JPS5851599Y2 - 窯業炉用台車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は窯業炉用台車の改良に関するものである。

窯業炉用台車はその上部に積載する被焼成品や棚枠材、
匣鉢等の重量に耐えるに充分な耐圧強度を備えているこ
と、炉内熱が窯業炉用台車を通じ炉外へ大量に逃げるこ
とを防止できるように断熱性に優れていること、取扱上
便利なように軽量であることが必要である。

そこで、本出願人は実開昭５５−１４９２００号公報に
示すように、隔壁によつで隔離される多数の透孔を上下
方向に配設したセラミックブロックの多数個を並設して
なる芯層を耐火物よりなるカートツブ中の所要個所に埋
装して耐圧強度を弱めることなく台車重量を約１割軽減
させるとともにセラミックブロックの断熱特性によって
熱損失を少なくするようにした考案を先に提案したが、
省エネルギ一対策上さらに軽くてしかもより熱損失を少
なくした窯業炉用台車の開発が業界において強く要望さ
れている。

本考案は前記のような要望に応えた窯業炉用台車を目的
として完成されたもので、以下、図示の実施例について
詳細に説明する。

１はフレームで、該フレーム１上には珪藻上、粘土、セ
メント等の混合物を硬化させた耐火物よりなるベース２
が設けられ、該ベース２上には前記ベース１と同様の耐
火物よりなる方形枠体３が該ベース２の周辺上面におい
て繞設され、さらに、この方形枠体３内゛は、隔壁４に
よって相互に隔壁される多数の透孔５を上下方向に配設
したコージェライト、ムライ、ト等の耐熱性と耐食性お
よび断熱性に優れた蜂巣状のセラミック製支柱６を複数
個配設するとともに該各セラミック製支柱６間の空隙部
にはセラミックファイバーやパーライト等の耐火軽量断
熱材７を充填し、さらに、方形枠体３の上端開口は耐火
物よりなる蓋板３ａをもって閉塞して全体として台車本
体８を構成している。

なお、図示の実施例における方形枠体３は、上端開口に
保合用段部３Ｃを設けた耐火物よりなる周枠部３ｂと、
該保合用段部３Ｃに周縁部を保合支持させた耐火物より
なる蓋板３ａとよりなるものとしているが、蓋板３ａを
周枠部３ｂと一体に成形してもよいし、蓋板が全くない
ものとしてもよい。

９は棚台で、該棚台９は台車本体８の前記方形枠体３お
よび各セラミック製支柱６上に多数の透孔を上下方向に
配設した蜂巣状のセラミック支柱等の脚９′をもって蓋
板３ａを介し棚組み支持させである。

このように構成されたものは、台車本体８がフレーム１
と耐火物よりなる方形枠体３と該方形枠体３内に複数個
配設されている隔壁４によって相互に隔壁される多数の
透孔５を上下方向に配設したセラミック製支柱６および
該各セラミック製支柱６間の空隙部に充填した耐火軽量
断熱材７を主要部材として必要に応じ耐火物よりなる肉
薄のベース２および蓋板３ａを加えて組み立てたもので
あるから、全体重量を著しく軽減できて取扱が容易とな
り、また、棚台９はその脚９′をもってフレーム１上に
繞設されている耐火物よりなる方形枠体３および該方形
枠体３内に複数個配設されているセラミック製支柱６に
支持された状態で棚組みされており、このセラミック製
支柱６は上下方向の隔壁４によって充分な強度を備えた
ものであるから、積載物の荷重は方形枠体３およびセラ
ミック製支柱６に集中的にかかり、耐圧強度の弱い耐火
軽量断熱材７を多く使用しているにも拘らず耐圧強度上
の不安は全くなく、充分積載物の重量を支えることがで
きて長期耐用できる。

さらに、カートツブ部分はフレーム１上に繞設した耐火
物よりなる方形枠体３内に前記したようなセラミック製
支柱６を配設するとともにセラミックファイバー、パー
ライト、珪藻土粉末等の耐火軽量断熱材７を該各セラミ
ック製支柱６間の空隙部に充填したものであるため、従
来の単なる耐火断熱煉瓦或いは蜂巣状のセラミックブロ
ックをもってしたカートツブ部分に比して格段の断熱効
果を発揮するうえに前記セラミック製支柱６も隔壁４に
よって相互に隔離される多数の上下方向の透孔５が断熱
効果を発揮するから、燃料消費量は方形枠体の中空部に
通常の耐火断熱煉瓦を埋設した従来のものと比較して１
２〜１５％、蜂巣状のセラミックブロックを方形枠体の
中空部に埋設した従来のものと比較して１０％前後減少
し、省エネルギー効果は極めて大きい。

本考案は前記実施例による説明から明らかなように、カ
ートツブ部分の主要部材とされてきた重量の大な耐火断
熱棟瓦の使用をなくすと同時に耐火断熱キャスタブルの
使用量も極力少なくシ、代りに軽量で断熱効果に優れた
隔壁によって相互に隔離される多数の透孔を上下方向に
配設した蜂巣状のセラミック製支柱とセラミックファイ
バー等の耐火軽量断熱材を巧妙に組み合せ使用すること
によって耐圧強度を充分確保したまま軽量化するととも
に熱損失を少なくして省エネルギー効果に優れたものと
したもので、構造が簡単で安価に提供できる利点と相俟
ち実用的価値極めて大なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す一部切欠正面図である。 １：フレーム、３：耐人物よりなる方形枠体、４：隔壁
、５：透孔、６：セラミック製支柱、７：耐火軽量断熱
材、８：台車本体、９：棚台、９′：脚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フレーム１上に耐火物よりなる方形枠体３を繞設して該
   方形枠体３内には隔壁４によって相互に隔離される多数
   の透孔５を上下方向に配設したセラミック製支柱６を複
   数個配設するとともに該各セラミック製支柱６間の空隙
   部には耐火軽量断熱材７を充填してなる台車本体８の前
   記方形枠体３および各セラミック製支柱６上に棚台９を
   その脚９′をもって支持させたことを特徴とする窯業炉
   用台車。