JPS5852923B2 - リン酸中の脱フツ素方法 - Google Patents

リン酸中の脱フツ素方法

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JPS5852923B2
JPS5852923B2 JP14718678A JP14718678A JPS5852923B2 JP S5852923 B2 JPS5852923 B2 JP S5852923B2 JP 14718678 A JP14718678 A JP 14718678A JP 14718678 A JP14718678 A JP 14718678A JP S5852923 B2 JPS5852923 B2 JP S5852923B2
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JP
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phosphoric acid
fluorine
mibk
extraction
concentration
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JP14718678A
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武夫 宮辺
達夫 村中
清吉 田部井
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はリン酸溶液中のフッ素イオンの除去を目的とす
る。
リン酸中のフッ素は工業用原料として用いられる場合、
種々の害を与える。
即ちアルカリ金属のリン酸塩を製造する場合装置を激し
く侵かし装置の寿命をいちじるしく短かくする。
更に重合リン酸塩を製造するに当っては焼成工程でフッ
素が揮発し公害を起したり装置を腐食したりするので除
害設備を作ったり回収工程を付加したすせねばならなく
なる。
金属表面処理に使われる場合には安全なリン酸塩被覆の
形成が困難になり処理効果を減少させるなど好ましくな
い有害イオンとされている。
従来工業用に用いられるリン酸としてはリン鉱石を炭素
及びケイ素と共に加熱還元して作られる黄リンを更に燃
焼させ水和させて得られるフッ素をほとんど含まない所
のいわゆる乾式法のリン酸が主として市場で用いられて
いた。
しかるに近時エネルギーコストの増加からより経済的な
方法として肥料用リン酸を有機溶媒を用いて抽出精製す
る方法が登場し工業用リン酸として使用される様になっ
た。
しかし、現在行なわれている溶媒抽出法では陽イオンの
除去は容易に行えるが肥料用リン酸に大量に含まれてい
る硫酸イオン、フッ素イオンなどの陰イオンの除去能力
は非常に低く、はとんど効果が小さい。
そこで従来は硫酸イオンについてはCa やBa
を添加し石膏や硫酸バリウムとして溶媒抽出工程の前又
は後に化学的沈殿分離法を用いて除去する事が通常行な
われている。
又、フッ素イオンについてはに2SiF6などアルカリ
金属の珪フッ化物として沈殿除去する(特公昭43−2
2775号USP4055626)とか、リン酸を濃縮
する際水蒸気を吹込み5IF4やHFの形態で揮散させ
るいわゆる水蒸気蒸溜法等が用いられている。
(特公昭43−17416号)しかるに前者の方法では
通常の工業用途に望まれるフッ素濃度まで精製する事は
出来ず、後者の方法では多量の熱エネルギーを要し経済
的でないと言う欠点をもつ。
これ等の問題点を解決するためアニオン交換体により吸
着する方法(ソビエト特許488782号)とか水やリ
ン酸に不溶な溶媒と例えばlightgasoline
)と混合し濃縮するなど(USP3781410)種々
の新しい方法が提出されつつあるが近時陰イオンを有機
溶媒抽出法により除去せんとする新しい試みが行なわれ
る様になってた。
即ちリン酸をメチルジフェニルシラノールとトリアルキ
ルアミンの混合物で抽出する方法(USP397298
2)や有機溶媒で抽出した有機相をAl、FCなどの可
溶性塩の水溶液で洗浄し有機相中のフッ素イオンと化合
物を作らせ洗浄し、しかる後有機相を逆抽出してフッ素
イオンの少ないリン酸を得る(特開昭51−45695
号)などの方法である。
しかしこれ等の方法は通常の溶媒抽出法に付加して異種
溶媒による除フッ素の新しい抽出工程を必要としたり、
