JPS5854182Y2 - クウアツカイロノキユウチヤクシキジヨシツキ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空圧回路中にて空気圧縮機と空気溜との間に
設置され空気圧縮機からの圧縮空気中の水分を吸着除去
する吸着式除湿器に関する。

空圧機器に供給される圧縮空気中の水蒸気は、温度降下
の際に凝結し、また、時には凍結した空圧機器に悪影響
を与えるため、空圧機器に供給される前に除去されなけ
ればならない。

このために、従来は第１図に示すような吸着剤粒子を内
蔵したカートリッジＯを配管途中に装着したり、特公昭
４５３０７５９号公報に開示されるように前記カートリ
ッジ０を備えた除湿器を空気圧縮機と空気溜との間に設
置していた。

上記カートリッジ０は、ステンレス材の案内筒１内に合
成ゼオライト、活性アルミナ等の吸着剤粒子２を充填し
、両端にフィルター３および中間部材４を介して蓋部材
５を取付けた構成であり、その下端から送入された圧縮
空気中の水分を吸着剤粒子２にて吸着除去して乾燥した
圧縮空気をその上面から送出するものである。

しかしながら、上記カートリッジＯについて詳述すると
、圧縮空気の急激な通過や振動により吸着剤粒子２が吹
き上げられて粉状化したり、蓋部材５が外れたりして吸
着剤粒子２が流出しないように、また吸着剤粒子が片寄
って案内筒１内の一部に隙間を生じ圧縮空気がこの隙間
のみを通過しないようにするために、吸着剤粒子２同志
が特殊な接着剤で固着されて円柱形に形成され、その外
周の吸着剤粒子２もまた特殊な接着剤で案内筒１の内面
に固着され、さらに上下の蓋部材５は案内筒１に溶接さ
れている。

従って、吸着剤粒子２の使用寿命がつきた時、Ｉ１１′
ｉ着剤粒子２のみを詰め替えようとすると、蓋部材５を
汁して中間部材４およびフィルター３を取り出しておい
て古い吸着剤粒子２を削り取らなければならず、その詰
め替え作業は非常に困難であるため、案内筒１を含むカ
ーＩ・リッジ全体を廃棄しているのが実状である。

空気圧縮機から送出される圧縮空気は多量の水分を含む
ばがりでなくがなり高温であるため、案内筒１は防錆性
、耐熱性に優れた高価なステンレス材が使用されており
、この案内筒１をも廃棄することは経済的にみて大きな
無駄であり、カー１−リッジ交換費用がかさむことにな
る。

また、カー１〜リツジＯが上記詳述した構成であるため
に、使用途中に内部の吸着剤粒子２の固化具合、劣化具
合等を確認しようとすれば、蓋部材５、中間部材４およ
びフィルター３を案内筒１から外さねばならず、朴部か
らの確認が面倒である。

従って、カートリッジ０の交換はその内部を確認するこ
となく長年の経験にもとづく判断によって行なわれてお
り、場合によっては吸着剤粒子２がまだ使用可能である
のに廃棄されたり、吸着剤粒子２が完全に使用不能にな
っているにも拘らず交換されていないことがあり、圧縮
空気の除湿が一様でなく空圧機器に悪影響を及ぼすとい
う不具合が生していた。

さらに、上記カートリッジ０はその底面から圧縮空気が
送入される構成であるために、圧縮空気の入口面積すな
わち圧縮空気が吸着剤粒子２に進入する面積が小さかっ
た。

吸着剤粒子２の劣化や目づまり即ち除湿性能低下はカー
トリッジ０の出口側よりも入口側の方が早く進行するた
め、入口側の吸着剤粒子２の寿命はカー） ＩＪツジＯ
の寿命であり、前述のように入［１面積が小さいという
ことはカートリッジ０の寿命が短いということである。

従って、カートリッジ０の人口面積すなわち圧縮空気が
吸着剤粒子２に進入する面積を大きくすれば寿命延長が
図れるはずである。

しがし、単に案内筒１の内径を大きくするだけでは吸着
剤粒子２の使用量が増すと共にカー １−１）ッジＯが
大型となるため、カー１〜リツジ０を装着する除湿器の
本体のサイズ等その他の条件をも変更せわばならないと
いう問題が生じる。

