JPS5850904B2 - 車両用前後輪制動力配分装置 - Google Patents

車両用前後輪制動力配分装置

Info

Publication number
JPS5850904B2
JPS5850904B2 JP11579577A JP11579577A JPS5850904B2 JP S5850904 B2 JPS5850904 B2 JP S5850904B2 JP 11579577 A JP11579577 A JP 11579577A JP 11579577 A JP11579577 A JP 11579577A JP S5850904 B2 JPS5850904 B2 JP S5850904B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
rear wheel
brake
section
braking force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP11579577A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5449473A (en
Inventor
昭夫 古谷
学 小林
昭雄 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
Priority to JP11579577A priority Critical patent/JPS5850904B2/ja
Publication of JPS5449473A publication Critical patent/JPS5449473A/ja
Publication of JPS5850904B2 publication Critical patent/JPS5850904B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、車両用のブレーキ系に設けられる前後輪制動
力配分装置に関し、特に、いかなる走路および制動条件
の下においても後輪が前輪よりも先にロックせず、かつ
、路面制動力(路面とタイヤの間の摩擦係数と車両動量
により決まる制動力)を充分に利用して制動距離を最小
に保つことのできる車両用前後輪制動力配分装置に関す
る。
一般に、自動車のように制動力を路面とタイヤとの摩擦
に依存するものにあっては、制動力の前後・左右のバラ
ンスというものがその制動性能に大きなウェイトを占め
る。
例となれば、車両の走行安定性をも含めてブレーキシス
テムを考えた場合、左右輪制動力のアンバランスは車両
の走行方向安定性を害し、また、前後輪制動配分の不適
当は前輪に先立つ後輪のロック状態を引起し、車両運動
の予測できない尻振り現象を発生させる慮れがあるから
であり、特に、後者の前後輪制動力の配分は、最も効率
の高いブレーキシステム言い換えるならば各条件下にお
いて車両の最大可能減速度に影響を与えるという点で重
要なポイントになる。
そこで、このように前後輪制動力配分に関して従来から
各方面で研究が行なわれている。
すなわち、制動中の車両にあってはその車体の重心に働
く慣性力によって前後輪間に荷重の移動が生じ、後輪荷
重が減少すると共にその分だけ前輪荷重が増大する。
そして、この荷重の移動量は、車両重量と減速度数(減
速度を重力加速度で除した値)および重心高さの積に比
例し、ホイールベースに反比例する。
このことから減速中における車両の前後輪荷重配分を求
め、かつ、車両の出し得る最大の制動力が前後輪ごとに
それぞれの荷重と路面タイヤ間の摩擦係数とを乗じた値
の和によって決まること、および、これら前後輪の制動
力が各車輪のホイールシリンダ径とそれらに加えられる
流体圧力との積によって決まることから、上記路面とタ
イヤ間の摩擦係数をパラメータとして前輪ホイールシリ
ンダに加える流体圧力と後輪ホイールシリンダに加える
流体圧力との関係を求め、これを線図に描いてやれば、
例えば第1図に示すようになり、これが当該車両におけ
るそのときどきの路面・タイヤ間の摩擦係数に対する前
後輪最大効率の理想的制動力配分線図となる。
この線図の示す前後輪ホイールシリンダの流体圧力配分
と車輪がロックしてスキッドを起す虞れのある滑走限界
との関係は、線図の座標原点に近づくほど路面とタイヤ
間の摩擦係数が小さく、逆に座標原点から遠ざかる程摩