本来なら除去せねばならない陽イオンを添加した洗浄液
を用いるので精製の目的であるフッ素イオンは除去出来
ても陽イオンが精製酸の中に混入する事がさけられぬな
ど問題がある。
本発明はこれ等の問題点を解決した溶媒抽出法による新
しいフッ素除去方法を提供する。
本法はリン酸中のフッ素をメチルイソブチルケトン(以
下MIBK)Iこより抽出する事を骨子とする。
MIBKはリン酸の抽出溶媒として一般によく知られて
居り特開昭49−099993号にもそれを用いた湿式
リン酸の精製法が開示されて居る。
しかし当発明は使用溶媒としては同じであるがその使用
の態様及方法において異なるものである。
本発明の目的にはリン酸濃度はF20.として40%以
下が必要条件である。
この理由は第1図に示す如くこれ以上の濃度ではMIB
Kへリン酸が多量に移行しMIBKの再生時にフッ素除
去を困難とするばかりでなくP2O5がカルシウム塩と
なり損失を起し収率を落すからである。
この濃度以下のリン酸ではMIBKへのリン酸の移行は
ほとんどなくフッ素だけがMIBK相に移行し除去され
る(第1図)。
第2図はフッ素1000ppIIlを含むリン酸を各同
等重量のMIBKにより洗浄した場合の洗浄回数とリン
酸液中のフッ素濃度リン酸濃度の変化を示したものでリ
ン酸が失なわれる事なくフッ素のみ除去されている事が
判る。
フッ素により汚染されたMIBKは消石灰などのカルシ
ウム塩と接触させるとCa F2として固定化されフッ
素を含まないMIBKに再生する事が出来る。
接触の方法はMIBKに粉体で加える方法、スラリーで
加える方法、カラム放光てん層を通す方法、濾過ケーキ
層の状態にしてMIBKを通す方法などいづれの方法で
もよいがMIBK中のフッ素に対し2 F −+Ca
”−+CaF2 で示される反応当量以上の石灰分が再生系内に存在する
様にする。
再生の温度はMIBKの沸点以下ならいづれでもよいが
通常は室温で行なわれる。
なおMIBK中に含まれる水分のため、再生時に用いら
れたカルシウムが少量ではあるがイオン化しMIBKを
汚染する。
これを防ぐためごく少量の水で洗浄する工程を付加する
こともある。
工業装置ではフッ素除去のための溶媒抽出は連続向流多
段抽出で行なわれ、リン酸中のフッ素濃度や溶媒比によ
っても相違するが通常の抽出段は10段(溶媒:酸=3
:1)〜15段(同2:1)が適当である。
除フッ素抽出系内(装置内)の溶媒と酸(30%P2O
5濃度)との重量比率は(1〜5)=1が用いられるが
これは抽出段数との関連で段数を多くする事により少い
溶媒で抽出を行なえるので制限条件にはならない。
しかし通常は(1〜3)=1(溶媒=30%(P2O5
濃度)のリン酸の重量比)が好ましい。
本発明の効果として従来の方法に比べ非常に低コストで
フッ素を除く事が可能となった。
更に第2図でも明らかな様に抽出回数を増加する事によ
り従来工業用として用いられて来た乾式法リン酸とほと
んど同じフッ素濃度にまで容易に脱フツ素出来、それに
ともなうリン酸の損失がほとんどないと言うおどろくべ
き効果をもつ。
又、本法によれば、フッ素にとどまらず、必然的にその
他の不純物イオンも同時に除去できる利点がある。
更に又、湿式法で製造された原料粗リン酸(肥料用リン
酸)を所望の純度に精製するに際し、第3図のフローシ
ートで示す様に精製工程を企画すればすぐれた効果を納
めることが出来る。
すなわち、原料粗リン酸(P2O5濃度40%以上)を
先ずMIBKで抽出、水洗して陽イオン除去を行い(こ
こまでの工程の好ましい一例としては本発明者等にかか
る特願昭53−124672号がある。
)、得られた一次精製酸に本法を適用すると同一溶媒の
MIBKによりフッ素イオンも除去出来る事になり異種
溶媒を用いた場合に起る溶媒の混合にともなう分離精製
の工程が不要となるばかりか管理上のトラブルも極小に
する事が出来る。
更に又P2O5濃度50〜55%の原料相リン酸(肥料
用リン酸)を−次精製酸の原料として用いて、精製の結
果−次精製酸の濃度を本発明の除フッ素精製に適当なP
2O5濃度40%以下にすればそれを何等手を加える事
なく脱フツ素抽出を行える利点を生ずる。
以下本法を実施例を上げて説明する。
実施例 1 表1(こ示した組成の湿式リン酸を水で希釈しP2O5
濃度30%とした。
この35ydに対し水で飽和したMIBK501rLl
を加えよく混合した後静置し有機相、水相に分離した。
水相(こ再び水で飽和したMIBK50T/Llを加え
