JPS585370B2 - ガラスハカイケンシユツソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガラスの表面にピックアップとして圧電素子を
貼着したガラス破壊検出装置に係りガラスの破壊が伴な
わない衝撃振動に対しては反応せず、ガラスの破壊に伴
なう特有な高周波振動に対してのみ正確に反応する優れ
たガラス破壊検出装置を提供するものである。

一般にガラスに衝撃を加えるとガラスに上記衝撃による
振動を発生するが、この場合、衝撃による振動は比較的
低い周波数の撓み振動と板厚によって決定される比較的
高い周波数の厚み振動とを含んでいる。

たとえば、ガラスに破壊を伴なわない程度の衝撃が加え
られたときは、厚さ５間のガラスの場合その厚さ振動の
周波数は０．５５ＭＨｚであり、その高周波成分も同時
に存在する。

一方、ガラスに破壊が生じた場合には、厚さ５間のガラ
スの場合はぼ１．５ＭＨｚを中心とする０、７ＭＨｚ〜
２ＭＨｚ程度の比較的大きなレベルの高周波振動がガラ
スに衝撃を加えた瞬間に上記振動に加わる。

第１図はガラスに衝撃を加え、ガラスが破壊したときに
発生した振動の波形を示すものであり、図中、Ａが撓み
振動、Ｂが厚み振動、Ｃがガラスの破壊に伴なう高周波
振動である。

このように、一般にガラスに衝撃を加えた場合、ガラス
に発生する振動はガラスが破壊を伴なわない場合、撓み
振動とこれに寄生する厚み振動のみであり、ガラスに破
壊が生じた場合特有の高周波振動がこれに加わる。

したがって、本発明者はこのことを利用して先にガラス
の振動を圧電素子等を用いて検出し、検出信号から帯域
泥波器を用いてガラスの破壊に伴なう特有の高周波振動
成分を分離し、ガラスの破壊を検出する装置を提案した
。

しかしながら帯域泥波器を用いてガラスの破壊に伴なう
特有の高周波振動成分を検出するものでは感度を向上さ
せ検出領域を拡大させると、この帯域内に存在する厚み
振動成分に対しても反応するようになり、破壊を伴なわ
ない衝撃によって誤動作することがあった。

本発明は以上のような従来の欠点を除去するものであり
、簡単な構成で誤動作のない優れたガラス破壊検出装置
を提供するものである。

以下、本発明のガラス破壊検出装置について一実施例の
図面とともに説明する。

第２図は本発明のガラス破壊検出装置における一実施例
の電気的結線図であり、図中Ａはガラス面に貼着された
ピックアップとしての圧電素子（図示せず）に発生した
出力信号が印加される入力端子、ＱｌｌＱ２ｊＱ３は入
力端子Ａに印加される信号の最小レベルに対して充分な
利得を有し、かつ、低周波から２ＭＨｚまでの周波数に
対してほぼフラットな周波数特性を有する増幅回路を構
成するトランジスタである。

そして、Ｃ３，Ｒｏは増幅回路の最高周波数２ＭＨｚに
おける波長以下の微分時定数を有する微分回路を構成す
るコンデンサ及び抵抗であり、この実施例ではＣ３＝８
２ｐＦ、Ｒ６＝ＩＫΩに選ばれている。

また、Ｃ４は微分回路の出力を検波し更に増幅するトラ
ンジスタであり、Ｑ、はスイッチ用のトランジスタであ
る。

そして、Ｒ１０，Ｃ６及びＲ１２は積分回路及び放電回
路を構成する抵抗、コンデンサ及び抵抗であり、これら
の抵抗Ｒ１１，Ｒ１２及びコンデンサＣ６の値はガラス
の破壊に伴なって発生する特有の高周波振動の持続時間
が最短で約１００μｓであることがらＲ１、−５１０Ω
、Ｒ１□＝ＩＫΩ、Ｃ６＝０．４７μＦに選ばれている
。

