JPS5852070Y2 - 浸漬用受皿挾持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は浸漬用受皿挟持装置に関し、特に抜槽中に浸
漬した受皿を低速回転させたり、槽底に放置したり、槽
上で高速回転させて付着液を遠心分離したりできる表面
処理装置の受皿挟持部分として有用な装置を提案する。

その目的上、この考案の受皿挟持装置は、通常のものと
異り、挾持した受皿を低、高速で回転させるため、その
吊持部材は回転軸となる。

しかも、この回転軸は昇降しなければならない。

このような軸に吊るされた挟持部のつかみアームを機械
的操作する事は容易でない。

この考案は、その吊持軸の軸芯を貫通する操作棒を用い
る事により上の難しい条件を満たした。

その操作棒下端により放射状リンク機構を作動して、つ
かみアームのつかみ動作を行わせるよるにしたのである
。

以下、図面について、この考案の実施態様を説明する。

第１図はこの考案の実施例である受皿挾持装置を付けた
表面処理装置である。

処理装置と称しても受皿Ｐをつかみ、引上げ、低速回転
及び遠心分離用高速回転も行うものである。

走行台１がレール２上を走り、垂直フレーム３上部の昇
降枠４が垂直軸５上端を支持し、下枠６が軸５の下部を
管軸７を介して支え、モータ８がこの管軸７を介して垂
直軸５を低高速回転させる。

垂直軸５は゛この場合、ボールスプライン軸であるが、
この場合、これを中空軸とし、軸芯を貫通する操作棒９
を入れている。

この操作棒９は上端を垂直軸５上端から突き出し、昇降
枠４についた駆動レバー４ａ、パワーシリンダ４ｂによ
り上下駆動される。

レバー４ａは、操作棒９上端につけたベアリング９ａを
摺動可能なフォークによりはさみ上下駆動する。

垂直軸５下端には水平円板１０がつき、この円板１０下
面に水平放射状に突出した角筒形案内材１１が四本、四
方へ向いている。

この四本の案内材１１夫々に、この場合■形断面の、垂
下したつかみアームの水平基部が挿入され放射方向に摺
動できる。

各案内材１１下部から中央寄りにリンク軸支材１３が突
き出ている。

また操作棒９下端にも放射状（この場合、十字形）軸支
材９ｂがついている。

これら各軸支材９ｂ、＋Ｊンク軸支材１３は、上方に屈
折関節１４ａを有する屈折リンク１４によりつながれて
いる。

そして、各屈折関節１４ａと各アーム１２基部とを、夫
々、伸縮調節可能なアーム駆動棒１５によってつないで
いる。

なお、つかみアーム１２は分離飛散する液滴を受止め下
へ落すフード１６により周囲を覆われている。

この装置を使用するには、昇降枠４を吊上装置等により
降下させ、床、台、槽底等に載せた受皿Ｐの外側に、こ
の場合、四本のつかみアーム１２を拡げた状態でおろす
。

各アーム１２は逆り形で、その水平な基部を円板１０が
支えるので、昇降枠４、垂直軸５等の重量がアーム１２
下端にか＼つでも変形する事はない。

しかも検出装置によりアーム１２下端が床面等に触れた
ら、昇降枠４の降下を停め、僅かに上昇させて停止する
。

それからパワーシリンダ４ｂを作動させて操作棒９を引
上げると第１図及び第２図実線の位置へアーム１２が求
心移動して受皿Ｐ外周をつかむ。

つかんだま＼昇降台４を上昇させ、もし液槽から受皿Ｐ
を引上げたのなら、その上で遠心分離して製品の付着液
を除いた後、所要位置へ移送する。

所要位置へ着いたら昇降枠４を下げ、アーム１２下端が
床面についたら少し戻し、操作棒９を下げていたパワー
シリンダ４ｂを逆に作動させ、これを引上げる。

すると、第２図の実線位置にあった操作棒下端の十字形
軸支材９ｂが鎖線で示す９ ｂ／の位置へあがる。

そこでリンク関節１４ａも１４ａ′へ移りアーム駆動棒
１５がアーム１２基部を押出してアーム１２を鎖線の１
２′の位置へ移す。

これで受皿Ｐを床上に載せて放したことになる。

放す前、又は放さずに液中で低速回転して処理効率を高
めてもよい。

この考案は昇降動作と低高速回転を有する垂直軸軸芯部
に操作棒を通した事により、垂直軸下端のつかみアーム
を、その上端の上下駆動により操作できるようにした。

これにより垂直軸が受皿を昇降、回転させるほか、アー
ム操作にも重要な働きをする事になり、受皿をつかんで
低速回転し、引上げて直ちに遠心分離回転させるという
基本構想を実現可能にした。

また、アーム駆動機構に水平案内材、屈折リンク、伸縮
１駆動棒を用いているので、アーム下端が床面に仮りに
激突して下端が曲っても駆動機構に故障を生じない事、
アームを充分、大きく拡げられる事、アームが高速回転
して遠心力を生じても、これにより操作棒を押上げる力
は強くない事、そしてアームのつかみ幅を伸縮調整でき
る事、といった効果を得たのである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を適用した表面処理装置の説明図、第
２図はこの考案一実施例の立面図、第３図はその平面図
である。 ５・・・・・・垂直軸、９・・・・・・操作棒、１１・
・・・・・案内材、１３・・・・・・リンク軸支材、１
４・・・・・・屈折リンク、１５・・・・・・アーム駆
動棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高速回転させられる垂直軸と、この垂直軸の軸芯を貫通
   し下端に放射状軸支材をもつ操作棒と、上記垂直軸下端
   から水平放射状に突出した複数案内材と、この各案内材
   に水平基部を摺動可能に挿入しつかみ部を垂下させた逆
   り形つかみアーム複数本と、上記各案内材下部から中央
   寄りに突き出たリンク軸支材と、この各リンク軸支材及
   び上記操作棒下端軸支材をつなぎ屈折関節を上にした夫
   夫の屈折リンクと、上記各屈折関節と上記各アーム基部
   とを基部とをつなぐ夫々の伸縮調節可能なアーム駆動棒
   とを備え、上記操作棒の上下動により各つかみアームを
   放射方向に移動させるようにしたことを特徴とする浸漬
   用受皿挟持装置。