擦係数は大きい。
また実際の前後輪ホイールシリンダの流体圧力配分がこ
の線図よりも下の位置にある場合、滑走限界を先にこえ
るのは前輪の方であって必ず前輪ロックとなり、反対に
この線図より上の位置にある場合には今度は必ず後輪ロ
ック状態となる。
このことから、上記理想的制動力配分線図は前後輪の同
時ロック線図と呼ぶことができ、制動力を前記滑走限界
まで最大に利用するには、前後輪ホイールシリンダに対
する流体圧力配分をこの同時ロック線図に沿うように制
御してやることである。
そのための一手段として、マスターシリンダの操作に判
う発生流体圧力を前後輪ホイールシリンダの一方に対し
てのみ加え、他方のホイールシリンダに対しては、前記
ホイールシリンダ側の流体圧力を圧力変換器で電気信号
に変え、これを函数発生器に入力してそれからの出力信
号をサーボアンプに送り、このサーボアンプからの出力
信号によりサーボ弁を切換えて流体圧力源から流体圧力
を加える一方、同時にこのホイールシリンダの流体圧力
を圧力変換器で電気信号に変え、これをサーボアンプ側
にフィードバックして前記函数発生器からの入力信号と
比較し、かくして、サーボアンプからの出力信号を補正
しつつ前記流体圧力源からホイールシリンダに送られる
流体圧力を、他方のホイールシリンダに加えられた流体
圧力に対し函数関係を保って制御するようにし、このと
き、前記函数発生器をあらかじめ前後輪の同時ロック線
図或いはその近似曲線に合せてセットしておいてやれば
、路面とタイヤ間の摩擦係数がどのように変化しようと
も、滑走限界に達すれば、前後輪が同時に或いは少なく
とも前輪が後輪に若干先立ってロックを開始し、前後輪
は常にその滑走限界まで最大限の制動力を得られるよう
にしたものがある。
しかも流体圧力源の故障或いはその他の原因による不作
動時であっても、少なくとも通常のブレーキ操作と同様
に前後輪のホイールシリンダに対して等しい流体圧力を
加え、全輪制動を確保することのできる安全機構として
、前後輪ブレーキ回路を結ぶ管路の途中に電磁弁を介装
し、前後輪圧力配分設定部に、前後輪圧力配分が一定の
函数関係からくずれる異常事態に作動し得るような異常
函数検出器を設置し、該異常函数検出器を前後輪ブレー
キ回路中に介装した電磁弁と連動させ、通常はこの電磁
弁を閉塞状態に保って前後輪ブレーキ回路の連通を遮断
しておく一方、流体圧力源の不作動時或は正常作動時で
もサーボ弁、シャトル弁などの機能不良時などにこれを
検知して電磁弁を開き、前後輪ブレーキ回路を互に連通
ずるようにし、これによって、流体圧力源の不作動時で
あっても、マスターシリンダの操作に判う発生流体圧力
が前後輪のホイールシリンダに送られ、通常のブレーキ
操作と同様に全輪制動を確保することができるようにし
た。
この具体的な回路を第2図に示すと、これはブレーキ圧
力発生部1と、前輪ブレーキ部■、後輪ブレーキ部器、
および流体圧力源部■ならびに前後輪圧力配分設定部■
とからなる。
ブレーキ圧力発生部■は、マスターシリンダ1と倍力装
置2および車両エンジン3によって駆動されるニアコン
プレッサ4とを備える。
ブレーキ圧力は、運転者がこの部分に配設されたブレー
キペダル5を踏むことによりそれと連結されたマスター
シリンダ1内において発生し、ここから倍力装置2へと
伝達される。
この倍力装置2は、エヤコンプレッサ4によりフィルタ
6を介してニアリザーバ7に蓄圧された高圧空気の供給
を受け、この高圧空気により前記マスターシリンダ1か
らのブレーキ圧力を増圧して回路8に供給する。
前輪ブレーキ部■は、前記ブレーキ圧力発生部■の回路
8から送られてくるブレーキ圧力を前輪ブレーキ回路9
で受け、これを各前輪10に設けられたホイールシリン
ダ11に導いてそれらに対し制動力を加える。
また、この前輪ブレーキ回路9には、その途中から分岐
して圧力変換器12が設けられており、この圧力変換器
12で前輪10のホイールシリンダ11に導かれるブレ
ーキ圧力を常に電気信号として検出し、これを後記する
前後輪圧力配分設定部■の函数発生器13に入力信号と
して送る。
なお、この場合圧力変換器12の前には絞り弁14を入
れ、これで過度の圧力変動を平滑する一方、前輪ブレー
キ回路9の途中にはセーフティバルブ15を介装し、そ
の配管切損の際にこれを自動的に閉じて過度の油漏れを
防止する。