よく混合した後静置し有機相と水相を分離した。
以下同様にしてMIBKによる抽出をくり返し行った。
抽出回数と水相中のフッ素濃度リン酸濃度の変化は表2
に※※示す通りであった。
なお、水で飽和したMIBKを用いたのは、工業的実施
におけるMIBKのリサイクル使用を想定した為である
水和していないMIBKを用いる事は勿論差支えない。
MIBKに対する水の溶解度はわずかなものである。
実施例 2 上記表1で示した組成の湿式リン酸をMIBKを用いて
連続向流抽出装置(抽出4段、洗浄5段、逆抽3段のミ
キサーセトラー型)で溶媒抽出精製を行い表3に示す様
な一次精製酸を得た。
この35TLlに対し水で飽和したMIBK50ydを
加えよく混合した後静置し有機相、水相に分離した。
水相に再び水で飽和したMIBKを加えよく混合した後
有機相と水相に分離した。
以下同様にしてMIBKによる抽出をくり返し行った。
抽出回数と水相中のフッ素濃度、リン酸濃度は表2(実
施例2−1)に示す通りであった。
上記で用いられた分離した有機相(フッ素を含むMIB
K)を合せたもの11をとりこれを消石灰1(Pi’を
層高3cIrLにつめたカラムに通した後50m1の水
で2回水洗した。
通過前後の有機相中ののフッ素濃度変化は54.2■/
l→0■/lであった。
この再生MIBKを用い上記と同じ様に表3に示す組成
の一次精製酸35ydの脱フツ素抽出を行った。
その結果は上記表2(実施例2−2)に示す様であった
実施例 3 表1で示した組成のリン酸を用い前処理工程でリン鉱石
を加えてSO4を除去した後第3図で示したフロー(こ
より連続向流抽出を行った。
一次精製抽出装置は抽出4段、洗浄5段、逆抽3段のミ
キサーセトラ型装置より成り、酸とMIBKの重量比は
1:2とした。
得られた一次精製酸(表3の組成のもの)を連続的に二
次精製抽出装置(15段のミキサーセトラー型)に入れ
、酸:MIBK=1=3の重量比のMIBKにより脱フ
ツ素抽出を行った。
二次抽出装置からのMIBKは消石灰をプレコートした
濾過層を通して再生し、Ca++を洗浄除去した後循環
した。
二次精製抽出時の操業条件と得られた酸の組成は下の様
であった。
−次精製酸の流量 1 l/分MIBKの流
量 4.31/分洗浄水量
0.217分得られた二次精製酸のP2O,濃度
28.2%〃 〃 のF濃度 6.5p戸
【図面の簡単な説明】
第1図は被抽出酸のP2O5濃度変化にともなうMIB
Kへのリン酸及びフッ素の移行率を示す。 被抽出酸中のF濃度は500ppmとし室温率抽出(溶
媒:酸−1=1)の値を示す。 図中1はフッ素移行率、2はリン酸移行率を表す。 第2図はフッ素濃度600ppfflのリン酸(120
530%)を1:1重量のMIBKにてくり返し抽出し
た時の抽出回数とリン酸相のリン酸濃度の変化(第2図
a)及フッ素濃度の変化(第2図b)を示すものである
。 第3図は連続向流多段抽出の場合のフロー図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フッ素イオン含有のリン酸をP2O,として40重
    量%以下の濃度に調節し、しかる后、フッ素イオンをメ
    チルイソブチルケトンで抽出し、フッ素イオンが移行さ
    れたメチルイソブチルケトン層を分離することを特徴と
    するリン酸中の脱フツ素方法。 2 メチルイソブチルケトンが前記フッ素イオン含有の
    メチルイソブチルケトン層をカルシウム化合物と接触せ
    しめて、脱フッ素された再生のメチルイソブチルケトン
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のリ
    ン酸中脱フツ素方法。
JP14718678A 1978-11-30 1978-11-30 リン酸中の脱フツ素方法 Expired JPS5852923B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0437394Y2 (ja) * 1984-12-21 1992-09-02

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JPH0437394Y2 (ja) * 1984-12-21 1992-09-02

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