精度の安定性に欠けるので好筐しい範
囲を2〜5%とした。
モリブデンは鉄中に固溶し、素地を強化するとともに、
耐摩耗性と強度を高める。
一方モリブデンは合金の焼入性向上にも寄与するもので
あり、通常の焼結炉の冷却速度では、モリブデンの拡散
濃度の低い部分はパーライト組織になり、モリブデンリ
ッチな素地部分は、ベーナイトまたはマルテンサイト組
織を有する不均質組織になる。
本発明組成のものは1100〜1200℃の温度で20
〜60分間焼結し、その冷却速度は5〜30°/分であ
ることが好捷しい。
1100℃以下では合金元素の拡散が少なく、筐た強度
も低いため好1しくなく、1200℃以上で焼結した場
合は、均質化した合金になるため、所望の合金は得られ
ない。
昔た焼結温度にかける保持時間が20分以下では不充分
であり、60分以上では素地が均質化の傾向を示し、経
済的にも不利になるので好ましい範囲を20〜60分と
した。
焼結後の冷却速度が57分より速い場合は、硬い素地部
分のHv硬さが950以上にもなり、相手摺動面の損耗
を大きくするため好ましくなく、307分以下の遅い冷
却速度の場合には、硬い素地部分の硬さが低くなり硬度
範囲を狭められ耐摩耗性が低下する傾向にあり、好まし
い冷却速度を5〜30C/分とした。
本発明は0.5〜1.5係C12〜5 % Cu 、1
〜4%Mo s O−5〜5%Pb、0.6多以下P、
残部鉄を基本組成とするが、焼結後の冷却速度が30℃
/分より遅い場合にはニッケルなど焼入性を改善する合
金元素の添加により、望ましい硬度範囲に調整が可能で
あり、またコバルトなどにより冷却速度が速い場合の焼
入性を抑制することも可能である。
前記したような目的を達するには、MO量が196以下
では効果が不充分であり、5%以上では硬質相が多くな
り素地の硬度範囲もせ1くなるため、かえって保油性が
低下し、被削加工性も悪くなるので好昔しい範囲を1〜
5条とした。
鉛は剪断強度が低く、自己潤滑性を発揮する金属であり
、耐摩耗性および被削加工性の改善に効果がある。
また鉛はモリブデンの鉄中への拡散にはマイナスに作用
し、不均質相からなる素地を形成せしめるのにも寄与す
る。
しかし、0.5%以下では、その効果が充分でなく、5
%以上では保油性が低下する傾向にあり、強度も低くな
るので好昔しい範囲を0.5〜5優とした。
燐は、焼結性改善、強度釦よび耐摩耗性向上に寄与する
本発明の場合も焼結性を改善し、モリブデンの合金化を
促進するが、本発明はモリブデンの拡散濃度の異なる不
均質相で構成される焼結合金にその特徴があり、0.6
%以上ではモリブデンの拡散が著しく促進され、素地の
硬度範囲の狭い均質化した合金になるため好壕しくない
一方、Mo添加原料として、鉄中への拡散しやすさに差
異のあるMo2C粉末とフェロモリブデン(35〜80
%Mo含有)粉末との双方をMo添加原料として用いる
場合には、燐は無添加であっても目的は達せられる。
前記の理由により好捷しい燐添加量を0.6 %以下と
した。
次に実施例について説明する。
実施例 1 100メツシユの鉄粉に一350メツシュの黒鉛粉、−
200メツシユの銅粉、−300メツシユのMo2C粉
、および60%MO含有のフェロモリブデン粉、−28
0メツシユの鉛粉を重量比で、炭素1.2 % 、銅3
%、モリブデン4 % (M。
量として4%になるようMo 2C1に対し60%M。
含有フェロモリブデン30割合で添加)鉛1%、残部鉄
になるよう配合し、V型混合機で30分間混合する。
前記混合粉末を密度69g/crt+の成型体とし、還
元性雰囲気中で1130℃X30分焼結を行った。
焼結後の平均冷却速度は25℃/分で冷却を行ない焼結
体を得た。
実施例 2 重量優で炭素0.8%、銅3多、モリブデン3%(Mo
量として3%になるよう60%Mo含有フェロモリブデ
ンのみ添加)鉛4%、燐0.4%、残部鉄になるよう実
施例と同様の原料粉あ−よび一300メツシュの赤リン
粉を用い、配合して以下実施例Iと同様に行い焼結体を
得た。
比較のため、実施例2と同じ組成のものを1.250℃
×30分焼結を行い、比較のための焼結体を得黄*た 前記実施例により得られた本発明の鉄系耐摩耗性焼結合
金を用いて、密度、硬さおよび摩耗試験を行った。
硬さはロックウェル硬さくBスケール)釦よび微小ビッ
カース硬さ100g荷重で測定した。
摩耗試験は、アムスラー型摩耗試験機を用い、焼入、焼
戻しを行った相手材SCM−3鋼(JIS規格)の20
φX 10%厚さのものを固定試片として、40φ×1
0%厚さの本発明の焼結合金を回転試片として、回転速
度400r、P、m、荷重100縁の摺動条件で、保油
性を評価する試験として、潤滑油を滴下しながら600
0回転摺動後、潤滑油の供給を停止したのち、焼付に至
たる筐での回転数を測定した。
また摩耗量を評価する試験として、同じ摺動条件で潤滑
油滴下して、25時間(試験片回転数60万回)摺動後
の摩耗量を測定した。
な卦公知の鉄−2%銅−1%炭素焼結合金普通鋳鉄FC
−25i−よび保油性にすぐれているTC3,47%、
Si3.52%、Mn0.55%、Cr0.10%。
Mo O,I I%、NiO,05%残部鉄からなる共
晶黒鉛鋳鉄を比較材として試験した。
その結果を第1表に示す。
以上の結果で明らかなように、本発明による焼結合金は
、従来公知の焼結合金釦よび鋳鉄材に比べ、優れた保油
性と耐摩耗性を有するものであり、特に潤滑油膜の形成
が充分でない摺動条件に釦いてすぐれた特徴を発揮する
耐摩耗性焼結合金を提供するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量多でC:0.5〜1.5%、Cu:2〜5係、
    Mo :1〜5%、Pb :0.5%、P : 0.
    6%以下、残部鉄を基本組成とする鉄系焼結合金であっ
    て、素地のHv (ビッカース)硬さが350〜950
    の広い硬度範囲を有することを特徴とする耐摩耗性焼結
    合金。
JP1625276A 1976-02-16 1976-02-16 耐摩耗性焼結合金 Expired JPS5857507B2 (ja)

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JP1625276A JPS5857507B2 (ja) 1976-02-16 1976-02-16 耐摩耗性焼結合金

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JPS5298607A JPS5298607A (en) 1977-08-18
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JPS6438997U (ja) * 1987-08-31 1989-03-08

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