後輪ブレーキ部副ま、先(こ述べた前輪ブレーキ部■が
ブレーキ圧力発生部Iのマスターシリンダ1から倍力装
置2を通して送られてくるブレーキ圧力を受けて制動力
を発生するに対し、後記する流体圧力源部■からの油圧
を受けて制動力を発生する。
そのために、この後輪ブレーキ部器は前輪ブレーキ部■
と切離して設けられ、そして、流体圧力源部■から送ら
れてくる油圧を後輪ブレーキ回路16で受け、これを各
後輪17のホイールシリンダ18に導いて制動力を発生
するようになっている。
そして、この後輪ブレーキ部器にあっても、後輪17の
ホイールシリンダ18に導かれるブレーキ圧力を、絞り
弁19でその過度の圧力変動を除去しつつ圧力変換器2
0に導き、これを電気信号に変えて前後輪圧力配分設定
部■のサーボアンプ210こフィードバックする一方、
前記後輪ブレーキ回路16の途中にはセーフティバルブ
22を介装して、その配管切損の際における過度の油漏
れを防止するようにしている。
前記後輪ブレーキ部器に対してブレーキ圧力を加える流
体圧力源部■は、油量を点検するための油面計23と塵
埃を除去するためのマイクロセパレータ24とをもつ油
タンク25と、車両エンジン3によって回転駆動される
油圧ポンプ26とを備える。
油タンク25内の作動油は、フィルタ27によって塵埃
を除去されつつ油圧ポンプ26に吸込まれ、この油圧ポ
ンプ26で加圧されたのち高圧回路28からサーボ弁2
9を通して後輪ブレーキ部器の後輪ブレーキ回路16に
供給される。
一方、前記高圧回路28にはラインフィルタ30と圧力
計31および圧力記録取出し弁32が設けられている。
なお圧力計31の手前側には絞り弁33を入れ過度の圧
力変動を除去すると共にラインフィルタ30でサーボ弁
29を塵埃から保護する。
また、前記高圧回路28と戻り回路34との間には、高
圧回路28内の異常な正方上昇時に戻り回路34側へと
油を逃がして安全弁としての役目及び高圧回路28の圧
力を設定値の範囲に維持するための役目とを共用する電
磁弁封IJ IJ−)弁35が介装され、この電磁弁I
J IJ−フ弁35は後述する前後輪圧力配分設定部V
側に配設した異常函数検出器36と連繋して常時閉塞状
態に保ち、異常事態が発生した隙間いて、油圧ポンプ2
6の吐出油を戻り回路34へと環流させ高圧回路28の
昇玉を阻止し、エンジン3の負荷を軽減させる。
更に前記回路34にはチェック弁37とラインフィルタ
38とが介装されており、このチェック弁37で不作動
時に回路内へと空気を吸入しない程度の圧力を維持する
一方、ラインフィルタ38によって常時回路中の塵埃を
除去する。
前後輪圧力配分設定部■は、函数発生器13とサーボア
ンプ21及び異常函数検出器36とから構成される。
この函数発生器13は、前輪ブレーキ部■におけるブレ
ーキ圧力に対応してその圧力変換器12から送られてく
る電気信号を入力として受け、この入力信号に応じてあ
らかじめ設定された函数関係理想制動力配分特性をもつ
出力信号をサーボアンプ21に送る。
サーボアンプ21は、前記函数発生器13から送られて
くる信号の大きさtこ応じて動作指令を流体圧力源部■
のサーボ弁29に送り、これを切換えて油圧ポンプ26
からの油圧を後輪ブレーキ部器のブレーキ回路16に伝
える。
一方、この場合、サーボ弁29の動作の適正値は、後輪
ブレーキ回路16のブレーキ圧力を圧力変換器20で検
出し、それからの圧力信号をサーボアンプ21にフィー
ドバックして函数発生器13からの入力信号と比較する
ことにより、サーボ弁29に対する動作信号を適正に修
正して後輪ブレーキ圧力を制御する。
以上のことから、運転者がブレーキ圧力発生部Iにおけ
るプレーキペクル5を操作してその踏力に応じたブレー
キ圧力が前輪ブレーキ部■のブレーキ回路9に生じると
、このブレーキ圧力に比例して前輪10に制動力が働く
一方、前輪ブレーキ圧力は常に圧力変換器12により電
気信号として検出され、前後輪圧力配分設定部■の函数
発生器13に入力される。
その結果、函数発生器13はあらかじめ設定された函数
関係をもつ出力信号をサーボアンプ21に送り、このサ
ーボアンプ21を介して流体圧力源部■のサーボ弁29
に動作指令を与え、これをその動作指令に応じて切換え
動作させつつ流体圧力源部■の高圧回路28から後輪ブ
レーキ部■のブレーキ回路16に対し前記動作指令対応
した油圧を供給する。
すると、この後輪ブレーキ回路16のブレーキ圧力も、
