JPS5856611B2 - 魚肉水晒し排液から回収したタンパクの冷凍貯蔵法 - Google Patents

魚肉水晒し排液から回収したタンパクの冷凍貯蔵法

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JPS5856611B2
JPS5856611B2 JP15652881A JP15652881A JPS5856611B2 JP S5856611 B2 JPS5856611 B2 JP S5856611B2 JP 15652881 A JP15652881 A JP 15652881A JP 15652881 A JP15652881 A JP 15652881A JP S5856611 B2 JPS5856611 B2 JP S5856611B2
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JP
Japan
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protein
water
recovered
freezing
fish
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JP15652881A
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浩 井上
恒夫 加藤
清一郎 五十嵐
弘 仁木
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は魚肉の水晒し排液から回収したタンパクの冷凍
貯蔵法に関する。
本発明者はさきに魚肉タンパク資源の有効利用という観
点から、すり身工場において魚肉の水晒し工程で流出す
る排液中に含まれる水溶性タンパクを食品素材として利
用し得る程度の高品質で回収する方法を開発した(%2
昭56−15854号)。
すなわち、上記方法は、魚肉の水晒し排液のpHを1乃
至2もしくは10乃至12に調整することにより該排液
中の不溶性の黒色色素タンパクを沈殿物として分離除去
した後、得られる排液をpH4乃至5において約70乃
至90℃の温度に加熱して生成する凝集物を採摩するこ
とにより上記排液から上記色素タンパクを実質上含有し
ない高品質のタンパクを回収することから収る。
したがって、上記方法により魚肉の水晒し排液から食品
素材として使用し得る高品質のタンパクを回収できると
共に該排液の処理負荷が軽減できるという大きな利点が
得られるようになった。
しかしながら、このようにして回収したタンパクを冷蔵
保存する場合は別として、冷凍保存するときはその使用
に際して解凍が必要となり、この解凍時(こ離水現象を
起すという問題がみられる。
この離水現象は上記回収タンパクが保有する遊離水に起
因するものであって、該離水現象によりタンパクは微小
で緻密な組織の凝集体から粗密な組織の凝集体へ変化す
るに至り、その結果回収タンパクのねり製品への利用上
好ましくない状態となる。
一般にタンパクの保水力はその表面荷電の状態により大
きく影響を受けるが、本発明が対象とする回収タンパク
は加熱変性を受けているため通常のタンパクの保水性と
は可成り異なっていると考えられる。
本発明者はこのような回収タンパクの保水力0こついて
検討した結果、その水分量及び/又はpH値が大きく影
響することを見出し、本発明をなすに至った。
したがって、本発明は、魚肉の水晒し排液から前述のよ
うにして回収したタンパク〔以後回収タンパクと称する
)の冷凍貯蔵に当り、解凍時に離水現象を伴わない該タ
ンパクの冷凍貯蔵法を提供することを目的とする。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明の特徴は、上記回収タンパクを水分82%以下に
おいてそのpHを約3に調整した後冷凍するか、もしく
は該回収タンパクをその水分を77%以下(こ調整した
後冷凍することにある。
本発明における上記水分量並びICpHの値の規定は下
記に示す実験結果に基く。
(イ)水分と離水率との関係 回収タンパク(pH5を有する)の水分を75乃至85
%の間で1%間隔に調整したものをそれぞれ2群宛用意
し、他の1群のpHをIN−H(J?を用いてそれぞれ
3に調整したものの各々の一定量を、風体を精秤した遠
心管に収容して密封し一30℃で20日間冷凍貯蔵した
貯蔵後、各遠心管を室温(こ放置して各回収タンパクを
完全に解凍したものを6.OOOr−p−mで20分間
遠心分離した後、直ちに各遠心管を倒立して生成した遊
離水を除去したものの重量を測定し、下記式lこより離
水率を算出した。
結果は添付の第1図に示すとおりである。
第1図にみられるように、回収タンパクのpHを調整し
ないものでは水分77%以下で離水率が急激に低減し、
一方p■を3に調整したものでは水分が82%以下で同
様に離水率が低減する。
(ロ) pHと離水率及びタンパクのハンター白変と
の関係 回収タンパクのpHをlN−HC7およびlN−NaO
Hを用いて1乃至11にそれぞれ調整するほかは上記(
イ)の手順に準拠して回収タンパクのpHと冷凍−解凍
時の離水率及び解凍後の回収タンパクのハンター白変を
測定した結果を添付の第2図に示す。
なお、ハンター白変は日本重色工業に、に、製の測色色
差計を用いて測定した。
第2図(こみられるごとく、離水率はpH6〜8の中性
付近で最も高く、酸性領域及びアルカリ性領域のpHで
低減するが、アルカリ性領域では離水率の低下と共にハ
ンター白変も著しく低下して魚臭発生の原因となり、又
一方散性領域でもpHが2になると同様にハンター白変
が低下するようになる。
なお、ハンター白変はpH5前後で最も高くなる。
以上の実験結果から、(i〕回収タンパク(pH4〜5
を有する)を水分82%以下において(回収タンパクの