尚ＳＣＲは積分回路の出力で駆動された保持回路を構成
するシリコン制御整流素子であり、その出力端はダイオ
ードＤ０を介して警報回路や表示回路に接続される出力
端子Ｂに接続されている。

上記実施例において、今、ガラスに衝撃が加えられガラ
スが破壊してガラスに第１図に示すような振動が発生し
たとすると、ピックアップとして圧電素子には上記振動
に応じた電気信号が発生する。

そして、この電気信号は入力端子Ａに印加され、トラン
ジスタＱｉ、Ｃ２，Ｑｓや抵抗Ｒ１〜Ｒ８、コンデンサ
Ｃ１〜Ｃ４より成る増幅回路によって増幅される。

この場合、増幅回路は入力信号の最小レベルに対して充
分な利得を有し、かつ低周波から２ＭＨｚまでの周波数
に対してほぼフラットな周波数特性を有しているので、
トランジスタＱ３の出力端には完全にクリップされた第
３図に示すような出力信号が現われる。

そして、この出力信号は抵抗Ｒ０とコンデンサＣ６より
成る微分回路で微分される。

したがって、微分回路の出力は第４図に示すようになる
。

微分回路の出力はトランジスタＱ４によって検波され、
さらに増幅されてスイッチング用のトランジスタＱ５に
印加される。

そして、その出力は抵抗Ｒ１０、コンデンサＣ６より成
る積分回路で積分され更に抵抗Ｒ１□によって放電され
るため、保持回路の入力端に加わる信号は第５図に示す
ようになる。

したがって、保持回路は第５図に示すような出力によっ
て駆動され出力端子Ｂに所足の出力を発生させる。

一方、ガラスが破壊されなかった場合には破壊に伴なう
特有の高周波振動が発生しないため、トランジスタＱ、
のコレクタにおける出力信号は第６図に示すようになり
保持回路を駆動するに至らない。

したがって、この場合には出力端子Ｂに何の出力も現わ
れない。

上記実施例より明らかなように、本発明のガラス破壊検
出装置は、ガラスの破壊に伴なって発生する特有な高周
波信号を入力信号の最小レベルに対して充分な利得を有
し、かつ低周波から２ＭＨｚまでの周波数に対してほぼ
フラットな特性を有する増幅回路で増幅し、更に微分し
検波し積分回路で積分して直流電圧に変換し警報回路等
を駆動する保持回路を駆動するように構成したものであ
り、全体の構成は比較的簡単で、かつ動作もきわめて確
実なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はガラスに加えた衝撃によってガラスが破壊した
ときに発生する振動の波形図、第２図は本発明のガラス
破壊検出装置における一実施例の要部電気的結線図、第
３図〜第６図は同装置の動作説明図である。 Ａ・・・・・・入力端子、Ｂ・・・・・・出力端子、Ｑ
１〜Ｑ３・・・・・・増幅用トランジスタ、Ｃ４・・・
・・・検波兼増幅用トランジスタ、Ｃ５・・・・・・ス
イッチング用トランジスタ、Ｃ，、Ｒ，・・・・・・微
分回路用のコンデンサ及び抵抗、Ｒ１１，Ｃ６，Ｒ１２
・・・・・・積分回路及び放電回路を構成する抵抗コン
デンサ及び抵抗、ＳＣＲ・・・・・・保持回路を構成す
るシリコン制御整流素子。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ガラスの面部に装着されるガラス破壊検出用の圧電
   素子と、この圧電素子から得られる電気信号が入力され
   、かつ入力信号の最小レベルに対して充分な利得を有し
   、低周波から２ＭＨｚまでの周波数に対してほぼフラッ
   トな周波数特性を有する増幅回路と、この増幅回路の出
   力信号を微分する微分回路と、この微分回路の出力を検
   波する検波回路と、この検波回路の出力を積分して前記
   ガラスの破壊に伴なって発生する高周波信号に相当する
   直流電圧を得る積分回路と、この積分回路の出力によっ
   て警報回路もしくは表示回路を駆動するための信号を発
   生する保持回路を備えたことを特徴とするガラス破壊検
   出装置。