先に述べた前輪ブレーキ圧力と同様に常時圧力変換器2
0によって電気信号に変換され、これを前後輪圧力配分
設定部■のサーボアンプ21にフィードバックして前記
函数発生器13からの出力信号と比較し、その差を検知
してサーボ弁29に対する動作指令を適正値に修正する
ことから、結局、後輪ブレーキ回路16のブレーキ圧力
は、常に函数発生器13からの出力信号に対応して正し
い値に維持され、後輪17には、前輪10側に働く制動
力に対し函数発生器13によって設定された函数関係を
保つ制動力が働く。
また、運転者がプレーキペタル5を緩めると前輪ブレー
キ部■におけるブレーキ回路9の圧力が降下して前輪1
0の制動力が低下すると同時に、その信号が圧力変換器
12から@後輪圧力配分設定部■の函数発生器13およ
びサーボアンプ21を通して流体圧力源部■のサーボ弁
29に伝えられ、このサーボ弁29を切換え動作させて
後輪ブレーキ部■におけるブレーキ回路16内のブレー
キ圧力を流体圧力源部■の戻り回路34から油タンク2
5側へと放出させ、後輪17に対する制動力を低下させ
る。
そして、この場合にも、サーボ弁29は、函数発生器1
3からの出力信号に応じて切換え動作し、かつ、後輪ブ
レーキ回路16のブレーキ圧力が常に圧力変換器20に
より検出されてサーボアンプ21側へとフィードバック
されることから、先の場合と同様にして後輪17の制動
力は、前輪10側の制動力の低下に対し函数発生器13
によって設定された函数関係を保ちながら低下すること
になる。
このようにあらかじめ前後輪圧力配分設定部■の函数発
生器13を前後輪の同時ロック線図或いはその近似曲線
に合せて設定しておいてやれば、路面とタイヤ間の摩擦
係数に関係なく前輪10と後輪17とはそれぞれの滑走
限界に達した時点において同時に或いは少なくとも前輪
が後輪に若干先立ってロックを開始し、これにより、制
動力を滑走限界まで最大限に利用してその制動距離を短
縮させ得ることが分るであろう。
勿論、実際の場合に当っては、積荷の状況や乗員数に伴
う車体重量の変化、或いはそのときどきの路面状況など
によっても前記同時ロック線図とその近似曲線が変わる
したがって、これに対処するためには、それらに応じて
前後輪圧力配分設定部■の函数発生器13をセット変え
してやればよいが、このようにするよりも、できること
ならそれぞれの条件を考慮してあらかじめ別々にセット
した複数個の函数発生器13を用いこれらをたとえば運
転席に設けたセレクタスイッチにより選択して使用でき
るようにしてやることが操作上からは好ましい。
また、これまで述べたものでは、流体圧力源部■の故障
或いはその他の原因によって高圧回路28内の圧力が低
下してしまったとき、或いはサーボ弁29等が正常に作
動しないような場合など後輪ブレーキ回路16には所定
のブレーキ圧力が発生しないため後輪17に期待する制
動力が加わらず、その結果、制動距離がのびてしまうと
いう虞れをもつ。
したがって、これを防止するためにはたとえば前輪ブレ
ーキ部■のブレーキ回路9を回路39により、流体圧力
源部■のサーボ弁29から延びる回路40との接合部に
電磁弁41を介装して後輪ブレーキ部■のブレーキ回路
16に結ぶ一方、前記電磁弁41を前記前後輪圧力配分
設定部■に配設された異常検出器36に連繋させるよう
にしている。
この異常函数検出器36は函数発生器13からの圧力指
令信号電圧と、後輪ブレーキ部の圧力変換器20の圧力
信号をサーボアンプ21で増巾した後の出力電圧を比較
して、その差が予め設定された待客偏差電圧を越えた場
合は通常は図示状態にある電磁弁41を切換作動する。
サーボ弁29等の故障で流体圧力源部■から正常な油圧
が供給できない状態に至った場合、前後輪ブレーキ部に
配設した圧力変換器12および20のいずれか一方或い
は両方が函数発生器13で設定した前後輪圧力配分を維
持できないことを異常函数検出器36で検知する。
すると電源から電磁弁41へとの通電が断たれ、前記電
磁弁41が下のポジションへと切換わり、前記ブレーキ
回路9と連通する回路39と後輪ブレーキ回路16とを
連通し、ブレーキ圧力発生部Iからの圧油をこれら前・
後輪ブレーキ回路9,16に送って少なくとも通常のブ
レーキ装置と同様に前・後輪10.17に制動力を加え
、緊急時に制動距離がのびてしまうのを防止する。
また函数発生器13およびサーボアンプ21に正常な電