従来ｃｒ）４−、記カー１〜リッジ０はこの点において
も未だ改善の余地が残されていた。

すなわち、従来の除湿器は、カー１〜リツジ内のＩＩ着
剤粒子の詰め替えや確認が面倒であってカー トノツジ
全体を経験によって適当な時期に交換するしかなく、シ
かもその寿命が短いという問題があった。

本考案は、上記種々の問題に鑑みて案出したもので゛あ
り、除湿器としての寿命延長および吸着剤取扱いの容易
化を同時に図ることを目的とし、その特徴とするところ
は、 本体と、該本体内に形成された上下方向の筒状室と、前
記本体に設けられ筒状室の側部に開「１する流入孔と、
前記本体に設けられ筒状室の上部に開１コする流出孔と
、前記筒状室の内壁との間に隙間を形成するように筒状
室内に同心に挿入され１汲着剤粒子を内蔵するカー１〜
リツジとを備え、流入孔からの圧縮空気が前記カートリ
ッジと筒状室内壁との間の隙間、筒状室の下部、カート
リッジ内の吸着剤粒子、筒状室の上部を順次通過して流
出孔へ送出されるように構成された空圧回路の吸着式除
湿器において、前記カートリッジを、前記筒状室の内径
よりも小さい外径を有する案内筒と、該案内筒の上端開
口部を閉鎖するように案内筒上端に固着された基板と、
該基板の下面中央部に形成された突部と、該突部の中央
部に上下方向に穿設された取付は穴と、該取付は穴に挿
入固定され前記案内筒内下方へ突出するボルトと、前記
突部の取付は穴周囲に上下方向に穿設され前記基板の上
下面に開口する複数の通気孔と、前記吸着剤粒子がポー
ラスに円筒形状に成型固形化されその外径が前記案内筒
の内径より小さく且つその内孔に前記ボルトを遊嵌する
状態で内孔の上部が前記突部に嵌合されてその上端面が
前記基板の下面に当接する吸着体と、該吸着体の下端開
口部を閉鎖するように前記ボルトの下部にナラ１〜によ
って固着され前記吸着体の外径とほぼ同じ外径を有する
受板と、から構成したところにある。

以下、本考案を第２図および第３図の一実施例にもとづ
いて説明する。

第２図は全体断面図、第３図はカー１−リッジの断面図
を示す。

第２図において、１０は−Ｌ部材１０ ａとｆ部材１０
ｂどから戊り、パツキン１０Ｃを介して適当な手段によ
り着脱自在に固定された本体であり、該本体１０内には
その上下方向に筒状室１１が形成されている。

該筒状室１１のＬ部外周にシール部材１２が設けらｔシ
、その内側中央部に小径室１３が形成されており、この
小径室１３には本体１０に穿設された流出口１４が開に
］シている。

また筒状室１１の下部外周に後述するカー トリツジが
載置される複数の段部１５が配置されており、その下方
にはドレン溜１６が形成されている。

さらに筒状室１１の側部には本体１０に穿設された流入
孔１７が開口している。

前記流出孔１４の途中に筒状室１１から流出孔１４７ｉ
向を順方向とする逆止弁１８が設けられ、該逆１ト弁１
８と並列に絞り１９が穿設されている。

尚、図中２０は流出孔１４に接続されると共に図示しな
い空圧機器に接続された空気溜、２１は流入孔１７に接
続され空気溜の圧力が下限設定値に低Ｆすると稼動し上
限設定値に達するとその稼動を停止する空気圧縮機、２
２はドレン溜１６に接続され空気圧縮機の稼動中は閉弁
し停止中は開弁するドレン弁である。

カー１〜リツジ３０を示す第３図において、３１はステ
ンレス材から成り第２図に示す筒状室１１の内径より小
さな外径を有する案内筒であり、該案内筒３］の上端間
１−１部を閉鎖するように案内筒３１の上端に固着され
た基板３１ ａの下面中央部に取付は用の突部３１ ｂ
が形成され、該突部３１ ｂの中央部には上下方向に取
付は穴３１ Ｃおよび基板３１ａの上下面に開口する。