水分が82%以下であれば水分調整の必要はない)その
pHを約3に調整した後冷凍するとタンパクのハンター
白変をあまり低下させることなく、冷凍貯蔵による離水
を防止し得ること、及び(il)回収タンパク(pH4
〜5、特に5を有するもの)をその水分を77%以下に
なるように脱水した後冷凍すると、ハンター白変を低下
させることなく、且つ冷凍貯蔵による離水を防止し得る
ことが理解できる。
なお、回収タンパクは前述したように、一般に約80〜
85%の水分を有するがこれを脱水して水分77%以下
にするのが困難な場合がある。
すなわち、回収タンパクの脱水にはドラムフィルター、
ベルトフィルター等のような連続真空済過機を用いるが
、このような脱水機が入手し難い場合とか、又場合によ
ってはこれらの脱水機を用いても水分を77%にまで脱
水することが困難なときは、第2図に示したように、回
収タンパクの離水率が最も高い、換言すると保水力が最
も弱い中性付近のpH(7前後)に調整して水分77%
以下に脱水した後、回収タンパクのpHを5に再調整し
て冷凍するとよい。
以上述べたように、本発明により、魚肉の水晒し排液か
ら回収したタンパクをその水分量及び/又はpH値を調
整して冷凍することにより、冷凍貯蔵後解凍しても離水
現象が実質上みられず、且つタンパクのハンター白変も
高い、ねり製品原料のごとき食品素材として有効に適用
できるタンパクを常時提供し得るようになる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。
実施例 1 スケソウタラから採肉した落身200に9に水600k
gを加えて攪拌し、ろ過して水晒し排液610kg(タ
ンパク濃度1.2%)を得た。
この排液に10%苛性ソーダ水溶液を加えてpH10と
し、遠心分離により不溶解物を除き、次に得られた上澄
液(こ10%塩酸水溶液を加えて、pH5とした後、8
0℃に加熱してタンパクを凝集させた。
凝集タンパクを遠心分離により回収し、pH5、水分8
0%、ハンター白瓜38の回収タンパク30kgを得た
この回収タンパク(こ10%乳酸水溶液を加えてp)1
3とした。
なお、水分は80.5%、ハンター白瓜は34となった
これを−30℃に20日間貯蔵した後、室温で解凍した
所、その離水率は0.9%、ハンター白瓜33であった
実施例 2 実施例1に記載したと同様な手順で得た水晒し排液に1
0%苛性ソーダ水溶液を加えてpH10とし、遠心分離
して不溶解物を除去し、次いで得られた上澄液に10%
塩酸水溶液を加えてp)]を5に調整した後、80℃に
加熱してタンパクを凝集させた。
凝集タンパクを真空ろ過器を用いて回収、脱水し、pH
5、水分75%、ハンター白瓜38の回収タンパクを2
9ky得た。
この回収タンパクを一30℃で20日間貯蔵した後、室
温で解凍した所、離水率は0.7%、ハンター白瓜38
であった。
実施例 3 実施例1に記載したと同様な手順で得た水晒し排液に1
0%塩酸水溶液を加えてpH2となし、遠心分離により
不溶解物を除き、次いで得られた上澄液に10%苛性ソ
ーダ水溶液を加えてpHを5に調整した後80℃に加熱
してタンパクを凝集させた。
凝集タンパクの分散液に10%苛性ソーダ水溶液を加え
てpH7とした後、遠心分離により水分74.5%、ハ
ンター白瓜30の回収タンパク28kgを得た。
この回収タンパクに10%クエン酸水溶液を加えてpH
5とした。
なお、水分は75%、ハンター白瓜は38となった。
これを−30℃で20日間貯蔵した後、室温で解凍した
所、離水率は0.8%、ハンター白瓜38であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は魚肉水晒し排液から回収したタンパクのpHと
、該タンパクを冷凍−解凍した時の離水率との関係をグ
ラフで示したものであり、第2図は上記回収タンパクの
pHと、該タンパクを冷凍−解凍した時の離水率及びハ
ンター白瓜との関係をグラフで示したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 魚肉の水晒し排液から不溶性の黒色色素タンパクを
    分離除去した排液をpH4乃至5に調整して加熱処理す
    ることにより、上記色素タンパクを実質上含有しないタ
    ンパクを回収し、得られるタンパクを水分82%以下に
    おいてそのpHを約3に調整した後、冷凍することを特
    徴とする魚肉水晒し排液から回収したタンパクの冷凍貯
    蔵法。 2 魚肉の水晒し排液から不溶性の黒色色素タンパクを
    分離除去した排液をpH4乃至5に調整して加熱処理す
    ることにより、上記色素タンパクを実質上含有しないタ
    ンパクを回収し、得られるタンパクをその水分を77%
    以下に調整した後、冷凍することを特徴とする魚肉水晒
    し排液から回収したタンパクの冷凍貯蔵法。
JP15652881A 1981-10-01 1981-10-01 魚肉水晒し排液から回収したタンパクの冷凍貯蔵法 Expired JPS5856611B2 (ja)

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JPS5860950A JPS5860950A (ja) 1983-04-11
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6064026A (ja) * 1983-09-17 1985-04-12 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd ドアシ−ル構造
JPH0143956Y2 (ja) * 1983-12-21 1989-12-20

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