力を車両のバッテリにて供給できないときも異常函数検
出器36で電磁弁41に対する通電を断ち、前輪ブレー
キ回路9と後輪ブレーキ回路16とを連通し、前記と同
様なブレーキ操作が行なえるのである。
符号42はブレーキ圧力発生部1からのブレーキ油と流
体圧力源部■の油の種類が異なるために用いる圧力伝達
器で、フレーピストン43とスプリング44とから構成
され、ピストン43で画成された油室45aの圧力を油
室45b側に伝達する。
したがって前記電磁弁41が切換えられて圧力伝達器4
2とブレーキ回路16とが接続されたときは、回路16
の圧力は回路39の圧力よりもスプリング44の反発力
分だけ低くなるが、この制動圧力によって後輪17を制
動する(第1図の直線配分参照)。
このような従来装置において、函数発生にもとづいて前
後輪制動力の配分を理想曲線に一致させているときは問
題ないのだが、前述の異常時に電磁弁41の切換えが行
われたときは、原則として前輪10と後輪17との制動
圧は同一にしたいにもかかわらず、上記のように圧力伝
達器42のスプリング44Fこより前輪の制動圧力が次
式のように高くなってしまう。
Pr−Pf+d ・・・・・・・・・(1)た
だし、Pr:後輪油圧、Pf:前輪油圧、dニスプリン
グによる圧力相当分(−αkg/cyyi)、この結果
、理想曲線時の制動距離短縮効果率、即ち路面利用率を
1とすると、この直線配分時の路面利用率は第3図のよ
うに低しなり、とくに前輪と後輪の制動圧を同一にした
のに比べて路面摩擦係数の低い領域で路面利用率の低下
が著しい。
したがって、ブレーキ作動時の制動距離が延びるばかり
か車輪ロックを起こしやすい問題がある。
ところで、直線配分(同一配分)時の特性を、理想曲線
に可及的に接近させれば、それだけ路面利用率は1に近
づくのであり、このためには例えば前記(1)式におい
てd=oとなるように圧力伝達器42を設定すれば、そ
の直線配分線は第1図の座標の原点を通り、第3図のよ
うにd<Ofこ比べて路面利用率は高まる。
このことをさらに−歩進めて考えると、d>0の適当な
値となるように設定すると、一部の領域(路面摩擦係数
の微小領域)で理想曲線を越えて後輪ロック状態となる
が、通常の路面摩擦状態において、理想曲線(こさらに
近似した特性が得られる。
本発明はこのような技術的思想に立脚するもので、圧力
伝達器の初期荷重の方向を従来と逆に設定し、直線配分
時の前輪制動圧よりも後輪制動圧を相対的に上昇させる
ことにより、制動圧配分の直線特性切換時の制動性能の
改善をはかるようにした車両用前後輪制動力配分装置を
提供するものである。
以下、実施例を第4図にもとづいて説明する。
圧力伝達器50が前輪ブレーキ回路9に介装され、油圧
室52aと52bを区画するピストン51がシリンダ5
3に摺動自由に収められ、直線配分時に後輪ブレーキ油
圧を前輪ブレーキ油圧より所定値だけ相対的に高めるよ
うに、回路8と連通ずる油圧室52a側にピストン51
を押圧するスプリング55が介装される。
56は前輪ブレーキ回路9と後輪ブレーキ回路16との
それぞれ異る作動油の混合を防ぐための補助圧力伝達器
で、左右の圧力室57aと57bを初期荷重の作用しな
いダイヤフラムあるいはベローズなどの圧力応動膜58
で区画形成している。
また、59は補助圧力伝達器56の下流に作動油を補給
する回路で、途中にチェック弁60が介装され、電磁弁
41が図示状態にあるとして、ブレーキ作動に伴い補助
圧力伝達器56の下流回路61の作動油が電磁弁41の
内部リークにより減少したときに、ブレーキ解放時の低
圧を利用してサーボ弁29の下流の戻り回路34から漏
洩外に相当する作動油をチェック弁60を介し吸入する
以上のような構成において、前後輪制動圧が函数発生器
13による理想配分制御されているときは、圧力伝達器
50を介して前輪ブレーキ回路9の圧力が発生し、この
制動圧力は圧力変換器12を介して函数発生器13に入
力し、これにもとすいてサーボ29が制御□□されて後
輪ブレーキ回路16の制動圧力が理想配分曲線に沿うよ
うにコントロールされる。
この場合、圧力伝達器50のスプリング55の作用で前
輪ブレーキ回路9の圧力が相対的に高まっても、この圧
力を検出して後輪ブレーキ回路16の圧力が設定される
ので、何等不都合は生じない。
そして、何等かの原因で異常が発生し、電磁弁41が切