、、ｌｒ−””Ｔ’方向の複数の通気孔３１ ｄが穿設
されている。

３２は吸着剤粒子がポーラスに円筒形状に成型固形化さ
れた吸着体であり、該吸着体３２の内径は前記突部３１
ｂの外径と同じで外径は前記案内筒３１の内径より小
さくされている。

そして吸着体３２は案内筒３１内に同心に着脱自在に固
定されている。

すなわち、基板３１ ａの取付は穴３１ Ｃにボルト３
３を挿入固定して案内筒３１内の下方へ突出させておき
、吸着体３２の上端に該吸着体３２の平面形状と同形の
ガスケット３４を載置あるいは接着した状態で吸着体３
２の内孔にボルト３３が遊嵌するように内孔の上部を前
記突部３１ ｂに嵌合し、吸着体３２の下端にガスケッ
ト３４を介して吸着体３２下端開［１部閉鎖用で珪つ吸
着体３２の外径とほぼ同し外径を有する受板３５を宛て
がって該受板３５からＦ方へ突出するポル１〜３３のネ
ジ部３３ ａにナツト３６を螺合させている。

斯してカートリッジ３０が構成されている。

尚、前記ガ゛スケット３４は吸着体３２が基板３１ ａ
の下面や受板３５の上面に付着固化するのを防止しいわ
ゆる剥離部材の投口も果している。

このカー１ヘリツジ３０が第２図に示すように本体１０
内の筒状室１１に同心に挿入されている。

すなわち、本体１０の下部材１０１〕から上部材１０ａ
を外しておいて、筒状室１１の下方の段部１５＋。

にカートリッジ３０の下端を載置し、その後で上部材１
０ ａを下部材１０ｂに取付けている。

この時、カー１〜リツジ３０の一ト端外周すなわち案内
筒３１の基板３１ ａ上面外周がシール部材１２に密接
している。

上記構成の如き除湿器において、空気圧縮機２１から流
入孔１７へ圧縮空気が送入すると、この圧縮空気は案内
筒３１の外周面に衝突し、筒状室１１の内壁と案内筒３
１との間の隙間４０を経て筒状室１１の下部へ流入する
。

この際に圧縮空気とともに運ばれてきた水分はある程度
分離されてドレン溜１６に落下する。

筒状室１１のＦ部へ流入した圧縮空気は案内筒３１の内
周面と吸着体３２の外周面との間の隙間４１すなわち吸
着体３２の外周面から吸着体３２内に進入して、吸着体
３２の内孔および案内筒３１の基板３１ ａの通気孔３
１ ｄを経て筒状室１１の上部すなわち小径室１３へ流
入する。

この圧縮空気が吸着体３２を通過する際に圧縮空気中の
水分（水蒸気）か吸着除去されるのである。

そして、乾燥された圧縮空気は逆止弁１８を押し開いて
流出孔１４を経て空気溜２０に貯えられる。

斯して圧縮空気の除湿作用が行なわれる。

空気圧縮機２１が停止すると、ドレン弁２２が開弁し、
ドレン溜１６内のドレンはドレン弁２２から排出され、
空気溜２０内の乾燥した圧縮空気は絞り１９によって流
量を制御されて徐々に吸着体３２内を」二連とは逆方向
に通過して吸着体３２内の水分を吸収しなからドレン弁
２２から排出される。

斯して吸着体３２の再生作用が行なわれる。

吸着体３２（吸着剤粒子）の劣化や汚損度の点検確認は
、本体１０の上部材１０ａを下部材１０ ｂがら外して
カートリッジ３０を取り出し、案内筒３１と吸着体３２
との隙間から吸着体３２の外周面を見て行なう。

この時、前記隙間が小さい場合はナラ１〜３６をボルト
３３から外して吸着体３２を取り出して行なう。

そして吸着体３２の寿命がつきている時はこの吸着体３
２を新しい吸着体３２と交換する。

以上の説明から明らかな通り、本考案は、吸着剤粒子を
ポーラスに円筒形状に成形固形化した吸着体を該吸着体
の外径より大きな内径を有する案内筒内に同心に着脱自
在に固定するカートリッジの構成に特徴を有し、流入孔
から進入した圧縮空気が筒状室内壁と案内筒との間の隙
間、筒状室の下部、吸着体の外周面、吸着体内、吸着体
の内孔、通気孔、筒状室の上部を順次通過して流出孔へ
送出される除湿器であって、本考案によれば次のような
効果が得られる。

