JPS5854580Y2 - ヨウアツガタクウキチヨウワソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 近年社会的問題となっている大気汚染、即ち公害の人体
に及ぼす影響の追求や毒性の究明、人体に対する許容濃
度の決定のため、吸入実験が太きな課題となって来てい
る。

この吸入実験の目的は、毒性の疑いのある物質を吸入さ
せた動物と吸入しない動物とを比較してその毒性を究め
ることであり、清浄度、温度、湿度、空気量等が一定の
安定した環境条件を実験動物に与えることが先決問題と
なる。

ところが、従来一般の制御能力の粗雑な空気調和装置で
は、この安定した環境条件を供給できなかった。

本考案は、この要求を満足する空気調和装置を得ること
を目的としたものであって、その特徴とするところは、
主空気調和機に複数の副空気調和機を連結した陽圧型空
気調和装置を構成し、各副空気調和機毎に調和条件を変
えた空気を供給できるようにしたことであり、気密性の
高い箱の中に加熱及び冷却の自由な熱交換器と加湿、除
湿の自由な装置とを備えた主空気調和機に、内部の空気
を排出することなくドレンのみを除去できる構造を有す
るトラップを付属させこれに空気を再熱できる副空気調
和機を組合せて、環境要素の制御を容易にした小動物飼
育用陽圧型空気調和装置を得させたもので、これにより
温度、湿度並びに清浄度を調整した空気を長期に亙り安
定して供給することを可能にしたものである。

また、年々、大気汚染によって外気の清浄性が低下する
こともあって、空気の清浄度についての要求は各方面に
おいて益々厳しくなって来ている。

このため圧力損失の大きい高性能フィルターやガス除去
フィルターを使用せざるを得ないので、空気調和装置は
高風圧化を要求される。

本考案の装置はこれに対応でき）るものであり、また膜
圧型であるため離れた場所から複数の場所にビニールホ
ースや配管等によって空気量、温度、湿度の異なった清
浄かつ温湿度の一定した空気、飼育条件の異なった複数
の無菌小動物飼育箱等に供給できるものである。

この際、ホースや配管も流量の制御装置も普通の一般的
な水道用又は空気用のもので差支えない。

以下、本考案の小動物飼育用腸圧型空気調和装置の実施
例を示す図面について説明する。

第１図は該陽圧型空気調和装置の系統ならびに断面を示
し、高風圧発生装置を付設し、ならびに熱交換器を内蔵
した一基の主空気調和機及び複数の副空気調和機、ボー
ルトラップ等の一連の機器で構成される。

第２図は第１図のＡ−Ａ断面図である。

第１図において、１は空気取入口（使用済空気の再使用
は行なわない）、２は系統の最先に配置される高風圧発
生装置、３は機能が中程度の中性能除塵フィルターであ
る。

また、必要のある場合は活性炭フィルター、触媒フィル
ター等の有毒ガス除去フィルターを併用する。

主空気調和機６は空気洩れ、変形、振動等の起らないよ
うに金属性の箱からできていて仕切り板１８によって前
後に仕切られ、前部は風圧拡散室１９とし、後部には予
熱器７、冷却器８等の熱交換器を収容する。

供給空気は、必要に応じて加湿器９によって加湿され、
エリミネータ−１０で余分の水滴を除去されて整圧室１
１に入り、複数の空気取出口１２の一つから配管により
副空気調和機の一つに入る。

ここで再熱ヒータ−１３を通って所定の温度まで上げら
れた後、高性能フィルター１４に入り、流量調整弁１５
を経て供給口１６へ送出される。

主空気調和機６の底部には機内に溜るドレンを排出する
ためのトラップ１７が取付けられる。

次にこれらの設備による総合的な機能について説明する
と、高風圧発生装置２を頭初に配置することにより、こ
れから発生した熱を冷却器８に吸収させるから、該装置
２の発生熱によって起る温度、湿度の制御範囲の限界を
広げることが可能となり、かつ空気フィルター、除塵フ
ィルター３ならびに再熱ヒーターその他の前にもおかれ
ることになるから装置系全体の陽圧型に保つことができ
、従って、空気の清浄度を良好に維持させることが可能
となる。

除塵フィルター３は中程度の性能のものを使用し、最終
段階での副空気調和機２０の高性能フィルター１４の耐
用時間を長くするように留意する。

人口５から主空気調和機６に入った高圧空気は、仕切板
１８の前に造られた拡散室１９で拡散し、冷却、除湿、
加熱に適当な風速１．５〜２．５ｍ／ｓｅｃまで減速さ
れる。

その後、予熱器７、冷却器８で加熱または冷却され、必
要に応じ加湿器９で加湿され、余分の水滴はエリミネー
タ−１０で除去される。

次いで空気は整圧室１１に入り、ここで脈動を除かれ整
圧されて予備的な調和を終る。

この空気は次に複数の空気取出口１２から夫々の副空気
調和機２０の再熱ヒータ−１３に入り、夫々所定の温度
に調節され、高性能フィルター１４で細菌、塵埃を完全
に除去され、最後に所望環境条件を備えた空気として流
量調節されて供給口１６から所定の小動物飼育場所へ送
られる。

冷却器８での除湿水滴または加湿器９の余剰水滴はトラ
ップ１７を経て主空気調和機６内の陽圧を低下させるこ
となく外部に排出される。

このように本案の小動物飼育用陽圧型空気調和装置は、 （１）除塵フィルター３、高性能フィルター１４を通し
て充分強力に空気を送ることができ、目の細かな高性能
フィルターを使用して空気の清浄度を高くすることがで
きる。

（２）モーターの発熱量が大きくて送風温度に影響を与
える高風圧発生装置の後に温度調節装置を置くから、該
モーターのため空気の温度が変ってしまうことが避けら
れる。

（３）再熱ヒーターにより用途毎に温度の微細な調整が
できる。

（４）装置の系全体が陽圧となるため、雑菌を含んだ外
気が系内に漏入する情が全くなく、高度の清浄度を保つ
ことができる。

（５）消費空気量が少ない小動物飼育の場合には、僅か
な外気漏入により調整空気の温度、湿度が乱れ易いが、
本案装置は陽圧型のため空気の漏入がないので、このよ
うな乱れな起きない。

等の効果が得られるものであって、小動物飼育の環境条
件に合せた空気供給を行なうことのできる装置として実
用上の効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の小動物飼育用陽圧型空気調和装置の実施
例を示し、第１図は系統および装置の概略を示す断面図
、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図である。 ２：高風圧発生装置、３：除塵フィルター、６：主空気
調和機、７：予熱器、８：冷却器、９：加湿器、１０：
エリミネータ−，１２：空気取出口、１３：再熱ヒータ
−，１４：高性能フィルター、１５：流量調整弁、１７
：トラップ、２０：副空気調和機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気取入口１の後に高風圧発生装置２、中性能の除塵フ
   ィルター３、主空気調和機６を順次接続し、主空気調和
   機６は、内部に予熱器７、冷却器８、加湿器９およびエ
   リミネータ−１０を備え、かつ前部は風圧拡散室１９、
   後部は整圧室１１とし胴底部にトラップ１７を持ち、整
   圧室１１に開口する複数の空気取出口１２を夫々副空気
   調和機２０を経て供給口１６に通じさせ、副空気調和機
   ２０には再熱ヒータ−１３、高性能フィルター１４を設
   け、流量調整弁１５を付設して戊る小動物飼育用陽圧型
   空気調和装置。