換わると、サーボ弁29は後輪ブレーキ回路16と遮断
されるため、補助圧力伝達器56を介して回路8のブレ
ーキ圧力が直接的に後輪ブレーキ回路16に伝達される
しかして、この場合、前輪ブレーキ回路9には圧力伝達
器50のスプリング55を押し縮めつつこのブレーキ圧
力が伝達されるため、その分だけ後輪ブレーキ回路16
の圧力の方が相対的(こ上昇する。
この結果、第3図にも示すように、制動圧直線配分時の
路面利用率が相対的に向上し、制動距離の短縮化がはか
れる。
ところで、前述の(1)式(PrPf+d )より、d
を大きくして理想配分線に接近させれば、路面摩擦係数
のある領域においては、さらに路面利用率を高められる
しかし、dを大きくして理想配分線よりも直線配分線が
上方にあるときは、その領域で後輪ロックが起きて、り
わゆるしり振り現象を生じる可能性が強いので、上記特
性線の交差の設定は、路面摩擦係数との関係にもとづい
て決めねばならない。
一般に通常の路面における摩擦係数μは、μ乏0.1と
いわれている。
したがって、μm0.1のときに後輪ロックを起こすこ
とがあってはならず、そこで安定率を非常に高く見積っ
て、本発明者らの実験によると、約d=2kg/−とな
るように前輪と後輪とのブレーキ圧に相対差をもたせた
ときに、後輪ロックの危険を殆んど生ぜずに路面利用率
を高めることができた。
つまり、このとき通常路面における路面利用率は計算に
よると、0.71〜0.91となった。
ちなみに従来の直線配分の場合には0.64〜0.9で
ある。
なお、その他の作用については、第2図と同一なので説
明は省略する。
【図面の簡単な説明】
第1図は前輪と後輪の制動圧の関係を示す特性線図、第
2図は従来装置の油圧回路図、第3図は路面利用率と路
面摩擦係数の関係を示す特性図、第4図は本発明の油圧
回路図である。 ■・・・・・・ブレーキ圧力発生部、■・・・・・・前
輪ブレーキ部、■・・・・・・後輪ブレーキ部、■・・
・・・・流体圧力源部、■・・・・・・前後輪圧力配分
設定部、1・・・・・・マスターシリンダ、2・・・・
・・倍力装置、9・・・・・・前輪ブレーキ回路、12
・・・・・圧力変換器、13・・・・・・函数発生器、
16・・・・・・後輪ブレーキ回路、20・・・・・・
圧力変換器、21・・・・・・サーボアンプ、29・・
・・・・サーボ弁、36・・・・・・異常函数発生器、
41・・・・・・電磁弁、50・・・・・・圧力伝達器
、51・・・・・・ピストン、55・・・・・・スプリ
ング、56・・・・・・補助圧力伝達器、58・・・・
・・圧力応動膜、60・・・・・・チェック弁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 前後輪ブレーキ部の一方に対してのみブレーキ圧力
    を加えるブレーキ圧力発生部と、同じく他方に対しサー
    ボ弁を介してブレーキ圧力を加える流体圧力源部と、前
    記ブレーキ圧力発生部のブレーキ圧力を電気信号に変換
    して前後輪圧力配分設定部側の函数発生器に入れ、それ
    からの出力信号をサーブアンプに、かつ流体圧力源部か
    ら他方のブレーキ部に送られるブレーキ圧力を電気信号
    に変換してサーブアンプに入力信号としてフィードバッ
    クし、これら信号を比較して流体圧力源部のサーボ弁に
    対する制御動作指令を修正するように構成するとともに
    、前記前後輪圧力配分設定部に、前後輪圧力配分が一定
    の函数関係からくずれる異常事態に作動し得るよう、函
    数発生器及びサーボアンプと関連させて異常函数検出器
    を設置し、該異常函数検出器を前後輪ブレーキ回路中に
    介装した電磁弁と連動させ、異常事態に@記電磁弁を切
    換制御し、前後輪ブレーキ部を圧力伝達器を介して互に
    連通させるようにすると共に、このとき後輪側制動油圧
    が前輪側制動油圧よりも相対的に高められるように設定
    したことを特徴とする車両用前後輪制動力配分装置。 2 後輪側制動油圧が前輪側制動油圧よりも約2kg/
    −相対的に高められるように、両油圧に応動する圧力伝
    達器のピストンをスプリングで附勢したことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の車両用前後輪制動力配分
    装置。