（１）本考案のカートリッジは、従来のカー１〜リツジ
のように互いに接着した吸着剤粒子を接着剤により案内
筒内周面に固着すると共に蓋部材を案内筒両端に溶接し
たものでなく、予じめ案内筒内径より小さな外径の円筒
形状のポーラスな吸着体を作成して該吸着体を案内筒内
に着脱自在に固定したものであるから、吸着体すなわち
吸着剤粒子の取り替えが簡単であって、高価な案内筒を
廃棄することなく何度も使用できる。

（２）案内筒と吸着体との間に圧縮空気の進入する隙間
を形成しているため、この隙間から吸着体の状況確認が
容易に行なわれ、吸着体の寿命を正確に確認でき、従来
のように使用可能であるのに廃棄されたり、寿命がつき
たままで継続使用されることがなくなる。

（３）円筒形状の吸着体の外周面から内孔へ圧縮空気が
通過するため、カー１〜リツジを大型にすることなく圧
縮空気の進入する面積すなわち人［１面積が大きくなる
。

吸着体の劣化や目づまり即ち除湿性能低下は水分等を含
んだ圧縮空気が最初に触れる吸着体の人［］側の方が出
口側よりも早く進行し、その入口側の寿命が吸着体の寿
命であるため、同し量および同じ成分の圧縮空気が進入
するならば、入口面積が大きければ大きいほどその人口
の吸着体の目づまりや劣化が少ない部分が多く残ること
になり、結局、入「コ面積が大きくなると吸着体の寿命
が延長されることになる。

すなわち、本考案の除湿器はカートリッジ内の吸着体（
吸着剤粒子）の寿命確認が容易であって、その取り替え
が簡単であり、しかも寿命が長い。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の除湿器のカートリッジ断面図、第２図は
本考案の除湿器の一実施例の断面図、第３図は同カーＩ
・リッジ断面図である。 １０・・・・・・本体、１１・・・・・・筒状室、１４
・・・・・・流出孔、１７・・・・・・流入孔、３０・
・・・・・カートリッジ、３１・・・・・・案内筒、３
１ａ・・・・・・基板、３１ ｂ・・・・・・突部、３
１ Ｃ・・・・・・取付は穴、３１ｄ・・・・・・通気
孔、３２・・・・・・吸着体、３３・・・・・・ボルト
、３５・・・・・・受板、３６・・・・・・ナツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 本体と、該本体内に形成された上下方向の筒状室と、前
   記本体に設けられた筒状室の側部に開口する流入孔と、
   前記本体に設けられ筒状室の上部に開口する流出孔と、
   前記筒状室の内壁との間に隙間を形成するように筒状室
   内に同心に挿入され吸着剤粒子を内蔵するカートリッジ
   とを備え、流入孔からの圧縮空気が前記カー） ＩＪツ
   ジと筒状室内壁との間の隙間、筒状室の下部、カートリ
   ッジ内の吸着剤粒子、筒状室の上部を順次通過して流出
   孔へ送出されるように構成された空圧回路の吸着式除湿
   器において、 前記カートリッジを、前記筒状室の内径よりも小さい外
   径を有する案内筒と、該案内筒の上端面［」部を閉鎖す
   るように案内筒上端に固着された基板と、該基板の下面
   中央部に形成された突部と、該突部の中央部に上下方向
   に穿設された取付は穴と、該取付は穴に挿入固定され前
   記案内筒内下方へ突出するボルトと、前記突部の取付は
   穴周囲に上下方向に穿設され前記基板の−Ｌ下面に開口
   する複数の通気孔と、前記吸着剤粒子がポーラスに円筒
   形状に成型固形化されその外径が前記案内筒の内径より
   小さく且つその内孔に前記ボルトを遊嵌する状態で内孔
   の上部が前記突部に嵌合されてその上端面が前記基板の
   下面に当接する吸着体と、該吸着体の下端開口部を閉鎖
   するように前記ボルトの下部にナツトによって固着され
   前記吸着体の外径とほぼ同じ外径を有する受板と、から
   構成したことを特徴とする空圧回路の吸着式除湿器。