JP11579577A 1977-09-27 1977-09-27 車両用前後輪制動力配分装置 Expired JPS5850904B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11579577A JPS5850904B2 (ja) 1977-09-27 1977-09-27 車両用前後輪制動力配分装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11579577A JPS5850904B2 (ja) 1977-09-27 1977-09-27 車両用前後輪制動力配分装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5449473A JPS5449473A (en) 1979-04-18
JPS5850904B2 true JPS5850904B2 (ja) 1983-11-12

Family

ID=14671254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11579577A Expired JPS5850904B2 (ja) 1977-09-27 1977-09-27 車両用前後輪制動力配分装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5850904B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5449473A (en) 1979-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111971214B (zh) 机动车辆液压制动系统及其操作方法
US11312343B2 (en) Motor vehicle control unit for an electric parking brake
CN111971213B (zh) 机动车辆液压制动系统
KR101515665B1 (ko) 제어 부스트를 가진 유압 제동 시스템
CN111954614B (zh) 机动车辆液压制动系统及其操作方法
US6076897A (en) Vehicle power brake system including a motor driven hydraulic pump
JP4742778B2 (ja) 車両用ブレーキ制御装置
US8950827B2 (en) Brake device for a motor vehicle having at least three brake circuits
AU690479B2 (en) Brake control apparatus for a vehicle
JP5270654B2 (ja) ブレーキ制御装置
JP5891145B2 (ja) ブレーキ制御装置
US20120056471A1 (en) Braking System for a Land Vehicle with Regenerative Braking Functionality
JP2014051285A (ja) 自動車のブレーキ装置およびそのための油圧装置、並びにブレーキ装置の操作方法
US20170240154A1 (en) Braking device for electric automobile
CN103097214A (zh) 液压制动系统以及它的运行方法
JP2011521843A (ja) 蓄圧器を備えた自動車用ブレーキ装置
US20150166029A1 (en) Vehicle brake device
US6588855B2 (en) Electro-hydraulic braking system
JPH03164360A (ja) ブレーキシステム
JP2006168460A (ja) 車両用ブレーキ制御装置
CN102167024A (zh) 液压制动系统以及用于其运行的方法
US20020011362A1 (en) Braking control device for an electrically-powered vehicle
JPH0639251B2 (ja) 自動車用スリップ制御付ブレーキ装置
JPH05213166A (ja) 車両の制動方法及び装置
JP2000184505A (ja) 電動車両の制動装置